施工事例

2009年11月 4日 (水)

たたく、たたく

こんにちは、西山です。

先日、三和土を施工しました。

それも、「たたきもどき」ではなく、本物の「たたき」
左官職人にやり方を教わり、文字通り、たたいてきました。

三和土と書くくらいなので、材料は土、石灰、苦汁。
あらかじめ土と石灰を混ぜておき、苦汁をいれながら
あとはひたすら
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 たたく、たたく、たたく、たたく、たたく、たたくたたくたたく・・・

 この道具は「たこ」という名前です。
 ちなみに「いか」という名前の道具にはまだ
 出会ったことがありません。

なかなかの肉体労働でしたが、
おかげで立派な三和土の土間ができました。
これまた勘所をつかむことができれば
素人にも出来る作業でした。

只今修景事業では、
三和土製作依頼、絶賛受付中です!
あなたも一緒にたたきませんか?

しかし、何回叩いたことだろうか・・。

西山哲雄

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2009年10月28日 (水)

すくなくゆっくり

このところ取り組んでいるある建物の再生の仕事の現場では
できるかぎりお施主さんにも作業に参加していただいています。

その建物では、
崩れ落ちた土壁の木舞を補修し、
新たにベトを塗りなおすという作業を
お施主さんにやっていただいたのですが、
私が一通りやりかたを実践してみせただけで、結果、
立派な左官職人が誕生しました。

木舞を掻くのは奥様のほうが得意で、
ベトを塗るのはだんな様が得意と、
見事な分業体制で、
壁を仕上げていく様はとても見事なものでした。

少しの指導により、素人でもできるようになり、
基本を教えただけで、それを状況にあわせて応用することも
容易であるということ。

全てがそうだとはいえませんが、
古い建物をとりまく技術は、
プロでない人の参加を前提としたものが多く、
そういった意味では、
セルフビルド的な志向には向いているのかもしれません。

なによりお二人が楽しそうに作業している姿をみることができて
こちらも感無量でした。

出来上がりも十分に壁として機能するもので、
「綺麗さ」「平滑さ」といったところで勝負すれば
プロには到底及びませんが、
逆にプロには出すことの出来ない「作為のない痕跡」にあふれた
とても魅力的な壁になったと思います。

もうひとつ、プロとの違いは「スピード」。
速さで勝負すれば熟練の手には敵いませんが、
「スピード」が問題になるのは、それがコストに直結するからです。
しかし、自分達の手やれば、「ゆっくり」でもかまわないし、
一度に沢山の面積に手をつけようとしなければ、
膨大な作業量と作業時間に気が遠くなることもないでしょう。

だからだいじなのは、

 すくなく、ゆっくり

ということだと思います。

西山哲雄

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2009年10月23日 (金)

もつもたない、つかうつかわない

建物をつくるとき、
我々の手で全ての作業を行うことは、
技術や資格や日程の問題などで
不可能なので、
様々な職人さんに、様々な工事をお願いします。

お願いするときに大事な事は
お金のことや会社の規模など、いろいろあると思いますが
そのなかで、「技術の問題」というのもあります。

古民家再生など、古い建物を扱う場合にはとくに、
「職人の腕」によって、その出来が左右します。

ということは、お施主さんや我々としては、
できるだけ腕のいい職人さん、技術をもつ職人さんに
仕事をお願いしたいというのが本音であり、
そういった人を探すことが我々の仕事でもあるわけです。

そんな中で最近、気づいたことがあります。それは、

職人は「技術を持つ職人」と「技術をもたない職人」
には分けられない。

ということ。
さて、どういうことか。

X・Y軸のあるグラフを思い浮かべてください。
横のX軸を「技術」軸とします。
右へ行くほど、技術を持つ職人ということです。

そして、縦のY軸を「使用」軸とします。
上に行くほど、自分のもつ技術を使う職人ということです。

これで4つのタイプ分けができたことになります。

 ①右上:技術を持ち、それを使う職人

 ②右下:技術を持つが、それを使わない職人

 ③左上:技術は持たないが、それを使う職人

 ④左下:技術を持たないので、それを使うことのできない職人

こうして分類してみると、厄介な存在に気がつきます。

 
それは②タイプ。
できればこういう職人にも、仕事はお願いしたくないのですが、
一つ救いなのは、
技術というのはある程度客観的なもので、
一朝一夕には「持つ」ことはできないけれど、
使う使わないは、職人のやる気などによって左右されることも
あるということです。

ですから我々が、職人にとって技術の使い甲斐のある「桧舞台」
を用意することができればきっと、
②から①へと変わる職人もいることでしょう。

そういう仕事も、時には必要になるのだと、思います。

西山哲雄

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2009年10月 9日 (金)

大きさを揃えること

こんにちは、西山です。

先日、自分が使っている電卓と携帯電話のサイズが
ほとんど同じ大きさだということに気づきました。

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002_2
こちらがその写真。
こちらがその写真。
すこしわかりにくいですが、
どちらの写真とも、
黒い携帯電話の上に、白い電卓が乗っています。

厚みこそ違うものの、
平面的なサイズはほぼ一緒です。

おそらく両者をデスクの上においた状態で作業していて
何かの拍子に重ねてしまったところ
この事実に気づいた
ということだと思うのですが、記憶が定かではありません。

しかし、このことに気づいたときには、
なんだかうれしかったですね~。

そのことだけはよく覚えています。

上記のことは、

 両社のデザイナーが意図的にサイズをあわせた

ということではなくて、
純然たる偶然の出来事であるとは思うのですが、
物のサイズをあわせていくということは、
様々な可能性を秘めていると思います。

現在取り組んでいる再生の現場では、
お施主さまが、壊されてしまう古民家などから
譲り受けた床板や木製建具を
出来る限り再利用することを試みているのですが、
ここで大切になるのが「サイズ」であると、
身にしみて感じました。

民家は基本的に尺貫法に則ってつくられていますから、
床板などを再利用する際には、
長さを調節することなくそのまま使うことができるわけです。

また、建具にしても、
幅は尺貫法に基づいた柱間隔によって、
いくつかのバリエーションに大別することができますし、
高さにしても、「五八(ごはち)」と呼ばれるような
5尺8寸という高さが一つの基準となっていますので、

 あっちの建物から持ってきた建具をこっちのたてものへ

ということが、何の不都合もなく、簡単に出来てしまうわけです。

再利用に耐えうるだけの丈夫なつくりであるとか、
無垢材を使用しているだとか、
他にも重要な要素はありますが、
これからの「持続可能な社会」とか「長寿命住宅」といったものを
考えていくには、

 大きさを揃えていくこと

が、一つの突破口となるような気がしてなりません。

西山哲雄

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2009年9月29日 (火)

建物の硬さの違い

こんにちは、右手の親指が痺れ続けている金石です。

日曜日にとある単純作業を長時間行ったところ、
力任せに酷使し続けた親指が痺れてしまい、
それが未だに治りません。
やはり「力任せ」ではなく、「コツ」を掴むことが重要です。

さて、先日ユニットバスを新たに設置する工事で、
既存の浴室を解体する機会がありました。

1坪の空間に目一杯のサイズのユニットバスを納める為に、
壁床のタイルとモルタル下地を綺麗に取り除く必要があり、
ハツリ機を手にして「ダッダッダッ」とやっていたわけです。

まぁ、当然の話なんですが、
ブロックに塗られたモルタルなんかは
なかなか剥がれなくて結構苦労します。

で、私は
「建物を解体するって大変だなぁ」
と誰でも言えるありきたりな感想を抱きました。

ん???

ここであることに気付きました。

今まで解体作業なるものは何度か経験してきたのに、
こんな感想はあまり持たなかったような...

そう、今まで行った大半の「解体作業」は、
「古民家」と呼ぶにふさわしい建物ばかりで、
その多くがバール1本さえあれば、
次々と解体できるようなものでした。

あぁ、そうか!
昔の建物の素材と現代の建物の素材では、
モノ同士の接着力が違うんだ!

これまた「そんなこと常識だろっ!」
と怒られそうな当たり前のことに気付かされました。
改めまして、
現代の建物は硬いです、はい...

でも、よく考えてみたら、
バール1本で壊れるモノのくっつき方で、
100年スパンで建っているという事実に感心します。
そんなところに人間の知恵が垣間見えて、
その奥深さを知るのでありました。

金石健太

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2009年9月 8日 (火)

木材加工

こんにちは、材木屋で木材加工をしてきた金石です。

旧山田写真館の扉枠を取り付けるにあたり、
木材の発注をしたところ、
加工機を貸してくれると言ってくださったので、
お言葉に甘えて遠慮なく作業させてもらいました。

木材の加工自体は我々の加工場でもできるのですが、
作用をするスペースの広さが全然違いますので...
広~い空間を自由に使わせていただきながら、
黙々と木材加工に汗を流していたわけであります。

「汗を流す」といっても、実際に木を削っているのは、
私ではなく機械です。(当然ですけれども…)
私はというと、単に木材を機械の場所まで持っていくだけ。

「ブィ~~~ン」という轟音と共に
綺麗に寸法どおりに削られれた木材が反対側から現れ、
また別の機械へ持っていくと、
「シュィ~~~ン」とカンナ掛けした状態で出てくる。
とまぁ、こんな具合で作業は続きます。

幼稚な表現ですが、

「ブィ~~~ン」→「シュィ~~~ン」→できあがり

なんだか「レンジでチンッ」みたいですが、
これが現代を生きる私たちの木材加工です。
(これを否定する気はさらさらございません、念のため...)

よく、古民家に使われている木材に心動かされますが、
それもそのはず、木材加工に膨大な労力が費やされているんです。

そんなことがリアルな体験として少しずつわかり始めた
金石健太

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2009年8月26日 (水)

災い転じて福となす

こんにちは、ブログ更新忘れ常習犯の金石です。

夏の暑さも峠を越えたのか、
ジリジリと照りつけるような陽射しはなくなってきました。
今日はびっくりするくらい涼しく、
外で作業をしても汗でベタベタになりません。

さて、相変わらず写真館の塗装をしております。
塗装といっても、今日の作業を正確に表現すれば、
「洗い落とし」とでも言いましょうか...

先日、頼もしい助っ人の皆さんに手伝ってもらった
古色塗りの塗装工事ですが、
やや厚塗り加減の箇所があったため、
その部分に水を塗り、ウエスで強く拭き取ってみました。

すると、表面に粉っぽく残っていた余分な塗料が取れて、
綺麗に木目が浮き出てくるではないですか。
(すいません、肝心なその様子の写真を撮り忘れました...)

おぉ~っ!
結構良い感じだ。

今までは塗料を塗ってから、
それが乾かないうちにタイミングを見計らって拭き取る、
という作業工程でしたが、
そのタイミングは判断が難しいところです。
材によって吸い込み方が違ったりするとなおさらです。

実際、私も実際に自分でやって見せて、
「こんな感じです」としか説明できませんでした...

ところが、、、

後から水分を含ませて拭き取るだけで
こんな仕上げとなるのなら、
まずは細かい斑や拭き残しは気にせずに
ドンドンと塗ってもらい、
その後に今回の要領で拭き取る方が
仕事効率が良いかもしれません。

塗る方も気が楽ですし。
この方法ならば、大げさに言えば子供でも手伝えます。

まさに「災い転じて福となす」。
大発見でした。

金石健太

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2009年8月21日 (金)

頼もしい助っ人

こんにちは、思いがけずSサイズのTシャツが着れて
なんだか嬉しくなった金石です。

私、通常ですとLサイズ、もしくはLLサイズの着用なのですが、
今回購入したアメリカサイズのTシャツだと
Sサイズになるようです。
確かに背中のタグには「Small」と記載されております。

では、なぜアメリカンサイズのTシャツなのかというと、
昨日、彼らと一緒に仕事をしたからです。

Img_2283

彼らは「BEE JAPAN 2009」のチームの皆さんです。
「BEE」とは「Bicycle for Everyone's Earth」の略。
メンバーでサイクリングチームを結成して、
環境問題をテーマに掲げながら北海道から沖縄まで
自転車で旅を続けているそうです。
そのルートに小布施も含まれており、
我々の塗装作業のお手伝いをしてくれたというわけです。

彼らとの会話の中では、「sustainable(=持続可能な)」
という単語がキーワードとなりました。
今回手伝ってもらった「古色仕上げ」も、
ズバリこのテーマが関わってきます。

この古色仕上げ、
石油製品ではなく自然素材を使うという側面も持っており、
彼らの掲げるテーマと一致するところもあるので、
今回手伝ってもらうことになりました。

P8206716

Img_3766

Img_3770_2

彼らは大変目立つので、
近所の方や通りすがりの方からよく声を掛けられます。

さらに途中からは歌いながらの作業となり、
「工事現場」といった雰囲気は何処へやら...

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でも、こういう建築の在り方ってアリだと思います。
「モノをつくる」という根源的な楽しさに満ち溢れた
素敵な時間を過ごすことができました。

「BEE JAPAN 2009」の皆さん、
本当にありがとうございました!

旅の無事を祈ります。

金石健太

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2009年8月 5日 (水)

気分はウェイクボード

こんにちは、ザリガニに挟まれると
どれほど痛いのかを子供達に教えるために、
自ら体を張って指を差し出したところ、
想像を遥かに超えた痛みが指先に走り、
「痛ぇ~っ!!」とザリガニをぶら下げたまま
庭中を走り回っていた金石です。

結果はどうあれ、
どれくらい痛いかは上手く伝わったと自負しております。

さて、本日は一風変わった工事を行いました。

Img_3741

なにやら楽しそうな事をしておりますが、
これが本日の午前中の仕事内容です。
(夏休みで遊んでいるわけではありません...)

そう、本日の仕事は小学校のグランド整備です。

先日、小布施マラソンが開催されました。
その際に小学校のグランドを使用したのですが、
大会前々日の雨でグランドがぬかるみになってしまいました。
そういった状態のまま前日準備、当日と使用したため、
グランドが凸凹に荒れてしまったようです。
そこで、我々がそのグランドを整備をすることに...

というわけで、H鋼を軽トラックで曳いて
グランド表面を平らに均(なら)しました。

実際にやってみると、砂の少ない場所では
地面の凸凹によってH鋼が撥ねてしまい、
なかなか平らになりません。
そこで、「重り」として人間がH鋼の上に載ったというわけです。

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「重り」役の人は、ちょっとしたウェイクボード気分を満喫できます。
(但し、全身砂まみれ必至)
夏休みで学校のプールに訪れていた小学生達は
興味津々な様子で我々を眺めていたのでした。

金石健太

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2009年7月17日 (金)

板塀の塗装

こんにちは、散髪中にバリカンが壊れた金石です。
ご存知のとおり、私、坊主頭ですので、
虎刈り状態の頭で四苦八苦しながらバリカンを直しました。
幸い、バリカンはなんとか言うことを聞いてくれたのですが、
最悪の場合、あの奇抜な髪型で
電気屋にバリカンを買いに行かなくてはならないところでした...

さて、先日、とある板塀の塗装を施しました。
この塀、第93回小布施ッション講師の川添先生と
その研究室の東京大学学生さんたちがWSで作ってくれた板塀です。
以前、このブログでも作業の様子を報告いたしました。

当日は材料と時間が足りずに、
作業は途中で終わってしまったのですが、
その後、修景事業が残りの作業を引き継いだ形となります。

当日張り残した板を張るのは問題ない作業なのですが、
ずっと頭を悩ませていたのが板の塗装です。
この場所は小布施の中心街に位置し、
国道403号に面している点からも
その仕上げには気を使います。

さて、どうしたものか...?

と思い悩んでいるときに浮かんだのが「古色仕上げ」でした。
ちょうど我々の事務所の塗装でこれを行おうとしていたので、
この塀でも良い味が出せるのでは?と考えたわけです。

実はこの決断を下した直後に、
東京大学のシンポジウムに参加する機会があり、
そこで再会した学生さんにそれとなくこの話をして、
彼らからも了解を得ることができました。

それからだいぶ時間が経ってしまいましたが...

先日、ようやく塗装が完了した、というわけです。

Ws002
塗装前

Img_4839
塗装後

今回一番の心配の種だったのは、
塗装面が屋外であることです。

最近、連日に渡り報告している我々の事務所の塗装では、
あくまで屋内であるため、雨で濡れるなんて事はありませんが、
この塀は直接風雨にさらされます。
その場合、塗料の顔料が浮いて流れてしまうことがあるのです。
実際、サンプルで塗った板を誤って雨にさらしていたら、
かなり色落ちしてしまった経験があります。

調べてみると、通常、こういう屋外の塗装では、
塗装を施した後に油を塗り込んだり、柿渋を塗ったりして
塗装面を保護するようです。

そんなわけで今回は悩んだ挙句、
柿渋を数回塗り重ねてみることにしました。

で、仕上がり具合はこんな感じです。

Img_4843_2 

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柿渋を塗る度にベンガラの赤味は薄れ、
黒っぽい色に落ち着いていくことは以前の実験のとおりでした。
艶や表面の肌触りは、
オイルステインとはまた違った上品な仕上がりかと思います。

ちなみにこの写真は大雨が降った後に撮影されております。
今のところ目立った色落ちは確認されておりません。

金石健太

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2009年7月14日 (火)

古色仕上げ塗装中の独り言 ~その2~

こんにちは、最近、畑で農作物を作りたい衝動に駆られている金石です。

いつものことですが、、、
単調な作業をしているときに限って、
あれこれと妙な考え事が進むときがあります。
例によって、今、行っている塗装作業をしているときなどは、
脳ミソがもう絶好調にフル回転し、
どうでもいいことを考え続けてしまいます。

今回考えていたことは、

 雑巾掛けは清掃行為なのか?

という、かなりどうでもいい内容です。

私、今まで30年生きてまいりましたが、
私にとって「雑巾掛け」とはまぎれもなく「清掃行為」でした。

 何か汚れたものを拭き取る

これぞ雑巾掛けの絶対的な定義です。
今まで教室の床や窓ガラス、机の上などを拭いたことはありますが、
いずれもこの定義に従った行為といえます。

ところが...

先日、おそらく生まれて初めて、
この定義の枠をはみ出してしまう「雑巾掛け」をする機会がありました。
そしてそれこそが、今、せっせと行っている
「古色仕上げ」の塗装作業だったのです。

作業内容は次の通り。

 塗料を塗る → 少し乾いたら余分な塗料を拭き取る

この文字の並びだけを見たら、
「余計な塗料(=汚れ)」とも捉えられますが、
実際には、余計な塗料を拭き取ると同時に、
塗料が部材に染み込むように「塗り込んでいる」のです。

 不必要な塗料は拭き取りつつも、同時に必要な塗料は塗り込む

これが現在行っている雑巾掛け作業であって、
一見、相反する行為が同時に行われているのです。
これ、完全に従来の雑巾掛けの定義を逸脱しています...

さて、ここで思い出したのが古民家の柱です。
古民家の柱は、手の届く高さでピカピカに渋く光っていることがよくあります。
これは、民家の住人の方が、
毎日の掃除の中で磨き上げてきた結果生まれた代物といえるでしょう。

この場合、部材に付いた汚れを落とすという「清掃行為」よりも、
人が触った手油や、掃除に使う米ぬかを塗り込んでいるという
「塗装行為」の意味合いの方が強いような気がします。

そうか...
雑巾掛けって「清掃行為」であり、「塗装行為」でもあるのか!!

本日の独り言の結論です。
あしからず...

金石健太

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2009年7月 9日 (木)

古色仕上げ塗装中の独り言 ~その1~

こんにちは、小屋裏でお昼を過ぎた頃から迫り来る
『闇』と格闘している金石です。
3時を過ぎると本格的に手元が見えなくなり、
なかなか作業が進みません。

電気を付ければ?

皆さんそう思われるかもしれませんが、
実はこの現場、電気を引いていないんです。
なにかと不便なことも増えてきたので、
近々仮設の電気を引くことになりそうです。

ちなみに古い発電機を現場に持ち込んで
投光器で照らすことも試みましたが、
古いだけあって振動音が大変うるさく、
ご近所に迷惑をかけてしまうので泣く泣く断念しました。

さて、本日の塗装作業中の私の頭の中のテーマは
ズバリ、「時間と塗装」です。

今、私がしている作業は、

 新しくした部材を古色仕上げで塗装すること

です。
では、古色仕上げで塗装することとは...?
それは端的に言うと、

 部材の表面に煤や油を付着させていること

ですよね?
これって言い換えるならば、

 囲炉裏から立ち上った煙が、何十年という歳月をかけて
 部材の表面に付着させた(=塗った)煤や油を、
 一瞬のうちに塗料として塗ってしまおう

ということに他なりません。
古材の表面と古色仕上げをした部材の表面...
多少の違いこそあれ、
成分的にはほぼ同じものと言えると思います。

あぁ、そうか...

今こうして手を動かしている「古色仕上げ」って、
長い時間かけて出来上がってきたものを、
早足で仕上てしまおうっていう技術なのかもなぁ...

そんなことを暗闇の中で考えておりました。
だから何ってわけでもないんですけど...
完全に独り言です、はい...

金石健太

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2009年7月 6日 (月)

古色仕上げ奮闘記 ~その6~

こんにちは、先日土屋氏に「塗装するときは手袋をしたら?」
という大変ありがたい助言を頂き、
晴れて指先が黒くならなくなった金石です。

さてさて、本日も相変わらず野地板の塗装をしておりますが、
まだまだ終わりが見えてきません。
それもこれも、全ては目地部分の塗装が原因ですね。
先日のブログでも書きましたが、
かなり余計な手間がかかってしまいます。

P7036336_2 

そんな地道な作業ばかりしている最近の楽しみは、
休憩時間に足場の上で大の字に寝転んで、
掃除し終えた梁と塗り終えた野地板を見上げることです。

現場が暗いせいもあって、
写真では真っ黒に写ってしまいますが、
今回調合した色はかなり赤味を帯びた黒色です。
それもベンガラの「粉っぽい赤」ではなくて、
野地板の「杉板の地肌を利用した赤」...
つまりは、塗料は薄くして板の本来の色を利用した仕上げにしております。

ですので、下から寝転がりながらじっと見上げると、
板によって微妙に色合いが違っているのがよくわかります。
木の赤身の部分と白太の部分では
当然表情は違ってくるし、同じ赤身の部分を比べても
表面の仕上げ状態によってもこれまた微妙に違ってくる。

P7036344

でも...

全体として見たときに「力強さ」を感じます。

これって色斑のある地瓦の表情とよく似ています。
まぁ、地瓦ほど斑があるわけではないのですが...

それにしてもこの「色斑=美しい」とジャッジする
人間の視覚というか感性というものはどこから来ているんでしょう?

