修景事業

2009年11月13日 (金)

嬉しい珍事

こんにちは、やや興奮気味の金石です。

何に興奮したか?
こちらの写真をご覧ください。

100_4263
木島平の茅場:11/4(水)撮影

Img_4917_2
木島平の茅場:11/13(金)撮影

なんと、倒れていたはずの茅が起き上がっていましたっ!
本日、とある情報を頼りに新たな茅場を捜し求め、
飯山市方面へ出掛けてきました。
結果的には、新たな茅場は量が少なく断念したのですが、
せっかく遠出したのだからと
少し回り道して木島平の茅場を見てきました。

前回訪れた際には、かなり雪が残っていたのですが、
もうすっかり雪も溶け、
山は赤く染まり、茅も良い感じに枯れてきています...

あれれ?

茅場へ向かう車中で、異変に気付きました。

「茅が枯れている」ってなんだか変な光景だ...

そう、以前は雪で倒れて茅自体が景色から消えていたのです。
なのに枯れている茅が見えている?
そんなはずはないと思いつつ、
茅場を訪れてみると先程の光景です。

Img_4918_2

確かに倒れた茅が起き上がっています。
きっと茎が折れなかったものは、
雪の重りがなくなったおかげで起き上がれたんだと思います。

まぁ、大半は本当に倒れてしまっていますが、
これだけの量が残っているのであれば是非刈り取りたいところ。
早速、来週から待望の茅刈り開始です!

それにしても植物の形って上手くできているもんだなぁ、
と改めて感心させられます。
20cmの積雪に耐えた茅たちに感謝しながら、
ジャンジャン刈り取っていきます!

金石健太

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2009年11月12日 (木)

力なり

こんにちは、西山です。

久しぶりに、リアルタイムでブログ更新しています。
このところ、西山分の更新が滞ってしまい
申し訳ありませんでした。

本日、

  10/9、15、20、23、28
  11/4、9

以上の更新を完了しました。
あいかわらずたわいもない話が満載ですが、
よろしければどうぞ。

さてさて、
さすがにこれだけ更新をためてしまったのは初めて
だったので、正直あせりました。

最初のうちは、いくつたまっているかを認識していたのですが、
途中からは、

 とにかくたくさんたまっているけど・・

とアバウトな認識になり、かなり現実逃避をしておりました。

やはり、少しずつやるのが一番ですね。

・・・・というか、日付を偽装して、過去の更新をでっち上げる
というのは、なんだかおかしいですね。

今後はなるべくこのようなことがないようにしたいとおもいます。

ということで、
更新が滞っているあいだに11月に入ったというのに
ここで勝手に

 継続

を今年の個人テーマにしたいと思います。

イメージとしては、バッターが毎日素振りをするように、
私もなんらかの「素振り」を毎日していきたいなと
思う次第であります。

正直、具体的なところはまだ見えていないのですが、
毎日かかさず、
たとえ明日、その必要がなくなるとわかっていても

 素振り

していきたいと思います。

【本日の京都】
001_5
前も取り上げました、京都の犬矢来です。
個別更新可能な、素晴らしいアイテムです。
しかし、右の部分をよく見ると・・
002_6
おわかりでしょうか。
右半分は、竹ではなく、木製です。
竹矢来でも木矢来でもどちらでもいいと思うかもしれませんが、
個人的には、

  ・竹は木にくらべ成長がはやく、わりとどこにでもあり
   入手しやすい。
  
  ・竹を加工するには、鉈とそれを扱う腕があれば十分だが、
   丸太の状態の木からこのような細い材をこしらえるには、
   現実的には大掛かりな機械に頼らざるを得ない

  ・竹矢来は節がリズムを刻み、豊かな表情を生み出している。

  ・竹は容易にしなる。

  
などの理由から、竹矢来を強く推したいと思います。
(現実に、ほとんどが竹矢来ですが・・。)

竹矢来推進委員会
西山哲雄

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2009年11月11日 (水)

「たたこう!たたき」ワークショップ開催!

さて、本日の小布施ッションの講演に先立ち、
講師の川向先生が所長を務める、
小布施町まちづくり研究所のスタッフとともに、
「たたきブロック」をつくるワークショップを行いました。

朝から雨が降り続くあいにくの空模様の中、
一般の参加者や学生スタッフ、
あわせて30人を超える方にご参加いただきました。

今回のワークショップは、
農家の土間などに一般的に使われていた「たたき」の技術を使って、
土のブロックをつくろう、というものです。
(詳しくは、以前、小布施町の小学生を対象に行われたときの、
こちらの資料をご覧下さい。)

_mg_0320
作り方などを説明する川向先生(右)と学生スタッフ(中央)

_mg_0324
_mg_0337
_mg_0348
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_mg_0364
ワークショップの様子

色の違う3種類の土を使い、
順番に型に入れてはひたすらたたくという作業ですが、
7cm角のブロックを作るのに30分程度かかります。

雨降りのため、急遽、加工場を利用しての開催となり、
皆さんには窮屈な思いをさせてしまい申し訳ありませんでしたが、
そんな中、一生懸命たたいてたたいて、たたきまくって下さいました。

土をひたすらたたくという非日常的な行為の中で、
自分の手で何かを作りあげる楽しさと、
「たたき」という技術とその大変さを、
感じていただけたのではないかと思います。

実際、皆さんに作っていただいたものがこちらです。

100_4302
※翌日の様子

また、皆さんがたたきブロックをつくる隣では、
学生スタッフによって「版築ベンチ」がつくられました。
(「版築」とは、たたきの技術を垂直に積層したものをいいます。)

_mg_0389
100_4301
作業の様子

100_4306
※翌日の様子

上に座面の板を載せたら完成です。
皆さんに作っていただいたブロックは、
このベンチの周りで使用したいと思いますので、
後日、施工したようすをお伝えできればと思います。

寒い中、最後まで一生懸命たたいて下さった参加者の皆さん、
事前の準備から当日の指導や運営をしていただいた、
東京理科大学・小布施町まちづくり研究所の皆さん、
ご協力ありがとうございました。

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2009年11月10日 (火)

季節外れの・・・

こんにちは、トイレで用を足しているときに、
コンコンッとノックされたときの
正しい対処法がわからなかった金石です。

周囲の人間へのアンケート調査の結果は、
「中からノックし返す」というものが圧倒的でした。
なるほど...
考えてもみませんでしたが、上手い対処法です。
自分の存在を的確に相手に示し、
かつ、己の匿名性はしっかりと確保できています。
いやぁ、こんな簡単なことができなかったとは...

ちなみに私はというと、
「何と言葉を返せば良いのか?」
という事をしきりに考えておりました...

さて、ここからが本題。

先日のブログでもチラッと述べましたが、
先週末に季節外れの雪が降りました。

私はそのとき実家のある千葉に帰省中だったのですが、
信州で雪が降ったことを耳にして、
「こんな時期にもう雪かぁ...」
とわりとのん気に構えていたような気がします。

ところが...
翌日、高速道路を自動車で走っていると、
昼間で日が射しているにもかかわらず、
軽井沢周辺から北斜面に真っ白な雪が積もっています。

えぇっ!!

雪が舞った程度を思い描いていた私は、
即座に頭の中のイメージを設定し直しました。

ん??
ってことは...

平地より一足早く冬が訪れる茅場の状況が気になります。
というわけで先日様子を見に行ってきました。

100_4258_2
今年から刈り取る予定だった飯山の茅場。

100_4263
一番量が見込める木島平の茅場。

どちらも一面茅の穂が広がっていたのに、
まるで一面刈り取ったかの如く
見通しの良い空間に変わっていました。

そう、茅を倒した犯人は「季節外れの雪」です...

金石健太

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2009年11月 4日 (水)

たたく、たたく

こんにちは、西山です。

先日、三和土を施工しました。

それも、「たたきもどき」ではなく、本物の「たたき」
左官職人にやり方を教わり、文字通り、たたいてきました。

三和土と書くくらいなので、材料は土、石灰、苦汁。
あらかじめ土と石灰を混ぜておき、苦汁をいれながら
あとはひたすら
002_4

001_3

 たたく、たたく、たたく、たたく、たたく、たたくたたくたたく・・・

 この道具は「たこ」という名前です。
 ちなみに「いか」という名前の道具にはまだ
 出会ったことがありません。

なかなかの肉体労働でしたが、
おかげで立派な三和土の土間ができました。
これまた勘所をつかむことができれば
素人にも出来る作業でした。

只今修景事業では、
三和土製作依頼、絶賛受付中です!
あなたも一緒にたたきませんか?

しかし、何回叩いたことだろうか・・。

西山哲雄

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2009年10月28日 (水)

すくなくゆっくり

このところ取り組んでいるある建物の再生の仕事の現場では
できるかぎりお施主さんにも作業に参加していただいています。

その建物では、
崩れ落ちた土壁の木舞を補修し、
新たにベトを塗りなおすという作業を
お施主さんにやっていただいたのですが、
私が一通りやりかたを実践してみせただけで、結果、
立派な左官職人が誕生しました。

木舞を掻くのは奥様のほうが得意で、
ベトを塗るのはだんな様が得意と、
見事な分業体制で、
壁を仕上げていく様はとても見事なものでした。

少しの指導により、素人でもできるようになり、
基本を教えただけで、それを状況にあわせて応用することも
容易であるということ。

全てがそうだとはいえませんが、
古い建物をとりまく技術は、
プロでない人の参加を前提としたものが多く、
そういった意味では、
セルフビルド的な志向には向いているのかもしれません。

なによりお二人が楽しそうに作業している姿をみることができて
こちらも感無量でした。

出来上がりも十分に壁として機能するもので、
「綺麗さ」「平滑さ」といったところで勝負すれば
プロには到底及びませんが、
逆にプロには出すことの出来ない「作為のない痕跡」にあふれた
とても魅力的な壁になったと思います。

もうひとつ、プロとの違いは「スピード」。
速さで勝負すれば熟練の手には敵いませんが、
「スピード」が問題になるのは、それがコストに直結するからです。
しかし、自分達の手やれば、「ゆっくり」でもかまわないし、
一度に沢山の面積に手をつけようとしなければ、
膨大な作業量と作業時間に気が遠くなることもないでしょう。

だからだいじなのは、

 すくなく、ゆっくり

ということだと思います。

西山哲雄

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2009年10月26日 (月)

「達磨窯」準備報告 ~その2~

こんにちは、何本もの傘を事務所に置き忘れ、
肝心の雨降りの通勤時に傘がない始末の金石です。

さて、本日も達磨窯復活プロジェクトの報告です。
といっても、特に動きがあったわけではございません。
相変わらず、長い長い「許可待ち」状態は続いております。

では、何をしたかというと、
達磨窯を頭の中でつくる作業を始めました。
言い方を替えればイメージトレーニングといったところでしょうか...
工程毎の作業と仕上がり寸法を図面化してみました。

今までの調査活動の中で、既に実測図は描いていたのですが、
それはあくまで寸法を抑えただけのメモに過ぎません。
今はその寸法の根拠を必死になって探っています。

例えば...
窯の中央部に「焼成室」がありますが、
この楕円形を描く弧の形は、
白地の大きさと積み方で決まってくる形のはずです。
そのためには、我々がどういった大きさの瓦を焼くか?
あるいは我々の粘土の収縮率からして、
窯に入れる白地の寸法は約○○cm、といった情報が必要になります。

Img_7129

調査のときは、「変な形をしているな・・・」
程度に思いながら採寸していましたが、
今になってみると「なるほど!」と思えるようになりました。

まぁ、そんなことをひとつひとつ確かめながら、
達磨窯の構造を理解しようとしています。
今まで集めた「データ」を、
小布施仕様に「情報」化する作業ですね...

この作業を通して、
「わからないこと何処か?」がわかるようになってきました。
苦難の連続ですが、また一歩前進です。

同時に許可を待たずとも、
現段階で取り掛かれる作業もわかってきました。
粘土の水分が凍る冬には作業ができないので、
これからは時間との戦いです(茅刈りシーズンでもあるし・・・)。
時間が空いたときに早速取り掛かっていきたいと思います。

その様子も細かに報告しますのでご期待ください!