なんてことを考えながら、
汗を掻き掻き手を動かしています。

金石健太

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2009年7月 1日 (水)

古色仕上げ奮闘記 ~その5~

こんにちは、誰もいない朝の駐車場で
独りド派手な転倒を演じてみせるサービス精神旺盛な金石です。

先日からお伝えしている旧山田写真館の塗装工事、
ようやく野地板、垂木の塗装に移りました。

特に野地板は注意が必要です。
何に注意するかといえば「塗料の吸い込み」です。
この建物の場合、野地板の仕上げは鉋がけがされていません。
皆さんも想像できるかと思いますが、
表面の仕上げが荒いと塗料の吸い込みは強くなります。

要するに、

 色合いが濃くなり、塗料が伸びなくなる

という作業上の弊害が生じるわけです。
そのため、

 ・塗料の濃度をあらかじめ薄めに調整する
 ・木材の表面に一度水を塗ってから塗装する
 ・塗装後の拭き取りのタイミングを早める

という対応を私はとりました。

Img_4797

新しい垂木と野地板を塗装したところ。
ご覧になっていただければ一目瞭然ですが、
野地板の隙間の未塗装部分が目立ちます...

ここを小さい筆を使って塗り潰していくのですが...
これが非常に面倒な作業です。
新築の場合、あらかじめ塗装してから造作工事に移ることを
強くお勧めします。

そしてもう一つ失敗事例を紹介。
写真をよ~く見ると気づくかもしれません...

後から塗り潰した目地部分(左端)に注目。
ここだけ少し赤味を帯びているのがわかりますか?
これはベンガラ(赤)が強く出てしまった影響です。

ベンガラは混ざっているだけで溶けてはいないので、
時間と共に塗料の下の方に沈殿しがちです。
気をつけてかき混ぜながら塗装していたのですが、
後から塗った部分に赤味が強く出てしまいました。

さて、まさに手探り状態の古色仕上げはまだまだ続きます。

金石健太

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2009年6月26日 (金)

古色仕上げ奮闘記 ~その4~

こんにちは、手の爪の際に入り込んだ真っ黒な松煙を落とそうと、
連日風呂場で必死にゴシゴシしていたのの、
このところ半分諦め始めて、
松煙との共存の方向で調整を図り始めた金石です。

さて、前回のブログでも紹介したとおり、
旧山田写真館の小屋梁を洗浄したところ、
あっけなく煤まで落ち、茶色い木肌があらわになってしまいました。

通常の塗装工事では全ての部材をこのように洗浄してから、
オイルステイン等で塗装していくはずです。
が、、、
今回は「現在の煤けた状態をできるだけ尊重したい」ので、
極度にこびり付いている煤だけを落として、
古材に関してはあまり塗装をしないつもりです。
そうした観点から見れば、「小屋梁を洗浄」は
必要とする煤まで綺麗に落としてしまったのですから、
失敗と言わざるを得ません...

まぁ、これはこれで良い色なんですが...
空間全体のバランスを考えると、
やっぱり少し煤けているくらいの方がしっくりときます。

そこで、、、

柿渋と水に少々の松煙と本当にわずかなベンガラとを混ぜて
木肌があらわになってしまった梁を塗装し直しました。
もともと表面に付いていた煤をもう一度塗り足す要領です。

Img_4808

乾いた直後は全体が真っ黒だったものの、
タワシで擦ると表面の松煙がとれて、
なかなか自然な色斑を出すことができます。

Img_4790
<塗装前(洗浄後)>

Img_4805
<塗装後>

この建物が完成して、この梁を見上げる機会のある皆様、
入口の土間から見上げる梁を見るときに思い出してください。

 あぁ、これが金石が洗いすぎて塗装し直す破目になった梁かぁ...

と。
そして優しく笑ってやってください...

金石健太

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2009年6月23日 (火)

古色仕上げ奮闘記 ~その3~

こんにちは、少しだけ身の回りの掃除に目覚めた金石です。

本日は旧山田写真館の作業報告。

先日、ようやく古色仕上げの色の調合のメドが立ちました。
というわけで、いよいよ現場での塗装作業に移ります。
が、その前に...
いくつかやっておかなければならない作業があります。

1.埃落とし
 以前建物を使っていたときに溜まった埃+解体作業時に出た埃が
 梁や桁、母屋といった材の上に溜まっています。
 塗装の前にこれを綺麗にしなくてはなりません。

2.新聞紙剥がし
 梁や柱といった構造材を中心に新聞紙が貼ってありました。
 今回はこれらの構造材が現しになるので、
 塗装の前にこれを綺麗に取り除いておきたいところです。

さて、まずは「埃落とし」から...
毎回感心させられるのですが、
どうして建物のこんなてっぺん部分に
こんなに埃が溜まるんですかね?

埃にだって当然重さがありますから、
下へ下へと舞い落ちていきそうなものですが、
ご丁寧にも風と共に舞い上がって、
お見事に梁や母屋の上に着地されております。

この埃、小箒で掃いて下へ落とすのですが、
その際にもご丁寧にモウモウと舞い上がって、
これまたお見事に汗だくの私の上に着地されます...

そして、次に「新聞紙剥がし」。

Img_4792

こんな昔の記事を読みながら、剥がします。
初めはカッターの刃で剥がしていたのですが、
作業効率が悪すぎて仕事になりません。
そこでわずかな知恵を絞って、
水をかけて亀の子だわしでゴシゴシと擦ってみることにしました。

すると、目論見どおり糊が取れて剥がれる、剥がれるっ!
これに気を良くした私は、
「ついでに」と梁全体を水で塗らしたタワシで磨いてみました。
これでまだ表面に付いている埃が落とせれば万々歳です。

磨きだして驚いたのですが、
タワシで擦ると梁の表面が泡立つんです。
洗剤も使っていないのに...
灰汁(あく)ですかね?
詳しいことはわかりませんが、
なんだかとっても「綺麗になってる」って感じで気分爽快です。
表面はヌルヌルし、滴り落ちる雫は真っ黒。
長年溜まりに溜まった埃を一気に落とすべく、
ついついタワシを擦る手にも力が入っておりました。

3時の休憩後...

先程磨いた梁を見上げて「???」。
何かおかしい...

Img_4779

あっ、埃と一緒に大事な煤まで落ちてた...

金石健太

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2009年6月19日 (金)

木材と塗料

こんにちは。先日の作業での手応えは空振りに終わった、土屋です。

さて、まずはこちらの写真をご覧下さい。

102_4159

これは、最近ちょっとした建具のようなものを作っていて、
その塗装前後を並べて撮ったものです。
中央左側が檜で、その左側が水性エマルション塗料を塗ったもの、
中央右側がウォールナットで、その右側が、
ポリウレタン樹脂のクリア(つや消し)を塗ったものになります。

ウォールナットは、つや消しと言えど光沢が出て、
もともとの茶色が引き立ち、深みを増しています。
対して檜は、木目が消え、塗料の色で均一な仕上がりになっています。

今回、水性エマルション塗料で仕上げるものは、
材質の指定がなかったので、余っていた檜を使ったのですが、
そうでなければ、この塗装をしてしまうにはもったいない感じです。

使う塗料によって木材を選んだり、
逆に、使う木材によって塗料を選んだり、
木材と塗料の組み合わせが重要ですね。

土屋 直人

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2009年6月18日 (木)

古色仕上げ奮闘記 ~その2~

こんにちは、松煙やベンガラで
手のひらが真っ黒になっている金石です。

さて、先日のブログでも紹介した「古色仕上げ」、
予想通りかなり悪戦苦闘しております。

Img_4768_2 

・色合いの問題
・濃度の問題
・拭き取りのタイミング
・木材の仕上げの度合いと塗料の水分量
・乾燥後の乾拭きの程度
・塗装面保護のための柿渋の塗布、、、等

本当に様々な要素が絡み合っています。
同じ塗料を塗っても仕上がりが違ってきたりなんかして、
いろいろと試したけれども、

 よくわかったようで全然わからない

これが現在の正直な感想です...

でもまぁ、だいたいの要領は掴んできたことだし、
あとは現場であれこれやってみるかな?
そう思って、たくさんのサンプルを持って現場に向かったのですが、
改めて現場を見渡すと...

あれれ??
一口に古材といってもいろんな色があるもんだ...

そう、本当にいろんな色、艶の古材があって、
どれを目指していいのかわからなくなってしまいました。

今までは梁や小屋組みの掃除をしていた関係で、
それらの部材の色を目指してやっていましたが、
ひとたび壁に目をやれば
柱や窓枠はまた違った色合いではないですか!
さらに柱にいたっては部屋によって
表情がまったく違うときています。

この現実を目の前に、

 あっ、そうか!
 いろんな色、艶があっていいのかもしれない!

と考えが変わりました。
要は建物全体としての色調が整えばいいのですから、
なにもペンキで塗ったように
全てを同じ色にすることはないのです。
(むしろ、全ての部材が均一な色艶の方が不自然かも?)

なんだか良い意味で
「己の中の凝り固まった考え」が拭えたようで、
また少し違ったものの見方ができるようになった気がします。

≪本日の実験結果≫
Img_4771

塗装面保護のために柿渋を塗り重ねると
ベンガラの赤味が若干失われるらしい...
(手前2枚の下半分が柿渋を塗り重ねた部分)

金石健太

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2009年6月11日 (木)

古色仕上げ奮闘記 ~その1~

こんにちは、大学の友人の結婚式に参加するため、
昨日休暇を貰っていた金石です。
本当であれば昨日が私のブログ当番だったのですが、
そこはご勘弁いただいて、本日付でUPします。

さて、本日よりいよいよ古色塗りの作業開始です。
まずは塗料の調合から...
松煙・ベンガラ・柿渋・水の分量を調整しながら、
目指すべき色を作っていきます。

材料の中でも色の予測が困難なのが「柿渋」。
数週間単位で徐々に発色していくので、
塗った直後ではほとんど色が現れません。
柿渋だけを塗るのであれば、
今までの経験から「こんな色になる」とだいたいの予測はつきますが、
今回は、松煙やベンガラと一緒に塗るので、
どれだけの発色が現れるのかが今のところ予測不能です。
でもまぁ、こればかりはやってみるしかないので、
ここは割り切って考えて、色サンプルの数を増やして対応することにしました。

で、、、
結論から申しますと、
今日のところでは目指すべき色の調合はうまくいきませんでした...
これからかなり苦労しそうです。

今日失敗したのは、「色合い」より「濃度」の問題でした。
できるだけ材料を無駄にしないように、
かつたくさんの色サンプルが欲しかったので、
私は次のような方法をとりました。

定量の松煙・柿渋・水を混ぜ合わせ、
赤や茶の色合いを出すベンガラを少しずつ加えながらサンプルを作成する。

つまり、ベンガラの量だけを変化させて、
徐々に黒から赤(あるいは茶)になるような色サンプルを作ろうとしたのですが、
この方法では濃度が一定に保てないことがわかったのです。

ここで今回の材料をもう一度見てみましょう。

 松煙・ベンガラ → 粉末状の固体
 柿渋 ・ 水   → 液体

見ての通り固体と液体です。
私はベンガラ以外をある分量に固定して、
固体であるベンガラの量を変化させました。
考えてみれば当然ですが、
「色合い」と同時に「濃度」も変化してしまいます。

ちょうどカルピスの「甘さ加減」と「トロ味加減」と同じです。
カルピスが濃すぎてストローで飲めないことはありませんが、
塗装の世界では色載りの都合でこの「トロ味加減」が大事なのです。

今日のように作った色サンプルでは、
黒に近い色(つまりベンガラが少ない状態)は調合した塗料が水っぽく、
木材に塗っても色が載りませんでした。
逆に赤(茶)味を帯びるにつれて塗料の濃度は増し、
木材に塗ったときにドロッとした感じで色が載り過ぎます。
どうやら木材に塗る際には、適した固体と液体のバランスが必要のようです。

これが今日の失敗の大きな原因...

でも肝心の「適した固体と液体のバランス」はなんとなく掴みました。
塗る材種にもよりますが、だいたい

 固体    液体
   3   :     5

今回の材料だとこのくらいです。
この比率を保ちながら「色合い」を変えていけばいいのです。

Img_4759

金石健太

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2009年6月 5日 (金)

古色仕上げ奮闘記 ~その0~

こんにちは、昨年よりも6kg体重が減少していた金石です。
本日の健康診断でこんな事実が判明しました。
この数字、「今年痩せた」のではなく、
「昨年いかに太っていたか」と読み取るべきでしょう...

さて、、、
先日のブログでも紹介した旧山田写真館の「古色塗り」、
各材料を手配して、ようやくその全てが事務所に揃いました。

柿渋、松煙、ベンガラ...
これらの材料を使って古材に近い色をつくります。
部材の樹種、水分量、表面の仕上げがそれぞれ違いますから、
微妙な配合調整が必要になってくるかとは思いますが、
そこは根気よくやるしかありません。
地道な研究あるのみです。

で、最終的にどのような色にしたいかというと...

Img_2559

こんな感じです。

既存の小屋梁や垂木なんかは激しく煤けていて、
はっきりいって真っ黒です。
それはそれで良い味わいがあるのですが、
今回は表面にザラザラと付着している煤を
亀の子タワシで擦って落とすことにしました。
すると煤けて少し赤味を帯びた材が次第にあらわに...
これが今回目指す色です。

というわけで、しばらく古色と格闘の日々が続きそうです。

金石健太

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2009年6月 2日 (火)

栗ブロック製作報告 ~その1~

こんにちは、頭から足の先まで木屑まみれの金石です。

この度、某現場にて栗ブロックの舗装工事を受注しまして、
本日より栗ブロックの製作作業に取り掛かっております。
冒頭の「木屑」とは言うまでもなく栗材の木屑です。

この栗ブロック。
小布施町で町並み修景事業が始まって以来、
もはや小布施の代名詞的な存在になっているといっていいでしょう。
実際、私も学生のときに小布施の町を訪れて、
この栗ブロックの舗装に衝撃を覚えたことを覚えています。
それを自分で作ることになろうとは...

Img_4736 

今回は3寸(90mm×90mm)の栗の角材を
厚さ2寸(60mm)になるように切断して加工していきます。
ちなみに栗の小径の栗ブロックは厚さ3寸(90mm)。

Img_4731

作業場に積み上がる端材。

Img_4725

訳あって「規格外」とされた栗ブロックたち...
規格外とはいえ、おそらく隅の部分で発生するであろう
半分の大きさのブロックとしてはちゃんと使えます。

で、今日は午後の時間ずっとこの栗ブロックを切っていたのですが、
ギャ~ン、ギャ~ンと切りながらあのことを思い出していました。

そう、以前のブログにも書いた「冬の凍結」のこと。
ちょうどこの木の小口部分に水分が付着して、
冬になるとツルツルに凍ってしまうあの問題です。

おそらくはこの栗ブロックだけではなくて、
下地の問題もかなりあるとは思いますが、
この端材や規格外品を使って、
この問題を解決すべく研究していきます。

金石健太

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2009年5月25日 (月)

再会の約束

こんにちは、事務所のトイレに入って用を足した後、
トイレットペーパーがないことに気付き、
土屋氏にこっそり電話して助けてもらった金石です。

突然の悪魔のようなお願いに嫌な顔一つせず
満面の笑顔で大量のトイレットペーパーを持ってきてくれた土屋氏が、
今日ばかりは仏様のように見えました...
ありがたや、ありがたや...

あっ、失礼。
くだらない報告はこの辺にして...

まぁ、こんなスットコドッコイな私ですが、
今日は仕事のやり取りで交わしたメールに
心温まるメッセージを頂き、
なんだかとっても嬉しい気持ちになりましたのでそのお話を...

今、修景事業は我々の事務所となる
旧山田写真館の改修工事を行っています。
そこでは古材と新材が混在しているため、
新材を古材の色に合わせるための
「古色仕上げ」を試みようとしているところです。

「古色仕上げ」は主に柿渋、ベンガラ、松煙などを調合して、
木材に塗装していくというもの。
これらの材料をメーカーから取寄せなければなりません。
それで、それらの材料の発注をしていたわけでありますが、
中でも「柿渋」に関しては個人的に思い入れのあるメーカーがあります。
そこでそのメーカーに製品の発注メールを送りました。

以下、私の送ったメールの「追伸欄」の抜粋。

 実は私、6年前の学生の時分に一人で御社を訪問したことがございます。
 当時、何の連絡もなしに突然やってきた若造を
 ○○社長は暖かく迎えてくださいました。
 2階の部屋で様々なお話をお聞かせいただいた事、
 そこで見た数々のサンプル品、
 工場で飲ませていただいた柿渋の味、、、
 どれも衝撃的な思い出として心に残っております。
 そのときに柿渋1.8リットル2本を購入し、
 「これがなくなった頃にまた来ます」と言い残して帰り、
 それ以来、ずっと足を運べずにおりましたが、
 社会人となった今、こうしてまた再びお世話になれることを
 大変嬉しく思っております。

そして、このメールに対する返信の抜粋。

 『追伸』のメッセージを嬉しく拝見させていただきました。
 お近くにお越しの際には是非、お立ち寄りくださいませ。
 お会いできることを楽しみにしております。

いやぁ、本当にありがたいお言葉をいただきました。
こちらのメーカーさん、無知の学生の私でも知っているほどの
柿渋業界でもトップメーカーさんなんです。
にもかかわらず、本当に突然訪問した当時学生だった私に
貴重な時間を割いていろいろと柿渋についてお話していただきました。
それだけでもありがたいのに今回のこのお言葉...

おそらくは当時のことなんて覚えていらっしゃらないかと思いますが、
これはもう、お言葉に甘えまくって絶対に会いに行きます!
「近くにお越しの際」ではなくて「あなたに会うため」に!
そして、今度こそ私をキチンと覚えていただくために。
伺いたい話は山ほどあるんです。

でもまぁ、今度は社会人らしくアポをとって行くことにします...

金石健太

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2009年5月20日 (水)

コンクリートの表情

こんにちは、いよいよ30代に足を踏み入れた金石です。

先日から再開した旧山田写真館の工事報告です。
本日の作業内容はこちら。

 1.外壁水切りの加工・取り付け
 2.コンクリート基礎表面のビシャン仕上げ加工

2.については先日の土屋氏のブログの紹介にあったとおりです。
その後、土屋氏はめでたく「ビシャン職人」となったわけでありますが、
本日の午後、所用で席を外したため、
私が代打として作業したというわけです。
で、本日はそこで思ったことを...

ゴンッ、ゴンッ、ゴンッ・・・

多くの観光客の行き交う国道に
重たく不気味な音を響かせながら、
この地味な作業は延々と続きます。

時折、現場の前に立ち止まった観光客の方から、
「あら、石みたいになっていいわねぇ」なんて
励ましの言葉をいただきながら、
大量の汗をかきかき手を動かして考えておりました。

 この作業は「コンクリート」を「石」に見せるための作業なのか?

と...
たしかに、我々も冗談半分で仕上がった面を
「石っぽい」なんて言ってみたりはしておりますが、
「コンクリートを石に見せる」という考え方には
いささか違和感を覚えずにはいられません。

そりゃぁそうですよね?
今、目の前にしてハンマーで叩いているのは
まぎれもなく「コンクリート」ですから。
「石」を目指すのであれば、
経済的な問題はあれ、初めから石で施工すべきでしょう。

何かに似せてつくられた素材は、
やはりどうしても「偽者感」が付きまとい、
どこかシラけた表情になってしまいます。
注意して世の中を見ると、
そういう素材はたくさん転がっています。

なにも目に限った話ではないですが、
人間の感覚って意外と繊細に厳しくジャッジしています。

では、今コンクリートをハンマーで叩いているこの作業は何なのか...?

そんなことをゴンゴンっとやりながら考えていたのです。
で、自分なりの答え。

 この素材はまぎれもなくコンクリートです。
 建物の基礎としてはなかなか優秀な素材です。
 ただ...
 仕上がった表面がどこかのっぺりとしてしまい、
 その質感が古い建物には似合いません。
 だから、表面を叩いて微妙な陰影をつけているのです。

Img_3610

そもそも、

 「コンクリート」→「のっぺり」

という表情が、どこか当たり前のように感じておりました。
が、考えてみるとそれは
シンプルな施工方法によって生み出される表情の一部に過ぎません。

つまり、型枠に流し込んで固まった後、
型枠を剥がした状態が普段我々がよく目にする「コンクリート」ってだけで、

 「コンクリート」→「ツルツル・のっぺり」
          →「ザラザラ・凸凹」

でもいいわけです。
よく考えてみると「石」だって

 「石」→「ツルツル・のっぺり」:墓石タイプの磨き仕上げ
    →「ザラザラ・凸凹」:切石タイプの叩き仕上げ

と、同じ石でも加工によって表情は違いますよね?
今回のコンクリートの仕上げもこれと同じです。

まぁ、そんなわけでゴンゴンッとやっております。
仕上がってしまえば誰もこんなところを気にしないとは思いますけどね...
それはそれで理想的なカタチです。
気にしないってことは、建物との違和感がないってことですから...

金石健太

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2009年5月18日 (月)

ビシャン

こんにちは。ダイエットを始めるもなかなか成果のでない、土屋です。
今週末にある健康診断がちょっと心配です。

さて、工事がしばらく滞っていた山田写真館ですが、
陽気も良くなってきて、工事を再開することになりました。
本格的に作業をするのは実に1年半ぶりくらいになりますが、
その間、十分に乾燥した土壁はいい感じになっていて、
道行く人が立ち止まって見ている光景を度々目にします。

100_4127

この状態の土壁も魅力的なのですが、
これは下塗りのため、これから仕上げをしていきます。
壁は、土台に水切りを取り付け、そこまで塗るのですが、
そこで問題になるのが、上の写真でも露出している基礎です。

今までは、コンクリートを打ったときのままでした。
実際、住宅などではこのままにしている場合も多いのですが、
これでは味気なくて、何かさみしく感じます。
石などを貼る場合もありますが、そこまでの予算もない。
というところで悩んでいたのですが、
まさに灯台元暗し、答えはすぐ近くにありました。

100_4123

事務所を出て、すぐ目の前にある建物です。
基礎の部分は、一見、石が貼ってあるように見えますが、
実はコンクリートのままで、表面をビシャン仕上げにしてあります。
かれこれ8年くらいこの建物を見ていますが、全く気付きませんでした。
というより、恥ずかしながら気にしたこともありませんでした。

ということで、このビシャン仕上げですが、
一般の人はあまり聞いたことのない言葉かと思います。

100_4118

ビシャン(ハンマー?)と呼ばれる写真のような槌で表面を叩き、
細かい凹凸をつける仕上げを、ビシャン仕上げと言います。
この道具がなかなかの代物で、市場価格で1万数千円~します。
しかし、かなりの年代物ではありますが、お借りすることができ、
さっそく、現地で試して見ました。

100_4107
100_4110

ハンマーの先が尖っていないのもあるかと思いますが、
重さ1.5キロ程のハンマーを叩き続けるなかなかしんどい作業です。
かつ、ハンマーをひたすら叩くのみという、
かなり飽きのくる作業でもあります。

100_4114

1時間ほどがんばって、仕上がった面を見てみると、
石が貼ってあるようにしか見えない仕上がりとなりました。
これはかなりの自画自賛ですが、
それでも、コンクリートのままよりは、かなり味気が出たと思います。

なお、今回のように手で叩くとなると時間がかかりますが、
専用の刃をつけることで電動工具でもできるので、
広範囲をやる場合には、電動工具の方がいいと思います。

さてさて、今後も山田写真館の工事は徐々に進めて行きますので、
随時報告していきたいと思います。

土屋 直人

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2009年4月28日 (火)

茅葺き工事@白馬 ~その5~

こんにちは、2ヶ月ぶりに小布施勤務に戻った金石です。
たった2ヶ月のように思えますが、
自分の知らない情報が事務所内にも溢れ返っていてビックリです。

さて、小布施に帰ってきたということは、、、

白馬村での茅葺き工事が終了しました!

Img_3384_3  Img_3545_2 
工事前                  工事後

Img_3398_2  Img_3565_2
工事前                  工事後

親方、先輩職人方、お施主さん、大変お世話になりました。
この工事を通じての一番の収穫は、
技術の習得でも素晴らしい人との出会いでもなく、

 次なる改修工事の際には自分が先頭に立ってやらなければならない

という決意が自分の中に生まれたことでしょう。
同時に、その改修工事のときに
自分がお願いされるに足る職人になっていなければ話になりません。
責任重大です。

これからもこの屋根と共に成長していけるよう、
すべき事は山積みです。

まずは傷んだ道具の手入れから...
ということで、昨日は道具の修理と新しい道具の製作をし、
ついでに、近所の茅葺き屋根の現状診断を行いました。

金石健太

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2009年4月23日 (木)

茅葺き工事@白馬 ~その4~

こんにちは、4月初日から始まった白馬村での茅葺き工事、
いよいよ最後の仕上げの刈り込み作業中の金石です。

先日の話ですが...

現場に到着すると思いがけない光景に遭遇しました。

Img_3541_2

茅葺き屋根が光ってる!!

この日の前の晩に強い雨が降って、
明け方からはカラッと晴れていました。
そのせいもあって屋根の表面が少し濡れていたのですが...

ちょうど「眺める位置」と「屋根勾配」と「太陽の位置」、
それに先に述べた条件が重なり合って美しい光景が生まれていたようです。

夕日に照らされて黄金色に光る屋根の姿は見たことがありますが、
このように本当にキラキラと光るのは初めて目にします。

葺きたてホヤホヤの茅屋根が見せてくれる貴重な一瞬です。

金石健太

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2009年4月22日 (水)

ロングライフ建築

こんにちは、西山です。

・春の訪れとともに、某所の土壁の補修を始めました。
 
 今年度初めての壁塗りは、
 ホトトギスが鳴き、桜が舞い散るという、
 最高の環境に恵まれました。

 今回補修しているのは、かなり古い土蔵。
 風雨に晒され、
 一緒に塗り込まれた石や藁が顔を出した壁は、
 年月を経ることで、明らかに新たな価値を
 生み出しています。

 
 そんな土壁の、補修。
 以前(といっても何十年も前ですが・・)補修した部分が
 すこしはがれてきていたり、
 他の部分に比べ傷みが進んでいるところに、
 新たな壁土を塗りこんでいく・・。

 これでまた、しばらくは
 時間を重ねていくことができるでしょう。

 土壁の補修に、特別な材料はいりません。
 木舞をなおす必要のない場合、
 ベト(壁土)だけあれば事足りてしまいます。

 「壁土」と言うと何か特別のように思うかもしれませんが、
 近くにある土でいいのです。
 田んぼの土だったり、庭の土だったり、
 それがもとになって「壁土」ができます。
 
 ですから、極端なことを言えば、
 この世から土がなくならない限り、
 壁土はなくなりません。

 この土蔵がまた、補修が必要になったときにも、
 ベトは容易に手に入れることができるでしょう。

 何十年後も、何百年後も手に入る材料。

 こういうことって、意外と大事な気がします。

・下の写真は、京都の河井寛次郎記念館の犬矢来です。

 002
 001
 竹製ですが、
 傷んだ部分だけ、新しい竹に交換してありました。

 傷んだ部分だけ補修できて、
 なおかつその材料を、これから先もずっと、
 容易に手に入れることが出来る。 

 
 シンプルなことですが、これこそが、
 長く使い続けるポイントなのではないかと思います。

西山哲雄
 

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2009年4月20日 (月)

茅葺き工事@白馬 ~その4~

こんにちは、ブログ更新サボリ常習犯の金石です。
もうすぐこの白馬の現場も終わりますので、
そうすればブログの更新も円滑になるはずです。

そう、
この茅葺き工事の現場もいよいよ終わりが見えてきました。
というのも、葺き上げ作業がついに完了したのです。

Img_3498_2 

ということは、、、
あの全身煤だらけになる針取り作業も終わりです。

「針取り」???
意味がわからない方が多いと思いますので、
簡単に説明します。

茅葺き屋根の茅って、
言ってみれば茅を縄と針金とで屋根に縫い付けているようなものです。
束ねた茅を並べて、それを何段かおきに横棒で押さえつけていきます。
その横棒をギュッと締め付けるために、
小屋裏の木材(垂木等)に針金を掛けるのですが、
結構な厚みの葺いた茅があるために、
屋根の外側から一人で作業することができません。
そこで、屋根の外側から「針金を通した針を刺す人」と、
屋根の中で「針金を取り次に針を通して欲しい箇所を指示する人」
に分かれて作業していきます。

言葉で説明すると難しくなりますが、
大雑把に言うと、お裁縫で布を縫うみたいなものです。

で、、、
想像に難くないとは思いますが、
民家の小屋裏って煤だらけです。
そんな場所で這いつくばりながら作業しているんですから、
当然、全身煤だらけ...
作業を終えて外へ出ると、本当に真っ黒な顔をしています。

現場では、その真っ黒な顔をみんなで指差して笑うのが恒例行事です。
まぁ、たいていの場合、その笑われ役はこの私ですが...

Img_3433

厚手のゴム手袋をしていてもこの汚れ方。
しわに入り込んだ煤って洗っても洗ってもなかなか落ちません。
当面、手のひらを綺麗に保つのは諦めました...

とまぁ、そんなわけでこの現場の針取り作業は無事に終了したのでした。
これで少しは洗濯が楽になるはずです。

Img_3506

金石健太

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2009年4月15日 (水)

「技術」考

こんにちは、茅葺きの隅部分のリベンジに
なんとか成功した金石です。

作業スピードはまだまだですが、
「こう納めればうまくいくかな?」
と夜中に思ったことがうまくいったのです。

今回の一連の苦い経験を通して、
「技術」について考えさせられました。

私にとっての「技術」とは?それは

 毎回違う作業環境の中で、
 臨機応変に工夫をしてうまく納めていくこと。

確かに基本となる工程や考え方はどんなことにだってあります。
その部分はマニュアル化も数値化もできます。
もちろん茅葺きにだってそういったものはあります。
ただ、実際に現場に出てみると、
その基本が当てはまらないことなんて日常茶飯事です。

そんなときに基本となる考え方を充たしながら、
どのような工夫ができるか?
そこが職人としての勝負どころです。

で...
今日、なぜだかわかりませんが、
作業をしながら現代の建築業界について考えている自分がいました。

私の考察によると、現代の建設業界は、

いかにして「基本が当てはまらない状況を作り出さないか」
ということに躍起になっている。
材料の規格化なんてものは、その最たる例です。

要するに、私の中での「技術」が登場しにくい環境が
猛スピードで培われていっているようです。

う~ん...

なんか違うよなぁ...

対して、伝統的な分野には嬉しいことに
「基本が当てはまらない状況」が溢れんばかりに用意されています。
ひょっとすると私がこの分野に憧れるのも、
この辺に原因があるのかもしれません。

以前のブログに、
地元の粘土でいかにして良い瓦を焼くかが技術か?
誰にでも焼ける「良い子ちゃん粘土」を作ることが技術か?
みたいな事を書いたことがありますが、
今一度「技術」について真剣に考える必要がありそうです。

まぁ、何はともあれ、
今回の隅部分の挫折を通して、
茅葺き屋根の奥深さと面白さの一端を垣間見ることができました。
これからも自分のアンテナに正直に、
どっぷりと「技術」の世界に漬かっていきたいと思います。

金石健太

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2009年4月10日 (金)

茅葺き工事@白馬 ~その3~

こんにちは、本日大きな挫折を味わった金石です。

というのも...

今日、茅葺き屋根の隅の部分を
初めて一人でやらせてもらいました。

茅葺き屋根の場合、まず初めにこの隅部分をつくってから、
その後に平面に茅を並べて葺いていきます。

そう、この隅部分、
葺き上げの工程の中でもかなり重要な箇所です。
それゆえ、たいていの場合、
ここは親方の仕事となります。

極端な言い方をすると、
今まで私がやっていた平面の仕事は、
ある程度の経験を持った素人の方でも十分にできます。
作業スピードの違いこそあれ、
事実、私にもできているのだから、
皆さんにもできるはずです。
それに対し、この隅部分の施工は
技術を要する「職人仕事」と言えるでしょう。

つまり、作業内容が「ある程度の経験を持った素人」から
「職人」の域へ変わったのです。

で...

結果は冒頭でも申したとおり惨敗に終わりました。

屋根勾配と茅の勾配のバランスがうまくいかず、
結果としては半日近くの時間を
この一箇所のために費やしてしまったのです。

初めてとはいえ、これでは仕事になりません...
猛省です...

親方に申し訳ないのと、
自分に対して悔しいのとで胸がいっぱいです。

仕事帰りの車中も、風呂に入っている最中も、
「どうやったら隅の部分がうまくいくか?」
しか考えられません。
家族との会話もままならない状態です。

布団に入っても頭の中では
ずっと隅部分のシュミレーションが行われ続けています。

その結果、とうとう眠れなくなってしまいました。

というわけで、気分転換に今(真夜中ですが…)、
こうしてブログを書いております。

もう一度チャンスをいただけることになり、
明日のリベンジに燃えまくっている
金石健太

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2009年4月 7日 (火)

茅葺き工事@白馬 ~その2~

こんにちは、指の関節が毎日痛い金石です。

茅を運んだり、茅の間に指を入れたり、
何かと指という便利な道具を力いっぱいに使うことが多く、
そのせいで指を動かす度に関節がキシキシときしみます。
なんだかオイル切れのポンコツ機械みたいですが、、、
この「キシキシ」、結構気に入っています。

さて、白馬村での茅葺き工事ですが、
こんな具合に順調に進んでおります。

Img_3410

Img_3415

Img_3422_2 

普段我々が茅葺き屋根を見上げるときは、
ある程度の距離をおいて眺めているために
あまり気にも留めませんが...
無数の茅が行儀よく並べられた姿は、
近くで見ると壮観です。

Img_3424

夕陽を浴びた茅。
まだ刈り込み前の状態です。
ほんのりと赤く輝いています。

Img_3420

まだ束の状態で屋根に置かれている茅の表情。
この後、束ねている藁を切って
均等な高さになるようにほぐします。

昼間の高い日差しでキラキラと輝く茅も綺麗ですが、
なんといっても夕暮れ時の表情は
何ともいえない豊かな「陰影」に満ち溢れ、
一日の作業の疲れを癒してくれる贅沢な時間に包まれます。

こういう景色で一日の仕事が終われることを
本当に幸せに思います。

金石健太

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2009年4月 2日 (木)

茅葺き工事@白馬 ~その1~

こんにちは、ブログの更新をサボりまくっていた金石です。

白馬村の茅葺き工事の現場から直接帰宅しているため、
ブログの更新がおろそかになっておりました...
冒頭から言い訳ですいません。

さて、茅葺き工事がいよいよ始まりました。
とはいってもいきなり屋根に上れるわけもなく、
まずは仮設足場の建設と小屋裏の補強作業です。

何を隠そうこの私、
茅葺き工事で仮設足場を組むのは今回が初めてです。

「屋根屋たる者、足場も組めるべし」

つくづくそう思わされました。
屋根工事を単独で請け負った場合、
このノウハウを自分達で持っていることは
非常に重要なことです。

ちなみに、我々が技術を教わっている親方は鳶でもあるので、
この手の作業はお手のものです。
あっという間に仮設足場は完成します。

で、私はというと、
見よう見まねで作業を手伝っておりましたが、
素人丸出しで、正直なところ、
戦力になれていたかは少し疑問が残る始末です。

親方は口にこそ出しませんが、
もっと手際良く作業できる職人を
自分の会社に抱えているにも関わらず、
それでも私に手伝わせてくれる事の意味を噛み締めながら、
今は必死に作業をしております。

さて、こうして準備が整いました。
明日から葺き替え工事が始まります。

≪作業の様子≫
Img_3384

Img_3385

金石健太

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2009年3月30日 (月)

茅葺き工事@白馬 ~その0~

こんにちは、茅選りの独特な姿勢のせいで、
お尻の筋肉が悲鳴を上げている金石です。

さて、先週の土曜日のこと。
急に作業が中止となり休みを頂いたので、
ここぞとばかりに白馬村へ出かけました。

白馬村での目的地はとある蕎麦屋。
国道から見える大きな茅葺き屋根が目印です。
そう、この蕎麦屋さん、
4月から茅の葺き替え工事でお邪魔するお店です。

私は初めての訪問。
当然のことながら、お店の方々は私のことなんて知りません。
ただ、どうしても工事でお邪魔する前に
一人の客として訪れてみたいと思ったのです。
この目でお店の雰囲気や
お施主さんの人柄を肌で感じたかったと言いますか...

お施主さんと職人の関係が発生する前だからこそ、
見えてくるものもあるのかなぁ...
と思いまして、足を運んだわけです。

で、、、

結論から言いますと、
お施主さんの人柄に惚れ込みました。
(もちろん、蕎麦の味も。)

あぁ、今お尻の筋肉痛と戦っているのも、
茅の葉っぱで体中傷だらけになっているのも、
全てはこの方々のお役に立つためなんだぁ、
と心からヤル気が込み上げてきます。

会計を済ませた後に、
「実は4月から茅葺き工事でお世話になります」
と打ち明け、お互いに笑顔で再会を約束しました。

ここはあえて隠さずに正直に言います。

今までは茅葺き工事に参加はしておりましたが、
あくまでお手伝い、あるいは見習いの姿勢でした。
自分の中での主題は、「技術的なノウハウを身に付けること」。

しかしながら、先日の松代の現場から、
自分の中で何かが変わった気がします。
最初から最後までキチンと関わった事から生まれてきた
「茅葺きを本気でやっていく」という決意。

自慢げに話す程のことではないのですが、
材料の数量や工程、工法を自分なりにイメージしてから
作業に取り掛かれるようになりました。
こんなごく当然のことを、
ここにきてようやく自然にできるようになったのです。
自分の中では大きな大きな変化です。

そして、微力ながらも自分の「技術」が誰かの役に立てるという喜び...

松代の現場はお施主さんは「長野市」でしたので、
お施主さんが生身の人であるのは、
「何かが変わった私」にとっては今回が初めてとも言えます。
そこにきて、今回のお施主さんのお人柄...
テンション上がりまくりです。
頑張ります。

30歳を目前にして、今までとは違った世の中の景色が見え始めた
金石健太

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2009年3月19日 (木)

茅葺き工事@松代 ~その3~

こんにちは、週末締め切りの書類作成やらであたふたし、
すっかりとブログの更新を忘れていた金石です。

そんなわけでこのブログは月曜日である16日に書かれています。
ややこしくなってスイマセン...

さて、松代の茅葺き工事が終了いたしました。

Img_3294

Img_3318

一見すると小さな四阿(あずまや)なんですが、
昨年我々が刈り取った茅のほとんどを使い切ってしまいました。

この屋根は民家より厚みが小さいため、
茅材料は民家に比べて少なくて済みます。
そんな条件でもこの程度の面積分しか
刈り取れていないのが現状です。

数字上ではある程度把握していましたが、
実際に葺いてみると、

 あの茅場の面積でこれくらいの屋根を葺ける

ということを身に染みて実感できます。

正直なところ、あんなに苦労してこの程度か
と少々落胆する気持ちもありますが、
これこそが茅葺き屋根なのです。

今回初めて素材調達から準備、工事までを経験して、
そのスケール感というか、流した汗の量というか...
うまくは言えませんが、
「この屋根をつくるためにはこれくらいの労力」
っていう新しいモノサシが自分の体の中に刻まれたような気がします。

では、今までのモノサシはというと、、、
悲しいかな、「金銭」ですね...

お金を馬鹿にするつもりはないですが、
それは紙面上の単なる数字...
それ以上でもそれ以下でもありません。

この新しいモノサシ、とても気に入ってます。

また一つ、人として成長できた気がした
金石健太

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2009年3月16日 (月)

茅葺き工事@松代 ~その2~

こんにちは、自分で自分の手を突き刺した金石です。

先週の土曜日のことです...
茅葺き作業中に片手を屋根の中に突っ込んだ状態で、
手探り状態で針取り作業をしていたところ、、、

ブスッ!

目測を誤りまくって、見事に自分の手の指を刺しました...

いや、まぁ、、、
怪我は大したことないんですよ...

でも、自分で作った道具を使って、
自分で自分の指を刺しているんですから、
これ、笑うしかないですよね?

そんなわけで、見事ブログのネタに採用されました。

Img_3240

ちなみに怪我をしたのはこんな状態での作業中でした。
写真で作業をしているのは親方...
私は写真を撮りながら、
「指、気をつけてくださ~い」
と注意喚起をしております。
まぁ、そんなこと改めて言われなくても、
そんなドジをする人はなかなかいないと思います。

そう、この写真の3分前に珍事件は発生しました。

茅葺き工事が始まって以来、
なんだか怪我をした話題ばかりですが、
工事は順調に進んでおります。

Img_3267
屋根面積が小さいのであっという間に上まで葺き上がります。

Img_3279
本日、「しころ」の上に杉皮を葺き、
さらにてっぺんの部分に特注の甕(かめ)が載りました。

現在、上から刈り込みながら下へ降りていてきています。
予定では、明日完成です。

金石健太

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2009年3月11日 (水)

茅葺き工事@松代 ~その1~

こんにちは、昨晩、晩飯が喉を通らなかった金石です。

決して病気の類ではありません。
体調はすこぶる良好でしたし、
茅葺きの仕事上がりとあってかなりの空腹状態でした。

というのも、昼間の作業中に顎だか喉だかその当たりの筋を痛め、
口を動かして何かを飲み込む作業に激痛が走るのです。
その痛みに耐えかねて、
晩飯を目の前にしながらも、それを諦めたというわけです。

 それにしても、昼間の作業中にそんな所を傷めるか?

と疑念を抱かれる方もいらっしゃると思いますが、
これが嘘のような本当の話なんです。

それは昨日のお昼過ぎのこと。
茅を締め付けるために、
フンガァっと力いっぱい麻縄を引っ張った瞬間でした。

ピキッ!!

己の体から妙な音がしました。
次の瞬間、口を動かすと激痛が走ることが判明...

Img_3174

参考までに写真を...
こんな感じで作業していて、
なぜだか顎だか喉だかその当たりの筋を傷めてしまったのです。

人間の体って、いろいろと繋がっているもんだ

と、しみじみ実感...

余計な話が長くなりました。
今週から始まった松代真田邸内の四阿(あずまや)の
茅葺き作業の様子を少しご紹介。

Img_3159
建物はこんな小さなものです。
竹の屋中(やなか)の上に下地のヨシズを貼り、

Img_3178
軒の茅を縛り付けます。
今回は屋根の厚さが薄いため、隅を高くしたりはしません。

Img_3198
その上に長い茅を並べて、根曲がり竹で締め付けて固定。
ちなみに、ここに写っている茅も根曲がり竹も
自分たちで採ってきたものです。

とまぁ、現在こんな状況です。

金石健太

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2009年3月 6日 (金)

茅葺き工事@松代 ~その0~

こんにちは、全身の筋肉痛と戦っている金石です。

全身の筋肉痛と言えば...

Img_1671

始まりました、茅葺き工事!!
正確に言うと、屋根に葺くのは来週からで、
今はその準備作業です。

茅を選(すぐ)って余計な葉を落とし、
1500mm、1200mm、800mmといった長さに切り揃え、
それを直径100mm程度に束ねていきます。

以前、浄光寺の現場の際にも報告しましたが、
この作業は前かがみの姿勢で行うため、
普段使わない筋肉が悲鳴をあげ、
翌日には全身が筋肉痛になるのです。

とはいえ、今回の作業は今までと大きく違います。
なぜならば、この工事に使う茅は昨秋我々が刈り取った茅だからです。

 自分たちで刈り取った茅を自分たちで加工し、自分たちで葺く
 
このサイクルが今回初めて成立します。

作業をしながら、
「この茅はあの場所に生えていたヤツだな」
などと、茅刈り当時のことを思い出しながら
作業できるこの状況を幸せに思いつつ、
自分たちの「活動」が「仕事」になっていることを実感しています。

金石健太

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2009年2月18日 (水)

竹の縁側工事 ~その2~

こんにちは、日本酒を舐めただけで動けなくなる金石です。
リキュールやブランデー入りのデザートも同様、要注意です。

さて、先日お伝えした竹の縁側工事報告の続きです。

実際に現場で並べるのはこの日が初めてでしたので、
どうなるのかがとても楽しみでしたが、いささか緊張もしました。

Img_4413

手前にある横材をご覧ください。
無数の小さな穴が開いているのがおわかりでしょうか?
実はこれ、小さな釘を抜いた跡です。
ここの釘が竹の内部に引っ掛けることで竹を固定していたようです。

竹の下端に欠き込みを施し、
手前から奥へと竹をスライドさせると、
奥側の端は扉の下の木材の間に滑り込みます。
そして、もう一方は釘が竹の筒の中に入って引っ掛かる。
言葉で説明すると、こんな仕組みでしょうか?