金石健太

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2009年10月22日 (木)

試掘調査

こんにちは。めっきり寒くなりましたね。土屋です。

さて、ちょっと前のことになりますが、
達磨窯の建設予定地にて試掘調査が行われました。

なぜ、掘調査を行うことになったかといいますと、
小布施町役場に開発許可の申請書を提出した際、
建設予定地が「埋蔵文化財包蔵地」なるものに該当するため、
掘削を伴う工事を行うためには調査が必要ですよ、
とのご指摘を頂いたためです。
そして、もし土器などの遺構が発掘されようものならば、
工事をストップし、本格的に発掘調査を行うというのです。

工事ストップになろうものならば、
ただでさえ申請手続きに時間がかかってしまっている上に、
さらなる計画の遅れとなってしまいますので。
何も出ないように祈りながらの調査となりました。

Rimg0040

調査は、県の教育委員会(埋文センター?)から、
資格を持った調査員の方がいらして行うのですが、
おそらく出ないだろうとの判断なのか、
重機を使っての試掘となりました。

Rimg0039

Rimg0044

数10センチ掘るごとに、
調査員の方が土の成分や、遺構の有無を確認していきます。
上の茶色の部分が表土、
その下の黒い部分は植物などが腐敗してできた堆積層で、
底に近い辺りのように砂利が多いところには、
人が住んでいたとは考えにくく、まず遺構は出ないだろう、
ということですが‥

Rimg0048

今回の工事で掘る予定の1m掘ったのがこちら。
調査員の方が言うとおり、無事何も出ませんでした。
出たものといえばビニール袋と塩ビパイプくらいで、
遺構どころか、現代のゴミが出てきました。

心配の種が一つ消え、
あとは開発許可が下りるのを待つだけです。

土屋 直人

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2009年10月21日 (水)

「達磨窯」準備報告

こんにちは、とある国家試験に失敗した金石です。
悔しいですがまた来年...
(ちなみに建築士ではありませんよ)

先日、ある建物の解体現場に顔を出しました。

Img_3971

この長屋を解体するとのことです。

解体して捨ててしまうくらいであれば...
ということで小1時間ほどお邪魔して、
下屋部分の古瓦を頂いてきました。

Img_3978

この瓦、屋根に葺くために頂いたわけではありません。
この瓦の使用用途は、何を隠そう「達磨窯」であります。

Img_7024_2 Img_7108_2

このように達磨窯は粘土と瓦を交互に重ねながらつくります。
現在、達磨窯のために確保済みの古瓦は
サイズが通常のものよりもやや大きい為、
新たに通常サイズのものを調達しました。

大きいサイズで何が問題かというと、
窯の壁の厚みは、通常サイズの瓦の大きさを基準とするため、
壁が厚くなってしまう、とそれだけのことなんですが...
壁が多少厚くなったからといって、
全体としてはそんなに大きな問題とはならなそうですが、
初めての試みですし、ここは慎重に前例に倣った方が得策かと...

そんなわけで回収には打って付けの下屋の瓦を
ササッと頂いてきたわけであります。
予想通り、あっという間に回収作業は完了しました。

恐らく来月から着工するであろう達磨窯、
準備は着々と進んであります。
はやく開発許可が下りてこないかなぁ、
と首を長くして待っている状態です。

金石健太

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2009年10月19日 (月)

茅場@木島平2009

こんにちは。ここ数日で見事にリバウンドした、土屋です。

さて、先日、木島平の茅場の様子を見てきました。

Rimg0038

100_3824

上の写真が今年の写真で、
下の写真が昨年の11月中旬の写真ですが、
比べるとまだ茎も葉も青々としていて、
刈り取りまでにはもうしばらく時間がかかりそうです。

見に行った際、この土地の持ち主のおばあさんに、
この土地について、いろいろ伺うことができました。

終戦後、中国から帰ってきたおばあさんとご主人が、
もともと山だった電気もきていないこの土地で、
ランプ生活をしながら何年もかけて開墾をしたそうです。
重機や耕運機が満足になかっただろう時代に、
これだけの面積を開墾するのはどれだけ大変だったことか、
容易に想像がつきます。

そして、いろいろな作物つくりに挑戦し、
この辺りでいち早くズッキーニの栽培などもしていたそうです。

現在、おばあさんは一人暮らしで、
冬場の間だけは雪が多いため、この土地を離れるそうですが、
決して利便性のよくないこの土地に住み続けているのは、
この土地への愛着や思い入れが強いからだと思います。

この土地で茅を刈り取らせてもらえることに感謝するとともに、
ここで刈り取られた茅がどういった建物に、
どのように使われたのか伝えることで、
少しでもおばあさんに喜んでもらえたらと思います。

土屋 直人

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2009年10月13日 (火)

登山まがい

こんにちは、ほんのちょっと登山まがいなことをしたところ、
ふくらはぎ周辺にその疲労が如実に現れている金石です。

さて、「登山まがいなこと」というのはこちらです。

Img_4887

ご覧のとおり、茅場です。
この茅場、とあるスキー場跡地でして、
今年初めて茅刈りを行う予定の場所です。
そんなわけで茅の生育状況や周辺環境を視察してきました。

今まで茅刈りは主に休耕田で、
山間ながらも「人里」で活動してきましたが、
この場所は元スキー場とはいえ、
作業環境という視点から見れば、
ほぼ「山の中」と言えそうです。

初めて訪れたこの元スキー場、
下から眺めただけではどこまで広がっているのか
さっぱりとわからなかったものの、
それなりの急傾斜の中に車の轍があり、
それを辿って上へ上へと登ることはできます。

正直あまり気乗りしない程の坂道でしたが、
その全容を掴むべく「登山まがいなこと」をしてきました。

茅としては細くて良い茅が、
程よい大きさの株となって育っていました。
ただ、場所によって茅の大きさにばらつきがあり、
茅葺きに使えそうな茅は坂の中腹一帯に広がっています。
一番上の方の茅が使えなそうであることを確認したときは、
そこに辿り着く労力を考えて正直ホッとしましたが...

ちなみに刈り取る予定の茅は、写真の矢印部分辺りです。

Img_4889

この茅場、今年は初年だけあって、
どうなるかは実際にやってみなくてはわかりません。
茅はいつ枯れるのか?
雪はいつ頃降るのか?
どうやって茅を運び出すのか?

さてさて、どんな風になるやら...
今年も茅刈りシーズンが近づきて参りました!