Img_4420

そんなわけで無事に完成。
現場合わせの作業が続くので、意外と手間取ります。

Img_4419

下から見るとこんな感じ。
左側が建物側。

Img_4422

ズラッと並んだ竹。
「節の間隔が狭さ」にご注目。
流通している竹ではこんな狭い間隔は得られません。

余談ですが、、、
従来取り付けてあったであろう竹は
かなりの高品質だったことが作業をしてわかりました。

Img_4416

節ではなく隣同士並んだ竹の間隔に注目。
ビックリするほど隙間なく並んでいます。

ということは、、、
「根元まで真っ直ぐで、大きさの揃った竹」
が使われていたんだと思います。

昔の仕事振りに「あっぱれ」です。
これから目指すべきは、まさにこれです。

金石健太

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2009年2月 9日 (月)

竹の縁側工事 ~その1~

こんにちは、白黒フィルムの現像機械一式を手に入れた金石です。
機械を受け取ったものの、正直何がなんだかわかりません。
身近な素人カメラ愛好家たちと共に、
本当に一から勉強です。

さて、本日より竹の縁側補修の工事を始めました。
少し前に「根っこに近い部分が市場に出回らない」と
嘆いていた言っていたあの工事です。

そういえばこの工事、
途中経過を報告することを忘れておりました。
話を少し遡らせます。

隣の高山村の竹林でお目当ての竹を見つけた数週間後、
ある程度雪が解けるのを待って竹を伐採してきました。
うっそうと覆い茂ったその竹林には、
直径3cm程度の細いものから、直径6cm程度のものまで、
高さ6~7mの竹が所狭しと生えています。

実際に切ってみると、
予想通り根元部分は曲がっているものが多く、
商品にしにくいであろうことを再確認。
それでも我々が欲している長さは40cm程度なので、
多少の曲がりは問題になりません。
そんなわけで、次々と切り倒し、、、

40本程度倒して、
お目当ての竹を70本ほど確保。

ん?
40本から70本?

そう、節の間隔が狭い部分は1本の竹から
2本を取るのが精一杯でした...
一見しただけではあまり伝わりませんが、
この材料、贅沢品です。

Img_4407

まぁ、こんな感じで竹の入手に成功し、
暇を見つけては加工をしていたのでした。

そして、それが終わったので
いよいよ取付工事が始まったというわけです。

工事の様子はまた後日...

金石健太

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2009年1月28日 (水)

H邸新築工事 ~序~

こんにちは。今日はとても天気が良かったにも関わらず、
会社に来てから3度しか太陽の光を浴びていない、土屋です。

さて、そんな太陽の光を浴びずに何をしているかといいますと、
今年の春、着工予定のHさんのお宅の見積り図面を作成しています。
詳しいことについては、おいおいご報告していきたいと思いますが、
小布施町内で解体された古民家の部材を使う予定です。

実際に着工となるまでには、予算にあわせて設計変更をしたり、
建築確認をとったりと、まだまだやることはたくさんありますが、
この期間も含め、お施主さんと楽しく家づくりができればと思います。

と、本日のH邸の報告はここまでにして、
報告ついでにもう一つ。
私事ではありますが、諸事情により、来週長いお休みをいただき、
ヨーロッパへ旅行に行ってまいります。

その間、できたらブログはあちらから更新いたしますが、
基本、お休みさせていただきます。あしからず‥。
帰ってきたら、<本日の一枚>にて旅の様子も報告させていただきます。

それでは、少し早いですが、行ってきます。

土屋 直人

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2009年1月23日 (金)

いよいよ

こんにちは。今年のおみくじは大吉だった、土屋です。

さて、いよいよドラマの撮影が始まりました。
今朝も、早くから栗の小径など、小布施堂界隈での撮影が行われました。
私たちも近くで準備をしていたのですが、
監督さんの「本番。」から、「OK!」までの声がかかるまで、
もちろん演者ではない私までも、緊張してしまいました。

私たちがこれまで準備をしてきたセットも、無事に完成。

Ca390157

今回、私たちはステージと、
幟の支柱とそれを支えるウマをつくった訳ですが、
終わってすぐに解体してしまうのはもったいないくらいです。
これが実際にどのように映るのか楽しみです。

といったところで、このあとも、ちょっとしたお手伝いがありますので、
本日は簡単ではございますがこれにて。

土屋 直人

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2009年1月22日 (木)

お祭り気分な光

こんにちは、年末に購入した
800円の作業靴が壊れ始めているのを発見し、
少々落ち込み気味の金石です。

先日より作業が始まった舞台の組立作業ですが、
本日をもちまして、だいたいの形が完成しました。

Img_2940

壁面に固定しているのは、
ベニヤ板に和紙を貼り付けたボード。

Img_2942

ステージにはカーペットを敷き、
照明用の機材を設置すると完成です。

Img_2943

照明に灯がともった途端、舞台周辺の空気が一変しました。
光の当て方ひとつで場の雰囲気はガラッと変わるもんだ、
と改めて実感...
こんな色の照明、日常生活では滅多に目にしませんもんね。
仕事中とはいえ、お祭り気分も高まります。

金石健太

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2009年1月20日 (火)

舞台づくり

こんにちは。結局、デジタル一眼レフカメラの購入を見送った、土屋です。
その代わり、2代目のコンパクトデジタルカメラを買ってしまいました。

さて、先日のブログでふれたドラマの撮影ですが、
花堂純次監督の作品、WOWOWドラマ「戦力外通告」の撮影が行われています。
そのセットの一部を修景事業で請け負っている、というわけでして、
今日からは、今週末の撮影のときに使う、舞台の組立てを始めました。

短期間の仮設舞台なので、
舗装の栗ブロック用にとっておいた、栗材を使うことにしました。

100_3991

あらかじめ、使う寸法に切ってあった部材を、
現地で組立てていくのですが、材自体にひねりや反りがあるため、
少し手間がかかりましたが、無事に組立ても完了。
明日からは仕上げの作業になります。

100_3993

さてさて、今週末の撮影ですが、
エキストラを募集中だということです。
詳しい内容については、こちらをご覧ください。

今まで、ドラマはただ見るだけのものでしたが、
今回撮影の準備に関わるという貴重な経験ができたと思います。
少し、ドラマを見る目も変わりそうです。

ただ、残念なことにWOWOWを見ることができない、
土屋 直人

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2009年1月19日 (月)

柿渋の天敵

こんにちは、最近購入したデジタル一眼レフで
手当たり次第写真を撮りまくっている金石です。

先週の話になりますが、、、

以前のブログでもチラッとご紹介した「本棚」。
先日、無事に設置完了しました。

で、これから反省の意味も込めて、
途中失敗してしまった事柄をここで報告いたします。
失敗の情報というのは財産ですから、
我々の将来の活動の戒めとして、
また、みなさまへのアドバイスとして、
この情報をお役立てください。

先ほども申しましたが、
何を隠そうこの私、ある工程で大きな失敗をしたのです。

その工程とはヒノキの棚板の塗装です。
それも、天然塗料の代表格「柿渋塗り」です。
以前にも小物に塗ったり、布を染めたりした経験はあるのですが、
ある程度まとまった量の柿渋を塗布するのは今回が初めてでした。

私は市販の水性塗料用の刷毛を使って、
水で少し薄めた柿渋を加工した棚板に塗っていったのですが...

1日乾かしたところで様子を見に行くと、
なんとヒノキの板面に青黒い斑点模様がっ!!
(すいません、その状況を写真に撮っておけばよかったのですが、
 ショックのあまり撮り忘れました...)

塗った当初にはそんな模様はなかったんですよ。
それがいつのまにやらこんな姿に...

これを見てまず思ったのが、
木の表面に何かの成分が付着していて、
その何かと柿渋のある成分が化学反応したんじゃないか?
ということでした。

でも、塗装する前に一度塗れ拭きで拭いていたし...

原因のわからぬまま斑模様が付いてしまった板を削り直していると、
ある物を発見っ!!

Img_4607

わかりますでしょうか?
柿渋を塗るのに使った刷毛です。
毛先と柄を固定する金属部分から、
見覚えのある青黒いシミが...

そう、犯人はこの金属(真鍮か?)でした。
原因がわかって一安心です。

みなさま、柿渋を塗るときは金属を使っていない刷毛をお勧めいたします。

金石健太

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2009年1月17日 (土)

メンテナンス

先日のことです。

以前に塗装を施した板の壁が、板材の縮みとともに
板同士の間で隙間があいてきてしまったので、
その隙間を塗装しなおしていました。

木材は水分を含んでいます。
その率を含水率と呼びますが、
含水率が低ければ低いほど、縮みなどの狂いがでにくくなるわけで、
つまりは、隙間があいてきたということは、

 板材が、内に備えていた水分を放出し、縮んだ。

ということです。

そして、縮んだ状態で平衡を保っているとすれば、
それが、この場所においてのこの板材のあるべき姿
なのだと思います。

何が言いたいのかというと、
多少の縮みなら問題ないかと思いますが、
これが、センチ単位で縮んでいるとすれば、
もともとこの板材は、かなり余計な水分を含んでいた
ということになるわけで、
それは、この板材が、施工時に、
水分によってかなり着膨れした状態であったということです。

これって、厳しい言葉でいえば「偽装」では?

なんてことを、ペンキを塗りながら考えていました。

偽装を見抜くには、含水率計が必要だと思った
西山哲雄

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2009年1月 8日 (木)

市場に出回らない竹

こんにちは、鳩サブレーが大好きな金石です。

さて、昨年末にあるお宅の縁側の補修の依頼を受けました。
その縁側の様子がこちら。

Img_2125_2 

直径25~30mmの竹がズラッと並んでおります。
「わりと細い竹を使っているんだなぁ」と何気なく見ていると...

んっ!?

・・・・・

あれ?
この竹様子がおかしいぞ!!

皆さんも良くご覧になってください。
よく見ると節の間隔がかなり狭いことに気付きます。
長さ400mmの間に節が3つくらいありますよね?

そう、この依頼を受けた縁側、
強度がある根元の部分のみを選んで使用した、
結構贅沢な縁側なのです。

というわけで、本日長野市にある竹材屋に足を運んできました。
そこで写真を見せて事情を説明すると、
かなりショッキングなお返事を頂戴いたしました...

 あぁ、こりゃあ本当に根っこの部分だね。
 こんなのどこに行ってもないよ。
 
エェッ!!
ナイ!?
ドウイウコトデスカ???

予期せぬ返事に軽いパニックを起こしてしまいましたが、
どうやらこういうことらしいです。

竹材店といえど、竹材の多くは県外から仕入れているとのこと。
我々が希望している部分は本当に根元部分で、
節の長さが不揃いなため流通に乗っている竹材としては不要な部分。
つまり、この竹のもう少し上の部分が
商品としての竹材の根元部分に相当するようです。

要するに我々が欲しい部分は市場には出回らないんです...

 この竹(=店にある竹材)の根元でも節2つは取れるんじゃないの?
 それでいくしかないよ。

と助言を頂きましたが、、、
なんですかね?どうもどこか納得がいかないんですよね...
この節が3つ4つあるところがこの縁側の大事な要素な気がして...

 また来ます...

そう言い残してトボトボと帰ってきたのでした。(続く)

金石健太

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2008年12月 8日 (月)

本棚製作 ~その1~

こんにちは。今までインフルエンザにかかったことのない、土屋です。
自分だけはかからないだろうと、毎年この時期を過ごしていますが、
今年は予防接種を受けようか悩んでおります。

さて、先日とある方から本棚の作製依頼があり、
今日から本格的に製作に取り掛かり始めました。
材種は問わないが、無垢の板がいい、という、
ご希望に応えるべく、ご近所の某工業所に相談し、
使用することになった板がこちら。

100_3937

某工業所の材木置き場に眠っていた米ヒノキを、
材木屋さんで引き割ってもらってきました。

本日の作業は、この板を所定の寸法に加工するべく、
まずは、木取りから始めました。
材料に余裕がなく、間違えると足りなくなってしまうため、
一枚一枚、節の入り方を見ながら行ないます。

次に、木取りした通りに切っていくわけですが、
ここで、万能機が大活躍します。
今回この本棚の作製も、万能機がなければ、
業者さんに外注しなければいけないので、
本当に、万能機には大助かりです。

とはいえ、まだ扱いに慣れない部分もあったり、
途中、クリスマスツリー用のモミの木の運搬依頼があったり、
そのほかいろいろすったもんだがあり、
結局、今日は木取り通り、所定の幅に切り出したところで作業終了。

明日からは、表面の仕上げをして、
一番の難関である、棚板をはめ込む溝の加工に入って行きますので、
随時、報告していきたいと思います。

土屋 直人

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2008年12月 4日 (木)

茅刈り@木島平~番外編その2~

こんにちは、西山です。

前々回のつづきです。

商品化され、広い地域に供給される茅の現状に対して、
以前私は

 茅の単位を一つにまとめていかなければ、いけないな。

と思っていたのです。

というのも、茅の単位が地域ごとに異なっていると、
その地域を越えて、茅を移動する時に
単位を換算する必要が出てくるんですね。

 AからBへ茅をもってくるときは、
 Aの茅7把をBの1〆に換算して、
 BからCは
 Bの1〆がCの3束で、
 CからAへは・・・・

というような感じになってしまうわけです。

これを例えば、

 根元まわりで直径25センチを1把とする。
 6把を1束とする。
 6束を1〆とする。

と全国一律で決めてしまえば、
茅の流通がスムーズにいきますし、

 このくらいの大きさの家だったら~〆で葺き替えられる

ということが、明確にわかるようになるわけです。

・・・・・・

というわけで、
茅の単位体系を整えることで、茅葺の未来が開ける
と信じて疑ってなかった私ですが、

先日の
「茅刈りシェイプアップ知的生産術2008@木島平」
でこの考えに疑問をもつようになりました。

というのも、一言で「茅葺」といっても
その言葉が示すものには、
多様な茅葺があるのではないかと。

まず、「茅」という言葉が特定の植物をささず、
屋根に葺かれる草の総称であるように、
地域や様々な事情により、
多様な材料によって、「茅葺」は作られます。

そして、気候や材料の違いなどにより、
屋根の形も変わるので、
当然、その葺き方(技術)も地域により変わります。
要するに、技術の多様性です。

つまり、
多様な材料と、多様な気候風土、
そしてそれに合わせた多様な技術、
その組み合わせによって、
地域ごとに、その場所に最適な「茅葺屋根」が葺かれて
いたわけです。

小谷村の牧の入茅場では、
「把」と「束(6把で1束)」という単位が昔から使われている
のですが、茅を一把分刈ってそれを束ねるときに、
刈った茅の中から数本を取り出し、
根元の硬い部分を切り落としたもので、
束ねていました。

このことはつまり、
ここでは、束ねるのに使われる茅の長さが、
「1把」という大きさを規定していたと
考えられるのではないかと。

そしてこの「1把」という大きさを基本に
屋根を葺く技術が確立されており、
それによって、この地域に最適な茅葺屋根が葺かれる
わけです。

これは一例に過ぎませんが、
何が言いたいのかといいますと、

地域や様々な事情により
「最適な茅葺屋根」は変化するのに、
その「最適な茅葺屋根」と密接な関係にあるはずの
茅材料を全国一律のものにしてしまって
いいのかと。

今は地域ごとに残る茅葺屋根もわずかで、
茅場も数えるほどしかなく、
職人も少なく各地を飛び回っている
というのが現状だと思いますが、

やっぱり地域で茅葺を維持していくシステムを
再構築することが必要だな~と

そんなことを、
「サクッザクッザクッ」と茅を刈りながら
思ったわけです。

西山哲雄

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2008年11月28日 (金)

棚づくり

こんにちは。来週から師走ですが、旧暦では今日が11月1日、土屋です。

さて、今日はあいにくの雨降りになってしまったため、
例の「籾殻の現場」で、当初予定にはなかった棚の作製を承ったので、
そちらを皆で作りました。

以前の工事であまっていた杉板や、
今回の工事で使った金山杉の端材や余った物を使ってつくったのですが、
完成品がこちら。

100_3888

100_3890

急な話で時間もなかったので、
凝ったつくり方はしていませんが、荒っぽい無骨な感じが、
この棚を置く部屋の感じにはあっている気がします。

で、肝心のこの棚を置く部屋の方ですが、
先日籾殻を入れた建具も吊り込みが終わり、
これで全工事完了となりました。

今回の棚もそうですが、道具が充実したことで、
こうした工事を外注しなくてすむようになり、
より自分たちでできることが多くなって、楽しみも増しました。
こんな楽しいこと他の人に頼んじゃうなんて、もったいないですよね。

さてさて、来週からは茅刈りも最後の大詰めです。
しかし、諸事情により茅刈りエースが一ヶ月の人事異動となってしまい、
大幅な戦力ダウンですが、風の噂で茅を刈りたくて仕方ないK君が、
来週は時間に余裕があるとのこと。K君に期待したいと思います。

土屋 直人

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2008年11月12日 (水)

宣言

こんにちは、西山です。

私も昨日、小布施ッションに参加してきたのですが、
土屋氏が書いていたように、白戸さんは

・思い立ったらすぐに行動しなければいけない。
 自分に言い訳ができないように追い込むことが肝心

ということをおっしゃっていました。要するに、

 言い訳に逃げないように、退路を絶つ

ということ。
トライアスロンを始めようとする人にとってその一番の方法は、

 まず、トライアスロンの大会に申し込んでしまうこと。
 (できればお金も払ってしまったほうがいい。)

だそうです。
たしかに、申し込んでしまえば
いやがおうにもその大会が目標となり、
そこに向かって練習せざるを得ないわけですから、
なるほどなぁ~と思いました。

・・・・・・

そんなわけで、影響を受けやすい我々は、
早速、長年の懸案事項について退路を断ってみようかと
考えました。

その懸案のプロジェクトとは、

 DGK@Obuse

です。

これまでさまざまな問題にぶつかりながら進めてきた
プロジェクトですが、多くの問題については解決の糸口が
見えてきたかな、というのが現状です。

いまなお残る問題点や不安要素はありますが、
ここらで一丁、勝負に出る時が来たかなと思います。

実は今年度の始まりの日に嘘に紛れ込ませて
一応宣言したのですが、
今日改めて、大真面目に、そして高らかに宣言したいと思います。

我々は、来年2009年に小布施で達磨窯をつくります!!!!
そしてもちろん、その窯で瓦を焼きます!!!!!

 2007年 甘楽

 2008年 淡路

 そして・・・

 2009年 小布施

 DGK「達磨窯復活プロジェクト」初期三部作、ここに完結。

 構想十余年、実現不可能といわれたあのプロジェクトが
 幾多の困難を乗り越え、ついに始動!

 見逃すな!!!

なんだかハリウッド映画の宣伝のようになってしまいましたが、
宣言した以上は、何が何でもやるしかありません。

今年のうちは、諸手続きなどが中心になるかと思いますが、
白戸さんの言葉にあったように、

 大きな目標の前に、小さな目標をたくさんつくる

を実践して、まい進していきたいと思います。

西山哲雄

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2008年10月31日 (金)

mm以下の攻防

こんにちは。今日はハロウィンですが、ハロウィンとは無縁な、土屋です。

さて、いよいよ終盤を迎えた杉板張りですが、
本日私が取り組んだ壁がこちら。

Ca390121

なんてことはない面に見えますが、
若干角度がふれていて、板の小口を斜めに切らなくてはいけなかったり、
また、両側が仕上がっているためピッタリの長さに切らなくてはいけないなど、
もろもろの事情から片側は手で切って張ることにしました。

寸法をとってみると、微妙に一枚一枚の長さが異なります。
それも621.5mm、622mm、622.5mmなど、0.5mmぐらいの微妙な違いなのです。
これをキリがいいからと端数を切ったり切り上げたりすると、
板が入らなかったり、隙間が空いてしまったりしてしまいます。
そのため0.5mm刻みで墨をして、その通り切らなくては隙間なく仕上がりません。

これまた難しいのが、コンマ数ミリくらいの墨の上を切るか、
外側を切るかで微妙に隙間が空いてしまったりします。
ですので、寸法は0.5mm刻みくらいでとりますが、
切るときはさらに細かい寸法に気を使っていることになります。

若干長めに切って、少しヤスリをかけてピタッとはまる、
これが一番きれいに仕上がる方法だなと思いました。
と、すごいことをしているように書いていますが、
実際のところは…、上の見づらい写真で判断していただければと思います。

隙間が空くといっても、パッと見は分からない使用に支障のない隙間だと思いますが、
こういった仕事をしていると気になってしまうんですよね。
普段の生活の中でmm単位、ましてやmm単位以下を意識することなんて、
ほとんどないんじゃないかと思います。普段からmm単位を意識していると、
見慣れた風景も違ったように見えたりするんでしょうか

細かい仕事ですが、ピタッとはまったときは気分爽快、自己満足に酔う
土屋 直人

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2008年10月30日 (木)

方向感覚麻痺

こんにちは、やけに腕と背中が痛い金石です。

体が痛いのもちゃんとそれなりの理由があって、
例の杉板張りの工事が床・壁と順調に仕上がって、
とうとう作業する面が天井になったんですね。
するとどうでしょう。
途端に体の裏側が悲鳴を上げるんですよ!
たいした作業をしているわけでもないのに、この有様...
作業の姿勢が変わったので、
普段使っていない筋肉を使うんでしょうね、きっと。

材料が届いたときには、
「こんなに軽い材は初めてだっ!」
と鼻息を荒くして興奮していたくせに、
今となればそんな事なんて思いもしないんですから、
人間なんていい加減なものです。

で、、、
現在、その天井を張っているんですが、
ひとつどうしても克服できない問題があるんです...

それは「材の面取りをする箇所は左右どちらか?」という判断。

詳しい説明は省きますが、、、
一枚の板(さね加工をしているため、張っていく方向は決まっている)の
片方だけを面取りをしているんですね。
それだけのことなんですが、
天井に張る材を床で加工するとなると、これがもう厄介なんです。

今までは床や壁に張る材を、同じように床で加工していました。
そのときは向きや表裏があべこべに置いてある板でも、
何の問題もなく「こっちを削る」とイメージできていたんですが、
なぜだか天井だと床でうまくイメージできないんです。
おかげで、材を一度天井に当ててから削る側を確認するという、
少し面倒な作業が増えてしまっています。

なんでですかね???
いたって簡単そうなんですけどね???

この文章だけを読むと
「こいつ、頭おかしいな」と思われるかもしれませんが、
実際にやってみると難しいと思います、、、多分。
こんなに苦戦しているのは私だけでしょうか?

床に置いてある材料の向きを全部同じにすれば、
何も考えずに「こっち側を削る」と覚えることもできるんでしょうけれども、
何か悔しいので、ささやかながらこの難題に挑戦しております。

金石健太

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2008年10月28日 (火)

木の模様

こんにちは。この年になってもまだニキビができる、土屋です。
甘いもの、高カロリーのものを食べすぎでしょうか。

さて、昨日から始まった床板張りですが、
予想より早く本日、終了してしまいました。
張り終わった床を見て、達成感と木のもつ美しさを実感しております。
また、床板を張る前は籾殻の香りが充満していた室内も、
すっかり杉の香りに包まれて、横になったら気持ちよくお昼寝ができそうです。

今回使用している杉板は、これまでも紹介されているように、
金山杉の赤身の柾目材を使用しています。
柾目ですので木目は年輪が平行な状態で直線的になっているのですが、
板を張ってみると、その木目とは違った模様のある板があります。

Ca390120

写真が見づらいかもしれませんが、波型の模様のある板がおわかりでしょうか。
これまでも柾目の材を何度も見たことはありますが、
こんな模様が出ているのを見たのははじめてな気がします。
板目や杢目ならまだしも、柾目でこんな模様が出るなんて、
どうして出るのか、よくあることなのか、金山杉の特徴だったりするのか、
また機会があったら聞いて見たいと思います。

それにしても、製材の仕方や育ち方で様々な模様をつくり出す木は、
やっぱり魅力的な素材だなと改めて思いますね。

土屋 直人

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2008年10月27日 (月)

材料のストーリー

こんにちは、金石です。

さて、先日秋田より届いた大量の杉板材(金山杉)、
下地に合わせて一定の長さに切りそろえる作業が終わったところで、
いよいよ本日より床貼り開始です。

今まで束になっていた板材ですが、
貼り並べていくにつれてその全貌が明らかとなってきました。
はっきり言って綺麗です。

で、まぁ、その様子の報告は別の機会ということにして、
今日は材料に対する想いについて...

もうだいぶ前になりますが、
我々は秋田の杉林まで足を運んで、
この工事に使用する杉材を探しに、
実際に杉の巨木を目にしてきたわけであります。

今、「我々」と言いましたが、
実際に現地へ足を運んだのは西山氏と土屋氏だけなんです。
私は他の現場を担当していた関係で、
残念ながら秋田には同行できませんでした。

で、何を言いたいかというと、
運ばれてきた板材を見る「目」が違うんですよね、
原木を見てきた者とそうでない者では...

いや、私も写真や2人からの話で、
ある程度の予備知識はあったんですよ。
この材料に対する想い入れもあります。
でも、やっぱり原木を見てきた2人とは
感じるものの大きさや質が違う気がしてならないんです。

これってやっぱり「体験」の差ですよね?

造っている者がそれだけ多くの事を感じるんですから、
そこを使ったり、そこで生活するお施主さんも同じ体験をしていたら、
材料に対する想いや価値観だってきっと違ってくるはずです。

各々の材料のストーリーが見える家造りって絶対楽しい!
と信じてやまない
金石健太

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2008年10月24日 (金)

水の重さを感じる

こんにちは、西山です。

昨日の土屋氏のブログに予告されたとおり、
本日ついに、待望の物が届きました。

Img_1794_2

トラックが到着し、その扉が開けられると
ご覧の光景が目の前に広がりました。

遠路はるばるやってきた杉板です。

そして、杉板の山がこの目に飛び込んでくるのと
ほぼ同時に感じたのは、杉の香りでした。

天気が怪しかったため、屋根つきトラックで運んでいただいたのですが、
そのトラックの屋根が、幌のような簡易的なものではなく、
金属製である程度の密閉性のあるものだったので、
(専門的には、ウイングバンという種類のトラックのようです。)
扉を開けた瞬間、中に閉じ込められていた
杉の香りが、こちらまで届いたのだと思います。

香りつきとは、なかなか洒落たお届け物でした。

さて、この杉板たちを一時保管のため、倉庫に運んだのですが、
持ってみて驚いたのは、その軽さでした。

木材の重さは、樹種もさることながら、含水率に左右されます。
要するに、どれだけ乾燥させるかによって、木に残る水分の量がかわり、
その違いが、同形・同樹種の木材であっても、重さの違いとして
現れるわけです。

過去に杉板材を運んだ経験から、
おおよその重さを想像して持ったのですが・・・見事に裏切られました。

今までに体験したことのない重さでした。
これだけ軽いということは、本当にじっくりとそして充分に乾燥されたのだな
ということが、身をもってわかりました。

Img_1796
一時保管され杉板たち
いよいよこれから、張っていくことになります。

経過は随時、お伝えしていこうと思います。

西山哲雄

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2008年10月22日 (水)

蔵の床板

こんにちは、生まれて初めてお尻にトゲが刺さった金石です。

古い床板を剥ぐ作業中、剥いだ板を椅子代わりにしながら横に移動したら、
チクリッとお尻にあの感覚が...
試しに隣にいたT氏に「抜いてくれる?」とお願いすると、
それはそれは丁重なお断りを頂戴致しました...、当たり前ですが。

くだらない報告はこの辺にして、、、

先ほども申しましたが、只今、土蔵の古い床板材を剥がしております。
この床板、当初の予定では新たな床材の下地として使うはずだったのですが、
正確に高さのバラつきを調べてみると、
到底これを下地として水平な床は組めそうになかったので、
一度剥ぎ取ることとなりました。

この床板、厚さ30mm程もあるなかなかしっかりとした材なんですが、
結構板の反りなんかがあって、平らな面が作れません。
そこで...

ギュウィ~ンとプレーナーで両面を削って、
24mm厚の反りのない板材に加工し直しました。

Img_1789

左が剥いだままの状態の床板。
右がプレーナーで削った後の床板。

プレーナーで木材を削る度に思うことですが、
かなり年期を帯びた材でも表面以外はとても綺麗なんですよね。
はっきり言って新材と見た目は全く変わりません。
むしろ狂いが少なくて新材よりも良い材料かと思います。

Img_1792_2

と、めでたく施工できる状態になった床板ですが、、、

こんなに良い材を新しく貼る床板の下地材にするのは、
いささかもったいない気が、、、

だって見えなくなっちゃうんですよ?
もったいないと思いませんか?

というわけで、、、

我々の事務所となる写真館の2階部分の床板にすることにしました!

そこでなら、2階の床だけでなく同時に1階の天井材として見えてくるし、
第2の人生を歩むにはピッタリの場所かと思われます。
(蔵の床板は別の材で組めば十分だし...)

金石健太

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2008年10月20日 (月)

一発勝負

こんにちは。やっぱり秋は食欲の秋、土屋です。

さて、例の「籾殻の現場」も籾殻入れが終わり、
先週からは大工工事に突入しています。
今回の工事は内装工事のみで、仕上げが板張りということもあり、
すべての大工工事を我々で行います。

先週、板張りの下地工事も終わり、
今日からは木枠を取り付ける造作工事に入りました。
この造作工事、材料に予備がなく一発勝負なのでとても緊張します。
しかも、今取り付けている木枠というのが‥

Img_1787

ちょっと分かりにくいかもしれませんが、
幅240mm、厚み45mmで、鴨居と敷居は長さがおよそ4400mmという、
とても大きな木枠なんです。こんな大きな枠の取り付けで、
木枠を取り付けるのは初めて、かつミスは絶対に許されない。
とくれば、ビビリまくりです。

Img_1788

結局、この加工を4ヶ所やるのに1時間くらいかかってしまいました。
端材で一度練習し、鋸や鑿を入れるときはそれはもう慎重に慎重を重ね、
手がプルプルしていました。

やってみて感じたことは、私はやっぱり気が小さいということと、
大工さんはやっぱりすごいということです。
まあ、大工さんに関わらず様々な職人さんにいえることですが、
毎日のようにあのプレッシャーの中仕事しているわけですから。
私も、もっと早く、より正確にできるようになりたいと思いますが、
ビビる気持ちは忘れないでいたいと思います。

この木枠も明日には固定できるかと思いますし、
いよいよ来週からは板張りが始まります。
材料に負けないいい仕事ができるようにがんばりたいと思います。

土屋 直人

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2008年10月17日 (金)

屋根裏の土埃

こんにちは、ここのところ気管の調子が優れない金石です。

その原因はというと、、、
おそらく先日から作業が続いている籾殻のくずと、土蔵の屋根裏の土埃と、
木材を切断するときに舞う木の切りくずかと思われます。

屋根裏は薄暗いため、視覚的にどの程度把握できているかは謎ですが、
投光器の前にキラキラと光る埃の量から察するに、
相当量の土埃が舞っていることは確かです。
防塵マスクを着用しているとはいえ、どうやらそれだけでは十分ではないようです。

今までの経験上、古い建物であれば、
だいたいどの現場も屋根裏には大量の土埃が付き物ですが、
この土埃、いったい何処からやってくるのでしょう??
この建物の場合、囲炉裏や竈の火の影響は考えにくいですし...

・・・・・

はて...
ドコカラダ???

今まで考えてもみませんでした。

 「古い建物の天井裏=大量の土埃」

作業の経験から、この方程式が頭にインプットされてからというものの、
その理由を探ろうとせずに今まで生きてきたんですね、私...

で、、、
本日、現場の片付けやら掃除をしながら一日考えてみた結果がこちら。

<推測1:空気の対流説>
 土埃が外部からやってくるものと考えた場合、
 外部と天井裏に空気の対流があるはず。
 昔の建物は屋根裏もしっかりと換気できる造りになっていたとすると、
 この土埃は外部空間から飛来してきた可能性がある。

<推測2:施工時に発生説>
 今回作業してみて、大量の籾殻を出したり入れたりと、
 相当量の埃が施工段階で発生することを確認。
 この建物以外を考えても、
 茅葺きだったり、瓦葺きの下地にベトを乗せたり、
 なにかと埃が発生する材料や工法が多かった。

どうですかね?
何の根拠もない推測ですけどね...

本題を「土埃」とせずに、別の切り口にすれば、
もっと面白い話になりそうな気がします。
が、本日はこれにて失礼。

金石健太

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2008年10月 3日 (金)

自分でやる!!

こんにちは、土蔵の壁と格闘していた金石です。

本日は例の「籾殻の現場」で、入口の開口部を大きくするために、
土蔵の壁を壊して天井を上げる作業をしていたのですが、
ふと、ある事が気になりました。

 今、自分たちがやっている大量の籾殻を建物の中に入れる作業は、
 以前はいったい誰がやっていたのか?

「大工」や「左官」のように「籾殻屋」なる者が存在したのか?
それとも大工が内装の一環として請負っていたのか?

疑問に思ったのですが、
この建物を使っていらっしゃる方に聞いて早くも謎が解けました。

答えは「自分たちでやる」。

そういえばそうですよね?
以前は左官仕事や茅葺きの仕事だって、
今で言うお施主さんの家族の人が手伝ったりしていたんですから...
以前はこの建物を使う方々が自分たちで作業をしていたわけです。

何かをしようとするときに、それを専門に扱っている方にお願いすることを
当然のように思ってしまっている自分に改めて気付きました...

これぞまさに現代の建設業界の落とし穴ですね...

大反省...

金石健太

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2008年10月 1日 (水)

フミフミ

こんにちは。今日から10月。
今年も残すところあと3ヶ月になりましたね。土屋です。

さて、上越での茅葺の葺き替え工事も終わり、
今日からは小布施に帰ってきて、こちらの仕事です。

Img_1761_2

決してモグラ叩きゲームをしている訳ではなく、
正真正銘、仕事をしている写真です。
では、何をしているところかといいますと‥

Img_1760

籾殻の搬入作業をしているところです。
籾殻を入れる内壁と外壁の間はおよそ30cm、
その隙間に上から籾殻を落とし入れ、踏み固めているのです。

先日の西山のブログで、
新しい籾殻はそれ自体ではそれほど埃はない、
とありましたが、確かに籾自体は埃っぽくないのですが、
如何せん天井裏に溜まった埃が舞い上がるために、搬出時同様、
上下ヤッケに防塵マスクというスタイルでの作業を強いられています。
こんな格好で踏み固めるために、何度も足踏みをしたり、
ジャンプをしたりするので、かなり疲れます。
どれくらい疲れるかといえば、

Img_1763_2

これくらい疲れます。
籾の香りを楽しんでいる余裕なんてさらさらありません。
壁への搬入はあと3分の1ほどですが、
その後には天井への搬入も控えています。

それでも、まん丸の顔が少しはほっそりするのではないかと、
ダイエット気分で汗を流している、
土屋 直人

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2008年9月30日 (火)

華のある仕事

こんにちは、サンダルで夜道を歩いていると、
突然右足の親指に身に覚えのある激痛が走った金石です。

そう、この激痛の犯人は栗のイガです。
栗の木の下に落ちていたイガの存在に気付かず、
思い切りつま先で蹴飛ばした模様です...

さて、先日より作業していた茅葺き民家の葺き替え工事ですが、
本日、大方の刈り込み作業が終了いたしました。
(細部の調整はまだ残っておりますが...)

100_3750_2

刈り込みの作業は、茅葺き工事の中で最も
「華のある工程」とよく耳にします。
上から丸太足場を外しながら刈り込んでいくと、
屋根のシルエットがだんだんと姿を現してくるわけですから、
周りから見れば、最終段階のこの工程が
「華のある工程」に映るのも頷けます。

作業をしている立場から言うと、
確かに屋根面を刈り込んでいるときは楽しくも誇らしくもあるのですが、
軒裏部分の刈り込みとなると話は別です。

足場に腰掛けた体制で、頭を下げて軒裏を見ながら、
はさみの先端でチョキチョキと少しずつ刈り込んでいくこの工程は、
正直かなりしんどいです。

まぁ、しんどいといっても「体が言う事を効かなくなる」というだけで、
精神的な苦痛はまったく伴わないのですが、
間違いなくこの作業をしている最中に、
今のこの作業は「華のある」作業だ、
なんて自覚している余裕はありません...

考えてみると、一連の工程の中に「華」をもった作業があるなんて、
とても幸せな仕事に思えてなりません。
そんな仕事に携われる幸せを存分に噛み締めながら、
本日をもってこの工事を終えることとなりました。

明日からはいよいよ籾殻と格闘の日々です。

金石健太

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2008年9月29日 (月)

そういえば信越トレイルは籾殻のような踏み心地だった

こんにちは、西山です。

・先日の信越トレイル全線開通記念トレッキングの際、
 バックパッカーの加藤則芳さんと一緒に歩くことができました。

 近くを歩いていた際に、少しお話を伺うことができたのですが、
 その中で、アメリカには、アパラチアントレイルという、
 全長3500キロという、超ロングトレイルがあるという話を聞きました。

 
 35キロじゃないですよ。
 350キロでもなく、3500キロです。

 どのくらいの距離か、想像つきますか?

 私が2日間のトレッキングで歩いたのが約30キロですから、
 その110倍以上ということになります。

 加藤さんはそのアパラチアントレイルを、
 2005年に6ヶ月をかけて、踏破したそうです。
 (詳しくは、こちら

 毎日、30キロ、40キロというペースで歩き、
 夜はテントを張って寝て
 翌日はまた歩く、という繰り返し。
 食料なんかが尽きると、ヒッチハイクで街へ降り、
 食料と英気を補充し、
 またトレイルに戻る・・という生活をされたそうです。

 なんだか、自分の生活とはかけ離れすぎていて、
 想像するのも困難なほどでした。

 しかし、アパラチアントレイルを歩く人々は沢山いるようで、
 加藤さんのように、一気に歩く人のほかに、
 一年に少しずつ、何年もかけて踏破する人もいるそうです。

 そんななかには、80歳代の方が、30年という年月をかけ
 3500キロを歩いたということもあったそうです。

 80歳になって、トレイルを歩ける体力もすばらしいですが、
 30年かけて歩いたということは、50歳くらいのときに
 歩き始めたということですよね。

 50歳になって「よし、これから3500キロ踏破しよう」と。

 本当にすごいと思います。

 そして、30年かけて歩いたというと、すこしずつというイメージですが、
 3500÷30≒117
 というわけで、年間100キロを超えるペースで30年も歩き続けた
 ということですから、これまたすごいことです。

 
 とにかく、驚きっぱなしの状態で加藤さんのお話を伺っていました。
 ほかにも沢山興味深い話を伺ったのですが、
 アパラチアントレイルを歩いた記録を本にまとめて
 来年出版されるそうなので、そちらをお楽しみに!
 (かなりのページ数の大著になるそうです。)
 

・先日来お伝えしておりました、籾殻の搬出作業なのですが、
 搬出のほうは無事に終わりまして、数日前より
 今度は新しい籾殻を搬入し始めました。

 出した分だけ入れるわけですから、工程的には
 ちょうど折り返し地点をまわったところといった感じです。

 さて、新しい籾殻を入れるようになり、
 初めは、それまでと同じように、上下ヤッケに防塵マスク、
 コンタクトレンズをはずしてメガネという
 相変わらずの完全防備で作業をしていたのですが、
 
 ある日、コンタクトレンズをしたまま来てしまって、
 恐る恐るそのまま作業をしたことがありました。

 ・・・・・

 
 コンタクトレンズをしていると、少しの埃が入っただけで
 作業どころではなくなってしまうのですが、
 どうでしょう、
 たまにちょっと痛いかな?と思うことはあっても、
 ほとんど問題なく作業を続けられました。

 ここで気づきました。
 籾殻自体は、それほど埃っぽくないのだと。
 ただ単に、古い籾殻に長年の埃が絡まっていただけだった
 ということだと思います。

 それに気づいたとたん、防塵マスクをしているのもバカらしくなってしまい、
 はずしてしまいました。

 すると、思わぬ副産物が。

 
 新しい籾殻の、いい香りがするじゃないですか!

 マスクをしていたときにはまったく気づきませんでした。

 そんなわけで、軽装備になったのと、香りの効果によって
 作業が少しはかどるようになりました。

 つづく

昨日はやくもコタツを出した
西山哲雄
 

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2008年9月26日 (金)

茅葺葺き替え工事日誌 ~その2~

こんにちは。キーボードを打つ手が微妙に震えている、土屋です。

さて、上越の茅葺葺き替え工事ですが、いよいよ刈り込みとなり、
今日も雨の中ザクザクやってまいりましたが、
前回に引き続き、作業工程のまとめです。

「タバネ」を葺き終えたら、どんどん葺きあげていきますが、
最初に「隅」をきめます。

100_3647

まず、隅の芯となる茅を積み、下の「押棒」と針金で固定します。
そして、その両脇に「ホテイ」と呼ばれる茅を、
先ほどの芯と下の「押棒」とに麻紐で固定します。

100_3655

次に、芯と「ホテイ」の上に茅を積み、
「ホテイ」を固定した麻紐に針金で固定します。

100_3656_2
100_3660

隅がきまったら「縄地」の工程です。
まず、端と「ホテイ」の脇に茅を積み、「押棒」に麻紐で固定します。
これを「玉をかく」といい、玉をかいたら茅を一段並べます。
並べ終わったら、端の玉から「ホテイ」の脇の玉まで縄を通し、
「押棒」に3~40cm間隔で縄を回し、締め付けます。

次に、「針地」の工程です。
まず、「縄地」のときと同じく端と隅に玉をかき、茅を二段並べます。
そうしたら「針」という道具を使い、針金を垂木に回し、「押棒」を固定します。
このとき、1人は屋根裏で針金を回す作業をしなくてはならず、
それをしていたため、写真が撮れませんでした。

ほんとにざっくりですがこんな感じです。
これら、「隅」→「縄地」→「針地」の工程を繰り返しながら、
棟まで葺きあげていくわけです。

刈り込みもあと2、3日やれば終わってしまうかと思いますが、
終わってしまうのが偲びないくらい楽しかったですし、
心残りな点もあり、もう一回やり直したいくらいですが、
今回の工程はしっかりまとめて、今後に活かしていきたいと思います。

土屋 直人

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2008年9月22日 (月)

茅葺葺き替え工事日誌 ~その1~

こんにちは。朝から家に帰るまでに3キロ減った体重が、
一晩のうちにもとに戻ってしまう、土屋です。

さて、上越の茅葺葺き替え工事も終盤に差し掛かっております。
ここで、ざっくりと今回の工事の工程をまとめておきたいと思います。

まず、傷みの少ない軒先に見えている古茅はそのまま残し、
その上の平面に見えている古茅をある程度むしり取ります。
今回、桁から1m20cmのところが軒の先端になるため、
その厚みを確保した分だけ残しておきます。

100_3631

むしり終わったら、残した茅の先端の部分を、
茅の傷んだ部分が残らないように引き出しておき、
この時点で一度「押棒」で押さえつけます。

100_3634

この上に「タバネ」という長い茅の束を並べていきますが、
茅の角度が緩くなり過ぎないよう、古茅を引き出して「のべ茅」にし、
「のべ茅」と古茅の間に、「タバネ」の穂先を差し込むようにします。

100_3637

この束ねは軒先の角をつくる部分になるので、
ずれないように「押棒」を2段取り、がっちり固定します。

100_3638

と、ここまでが今回の葺き替えの基準をつくる工程で、
ここから棟までは、「隅」→「縄地」→「針地」という工程の、
繰り返しになる訳ですが、この工程についてはまた後日。

土屋 直人

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2008年9月17日 (水)

上越・茅葺工事日誌 ~その0~

こんにちは。実家の使っていない畑を、
「お前の好きなように使っていい」と言われ、
何を作ろうか悩んでいる、土屋です。
今から植えて育つ作物はあるものでしょうか?