金石健太

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2009年10月 9日 (金)

大きさを揃えること

こんにちは、西山です。

先日、自分が使っている電卓と携帯電話のサイズが
ほとんど同じ大きさだということに気づきました。

001_2
002_2
こちらがその写真。
こちらがその写真。
すこしわかりにくいですが、
どちらの写真とも、
黒い携帯電話の上に、白い電卓が乗っています。

厚みこそ違うものの、
平面的なサイズはほぼ一緒です。

おそらく両者をデスクの上においた状態で作業していて
何かの拍子に重ねてしまったところ
この事実に気づいた
ということだと思うのですが、記憶が定かではありません。

しかし、このことに気づいたときには、
なんだかうれしかったですね~。

そのことだけはよく覚えています。

上記のことは、

 両社のデザイナーが意図的にサイズをあわせた

ということではなくて、
純然たる偶然の出来事であるとは思うのですが、
物のサイズをあわせていくということは、
様々な可能性を秘めていると思います。

現在取り組んでいる再生の現場では、
お施主さまが、壊されてしまう古民家などから
譲り受けた床板や木製建具を
出来る限り再利用することを試みているのですが、
ここで大切になるのが「サイズ」であると、
身にしみて感じました。

民家は基本的に尺貫法に則ってつくられていますから、
床板などを再利用する際には、
長さを調節することなくそのまま使うことができるわけです。

また、建具にしても、
幅は尺貫法に基づいた柱間隔によって、
いくつかのバリエーションに大別することができますし、
高さにしても、「五八(ごはち)」と呼ばれるような
5尺8寸という高さが一つの基準となっていますので、

 あっちの建物から持ってきた建具をこっちのたてものへ

ということが、何の不都合もなく、簡単に出来てしまうわけです。

再利用に耐えうるだけの丈夫なつくりであるとか、
無垢材を使用しているだとか、
他にも重要な要素はありますが、
これからの「持続可能な社会」とか「長寿命住宅」といったものを
考えていくには、

 大きさを揃えていくこと

が、一つの突破口となるような気がしてなりません。

西山哲雄

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2009年9月29日 (火)

建物の硬さの違い

こんにちは、右手の親指が痺れ続けている金石です。

日曜日にとある単純作業を長時間行ったところ、
力任せに酷使し続けた親指が痺れてしまい、
それが未だに治りません。
やはり「力任せ」ではなく、「コツ」を掴むことが重要です。

さて、先日ユニットバスを新たに設置する工事で、
既存の浴室を解体する機会がありました。

1坪の空間に目一杯のサイズのユニットバスを納める為に、
壁床のタイルとモルタル下地を綺麗に取り除く必要があり、
ハツリ機を手にして「ダッダッダッ」とやっていたわけです。

まぁ、当然の話なんですが、
ブロックに塗られたモルタルなんかは
なかなか剥がれなくて結構苦労します。

で、私は
「建物を解体するって大変だなぁ」
と誰でも言えるありきたりな感想を抱きました。

ん???

ここであることに気付きました。

今まで解体作業なるものは何度か経験してきたのに、
こんな感想はあまり持たなかったような...

そう、今まで行った大半の「解体作業」は、
「古民家」と呼ぶにふさわしい建物ばかりで、
その多くがバール1本さえあれば、
次々と解体できるようなものでした。

あぁ、そうか!
昔の建物の素材と現代の建物の素材では、
モノ同士の接着力が違うんだ!

これまた「そんなこと常識だろっ!」
と怒られそうな当たり前のことに気付かされました。
改めまして、
現代の建物は硬いです、はい...

でも、よく考えてみたら、
バール1本で壊れるモノのくっつき方で、
100年スパンで建っているという事実に感心します。
そんなところに人間の知恵が垣間見えて、
その奥深さを知るのでありました。

金石健太

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2009年9月28日 (月)

できたこととできなかったこと

こんにちは、西山です。

最近、私の周りで開催されるイベントがいろいろとあり、
ほとんど週末ごとに、何らかの催しものに出て行ったりしています。

・個人的にもかかわりのある「まちとしょテラソ」では、
 ここ一ヶ月ほどのあいだに、立て続けに行事がありました。
 
  
 高野登氏講演会・交流会

 では、これからは「量」の争いから「質」の争いになるだろうという
 特に興味深かった話のほかにも、次から次へと
 琴線に触れるお話をいただき、
 また、高野氏の本当に暖かい人がらにふれることができ、
 大変貴重な経験を得ました。

 まちとしょテラソ市 

 は、リンゴ箱1つが出店者の「店」となり、そこに並べた古本を売る
 という企画で、私は出店者として参加させていただきました。

 普段から本は好きで、よく本屋さんにも行くし、家に本も割とあるので、
 気軽な気持ちでいったのですが、
 ただただ自分の売りたい本を並べても、
 全然見向きもされなかったり、
 同じ本でも、テーマを設けて並べるなどと工夫することで、
 お客さんの注目度も上がったりと、
 「本」を介したコミュニケーションというものを
 身をもって学ぶことができ、とても面白かったです。

  
 『世界一のパン~チェルシーバンズ物語』出版記念会と原画展
 

 は、岩崎小弥太さんとミス・パウエルの絆から始まった人の輪が
 大きく結実したような、すばらしくあったかい会でした。

 そしてなにより、チェルシーバンズがおいしかった・・。
 
 ・・・・・・

 と、こんな感じで行事が目白押しでしたが、
 どれも、人との縁というものを感じる、とても小布施らしい
 行事だったのではないかと思います。

・9月19日には、今年1月の小布施ッションの講師、
 ナガオカケンメイさんの取り組み「NIPPON PROJECT」として、
 「D&DEPARTMENT PROJECT NAGANO by COTO」
 オープンしました。

 
 前日の18日にはオープニングパーティが開かれ
 私も張り切って参加してきました。

 D
 諏訪の御柱の木遣り
 木遣り初体験でしたが、最高でした!

 D_2
 ベーコンとチーズときのこのトースト
 美味!!

・まだ会期中ですが、
 益子で「土祭」が開催されています。

 少し前にこの祭の情報を知ってからというもの、
 行ける機会を虎視眈々と狙っていたのですが
 残念ながら叶わぬ夢となりそうです。

 本当はシルバーウィーク中に行くチャンスがあった
 のですが、
 私が漠然と描いていた益子へ道程にくらべ
 ずいぶんと時間がかかることがわかり、
 また、渋滞に巻き込まれたらそれこそ
 何時間かかるかわからないと判断して、
 その日は別の場所へ向かいました。

 そこでも、すてきなご縁に恵まれたので
 それはそれで、充実した休日になったのでした。
 
 ・・・・・・
 
 と、
 一度は諦めがついていたのですが、
 ナガオカさんの日記を読むにつけ、
 諦めきれない気持ちがふつふつと・・・。

 でも、多分いけないです。

 来年も開催されるのかわかりませんが、
 是非期待したいところです。

 そしてだれか、私の代わりに行ってきて下さる方が
 いらっしゃれば、是非どうぞ!

・少し前もブログにも書きましたが、
 現在「おぶせミュージアム」では
 「水野学展」が開催中でして、
 シルバーウィーク中には
 水野学さんと中島千波さんのトークショーが
 開催されました。

 これまた大分前から、手帳に予定を書き込み
 楽しみにしていたのですが、
 やむにやまれぬ事情により、断念しました。

 それでも残り少ない会期のなか、
 もう一度は彼の絵と対面してきたいと思います。

このような感じで、ここ一ヶ月ほどは
さまざまなイベントに顔をだし、
さまざまなイベントをあきらめ、
そんな日々を送っていましたが、
振り返ってみればなんだかとても充実していた
気がします。

願い叶わなかった諸々の事は残念ですが、
それを諦めたことで得られたものもあったわけで、
またの機会を楽しみに待ちたいと思います。

以上、超個人的近況行事報告でした。

追伸
これから先の超個人的要チェック行事としては、

 
 10/3 谷川賢作ライブ@BUD(小布施)
 10/10 秋も一箱古本市@不忍ブックストリート(東京)
 10/17・18 クラフトピクニック@あがたの森(松本)
 10/24 第4回北信濃地域づくりサミットin飯山市・斑尾高原
 10/24 WAKITA MUSEUM OF ART
      建築ワークショップ Vol.6@脇田美術館(軽井沢)
 10/31 安藤忠雄講演会@飯山
 10/31~安曇野スタイル
      唐木さち 安曇野 深秋を生ける―信州の作家とともに
                      @安曇野ちひろ美術館
 11/7・8 女子ソフトボール一部リーグ
       決勝トーナメント@京都

こんな感じです。
日にちが重なっているものもあるので、明らかに全てに
参加することは不可能なのですが、
すこしでも多くの場所へ行けたらと思っています。

きっとそこには素敵な出会いが待っているでしょうから。

西山哲雄

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2009年9月18日 (金)

長持ちする家~番外編~

こんにちは、西山です。

先日、家づくりに関する様々なメーカーが集まる催しに
お客として参加してきたのですが、
そこでもらったとある屋根材メーカーのカタログに
こんなことが書いてありました。
(以下、商品名の部分を○○○と置き換えます)

 住まいの中でも最も過酷な条件下におかれる屋根。
 常に最良のコンディションを維持するためには
 定期的な点検が欠かせません。
 ○○○では、維持管理の目安として10年後、
 20年後の基本メンテナンスプログラムを推奨。
 もちろん点検やメンテナンス作業は、
 ○○○に精通した「○○○ショップ」の専任スタッフが
 当たります。

また、別頁には、

 住宅のロングライフ化実現に向けて

 屋根のメンテナンス方法

 補修工事などにつきましては、適切なメンテナンスを
 行うため、原則建築物を建設された住宅会社様または、
 工務店様にご相談の上、
 専門業者にご依頼ください。(原則有料となります)
 補修工事をお施主様ご自身で絶対に行わないでください。

と・・・。

これはまさに、私が前々回までのブログで危惧していた、

  「この家は200年もちます」
 と保証している会社自体が、
 200年後も存在する保証はどこにもない。

というところに、そのまま当てはまります。

・・・・・・・

やっぱりこれが、良くも悪くも
日本の「ロングライフ」な住宅をめぐる現状なのだと
実感させられた日でした。

西山哲雄

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2009年9月10日 (木)

長持ちする家~その3~

こんにちは、西山です。

誠に恐縮ではありますが、
今回も前回の続きとなります。

・・・・・・

前回の最後にこんなことを書きました。

 「この家は200年もちます」
 と保証している会社自体が、
 200年後も存在する保証はどこにもない。

と。
各企業がそれぞれの工法や素材を追い求める中で、
この事実は、意外と重いものであるように思います。

要するに、
メンテナンスさえすればまだまだ使える家が、
それを担う企業がなかったり、
または必要な材料が手に入らなかったりすることで、
壊してしまわざるを得ない状況に
追い込まれてしまうことが起きるのではないか?
ということです。

では、そうならないためにどうすればいいのか?
それは、歴史が教えてくれる気がします。

昔(といってもひと昔程度の昔ですが・・)は、
家は、その土地にある材料を使って、
その土地の気候風土に合わせてつくられていました。

それはみなさんご存知かと思いますが、
なにせ昔は、身近にある材料といっても、かなり限られていました。

土、木、草、・・・そんな自然素材を使うしかなかったわけです。

そして、つくりかたにしても、
限られた素材を使ってその土地の気候に合わせなくては
いけませんでしたから、突飛なことはできません。
その結果、
ある範囲の土地では、どれも同じような工法による、
同じような格好の家が並ぶことになるわけです。

昔はただ「結果として」そうなったわけですが、
今と比較して考えれば、
昔は材料と技術の両方が、地域の職人によって共有されていた。
ということが言えるのではないかと思います。

だからたとえば、その家をつくった職人がいなくなってしまっても、
その土地の職人ならばだれでも、
その家のメンテナンスを引き継ぐことができたはずです。

・・要するに、

 地域として
 「この家は200年もちます」
 ということを担保する

ということが、成り立っていたのではないかと思うのです。
で、もしそうであるならば、これは、

 個人や企業として
 「この家は200年もちます」
 と担保する

ことに比べて、圧倒的に安定感があるのではないかなと
私は思います。

みなさんは、どう思いますか?

西山哲雄

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2009年9月 7日 (月)

長持ちする家~その2~

こんにちは、西山です。
変則シフトの結果、先週ブログの当番が回ってこず、
ずいぶんと久しぶりにブログを書く気がします。

間があいたうえでの前々回のつづきで申し訳ないのですが、
よろしくおねがいいたします。

~前々回のあらすじ~
 200年もつような「長持ちする家」を想定するならば、
 「手入れ」の思想なしには成り立たない。

 「手入れ」を前提に家を考えるならば・・・。

さて、「長持ちする家」を思い浮かべたときに
私が気になったのはこんなことです。

例えば、Aというメーカーが「長持ちする家」をつくったとします。

その家は、A社独自の「○○工法」で建てられており、
使用する材も、そのほとんどがA社のオリジナル製品。

最近の住宅産業においては、このようなことは
どこの会社でも見られる事態です。

よりよい工法を探ったり、他社との差別化のために
オリジナルの建材を使ったりすることは、
努力の方向として当たり前に思うかもしれません。

しかし、と私は思いました。

このようにして専用仕様・専用部材によって建てられた住宅は
メンテナンスするにしても
模様替え程度のものならいざ知らず、
主要部分に手を入れることになればおのずと、
その専用仕様・専用部材ありきになってしまうと思うのです。

つまりは、その専用仕様を理解する会社が、
専用部材を用いてメンテナンスする、と。

これはこれで、メンテナンスとして成り立っているように
思えますが、
なにせここで想定している「長持ちする家」は
200年という長いスパンで考えていますから、
このような「閉じたサイクル」は危険なのではないのかと
私は思うのです。

つまり、上記の例でいうならば、
200年の間に、
専用仕様を理解する会社が潰れてなくなってしまったり、
専用部材が「廃盤」になってしまったり、
もっといえば、
おおもとのA社自体がなくなってしまった場合に、
専用仕様・専用部材ありきのこの住宅のメンテナンスは
立ち行かなくなってしまうのではないでしょうか?