さて、先週に引き続き上越で汗を流しております。
何をしているかもったいつけていましたが、
とあるお宅の茅葺屋根の部分葺き替えをしています。
我々修景事業で請け負った仕事ではありませんが、
お手伝いと勉強を兼ねて一緒にやらせて頂いています。

茅葺の全面葺き替えはそうそうあるものではなく、
部分葺き替えの方が多くなるでしょうから、
これを期に一通り出来るようになることが、
今回の任務であります。

浄光寺のときは全面葺き替えでしたし、
作業も一通り見てはいますが実際にやったのは、
茅を運んだり、突いたり刈ったりが主で、
茅を葺きあげていく工程はほとんど出来ませんでした。
ですので、実際に「屋根を葺く」のは今回が初めてになります。

工程は、おいおいお伝えするとして、
やはり、見るのとやるのでは大違いだとつくづく感じます。

最初にやり方を見ながら教えてもらい、自分でやってみるんですが、
頭ではこうすればいいんだ、というのが分かったつもりでも、
いざ茅を手に取りやってみると、
ここはどうしたっけ?、
ここはこれで良かったっけ?、
こういうときはどうすればいいんだ?、
と、?がたくさん出てきて勝手にあたふたしてしまいます。

そんなこんなで、かなり足を引っ張っているだろうとは思いますが、
「じゃあ、そこはやっとけよ」という具合に任してくれるので、
やりがいがありますし、何より楽しい!
今日で一通りの作業をやらせてもらい、
残り3分の1くらいはあるので、しっかり身につけたいと思います。

土屋 直人

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2008年9月12日 (金)

ところかわれば・・

こんにちは、西山です。

引き続き上越で作業してます。
上越といっても、もとは板倉町だった場所で、
小布施からは車で一時間くらいのところですから、
そんなに遠くはないのですが、
小布施では見慣れないものが多々あります。

まず目にとまったのは、石積でした。

Img_1704
Img_1703_2
Img_1712
Img_1715

この地域の特徴なのか、
はたまたこの近隣だけのことなのか、定かではありませんが、
「ぼたもち積み」と呼ばれる石積が、このあたりには
たくさんあります。
ひとつひとつのいしを加工して組み合わせていくのは、
想像しただけで、根気のいる仕事だということがわかります。

このぼたもち積み、
小布施でも、いくつかの場所では見られるのですが、
これだけかたまってあるのは、珍しいのではないでしょうか。

手がかかっているだけあって、なかなかきれいです。 

そして、豪雪地帯ということもあってか、建物の外壁は、
板壁が一般的なようです。
Img_1705
Img_1714

こんな写真をとりながら、昼休みに周囲を散歩していたわけですが、
本日一番の収穫だったのがこちら。

Img_1707
おわかりになるでしょうか?
一見すると板壁の建物なのですが、開口部のあたりに注目です。

なかに、土蔵の窓らしきものが見えるのがわかるでしょうか?

Img_1708
近寄ってみるとこんな感じです。
明らかに、土蔵の窓です。

Img_1709
全景です。
要するに、普通の土蔵を板壁の建物でそっくり覆ってしまった
ような状態だと想像されます。
今日は時間がなくて、これ以上は調査できなかったのですが、
引き続き来週も同じ場所に来るので、追加調査をしたいと思います。

西山哲雄

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2008年9月 5日 (金)

掃き掃除

こんにちは、愛用の「ハエ叩き」を手に、
相も変わらず日々虫たちと戯れている金石です。

工場の完成を間近に控え、
作業が進む毎に場内が広々としてまいりました。
本日は土間の目地のコーキングを行う関係で、
場内のゴミや埃を一掃しようと
昨日の夕方に場内を全て掃き掃除をしたのですが...

結構広かったんです、これが...

予想以上に広かったおかげで、
当初予定していた時間内には到底終わらず、、
最後の2割ほどは暗くて作業になりませんでした。

よくよく考えると、
こんなに広い面積を一度に掃くという経験は初めてです。
言うならば、昨日の掃き掃除は我が人生で「最大の掃き掃除」だったわけです。

かなり大げさに表現しましたが、
その「最大の掃き掃除」も2人で約600㎡(小学校の体育館程度)ですから、
一人当たりの面積は、たかだか300㎡程度です。
「人生最大の」と表現するにはいささか寂しい数字です。

それでも、今までの最大の掃き掃除の記録が中学校の教室の面積程度ですから、
私の「掃き掃除記録」は飛躍的に向上したと言えます。

まわりくどい事をうだうだと申しましたが、
結局のところ、私にとって「掃き掃除」なるものが、
かなり縁遠いものになっていたことにハッと気付いてしまったんですよね。

建物内にも風の通り道がありますから、風上から順に掃いていったり、
単に箒で掃くという動作にも、埃が舞い上がらないようなやり方があったり、
日常的なことの中にも、それなりの「技術」があるんだろうなぁ...

真っ暗闇の中、そんな事を思いながら掃いておりましたが、
今朝現場に来てビックリ!
御丁寧にも、あちらこちらに掃き残しが...

技術云々よりも、まずは掃除をする時間帯が重要なようで...

金石健太

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2008年8月28日 (木)

身をもって体験する

こんにちは、蚊の猛攻撃に耐えかねて、
携帯用の虫除けを持参したものの、
ものの見事にスイッチを入れ忘れ、
昨日と同じ結果に終わってしまったうっかり者の金石です。

昨日の話ですが...
高所作業車に乗って、平屋の工場内の一番高い場所(地上約5m)で
ペンキ塗りの作業を行っていたところ、大量の汗が滴り落ちてきました。

「ペンキを塗るだけでこの汗か...今日は暑いなぁ」
そう思いながら眼鏡のレンズについた自らの汗を拭いていたのですが、
不思議と下に降りると清々しい空気が満ちています。

「あれっ?」

どうやら上と下では、同じ建物内でもだいぶ温度差があるようです。
「暖かい空気は軽いので上へ行く」
そういった知識は持ち合わせておりましたが、
なるほど本当でした。
(まぁ、換気扇がまだ取り付いていないことも大きな原因ですが...)

厄介な性分ですが、どうも私は身をもって体験しないと、
物事をスッと納得できないようです。
昨日私は「暖かい空気は上へ行く」という知識を我が物にしました。
そんな気がするのです。

そして、
「蚊は新築の建物の上空5mまで飛来し、隙あらば容赦なく吸血していく」
という知識も我が物にしました。

こうして日々成長しております...

金石健太

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2008年8月25日 (月)

一難去って・・・

こんにちは、2歳になる息子が「指きり束げんまん・・・♪」のフレーズを、
「指きりゲンバ(現場)」と口ずさんでいることに気付いた金石です。

さて、本日は只今着工中の工場の「現場」から報告...

9月の引き渡しに向け、建物は着々と仕上がってきておりますが、
いよいよ待望の「外壁」が貼られました。

以前は灼熱の現場に日影ができるという理由で
「屋根」の完成を待ちわびておりました。
ところが今度は、その屋根から滝のように流れ落ちる雨水に手を焼いている始末です。
そんなわけで最近では、頻繁に襲ってくる集中豪雨による浸水被害から逃れるために、
建物内部と外部空間を隔てる「外壁」を待ち望んでいたわけであります。

まさに「一難去ってまた一難」ってやつですね。

まぁ、なんだかんだで外壁が貼られたおかげで、
とりあえずは浸水被害の心配がなくなったわけです。
これは非常に嬉しいですね。
日曜日も安心して休暇を取ることができますし...

こうして何もない状態の土地に少しずつ建物を建てていくと、
普段の生活では感じることのできない
「屋根」や「壁」等のありがたみが身に染みてわかります。
こういった感覚って結構大事なんじゃないかな?
と、真剣に考えるようになりました。
もしかすると、この感覚こそがこの現場での最大の収穫かもしれません。

予期せぬ収穫に気を良くしつつ、
相変わらず刷毛とローラーを手に、せっせと塗装仕事をしておりますと、
夕方になって工場内がやけに暗いことに気付きました...
暗いとどうにも作業がうまくいきません。

あっ、外壁を貼ったから暗いんだ...

当たり前ですが、そんなことに気付きました。
あいにく工場内の照明器具はまだ設置されておりません。

一難去ったばかりだというのに、また一難です...

金石健太

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2008年8月22日 (金)

小姑と籾殻

こんにちは、
ソフトボールの金メダルが
我がことのようにうれしい、
元ソフトボーラー西山です。

・相変わらず、毎日大量の籾殻を袋に詰めておりますが、
 これだけ籾殻と向き合っていると、 
 自然と籾殻のことばかり考えてしまいます。

 先日のブログで、80㎥という大量の籾殻を
 いろいろな大きさに換算して、
 何杯分という計算をしてみましたが、
 たりなかったものというか、
 そもそもこれで計るべきだったのでは?
 というものを思いつきました。

 まあ、単純な疑問なんですけどね、
  この大量の籾殻は、
  いったいご飯何膳分なのだろう?
 と思ってしまったのです。

 ・・・・・

 何膳分だと思います?

 自称修景事業ブログ計算シリーズ担当としては
 どうにかして調べてみたいと思っています。

 
 

・本日、とある監査がありました。
 私は修景事業の代表として立ち会ったのですが、
 「監査」なんて聞くと、
 どうもあら探しをされるんじゃないかと思って、
 小姑のいびりに対抗する嫁
 みたいな気分でいたのですが、
 実際の監査のほうは、
 そんな重箱の隅をつつくような感じではなく、

  我々の会社のために、
  会社全体の状況を把握しつつ
  そのなかで、
  我々が気づいていないウィークポイントを探し、
  それに対する対策を検討する

 というような、かなり親身なものでした。

 変な警戒をしていた自分が情けないですが、
 監査の終盤では、ちょっとした雑談もできるほどに
 監査員のかたとも打ち解けることができました。

 しかしまぁ、監査員というのも大変な仕事らしいです。
 全国津々浦々の会社に出向き、監査をしているということで、
 毎日毎日が、移動の日々ということです。

 そんな話を聞くと、
 いろいろな場所に行くことができていいなぁ
 と思ってしまうのですが、

 移動が楽しいのも、最初の一ヶ月くらいだけ

 で、それ以降は・・・なのだとか。

 そんな話を聞きつつ、監査は無事終了したのですが、
 改めて思い返してみて、一つ気づいたことが。

 勝手な想像なのですが、
 あらを探してやろう
 というような、ある種の悪意のようなものを持って、
 小姑的立場で監査するとすれば、
 非常にくたびれるのではないかな?
 と思ったのです。

 一回や二回ならそれでいいのかもしれませんが、
 毎日毎日となると、
 そういった立場に立ち続けるのは
 労多くして功少なし
 というか、自分にとっても、
 何の得もないのかなと思います。

 それよりは、
 相手の会社を助けよう
 といった気持ちで監査したほうが、
 誰のためにもなるはずです。

 だから、監査員のかたは
 非常に親身な態度だったんだ
 と、勝手に合点がいったのでした。

 西山哲雄

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2008年8月21日 (木)

ダラダラ

こんにちは。最近、オリンピックも終盤に差し掛かり、
夜帰ってから何かと忙しい、土屋です。
昨日のソフトボール3位決定戦はハラハラドキドキでした。

さて、私も先日から籾殻出しに合流しております。
壁板の裏に押し詰められた籾殻は、壁板を外しても崩れてこないくらい詰まっており、
また、少量ではほとんど重さを感じない籾殻ですが、塵も積もれば何とやら、
量が量だけにかき出して運び出すだけでも結構な重労働であります。

Img_1639
(暗くて申し訳ありません。)

そして、さらにキツイのがチクチク対策です。
チクチク対策のため、長袖長ズボンの上にヤッケ、さらに埃対策にマスク、
という、完全に季節外れな格好での作業で、
汗がダラダラと滝のように流れてきます。(どうやら私だけのようですが‥)

Img_1640_2
Img_1642
Img_1643

こうした環境での作業ですが、
籾殻が上の写真のように籾殻が出てくる瞬間と、
久しぶりに屋外に出たとき吹き抜ける風の爽やかさはたまりません。

作業をはじめてまだ3日目。
ここへきて、ある心配事があります。
出すのはいいけど、入れるのはもっと大変なんじゃないだろうか。
体のあちこちが悲鳴をあげてきていますが、
先のことは考えず、まずは目の前の敵と力いっぱい戦いたいと思います。

土屋 直人

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2008年8月20日 (水)

汚れて長持ち?

こんにちは、息子に「起きて!」と顔面を叩かれ、
目覚めと共に大量の鼻血を垂らした金石です。

お盆も明け、すっかり陽が短く感じられるようになりました。
工場の現場もいよいよ壁を貼り始め、
ようやく終わりが見え始めました。

というわけで、今日からペンキ塗りの毎日が待っております。
まぁ、ペンキ塗りといっても、
一度塗装を施してある部材の傷付いた個所を補修していく作業です。
いわゆる「タッチアップ」と呼ばれている作業ですね。
高所作業車に乗って淡々と刷毛とローラーを動かしております。

毎度のことながら、単純作業をするとあれこれ考え事をしてしまいます。
今回も例に漏れず、「塗装」について考えを巡らせておりました...

ひとくちに「塗装」といっても2種類ありそうです。
まず思いつくのは「装飾」としての塗装。
「この場所にこの色を塗りたい」という、視覚的な効果を狙っているものです。
もうひとつは「部材の保護」を目的とした塗装。
防錆・防腐・防虫などがまさにこれですね。
部材の表面に塗料で膜を貼って、部材を長持ちさせようという塗装です。

面白いと思ったのは後者の塗装。
極端な見方をすれば、「部材を塗料で汚している」わけですから...
「汚している」のに部材は長持ちするんですよ!
なんだか不思議な感じがします。

そういえば、第53回小布施ッション講師の石田秀輝先生が
「カタツムリの殻がいつも汚れていない謎」
についてお話をいただいたことを思い出します。

物には親油・親水性、撥油・撥水性それぞれの性質があるようで、
カタツムリは水性汚れの多い場所では、親油性の殻を身にまとい、
殻の表面にうっすらと油汚れを付けることで、
水性の大きな汚れから身を守っているそうです。

要するに、大きな汚れから身を守るために、わざと小さな汚れを身にまとうわけです。

これってなんだか、先程の「塗装」と似た考え方のような気がします。
こういう視点で物事を見ていくと、いろんなことが見えてきそうです。

話が大きくなりましたが、
とりあえずは、私の「塗装」が「汚れ」に見えないことを祈ります。

金石健太

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2008年8月19日 (火)

チクチク

こんにちは、西山です。

・本日より、チクチク祭りが始まりました。

 ・・・・・

 何のことかと申しますと、
 以前お伝えした、
 大量の籾殻と触れ合う機会
が、
 ついに、やってきたのです。

 せまい場所から80㎥の籾殻を出し、
 またそのせまい場所に
 80㎥の籾殻を詰めるという
 例のあれです。

 少し前から作業は始まっていたのですが、
 我々は今日からの参加となりました。

 
 それで・・
 一日やってみて、
 我々の最大の敵がわかったのです。

 
 それが、
 「チクチク」
 です。

 
 籾殻が肌に触れると、後でどうしようもなく痒くなるのは
 わかっていたので、いつもの半そでシャツの上に
 ヤッケを羽織って、これで万全だと思ったのですが、
 
 ・・甘かったですね。

 どうも午後あたりから、肘から下の部分が痒くなってきました。
 考えてみると、
 ヤッケの下が、半そでっていうのが敗因かなと。
 素肌にヤッケでは、チクチクは防げないことがわかりました。

 明日は長袖シャツで臨みたいと決意した次第ですが、
 それはそうと、なんで籾殻ってやつは、
 あんな絶妙な痒さを提供してくれるのでしょうか・・。

 激痛が伴うとか、作業できないくらい痒いってわけではなく、、
 何というか、ジワジワ痒いんですな。

 我慢できるかできないかのギリギリのところの痒さ
 という感じがします。

 子供のころから、籾殻のチクチクは苦手だったのですが、
 大人になってもやはり、苦手のままでした。

 みなさんは耐えられますか?籾殻のチクチク。

・先日の小布施ッションで西村先生の話を聞いて、

  文化的景観とはつまるところ、
  目に見えない部分を守っていくシステムなのだと

 思いました。
 
 金石氏の言葉を引用すれば、
  この美しい棚田の景観の裏には、
  高度な灌漑用の水路の存在はもちろんのこと、
  その水路を地域で維持管理したり、
  上の水田から順番に田植えをしていく地域社会が
  機能している事が肝心です。
 という部分がまさにそれです。

 
 棚田としてみえてくるビジュアルというのは、
 さまざまな「背景」によって成立している「結果」なわけで、

 その「背景」をないがしろにして、
 「姿」だけを取り繕ってみても、
 それは「文化的景観」ではないのだと
 わかりました。

 だから、「姿」を守っていくためには、
 まず、その「背景」を守り、
 崩れているのなら
 再構築してやる必要があるということです。
 

 しかし、目に見えない部分というのは、
 わかりにくい部分でもありますし、
 見えないがゆえに、
 破綻しても気づきにくいのかなと。

 わかりにくいもの
 みえにくいもの
 ややこしいもの
 
 そういったことに
 目を向けていくのも大事なのだと思います。

西山哲雄

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2008年8月 4日 (月)

柔らかく繋ぐ

こんにちは、西山氏のブログにあった2つのカメラの共通点が、
被写体を覗く「小窓」だとわかり、
彼の意見に妙に納得してしまった金石です。

たしかに、私の場合も一眼レフで写真を撮るときの方が
被写体をしっかり見ている気がします。
じぃ~~っと見て...、
「今だっ!!」というときにシャッターを切り、
「今の写真はどんなふうに撮れたかな?」
と現像を楽しみに待つ時間はとても好きです。

さて、現在着工中の建物もいよいよ土間の配筋が完了致しました。

Img_4525

ズラァ~っと並んだ土間の鉄筋。
このように150~200mm間隔で縦横に組んで、
後からコンクリートを流し込みます。
まぁ、工事現場で働いている方はよく目にする光景です。

今日もいつものように何気なく鉄筋の上を歩いていたのですが、
ふと、あることに気付きました。

 こんな細い棒なのに、その上を歩けるなんてスゴイッ!!

鉄筋の上を歩くと、足を乗せた周囲が下方向にたわむものの、
ズドンッと落ちてしまうようなことはありません。
最近、自分の体重が気になるせいか、ついついこんなことに感心してしまいます。

建築に関わる方はご存知でしょうが、
この鉄筋、それぞれの交点を「結束線」と呼ばれる
径が1mmもない細い鉄線で結ばれているだけなのです。
ところどころに「スぺーサー」と呼ばれる高さを調整するための
プラスチック製のブロックのようなもので支えられてはおりますが、
よほど一点に集中して荷重(体重)をかけない限り、
結束線が切れて鉄筋が崩れ落ちるなんてことはありません。
要するに、「見事なまでにうまく力を分散するつくり」が
私の足元にできていることに気付いたのです。

よく考えると、このつくりは茅葺屋根のつくりに通ずる部分があります。
茅葺屋根も母屋と垂木の交点を荒縄で縛りつけていって、
屋根材の茅はもちろん、その上に載る雪の荷重を全体で支えています。

「結束線」と「荒縄」。
どちらも一つでは弱いものですが、
それを何か所も縛り付けることで大きな力を生む点で共通しています。

「全体を柔らかく繋ぎ合せる」様子に、なんだか好感を抱きました。

金石健太

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2008年7月30日 (水)

待望の・・・

こんにちは、昨日の西山氏のブログにあった
「2つのカメラの共通点」が無性に気になって、
仕事も手につかない金石です。

さて、初夏の匂い漂う6月初めから新しい現場が始まってから2か月弱。
すっかり夏本番の陽射しに変わってきた今日この頃ですが、、
本日、現場に待望の「アレ」がやってきました!!

それはズバリ、こちらっ!

Img_4455

写真を見るなり「なんだ、砕石かぁ...」と思った方、
残念、ハズレです。

よ~く見てください。
この写真の被写体は、地面の砕石ではありません。
私が撮ったのは「影」です。

もうおわかりいただけたでしょうか?
本日、ついに建物の屋根が架かりましたっ!!

Img_4456

これで体力と気力をグングンと奪っていく
あの夏の強烈な日差しとオサラバです。

Img_4454_2
(最期の青空)

今まで日陰とは縁のなかった灼熱の現場に、
突如としてガラ~ンと大きな日陰空間ができたわけです。
まだ壁が貼られていないため、下の沢から吹き上げてくる風も心地良く、
夏場の作業空間の質がグ~ンと向上いたしました!!

やはり「日陰」+「風」のコンビネーションは抜群だなぁとしみじみ感じた
金石健太

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2008年7月10日 (木)

騙し絵

こんにちは、西山です。

さてさて、
本日、所用で大ベテランの左官職人のところへ
行く機会がありましたので、
例の、うねうねについて聞いてきました。

うねうねについて、聞きたいこと。
そのほぼ唯一にして最大の事柄は、

 うねうねの名前は何か?

ということです。

この問いを発する私に対し、
左官職人の答えは、

 かまぼこ

でした。または

 櫛型

とも呼ぶそうです。

職人に対し、
「かまぼこで仕上げてください」
と言えば、うねうねに仕上がるとのこと。

・・・

かまぼこ・・

あまりに予想だにしなかった答えに、
私は一瞬言葉を失いました。

そして、うねうねとかまぼこが、
うまく結びつかなかったのです。

P7100393
こちら、今まで「うねうね」と呼んでいたものです。
「かまぼこ」という呼び名は、
たぶんこの形に由来する名前だと思うのですが、
さて、これのどこが「かまぼこ型」なのか?