要するに、この家の「長持ち」を担保するものは、
A社であり、限られたメンテナンス会社であり、
専用部材であり、
そのうちのどれが欠けてしまっても
この「閉じたサイクル」は破綻に向かうでしょう。

・・・・・・

すごく強引に、一言でまとめてしまえば、
私の不安は、

 「この家は200年持ちます」
 と保障している会社自体が、
 200年後も存在する保証はどこにもない。

ということなのです。

つづく

西山哲雄

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2009年8月28日 (金)

きりがある

こんにちは、西山です。

・きりがないという言葉があります。

 どういう意味か、みなさんご存知でしょうが、一応・・

  きり【切り】
  ①続いていたものの終わり。くぎり。

  ②[「切りがない」の形で]終わりがない。際限がない。
   「いくらやっても―がない。」

            (大野晋『角川必携国語辞典』348頁)

  「きりがない」の形ではのっていないんですね・・。

 それはともかく、上の②を参照すれば、

   きりがない=終わりがない

 ということになります。
 
 この言葉は、わりと頻繁に会話のなかに登場しますし、
 ややもすれば、自分でも比較的容易に使ってしまう
 便利な言葉になっているように思います。

 しかしです。
 そういうときのことをよくよく思い出してみてわかったことは、
 本当に「切り」が無いことなんて、そうそうはない
 ということでした。

 私自身に限って言えば、
 「きりがない」と言ってしまうときは大抵そのうらに
 「面倒くさい」という気持ちがセットであるようで、
 本当は少しだけ手間を惜しまなければ、
 きりはあるのです。

 そうはいっても、本当にきりがないことも
 なかにはあるわけで、
 (いいたとえがでてきませんが・・。)
 とすれば私としては、
 「きりがない」と「きりがある」の境目を
 知りたいと思います。

 たぶんそれは、
 物事によって違うのは当たり前だし、
 個々人によっても違うはずです。

 だから私は
 「やってみなきゃわかんねぇ」精神で、
 その境目を探したいと思うのです。
 
 

・秋、大きな木の下で、次から次へ落ちてくる葉っぱを拾う。
 なんていう行為も、
 「きりがない」と言われかねないことの典型ではないかと
 思います。
 
 しかし、その大きな木についた葉っぱの数は有限で、
 一度落ちてきて拾った葉っぱは、
 もう二度と拾うことはないわけです。

 だから、本当は「きりがある」のです。

 ・・・

 単純作業の繰り返しで、心が折れそうなときに、
 よくこんなことを思います。
 

・もし池田学さんの絵を上からなぞれと言われたら、
 それは多くの人にとって、
 「きりがない」ことなのかもしれません。
 
   注)池田さんの絵は、一日根詰めて描いても
     10cm四方を描くのが限界らしいです。

 私がやれと言われても
 
  「こんなのきりがないよ・・。」

 と言ってしまうと思います。
 だけど当たり前ですが、池田さんにとってそれは

 「きりがある」こと

 なんですよね・・。

・考えてみれば、昔の職人仕事なんていうのも
 現在の基準で考えれば

 「きりがない」ことなのかもしれません。

 
 「昔の職人は、よくこんなものやったもんだ」
 「いまはこんなつくり方だれもできない」

 というような話を、建築の世界でも良く耳にします。

 ほかの世界でも、同じでしょうか?

西山哲雄

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2009年8月27日 (木)

長持ちする家~その1~

こんにちは、西山です。

定期的にブログを書くようになってからというもの、
いつもブログのネタを探しているような気がします。

ふとした拍子に思いついた、ブログのタネを
手帳などに書きとめることもよくあるのですが、
今日はそんななかからのネタをお送りしたいと思います。

 注)かなり前のメモなので、ひょっとしたら既に書いた
   ものかもしれません。
   その場合はご容赦くださいませ。

少し前から、国が「200年住宅」と言い出したり、
そのことを受けてか、
ハウスメーカーが長寿命をうたいだしたりと
「長持ちする家」が話題になっていますが、
そんな流れのなかで、私なりの
「長持ちする家」について考えましたので、
少し披露させていただきます。

仮に

 長持ち=200年もつ

とさせていただきます。
200年の寿命をもつ家を想定したときに、
間違いなく言えることは、

 手入れすることなしに、200年もつ家はつくれない

ということです。
わかりやすいところで言えば、
お風呂や台所などの水周りは間違いなく200年はもちません。
日々のちいさな故障に対するメンテナンスや、
時には設備そのものの更新(取替)も必要になるでしょう。
そういったメンテナンスや更新を、ここでは「手入れ」と
呼びたいと思います。

そして、このことを踏まえれば、

 長持ちする家とは、
 手入れしながら使い続けられる家

といえると思います。

もちろんその前提として、主要構造部が200年耐えられるように
できていないと話にならないわけですが、
今回はこの

 手入れし続けること

に的を絞って、話を進めていきたいと思います。

・・・・・・・

さて、200年という長い間には、
上にあげた水周りなどの設備系の手入れ以外にも、
外壁周りの手入れや、場合によっては間取りの変更や
増築といった手入れも出てくることでしょう。

少しずつ手入れされながら住みつづける家をイメージしたときに、
私はひとつ、気になることをみつけました。

それは・・

長くなってしまいましたので、以下次々回に続きます!

西山哲雄

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2009年8月21日 (金)

頼もしい助っ人

こんにちは、思いがけずSサイズのTシャツが着れて
なんだか嬉しくなった金石です。

私、通常ですとLサイズ、もしくはLLサイズの着用なのですが、
今回購入したアメリカサイズのTシャツだと
Sサイズになるようです。
確かに背中のタグには「Small」と記載されております。

では、なぜアメリカンサイズのTシャツなのかというと、
昨日、彼らと一緒に仕事をしたからです。

Img_2283

彼らは「BEE JAPAN 2009」のチームの皆さんです。
「BEE」とは「Bicycle for Everyone's Earth」の略。
メンバーでサイクリングチームを結成して、
環境問題をテーマに掲げながら北海道から沖縄まで
自転車で旅を続けているそうです。
そのルートに小布施も含まれており、
我々の塗装作業のお手伝いをしてくれたというわけです。

彼らとの会話の中では、「sustainable(=持続可能な)」
という単語がキーワードとなりました。
今回手伝ってもらった「古色仕上げ」も、
ズバリこのテーマが関わってきます。

この古色仕上げ、
石油製品ではなく自然素材を使うという側面も持っており、
彼らの掲げるテーマと一致するところもあるので、
今回手伝ってもらうことになりました。

P8206716

Img_3766

Img_3770_2

彼らは大変目立つので、
近所の方や通りすがりの方からよく声を掛けられます。

さらに途中からは歌いながらの作業となり、
「工事現場」といった雰囲気は何処へやら...

P8206707

P8206724

P8206725

でも、こういう建築の在り方ってアリだと思います。
「モノをつくる」という根源的な楽しさに満ち溢れた
素敵な時間を過ごすことができました。

「BEE JAPAN 2009」の皆さん、
本当にありがとうございました!

旅の無事を祈ります。

金石健太

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2009年8月20日 (木)

惹かれる

こんにちは、
少し前のことになりますが、流行の波に乗って
発売早々に『1Q84』を購入&読破した
西山です。

村上春樹さんが初めて小説を書いたのが29歳だと知り、
つい先日29歳に到達した私は、今年は特別な年に
なるに違いないと勝手に確信しております。

さてさて・・

先日、おぶせTシャツ畑のワークショップに行ってきました。

講師は、書道家の高橋里江先生。
今回初めてお会いしたのですが、
なかなかパワフルで素敵な先生でした。

先生の熱血指導により、「花」というテーマを
Tシャツに表現すべく試行錯誤する我々生徒達。
中には先生と熱い議論を交わす生徒もおりましたが、
最終的には、それぞれの満足する作品ができあがりました。

私はというと・・

T001
こんな感じに仕上がりました。

Tシャツ畑のワークショップには毎回参加しているので、
今回で3回目ですが、
今年が一番満足のいく出来になったと思います。

これも、里江先生の熱血指導と、
理想ベックさんのすばらしい塗料のおかげだと思います。

おぶせTシャツ畑は、
昔小布施でおこなわれていた和綿の栽培を復活させて
その和綿でTシャツをつくるという素敵な夢を描いています。

そのコンセプトに惹かれ、ワークショップなどに参加しているのは
もちろんなのですが、
それと同じくらい私がTシャツ畑に惹かれる理由は、
Tシャツにあります。

小布施Tシャツ畑では、
作品として飾られているTシャツはもちろんのこと、
スタッフTシャツまでもが、
久米繊維工業(株)さんのオーガニックコットン製Tシャツなのです。

もちろん、ワークショップに使われるTシャツも同じです。

こちらをご覧いただければわかりますが、
このTシャツは、
出来る限り環境に負荷をかけないようにつくられていて
その取り組みは非常に素晴らしいと思うのですが、
私がこのTシャツに惹かれる一番の理由は
そこではないのです。

・・・・・・・

まどろっこしくてすみません。
簡潔に述べますと、こういうことになります。

 私がこのTシャツに惹かれる一番の理由は
 その着心地である。
 そしれひいてはそれが、
 このTシャツを使用する「おぶせTシャツ畑」に惹かれる
 大きな理由のひとつとなっている。

はい、こんな感じです。
要するに、久米繊維工業㈱さんのオーガニックコットン製Tシャツは、
すこぶる着心地がいいんです!

これは、ホントにお勧めです。

つまり、Tシャツ畑に参加すれば、

 ①オリジナルTシャツが作れる
 ②かなり着心地のいいTシャツが手に入る

という、一石二鳥状態なわけです。

今年の開催はもう終わりましたが、
来年はぜひ、一緒に参加しませんか?

[本日の一枚]
T002
理想ベックさんの塗料(西山使用後)
こちらも作品と呼んでもいいくらい綺麗でした。

西山哲雄

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2009年8月10日 (月)

この秋、達磨窯建設!!

こんにちは、盆休みが終わってから
盆前の日付でブログを更新している金石です。
何を隠そう、このブログを書いている今日は8/17(月)です。

ちなみに私、夏休みの宿題は
休みの最後にやるタイプの人間です。
「三つ子の魂百まで」とはよく言ったもので...

さて、本題。
先日、我が修景事業の事務所に嬉しい報告がありました。

前々から騒いでいた、あの「達磨窯」が...

ついに実現しそうであります!!!

正確にはまだ許可が下りる段階ではないのですが、
本申請をかけるひとつ前段階の「事前相談」で
県の担当部署からGOサインを頂きました!
これから本申請のための書類を揃えて、
正式に開発許可申請を提出する運びです。

市街化開発区域での開発許可申請だったため、
当初の予定より大幅に遅れてしまいましたが、
まぁ、この秋のうちには達磨窯の建設ができるはず...

あんまりのんびりしていると、
茅刈りという収穫シーズンにぶち当たってしまいます。
さらにその後には冬も控えておりますし...
なんとしても茅刈りの前につくってしまわなければ!

詳しい日程は決まり次第、報告していきます!

金石健太

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2009年8月 5日 (水)

気分はウェイクボード

こんにちは、ザリガニに挟まれると
どれほど痛いのかを子供達に教えるために、
自ら体を張って指を差し出したところ、
想像を遥かに超えた痛みが指先に走り、
「痛ぇ~っ!!」とザリガニをぶら下げたまま
庭中を走り回っていた金石です。

結果はどうあれ、
どれくらい痛いかは上手く伝わったと自負しております。

さて、本日は一風変わった工事を行いました。

Img_3741

なにやら楽しそうな事をしておりますが、
これが本日の午前中の仕事内容です。
(夏休みで遊んでいるわけではありません...)

そう、本日の仕事は小学校のグランド整備です。

先日、小布施マラソンが開催されました。
その際に小学校のグランドを使用したのですが、
大会前々日の雨でグランドがぬかるみになってしまいました。
そういった状態のまま前日準備、当日と使用したため、
グランドが凸凹に荒れてしまったようです。
そこで、我々がそのグランドを整備をすることに...