職人の説明を聞いて、やっとわかりました。

私はいままで、うねうね本体の形に注目していました。
軒先の垂木を土で覆うべく、
垂木のところが下向きに出っ張り、
一度上にへこんだあと、
また次の垂木のところで下に出っ張る。
という形です。
たぶん、こういう見方をしていたら、
どこがかまぼこなのか、ずっとわからなかったかもしれません。

かまぼこ型なのは、実は
垂木と垂木の間の部分なのです。

私はずっと、「垂木と垂木のあいだのへこんだ部分」という認識でした。
確かに、壁自体は、へこんでいるのですが、
壁でない部分に注目するならば、
「垂木と垂木の間の箇所で、上向きに膨らんでいる」
ととらえることができると思います。

そしてその上向きに出っ張った形が、「かまぼこ」だったのです。
(「櫛」の由来も同じです。)

かまぼこの由来を聞いて、
見方によって、「杯」にも「向き合った顔」にも見えるという
「ルビンの杯」という絵のことを思い出しました。

今日までの私は、「杯」にしか、目がいっていなかったということです。

「杯」も「向き合った顔」も、どちらも見ることが出来るようになりたいと思った、
木曜日でした。

西山哲雄

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2008年7月 7日 (月)

釘と格闘

こんにちは、西山です。

今日は、釘を抜くのに苦労した
という話です。

以下、長々と続きますが、
それ以上でも以下でもありません。

本日は、午前午後と別の現場で汗を流しました。

午前中は、土壁の補修の現場。
土壁が傷んでしまったために、その上にトタンが張られていたものを、
元の土壁に戻したいという希望を受け、
目下、古い土壁と格闘しております。

先日、まずはじめに、古いトタンを剥いでいったのですが、
そのトタンの下に、トタンを固定するための木の下地が
縦横に組まれていました。
トタンを直接土壁に固定することはできないので、
その下に下地があるだろうなというのは
想定の範囲内だったのですが、
予想外だったのは、その下地を固定していたのが、
極太の釘だったということです。
いわゆる、五寸釘ってやつです。

土壁の下にある、柱や梁に効かせるために、
長さが必要なのは当然なのですが、
まさか釘とは・・。

平成20年の今、普通に考えて
同じような状態で、土壁の下の柱や梁を利用して
下地を固定したいと思ったならば、
たぶん、ビス(木ネジ)を使うと思います。

充電式ドライバーでビスを締め付けていけば、
簡単なもんです。

しかも、抜くときも充電式ドライバーで逆回転させる
だけですから、
これまた簡単。

今回、本当にビスのありがたみを感じましたね。
極太五寸釘は・・なかなか抜けませんでした。

バールがうまくかみ合うところはいいのですが、
狭い場所だったり、変な方向に入っている釘だと、
そもそもバールが入らないんですね。

そんな狭いところに入るような、小さなバールでは
五寸釘にかみ合わないのです。

それで、私はどうしたのかと言うと、
大小のバールを駆使して
なんとか釘を1センチくらい浮かせ、
後は、その浮いた釘の頭をペンチでしっかりと掴み、
ペンチもろとも釘に回転を加えながら
引き抜いていくという方法を試みたのです。

深くめり込んだ五寸釘は、
なかなか抜けず、それどころか最初は
回転させることさえ困難でした。

それをなんとかだましだましやっていると、
徐々に釘も抜け始めてくるわけです。

そんなふうにして
五寸釘と格闘すること数分、
やっと釘が抜けました。

こんな感じで、本日は10本近くの釘を
抜いたのですが、
最後には疲労困憊でした。
右手だけが。

本当はビスより釘が好きだが
今日ばかりはビスが恋しかった
西山

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2008年6月27日 (金)

いざ秋田。その7

こんにちは、西山です。

ホテルを後にした我々一行。
まず、案内していただいたのは
少し前に金山杉を伐採した林です。

車を降り、少し歩くと・・

100_3317
切り倒された金山杉がみえてきました。
さらに登っていくと、

Img_1459_3
沢山の木が横になっています。
伐採した後、しばらくこのようにしておくことで、
乾燥させるとこのことです。

Img_1462_2

Img_1464
茶色くなった葉が、
大分乾燥が進んでいることを示しています。

この場所を後にし、次の場所へ向かった我々。
その途中、杉の木の見分け方を教わりました。

杉の木は、60年くらいまでは、縦に良く伸びていくのだそうです。
なので、その時期の木は、先の尖った、三角形のような樹形です。
対して、60年生を超えてくると、今度は縦よりも横方向に
成長していきます。
ですので、尖っていた先端は徐々に丸くなり、
全体としてふっくらとした樹形になるのだそうです。

100_3324
こちらの写真をご覧ください。
良く見れば、
中央から右にかけての手前の杉は、先が尖っています。
対して、奥に見える背の高い杉が、
丸みを帯びているのがわかるでしょうか?

この見分け方を教わった我々はこの後、
杉林を見るたびに、
「あの木はまだわかいなぁ~」
「大体60年ってとこだね」
などと、知ったかぶりの会話を繰り返すことになったのは
言うまでもありません。

しかし、「樹形による杉の樹齢の見分け方」という
ひとつの補助線を与えていただいただけで、
山を見る目は確実にかわるんですね。
そして、山を見ることが、おもしろくなる。
なんにも知らないで見ていれば、
「ただの杉林」で終わってしまうところですから。

この後も、我々は、新たな補助線を教えていただくことになります。
つづく

西山哲雄

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2008年6月24日 (火)

いざ秋田。その5

こんにちは、
ここ二日ばかり、延々と釘を抜いている
西山です。

秋田での旅で、最も印象的だった言葉のひとつに

「昔は、70年生の木(秋田杉)を、草と呼んでいた」

その昔、大館をはじめとする秋田杉の産地では、
樹齢200年を超える秋田杉が、
すごい勢いで伐採された時期があったそうです。

ちなみに、樹齢200年をこえるような
天然の秋田杉のことを「天杉」と呼ぶそうです。
(天然のものを「秋田杉」、植林されたものを「秋田スギ」と呼ぶ区別もあるようです。
 くわしくはこちら。)

その量、最盛期にはなんと年間60万㎥の天杉が、
伐採・供給されていたとのことですから、
まさに一大産地だったわけです。

そんな時代に、樹齢70年の杉が、「草」と呼ばれていたわけです。
樹齢70年の杉といえば、いまではかなり立派な材ということになるでしょうが、
それが、「草」と呼ばれる時代だったわけです。
いかに大径木の天杉が、無尽蔵(と思えるほど)に、あったかというのが
お分かりいただけると思います。

私はこの一言が、かつて天杉を取り巻いていた環境を
見事に言い表している言葉に思えてなりません。

100_3283_2
天杉の林を案内していただきました。
車を降り、しばらく歩くと・・

100_3284
どうです、この迫力!
伝わりますかね?

「木だけの写真じゃ、大きさが伝わらないんだよね」
というアドバイスに従い、撮った写真がこちら↓

100_3285
どうですか?
大きさが少しはわかっていただけたでしょうか。

こんな巨大な天杉が林立する様は、
言葉では言い表せないほどです。

100_3286
Img_1429_3
特に大きい木には、このような札が立っています。
高さ50メートルというのもすごいですが、
注目すべきは、材積。
この木一本で、29㎥ですよ!
正直、29㎥がどのくらいの量なのか
実感がわきませんが・・。

しかし、さらに驚きなのが、
上で述べたように、最盛期で年間60万㎥ですから、
この巨木2万本分の量を一年間で切り出していたということです。

もはや想像すらできない量です・・。

秋田杉に圧倒された一日でした。

いままで見てきた材木は、
ほとんど「草」だったに違いない
西山哲雄

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2008年6月23日 (月)

いざ秋田。その4

こんにちは。調子に乗って冷たい牛乳を一気飲みしたら、
お腹がゴロゴロしている、土屋です。

さて、先日西山から秋田の旅の全貌が明らかにされましたが、
本日は、最初に訪れた大館町にある沓澤製材所さんについて。

まず、到着してその広大な敷地と、きれいに積まれた丸太に
圧倒されてしまいました。

100_3277

これだけの数の丸太を見たのは生まれて初めてで、
目の前に突如現れた現実離れした光景に、ただ呆然としてしまいました。
事務所でご挨拶をした後、早速、工場内を案内していただくことに。

100_3263

こちらは、場内に積まれている丸太。 
丸太の断面には丸太の直径が書かれていて、大きさごとに積まれています。
この後、皮を剥いて用途によって様々な大きさに加工していくのですが、
ほとんどの作業は機械化され、ラインが組まれています。
そんな中でも、その丸太をどのように製材するかを見定めるのは、
製品の出来に大きく左右するということで人の目に任せられているそうで、
その丸太のどの辺りに節があるか、どのような癖があり、
使用する用途に適した材にするにはどう製材するのがいいのか、
瞬時に見定めているそうです。

日本三大美林の一つに数えられる秋田杉ですが、
昔から節が少なく、柾目のきれいな板材が大量に生産されたそうです。
そして、それを支える確かな技術は現代にも受け継がれ、
今日でも板材など役物の加工技術や生産性はいまだに高いということです。

秋田杉の特徴としてもう一つ。

100_3273

この写真の木は樹齢200年を超える「天然の」秋田杉なのですが、
寒さや豪雪といった厳しい自然条件のなかで育った秋田杉は、
年輪の細かいきれいな赤身材が取れるのも特徴の一つだそうです。

ここで、あえて「天然の」と書きましたが、
その辺りについては、後日西山から詳しく説明があるかと思います。

さてさて、この沓澤製材所さんは、製材所としては珍しく、
製材だけではなく、樽や桶といった製品も手作りしており、
そちらの工房も見学させていただきました。

杉の産地の製材所、その規模の大きさと生産量の多さ、
そしてそれを支える確かな技術を感じることができました。

土屋 直人

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2008年6月19日 (木)

いざ秋田。その3

こんにちは。

二日間で1200キロを走破する旅より帰宅して、
本日より通常業務に戻った
西山です。

今回の行程は

6/16
   
    19:00 小布施
    ↓
    22:00 新潟港(フェリー泊)
    ↓
6/17 ↓
    6:00 秋田港
    ↓
    9:00 大館市
    ↓
    13:00 上小阿仁村
    ↓
    15:00 能代市
    ↓
    ↓
    18:30 金山町(泊)

6/18
    9:00 ひきつづき金山町
    ↓
    ↓
    13:00 天童市
    ↓
    (山形道)
    ↓
    (東北道)
    ↓
    (常磐道)
    ↓
    (北陸道)
    ↓
    (上信越道)
    ↓
    21:30 小布施

おおよそ、このような感じでした。
あまり余裕のないあわただしい旅だったのですが、
秋田杉と金山杉、両方の産地を巡り、

秋田県の大館市では沓澤製材所さん、
山形県の金山町では金山町森林組合さん
に、お世話になりました。
ありがとうございました!!

両方の場所で、
製材所に積まれた大きな丸太、
そしてその丸太が加工されていく様子、
さらには実際に杉林まで案内いただき、
杉の大径木が林立する様を
目に焼き付けてきました。

普段、製材された木材しかみたことのなかった私にとって、
2日間で見たものは全てが新鮮で、
丸太の話、杉林の話、天然林のこと、植林のしかた、
杉の細かい種類、昔の話・・・
普段聞くことのない、
いわば材木以前の、「木」「樹木」「林」「森」の話を聞くことができ、
とても有意義な時間を過ごすことができました。

一つ前のブログで、土屋も書いていますが、
詳しい話は、またおいおい、
整理して書いていこうと思います。

なんせ、あまりにもいろいろなことを
見聞きしてきたもので、
ちょっと整理に時間がかかりそうなもので・・。

西山哲雄

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2008年6月18日 (水)

いざ秋田。その2

こんにちは。秋田の旅から帰ってきたら、体重が2キロ増えていた、土屋です。
自転車通勤で稼いだ減量分が帳消しになってしまいました。

さて、火曜日の夜に出発となりました秋田の旅ですが、
今回、行きの秋田まではフェリーを使うことにしました。
新潟港を出発して約7時間、秋田港に到着です。
そして秋田杉の産地、秋田県北部の大館市に向けて出発。
本格的に秋田の旅が始まったわけであります。
今回の旅、秋田だけではなく秋田から山形へ東北地方を南下したのですが、
詳しい旅の内容については、しっかりと整理してから順次報告していきたいと思います。

本日は風景について。

080617_06430002_3

この旅の道中、移動の車中から目に映る景色のほとんどが果てしなく広がる田んぼ。
延徳田んぼでも広いなぁと思っていた私は、その広大さに度肝を抜かれ、
米どころのすごさを実感いたしました。
そして、写真に写りこんでいる邪魔なフレームですが、

080617_06530001_2

この写真のように道路脇にズラーっと建ち並んでいます。
せっかくの景色が台無しにしているこのフェンスらしきもの、
秋田でも山形でも田んぼが広がっているところには必ずといっていいほどあります。
気になって聞いてみると、これは地吹雪を防ぐフェンスだそうで、
これがないと目の前が見えないくらいになってしまうそうです。

長野と比べ果樹が少なく、果てしなく広がる田んぼと、
それも影響しているのか、地吹雪を防ぐためのフェンスが印象的な、
今回の旅の風景でした。

いよいよ、このあとの西山氏から秋田~山形の旅、本編です。

土屋 直人

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2008年6月16日 (月)

いざ秋田。

「秋田杉がいい」

今、某建物の一室の内装をやりかえる話をもらっているのですが、
その打ち合せの際に、お施主さん側から出た言葉です。

今はボード貼りのその部屋。
それを、昔のように、板張りにやりなおしたいというのが、
依頼内容です。

せっかくやりかえるのだから、
一番理想の状態は何か?
と伺ったところ、返ってきた答えが、
冒頭の言葉でした。

改装を予定しているその部屋というのは、かなりデリケートなもの(自然物)を
扱うところなので、
温度や調湿機能、換気や化学物質の影響など、
気を使わなくてはならない問題が、沢山あるのです。

ボードや壁紙よりも、板などの自然素材が適しているのは
言うまでもないのですが、
どうもこの種の部屋では、
昔から、秋田杉を使うのが一番といわれているようなのです。

しかし、なぜ秋田杉なのかはわかりません。
檜でなく杉、松でなく杉というような、
樹種の問題ならわかるのですが、
杉は杉でも、秋田杉。

吉野杉でもなく
屋久杉でもなく、
天竜杉でもなく、
根羽杉でもなく、
飫肥杉でもなく、
秋田杉。

という理由が、私達にはいまいちわかりませんでした。

うむむ・・・。
信州の小さな町で、いろいろ机上で考えていても
らちがあかないので、
実際に行ってみることにしました、秋田へ。

というわけで、本日の夜より、
秋田へ向けて出発しま~す。

西山哲雄

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2008年6月10日 (火)

ビッグストーン

こんにちは。お昼休み,、人がお昼寝をしている隣で、
「ウラァ、ウラァッ!」とアリと格闘する先輩がうるさかった、土屋です。

さて、新たに始まった高山村の現場では、根伐りが始まりました。
根伐りとは、基礎などを作るために地盤を掘削する作業のことをいいます。
もともと造成地だとは聞いていたので、
石がたくさん出るだろうと予想していた通り、ゴロゴロと石が出てきます。

たいてい、大きくても5~60cmのほどなのですが、
掘り進めて行くうちに、出ました。特大の石が。

Img_4132

高さ1m50cm、幅1m20cm、推定重量3t、というビッグストーンです。
見事、的中してしまいました。
もともとここにあったのか、もってこられたものかはわかりませんが、
角がなく丸くなっているところを見ると、川の流れにもまれた石なのかもしれません。
こんな大きな石を流してしまうなんて、自然は力はすさまじいなぁ、
と、素直に関心してしまいます。

また、今の時代、掘削する重機があってよかったなぁ、
ともつくづく思ってしまいます。
これほどの石、人力で持ち上げるとしたら何人必要かわかりません。
こうした重機によって現代の建築が支えられているといっても、
過言ではない気がします。

その後、これほど大きな石は今のところ出てきておらず、
工事も順調に進んでおります。

土屋 直人

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2008年6月 3日 (火)

釘と指輪

こんにちは、
相変わらず土蔵と格闘していた夕方のこと、
足場の上より、釘の沢山入った箱を落しまして、
その結果
本日の最後の最後に、
地べたの上に散乱した釘を拾う作業をするはめになった
西山ですが、
みなさんお元気ですか?

さて、釘を拾っていて思い出しました。
写真館の工事で、昔の釘を拾ったことを。

Img_1407
こちらです。

いわゆる「和釘」というやつですね。
胴体は四角い形状をしています。
かなりさびついていますが、
まだまだ頑丈そうな雰囲気をかもし出しています。

さて、
「和釘」に対して「洋釘」というものがあります。
普段見慣れた、いわゆる普通の「釘」が「洋釘」です。
丸い頭で、胴体も丸っこい形をしているやつですね。

「和釘」と「洋釘」、何が違うのか?
形が違うというのはすぐにわかると思いますが、
根本的な違いというのは、製造方法だと思います。

「和釘」は鍛造です。
ひらたく言えば、
鉄を打って作るということです。
鍛冶屋さんの仕事を
イメージしてもらえればいいと思います。

対して「洋釘」は、

・・・

どうやってつくるのだろうか?

なんとなく鋳造だと思っていたのですが、
調べた結果、
どうやら違うようです。

え~、ここから先は、
もう少し「洋釘」のことを調べてから
書きたいと思います。

というわけで、続きは次回。
あしからず。

サビついた和釘を磨き始めた
西山哲雄

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2008年6月 2日 (月)

ウエルカムボード

こんにちは。先日、結婚式の二次会の司会をはじめてやったのですが、
私のかく汗のわりに会場の温度はあったまってこなかった、土屋です。

さて、その結婚式をした新郎の友人から、
「ウエルカムボードを作ってほしい」と頼まれており、
先週コツコツと作っていました。

ちょうど実家の壁を塗ったときの材料が余っていたので、
これを使うことにしたのですが、
あらためて、土や左官の面白さを実感しました。

Img_4035_3

今回、この3つの塗り方を試してみました。
荒さや凹凸の付け方など、仕上げ方一つで印象がまるで違います。
鏝の当て方や押さえる力加減、水の引き具合を工夫することで、
また、場合によっては下地を工夫することで、
幾通りもの表情を作り出せそうです。
今回は、左官材料のカタログに載っている塗り方を試したのですが、
これを期に自分でも、いろいろ試してみたくなりました。

さてさて、この左官サンプルの上に、字を着色し、枠を付けて、
当日、式場のアイビーを拝借して飾りつけて、ウエルカムボードは完成。

Photo_2 

ちなみに、今回初めて知ったのですが、アイビーにも花言葉があり、
それが「友情 永遠の愛 破綻のない結婚」と、結婚式にピッタリ、
と、かなり自己満足的な仕上がりである感じは否めませんが、
一応、新郎にも喜んでもらえたのでよかったです。

しかし、探せば売っていそうなこうしたものでも、
(というか、実際に売っているものを参考にしたのですが‥)
自分で作ることによって感じることや、得ることはたくさんあって、
やっぱり何でもすぐ買ってしまうのは良くないな、と思いました。

土屋 直人

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2008年5月30日 (金)

原寸の虜

こんにちは、便座に腰掛けたら暖房スイッチがオフになっていて、
思わず「おぉっ!!」と声を出してしまった金石です。

習慣とはいえ、勝手に暖房便座を想定し、
何の疑いも無く無防備な体勢をさらけ出していた
己の自己防衛能力の無さをまざまざと露呈してしまいました...
なんだかんだで、便座にも冷たさを求める季節になってまいりました。

さて、今日の本題...
まずは次の写真をご覧ください。

Img_1605

ここはとある鉄工所の一角にある空間。
特に何があるわけでも、何かを置いてあるというわけでもないこの空間、
この部屋の名称は「原寸場」といいます。

ゲンスンバ??
鉄工所初心者の私には何のことやらさっぱり理解できませんでした...

話を伺うと、どうやらこの広い空間の床に、
縮尺1/1、つまり原寸(=本物の大きさ)の図面を描いて、
納まりや寸法を検討したりするための部屋だそうです。
なるほど、だから「原寸場」...

Img_1597

注意して見ると、確かに原寸の図面が床に描いてあります。
これは以前にお寺の軒の補強工事を行った際の図だとか...
墨付けには白、赤、黄の線が使い分けられています。
現場が終わる毎に、新たに黒板塗料を床に重ね塗りして使うそうです。
この部屋の重要な箇所は、大きなキャンバスとなっている「床」でした。

以前はどの鉄工所でも、この原寸場が大活躍していましたが、
最近はデータで細かな寸法まで検討できるため、
このような場所もなくなってきているみたいです。
この工場でも、もう十何年もこの部屋は使っていないそうです。

Img_1602

これは「シナイ」と呼ばれる長い鋼製の定規。
ここに穴を開ける位置などの情報が事細かに記されています。
もちろん、これも原寸です。

Img_1603

これは「シナイ」を磨くための機械。
現場が終わるとシナイを磨いて記された情報を消し、また再利用します。

現在使われてはいないものの、
この部屋を占拠する空気は「原寸」という極めてリアルな感覚でした。
はっきりいって、私にとってはとても気持ちの良い空気感です。

部屋を出る頃には、すっかり原寸の虜になっておりました...

金石健太

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2008年5月27日 (火)

地鎮祭

こんにちは、夕方になるとブログのネタ探しに奔走する金石です。
でも、今日は報告する事がちゃんと用意されているから安心です。

先日の土曜日の話ですが、、、
いよいよ新しい現場が動き出しました!

正確には、来月から本格的にスタートなのですが、
この日は土地のお祓いと工事の安全、商売繁盛を祈願して、
「地鎮祭」を執り行いました。
今回はお施主様の希望で、仏式の地鎮祭です。

Img_1586_3 

地鎮祭は参列者が北向きになるように行うのですが、
この敷地の北向きの眺めの壮大なこと!
雁田山の採掘現場を一望できる絶好のロケーションです。

周囲の青々と茂った樹木と、採掘現場の山の地肌との対比が
なんともいえない「力強さ」を醸し出しています。
「土好き」の私にとっては、たまらない景色。
こんな場所で仕事ができるなんて、感謝、感謝です...

さて、今回の地鎮祭を執り行っていただくお寺は、
じつは小布施の浄光寺さんです。

浄光寺といえば、、、
そう、昨秋に茅葺き工事でお邪魔したあの石段のあるお寺です。

また違った形でご一緒することができました。
御縁を感じます。

<地鎮祭の様子>

Img_1585_2 

Img_1588

Img_1582

金石健太

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2008年5月16日 (金)

うねうねカクカク


こんにちは、土蔵修復隊の西山です。

昨日より、以前私が苦労してつけた荒壁のうえに、
中塗りを塗り始めました。

といっても、ここから先は、プロの手にゆだねることになります。

仕上げに近づいてきて、素人が手を出せないというのもあるのですが、
なにしろ「うねうね」に仕上げなくてはならないので、
よりいっそう、素人に手の出せる代物ではありません。

Img_1311
これが完成形「うねうね」です。
野地板と垂木を土で覆うのに、
なめらかな曲線を描くように、「うねうね」と仕上げているのです。

Img_1315
こちらが、現在進行形の「うねうね」
私がつけた荒壁は、あくまでも
野地板と垂木の形のままですから、
「カクカク」していたわけです。
それをこの段階で、「うねうね」にしていきます。

私は見ているっきりでしたが、
え~、なかなか進みません。
はっきりいって、じれったいくらいです。

こんな手間のかかる「うねうね」を
昔の職人はよくやったものだなあと思います。
普通に考えれば、「カクカク」に仕上げても
よさそうなものです。

というかですね、
この「うねうね」、土蔵の下屋の部分なんですね。

土蔵の中のものを、火災や盗難などから守るため
ということであれば、
なにも下屋の軒裏をベトで塗りこめなくってもいいはずなんですよね・・。

実際に、
Img_1318_2
こちらは、「うねうね」の隣にある、同じ持ち主の土蔵なのですが、
この通り、軒裏は現しになっています。

詳しく調べたわけではないですが、
こちらがスタンダードなのではないかと思います。

せっかくなので、近所の「うねうね」を探してみました。

Img_1323
これは、下屋ではありませんが、うねうねしています。
そして次は、

Img_1326
見つけました!「カクカク」

Img_1328
これも、下屋部分ではありませんが、うねうねしています。

Img_1329
こちらは、垂木の形を見せず、厚い軒先となっています。

Img_1310_2
甍の波と、「うねうね」の波がきれいです。
こうしていろいろ見ると、「うねうね」もいいものだなぁと思います。

半端なく手間がかかるので、
今後「うねうね」が増えていく可能性は低いかもしれませんが、
にわか「うねうね」愛好家の一人として、
しっかりと見守っていきたいと思います。

瓦と「うねうね」の間に、軒樋が入ってしまうと
美しさも半減だということに気づいた
西山哲雄

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2008年5月12日 (月)

左官修行 ~けいそう壁編~

こんにちは。やっと花粉症がおさまった、土屋です。

さて、実家の壁の塗り替えですが、
頼まれていたのは3室ある和室の聚楽壁の塗り替えで、
当初は職人さんにお願いして塗ってもらう予定でした。
しかし、これは練習するにはいい機会だと思い、
人目に触れない1部屋だけでも私が塗って、
それを見てダメなら残りの2部屋はプロに頼めばいいじゃない、という感じで
なかば強引にまず1部屋塗らせてもらうことになりました。
面積的には10坪弱くらいになります。

材料は古壁の上にも塗れるリフォーム用のけいそう壁材を塗ることにしました。
まず、その下準備として、古壁の汚れを取り、部屋が汚れないように養生をして、
柱のちり際にテープを貼った後、接着力強化とアク止めのために古壁にボンドを塗りました。
これが思った以上に時間がかかってしまい、一日費やしてしまいました。

一日おいて、いよいよ本番です。(この間にモルタルを塗りました)
事前の調査で薦められた通り、2度塗りをすることにしました。

100_3127

1回目を塗っているところ。
1回目は仕上げを気にしなくていいですし、こする程度に塗ればいいと聞いていたので、
ガリガリ音がするくらいに鏝を擦り付けて塗っていきました。

そして、仕上げとなる2回目。
やはり難しかったのは、均一に鏝斑なく塗ること。
最初、厚みの感じがまったくつかめず、下にいくにつれて厚くなっていく感じで、
一面塗り終えたら、標準使用量の1.5倍ぐらい付けてしまっていました。

それでも、厚みの感じは徐々につかめてきた気がしますが、
最後までうまくできなかったのはきれいに均すことです。
押さえる鏝の角度と力の入れ具合によって、表面がザラザラになってしまったり、
また、左から右に均していって、最後右から左に均すと、
ぶつかったところが高くなってしまったりしてしまいました。

塗りには2日間かかったのですが、
2日目の最後の方ともなると、まあまあそれなりには見えるのですが、
手で触って見ると凸凹しているのがよく分かります。
ちなみに、仕上がりはこちら。

100_3167
一番最初に塗った面。

100_3191
最後に塗った面。

まあ、この斑を友人同様、両親にも“あじ”と捉えてもらえればいいのですが。
というか、「これは“あじ”なんだ」と言い切っておきましたが‥。
ちょっとこれで終わりというのはなんだか悔しいのですし、塗り方のコツも教わったので、
残りの2部屋も塗らせてもらえるよう交渉したいと思います。

4日間毎日左官仕事をして、職人さんのすごさを実感した今年のGWとなりました。

土屋 直人

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2008年5月 8日 (木)

目下、自宅と格闘中

こんにちは、西山です。

・GW中に、
 自宅の畳をはいでみたら、
 下に敷いてあったのは、昭和37年の新聞。

 半世紀近くも前に敷かれた新聞紙が、
 そのまま残っていたことに、単純に驚きました。
 
 さらに驚いたのが、
 新聞紙の下の板材や、
 さらにその下の根太や土台、束といった材。
 どれも大して傷んでおらず、
 補修の必要はありませんでした。

 37年の新聞紙を取り除き、
 代わりに平成20年の新聞紙を敷き、
 その上にコンパネを敷いて、当面の納戸が完成しました。

 当時の人が、ちゃんとした仕事をしてくれたおかげで、私が楽できました。

・これまた連休中に、新しい家の
 直すべきところ、直したいところを
 リストアップしました。

 建具や壁紙、照明器具、水周りなど、
 構造体でない部分はさすがに傷んでいるところも
 多いのですが、
 床が抜けそうとか、
 鴨居が下がってきているとか、
 雨漏りがするとか
 そういった問題点は、見当たりませんでした。

 うすうす気づいてはいましたが、
 どうもこの家、骨組みはしっかりしているようです。

 しかしまぁ、築年数は相変わらず不明ですが、
 この建物は、半世紀を越える時間を
 ずいぶんとゆっくり生きているように思います。

 
 ちなみに、今の日本の住宅の平均寿命は
 25~30年くらいのものですよ。

 私が今、27歳ですから、
 生まれたころに建てられた住宅はそろそろ寿命・・。

 なんかおかしいなと思います。

 この建物がゆっくりいきている間に、
 どれだけの住宅が建てられ、
 そして壊されていったのでしょうね。

・自宅にないもの、また見つけました。
 それは、網戸です。

 サッシのはまっている増築部と、玄関以外には
 ありません、網戸。

 昔は網戸なんてないのが当たり前だったのだなぁと、
 実感しております。

 夏に向けて、目下対策を検討中です。

 
 蚊帳でも吊るそうかと考えている
 西山哲雄

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2008年5月 7日 (水)

左官修行 ~モルタル編~

こんにちは。温泉に入ったあとのマッサージチェアが恒例になった、土屋です。

さて、GWも終わってしまいましたが、
私はどこに行くわけでもなく、前々から頼まれていた友人宅のお手伝いと、
実家の和室の壁の塗り替えをしていました。

友人宅のお手伝いですが、内容は玄関の壁と床のモルタル塗りです。

100_3113_2
100_3115_4

玄関という目立つ場所を素人の私に頼む友人の寛大さには頭が下がります。
私もそれに甘えて壁塗りの練習に、何より楽しそうなので、
二言返事で了解してしまったわけであります。

友人がホームセンターで買った水を混ぜるだけのモルタルを練り、
私が塗り、もう1人の友人は前日の酒が抜けず横でダウン、
という体制で作業を始めたのが午後3時半。
とりあえず、成果がこちら。

100_3119_2

壁と床はRを付けてつなげ、仕上げに筋が付けてあります。
改めて見てもやっぱり鏝斑だらけで、素人感丸出しですが、
これを“あじ”と言ってくれる友人はやっぱり寛大です。

課題は厚さを均一に仕上げることと、スピードです。
写真館でのベト塗りのおかげで、鏝板から鏝にモルタルをのせて、
塗りつける作業はだいぶすんなりできるようになりましたが、
それでも鏝斑なくきれいに均一にと思い鏝で撫で回しているうちに、
時間ばかりが過ぎて、一向にきれいになりません。

結局、壁を塗り終えたのが6時過ぎ、
休憩を挟んで床を塗り終えたのが9時くらいでした。
床はRや引き戸のレール際にだいぶ時間がかかってしまいました。
終わった時にはぐったりです。
そんな中で、モルタルの練り具合によってもだいぶ進み方が違うことを
実感できたのはいいことだったと思います。

また今回、モルタルには多少墨を混ぜてあります。
数日後、乾いたときに鏝斑を含めてどんな感じになっているか楽しみです。
次回は、実家の壁の塗り替え~けいそう壁編~です。

土屋 直人

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2008年5月 1日 (木)

皐月

こんにちは、西山です。

・本日も、ベトと格闘しておりました。
 土蔵の下屋の軒裏に、下地の縄をつけ、
 その上からベトを塗っているのですが、
 上を向いて作業せざるを得ない私の顔めがけて、
 いろいろなものが落ちてきます。
 砂、埃、石、藁、自分の塗りそこなったベト、等々・・。
 なかなか過酷な現場です。
 一部自業自得の部分もありますが。

 上を向いて、垂木と野地板の部分に下地となる縄を付けていくのは、
 地道な作業でした。
 縄の間隔を広げれば、作業効率は上がりますが、
 下地としての強度が落ちてしまい、
 せっかく塗った壁が、下地ごと落下なんてことになりかねません。
 すこしずつ、根気よくつけていくしかないのです。

 下地づくりに励むこと数日、
 やっと荒壁をつける段階にきました。

 荒壁をつけていく作業は、下地づくりの数倍の速度で進みます。
 なかなか進まないストレスもないので、気分よく作業できます。

 荒壁の上に、中塗り・漆喰と重ねて塗っていくので、
 私がつけている荒壁はまったく見えなくなってしまうのですが、
 それでも作業は楽しいし、充実感があります。

 そんな作業も、本日おおかた終了し、
 後はプロの手にゆだねることになりそうです。

 もうすこし、荒壁をつけていたかったな、
 と思う今日この頃です。

Img_3939_2

荒壁をつけ終えた軒先

・一軒家に引っ越してはや4日
 荷物を空いた部屋にとりあえず突っ込んだ状態で
 生活しておりますが、
 だんだんと、「たりないもの」と「多すぎるもの」がわかってきました。

 まず、たりないと感じるものは、
  コンセント
  照明器具
  気密性
  収納
  外部からの視線を遮る装置
  ・・・
 

 多すぎると感じるものは、
  部屋
  畳
  襖
  埃
  もろもろの隙間
  外部からの音
  樹木の枝と葉
  ・・・
 
 明後日からの4連休で、大量の荷物を片付け、
 なんとか日常生活が円滑に営めるような
 住まいにしたいと思っていますが、
 上にあげた各ポイントは、
 長年のアパート暮らしが染み付いた私の、現在の感覚ですから、
 ただ単に、アパート的な快適さを求めるのではなく、
 民家型快適さのようなものを、作り出せればなと思っております。

 

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2008年4月25日 (金)

ジブンゴトにする

こんにちは、西山です。

すみません
金曜日に更新すべきところ、できず、
また、土曜日曜とばたばたしていたため、
本日、月曜日の更新となってしまいました。

さて、なぜ私が週末ばたばたしていたのかというと、
実は、引っ越しをしていたのです。

これを期に、今までの引っ越し遍歴を振り返ってみると・・

この世に生を受けてから18歳までは、
実家暮らしでしたが、
そのうちの17年間は、①薪の風呂の家でした。
そして、最後の1年間は②建て替えた新しい実家。

大学進学のため、信州にきてからは
松本市で1年間、
③大家さんのおばあちゃんと同じ屋根の下で下宿(4.5畳×2、トイレ・風呂共同)。
その後5年間は、長野市で④アパート(8畳、新築)でひとり暮らし。

就職で小布施に移り、
一年目は、⑤トタンのかかった茅葺屋根の家に同僚+ねずみと共同生活。
二年目から現在に至るまでの2年間は⑥アパート(10畳)でひとり暮らし。

こんな感じです。

一人暮らしを始めてから今までの9年間のうち、
就職1年目の1年間を除いた8年間は、アパートか、それに準ずる暮らしでした。
要するに、建物の一部屋を借りている、というような状態です。

気づいてみたら、人生の1/3近くをそのような形で過ごしてきたわけで、
そんな生活に、正直飽きてしまいました。

なんというんでしょう、アパートは確かに楽で快適なんですけど、
もの足りなくなってしまったのです。

というわけで諸事情も重なった結果、
今回の引っ越しとなりました。

27歳にして、6回目の引っ越しで、
7箇所の家に移ったことになります。

⑦は同じ小布施町内の一軒家です。
築何年かは定かではありませんが、
自分の親よりも年上なのは確実です。

広さは、
何LDKのような言い方をすれば、
6LDKくらい。
広いです。広すぎです。
二階建てなのですが、
正直、二階は必要ありません。

さて、
なぜ私は、この家に引っ越したのか。

それは、古い家の修復を「ジブンゴト」にするためです。
他人事ではなく、自分事に。

我々のホームページのトップページの最後の文章にこうあります。

  古い=不便、我慢、ではないのです。
  人の知恵を生かした技術は楽しい。
  楽しいからこそ、私たちも手を動かしながら、
  次の世代に伝えていくつもりです。

頭では、十分にわかっているつもりです。
でも、古民家再生をお客様にお勧めするときに、
自分の体で、それをまず理解しておきたいと思ったのです。

民家の持つ、長所と短所を
身をもって知り、
短所に関しては、
自ら汗を流し、それを改善していく・・。

そんな経験にあこがれてしまったのです。

これからは、自ら実験台となり、
試行錯誤していく予定です。

機会があれば、ブログでもお知らせしたいと思います。

追伸
引っ越しは今回も業者の手を借りずにしたのですが、
多くの人の手助けをいただきました。
この場を借りて、御礼申し上げます。

しかし、何度やっても慣れないものですね、引っ越しって。
そしていつも、自分の持つ荷物の量に愕然とします。

明け方、寒さで目が覚め、古民家の隙間風の威力に早くも気づいた
西山哲雄

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2008年4月14日 (月)

ひび割れは悪?


こんにちは、西山です。

相変わらず、土と戯れる毎日を過ごしておりますゆえ、
考えることも自然と、土のことになります。

Img_3924_3

先日、荒壁を塗った箇所。
乾いてきて、ひび割れができました。

この上に中塗りを塗るのですが、
ひび割れた荒壁も
なかなかきれいだなと思います。

ひび割れと聞くと、
普通は、マイナス要因だと思いますよね?

 ガラスのひび割れ
 かかとのひび割れ
 コンクリートのひび割れ
 タイヤのひび割れ
 茶碗のひび割れ
 ・・・

何一つ、自分には起こってほしくないことです。

住宅などの外壁でも、、開口部の角から
斜めにひびの入ったものをよく見かけますが、
そのひびは、出てほしくないひびであり、
補修の対象となるひびであり、
あまり格好のいいものではありません。

この場合、ひび割れるより、
ひび割れないほうがいいわけですから、
ひびは明らかにマイナス要因です。

しかし、これはどうでしょう

P1030374_2

京都で出会った土蔵です。
そして、荒壁仕上げです。たぶん。

普通はこの上に中塗りを塗り、
場合によっては漆喰で仕上げるわけですが、
この土蔵は、荒壁仕上げでした。
もしかしたら、上塗りをするつもりだったのに
何らかの事情で、
荒壁を塗ったままになってしまったのかもしれませんが、
それにしても、きれいなひび割れでした。

全体に細かく入ったひび割れと、
荒壁土の中の小石とが相まって、
なんだか模様のようでもあります。

僕は好きですね、このひび割れ。
そしてこの土蔵も。

僕にとってこのひび割れは
まちがいなくプラス要因です。

みなさんはどうですか?

西山哲雄

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2008年4月 9日 (水)

ミルクレープ土蔵

こんにちは、西山です。

春の訪れとともに、
冬季中断中だった土蔵の補修に
とりかかりはじめました。

今日は、剥がれかかった漆喰と中塗りを落し、
中塗りの下の、荒壁の面を出しました。

簡単に説明すると、
土蔵は、異なる種類のベトを、
何層にも塗り重ねて出来上がっています。
たとえていうなら、すこし大げさですが、
ミルクレープのような感じです。
(ミルクレープを上から見るのと、土蔵を外側から見るのが同じアングルです。)

それで、そのミルクレープが、
長い間風雨にさらされることによって、
上のクレープ生地から、ところどころ穴があいていってしまうのです。
小さな穴や大きな穴、浅い穴や何層も貫く深い穴・・
様々な穴があきます。

様々な穴のあいたミルクレープを
もとのミルクレープのように戻すのが、今回の仕事です。
その手始めとして
穴のあいたミルクレープをじっくり観察し、触り、
もう使えそうにないクレープ生地は剥がし、
少しだけ穴のあいたようなクレープ生地は、
その穴を新しい生地で埋めていくわけです。

ここで大切なのが、何枚目の生地まで使えるのかを
見極めることです。

実際の土蔵では、ミルクレープのように
何十層にもなっているわけではないので、
問題は少し簡単なのですが、
少しでも剥がれそうな箇所は、
思い切って剥がしていきます。

さもないと、せっかくあたらしいベトを塗っても、
古いベトもろとも落ちてしまいかねないのです。

ケレンと呼ばれる、お好み焼きのヘラのような道具を
ミルクレープの生地と生地の間にさしこんで剥がしていくのは、
手間がかかりますが、なかなかおもしろい作業です。

土壁と戯れるといつも思うのですが、
それなりの強度をもった壁でありながら、
いざ崩すとなれば、
小さな道具ひとつで、
いともかんたんに崩すことができるなんて
本当に優れた技術だなということ。

そして、素人でも参加できる余地のある技術ってところがまた、
心憎いなぁと。

そんなことを考えながら、
本日、クレープ生地はがしは、なから終わったので、
明日より、新しいベトを塗っていく予定です。
天気が少し心配ですが。

西山哲雄

Img_3917_3
荒壁、細縄、下地の木

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2008年2月29日 (金)

壊すことで、つくりだす。

こんにちは、西山です。
本日、諸事情により、
某所の屋根の一部を壊していたのですが、
その結果、こんな景色が

P1030676_2
写真の真ん中あたりに注目です。

寄ってみると・・
P1030677_2
わかりますか?
屋根を壊したことにより、その先の空が見えるように
なったのですが、
思わぬ副産物として、
例の煙突も見えるようになったのです。

わずかな隙間から見えるだけですが、
まったく予期せぬ遭遇でしたので、
ちょっとうれしくなってしまいました。

夕刻、事務所にもどってきて
このブログを書きながら思ったのは、

今日我々がやったことは、
屋根を壊すという、破壊行為だったのですが、
見方をかえれば、
煙突の見える場所をひとつ増やす
という
創造行為だったといえやしないか?
ということです。

ちょっと大げさですかね?

せっかく煙突の話題に触れたので、
いままで温存していた煙突写真を一挙公開したいと思います。
一部公開済みもあるかと思いますが、お許しを。

P1030497_2

Img_2399

Img_2165

P1030658_2

P1030682_2

温存というほどではなかったですね。
もっといろいろなアングルから撮っていたと
思っていたんですが・・。

西山哲雄

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2008年2月25日 (月)

鳩よけフン闘記 ~その2~

こんにちは。最近お腹の調子がいい、土屋です。

さて、本日はネット取付編です。
前回もお伝えしましたが、以前は「板型」が採用されていた土蔵ですが、
今回は「ネット型(ソフト)」を採用することにしました。
その方が土蔵の上に屋根がのっている構造が一番きれいに見えますし、
隙間の先に空が見えたり風が通ったり、そうした特徴をいかせるのでは、
と思いました。

使うネットは、より目立たないようにと、
線径の細い黒ビニール亀甲網を選びました。
世の中探せばいろんな網があるものです。

そしていざ、土蔵の上に上がると、きれいにしたはずの場所には、
この場所を渡してなるものか、といわんばかりに大量の糞が。
もう憤慨です。何がなんでも今日中にやってやるという闘志が湧きました。

とはいっても今回の作業、隙間の中からの作業のため、
作業スペースが非常に狭く、
P1030646
こんな体勢での作業が多く、途中で何度も嫌になりましたが、
作業をするすぐ近くでは、いなくなるのを鳩が待っているため、
うかつに中断もできません。

P1030642

そして、2人がかりでの作業も、
全作業を終えた頃にはすっかり夜になっていまいた。
電柱で待っていた鳩も、すぐ目の前まで来ていましたが、
もちろん入れません。ふっふっ、してやったり。

Ca390032

施工後の様子です。
下地材がまだ新しい色をしていてやや目立ちますが、
どうでしょう、自分で言うのもなんですが、上出来です。

ただ、今さらではありますが、
人間の都合でいきなり居場所を失ってしまった鳩は、
かわいそうといえばかわいそうな気もします。
以前、西山君も書いている通り、
昔は隙間の生き物を追い出すことなくうまくやっていたのかもしれませんし、
または昨今、この隙間に巣を作らざる得ない状況に、
生き物が追いやられているのかもしれません。

う~ん、そう考えると今回の鳩の糞害、
鳩と人間、お互いが被害者なのかもしれませんね。

土屋 直人

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2008年2月20日 (水)

鳩よけフン闘記 ~その1~

こんにちは。最近、めっきり走る足取りが重くすぐ息があがる、土屋です。

まず、はじめに。
本日の内容は、気分を害してしまう恐れがありますので、
お食事前中後、また体調の優れない方はその覚悟を持ってご覧下さい。

さて、以前依頼を受けた置き屋根の鳩対策ですが、
いよいよ工事に取り掛かることになりました。

今回、問題なのは土蔵と屋根の隙間に鳩が入れてしまうことではなく、
入った鳩が落としていく大量の糞です。
それならば、ネットなどで覆わずに鳩が来ないようにできないか、と
鳩よけスプレーを散布し、効力を試してみたのですが、効果なし。
相変わらずの糞害に憤慨は収まらず、隙間を覆ってしまうことになりました。
どうやら染み付いた鳩の匂いに、スプレーの効力が及ばなかったようです。

以前は「板型」が採用されていた土蔵ですが、
今回は「ネット型(ソフト)」に決定。この詳細は後日。
まず、ネットの取付に先立って、
たまりに溜まった糞を掃除することからはじめることに。

作業内容が「糞掃除」だけに、気乗りしない自分を奮起させ、
現場に向かいましたが、現場を見て一気に気持ちが萎えてしまいました。

100_2805

一面糞だらけです。
よくもまあこんなにしたものです。他所でしてきてくれればいいのに‥
当たり所のない思いを押し殺し、萎えた気持ちを発奮させ作業を始めました。

100_2810

狭いところでの作業で体の変なところが痛くなるわ、
舞い上がる土(糞?)埃で憤死しそうになりました。
また、作業をしていると、どうでもいいことに気がつきます。

 ・とぐろを巻いた糞があること
 ・親近感がわくような、お腹の調子が悪そうな糞もあること。
 ・木材の下にもたくさん糞があり、場所を選んでいる鳩がいそうなこと
 ・北側より南側、また真ん中辺りが一番糞が多いこと

こんな思いは二度としなくてもいいように、
ネットの取付には万全を期さなくては、と強く思いました。

やっとの思いで作業を終え、土蔵から降りるとき、
隣の家の屋根では、鳩が私がいなくなるのを待っていました。

次回は、ネット取付編です。

土屋 直人

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2007年12月 4日 (火)

浄光寺茅葺きレポート ~その6~

こんにちは。昨日の野球日本代表の試合を見ながら、
アパートで1人ハラハラドキドキ、はたまた大興奮、土屋です。
やっぱり野球はおもしろい!

さて、今日は京都、滋賀の旅の報告を1日お休みして、
浄光寺茅葺きレポートをお伝えします。

8月に着工し、4ヶ月におよぶ修復工事が本日すべて完了しました。
肝心の屋根はというと、葺き替え前後を比べてみるとこんな感じです。

100_0643_2  100_1969
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今にも森に同化しそうになっていた屋根が、その存在感を取り戻しました。
葺き替え前の姿も魅力的ではありますが、葺き替えたばかりの色や、
線が整ってキリッとした感じもまた魅力的です。
これからまた、どのような変