というわけで、H鋼を軽トラックで曳いて
グランド表面を平らに均(なら)しました。

実際にやってみると、砂の少ない場所では
地面の凸凹によってH鋼が撥ねてしまい、
なかなか平らになりません。
そこで、「重り」として人間がH鋼の上に載ったというわけです。

Img_3736

「重り」役の人は、ちょっとしたウェイクボード気分を満喫できます。
(但し、全身砂まみれ必至)
夏休みで学校のプールに訪れていた小学生達は
興味津々な様子で我々を眺めていたのでした。

金石健太

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2009年8月 4日 (火)

ちいさきもの

こんにちは、西山です。

先日うどん屋で食事後の器を返却したら、
そこに居合わせた従業員のおばさまに
「おっっっっっきいねーーーーー。びっくりしちゃった!!」
と本当にびっくりされました。

確かにちょっとしたバレー選手くらいの
身長を持ち合わせているので、
大きいねと声をかけられることはよくあるのですが、
あそこまで面と向かってびっくりされたのは初めてだったので
こちらもびっくりしてしまいました。

さて

自分に無いものを求めるということは
その対象が何であれ、良くある事だと思いますが、
私もそういうところがあるようで、
何を隠そう、ちいさいものが好きなのです。

小さな木のスプーンや、小さなガラスのビンなど、
単体で小さいものももちろん好きなのですが、
小さなものが集まって一つの面を形成しているようなものを
より好きなことに、少し前に気づきました。

001
Photo
瓦屋根や茅葺屋根に惹かれるのも

001_2
こんなものや

001_3
こんなものに惹かれるのも、

Photo_2
果ては、こんなものが好きなのも、
その理由のいくらかは

 小さなものが集まって大きな面をなしている

ことにあるのかもしれません。

ほかにもここでご紹介したい「ちいさきもの」たちは
沢山あるのですが、
残念なことに写真が無いんです・・。

今回の件は単なる個人的趣向のことなので、
その記録が無いとしても、たいして困らないですが、
なにはともあれ、
記録するということは、大事なことだと、
こんな些細なことでさえ、痛感しました。

まずは、
 
 記録するという意思
 
をもつことから始めたいと思います。

西山哲雄

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2009年7月22日 (水)

当たり前を少し飛び越える

こんにちは、西山です。

・昨日のブログで土屋も書いていたように、
 小布施見にマラソンの当日には、虹が出現しました。

 でも実は、こんな虹も出現していたのです。

 2009001
 なんと、虹色のトイレです。

 元はただの、建築現場によくある仮設トイレなのですが、
 その扉部分に色とりどりのシートを貼るだけで、
 こんなにも印象が違うのか!とびっくりしました。

 ちなみに、
 このシートは、当日のうちにはがしてしまいましたが、
 後に残った、横一列の仮設トイレの姿といったら
 見るに耐えないものでした・・。

・頭を丸めるようになってはや4年以上たちますが、
 先日頭を丸めるときに気づいたことがあります。

 それは、

  バリカンで刈る前に頭を濡らすと、刈りやすい
 
 ということ。

 今まで私は、なんの疑いもなく、乾いた髪にそのまま
 バリカンをあて、刈り取っていたのですが、
 この前はたまたま、
 髪を切ることを忘れて入浴しかけてしまったのです。

 気づいたときには、頭はびっしょり。
 
 次の日に持ち越すことも考えたのですが、
 なんだかどうしてもその日のうちに刈ってしまいたい
 衝動に駆られまして、
 塗れた髪にバリカンを当てたのです。

 ・・これが、刈りやすいのなんのって。

 考えてみれば、美容院なんかではカットの前に
 洗髪しますもんね。

 おまけに、私のバリカンには「水洗い可」の文字。
 水で洗っていいくらいですから、濡れた髪をきることくらい
 へっちゃらなはずです。

 さらに私はいつも、風呂場で髪を切っていたのです。

 これほど水分ウエルカムな状況にありながら
 いままで乾式頭刈りを続けてきたことが
 今となっては不思議でしょうがありません。

 もう何度もいい続けてきていることですが、
 自分の「当たり前」なんて、易々と信じちゃいけませんね。

[一日一空:001]
2009002
20090719

 西山哲雄

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2009年7月17日 (金)

板塀の塗装

こんにちは、散髪中にバリカンが壊れた金石です。
ご存知のとおり、私、坊主頭ですので、
虎刈り状態の頭で四苦八苦しながらバリカンを直しました。
幸い、バリカンはなんとか言うことを聞いてくれたのですが、
最悪の場合、あの奇抜な髪型で
電気屋にバリカンを買いに行かなくてはならないところでした...

さて、先日、とある板塀の塗装を施しました。
この塀、第93回小布施ッション講師の川添先生と
その研究室の東京大学学生さんたちがWSで作ってくれた板塀です。
以前、このブログでも作業の様子を報告いたしました。

当日は材料と時間が足りずに、
作業は途中で終わってしまったのですが、
その後、修景事業が残りの作業を引き継いだ形となります。

当日張り残した板を張るのは問題ない作業なのですが、
ずっと頭を悩ませていたのが板の塗装です。
この場所は小布施の中心街に位置し、
国道403号に面している点からも
その仕上げには気を使います。

さて、どうしたものか...?

と思い悩んでいるときに浮かんだのが「古色仕上げ」でした。
ちょうど我々の事務所の塗装でこれを行おうとしていたので、
この塀でも良い味が出せるのでは?と考えたわけです。

実はこの決断を下した直後に、
東京大学のシンポジウムに参加する機会があり、
そこで再会した学生さんにそれとなくこの話をして、
彼らからも了解を得ることができました。

それからだいぶ時間が経ってしまいましたが...

先日、ようやく塗装が完了した、というわけです。

Ws002
塗装前

Img_4839
塗装後

今回一番の心配の種だったのは、
塗装面が屋外であることです。

最近、連日に渡り報告している我々の事務所の塗装では、
あくまで屋内であるため、雨で濡れるなんて事はありませんが、
この塀は直接風雨にさらされます。
その場合、塗料の顔料が浮いて流れてしまうことがあるのです。
実際、サンプルで塗った板を誤って雨にさらしていたら、
かなり色落ちしてしまった経験があります。

調べてみると、通常、こういう屋外の塗装では、
塗装を施した後に油を塗り込んだり、柿渋を塗ったりして
塗装面を保護するようです。

そんなわけで今回は悩んだ挙句、
柿渋を数回塗り重ねてみることにしました。

で、仕上がり具合はこんな感じです。

Img_4843_2 

Img_4846_4

柿渋を塗る度にベンガラの赤味は薄れ、
黒っぽい色に落ち着いていくことは以前の実験のとおりでした。
艶や表面の肌触りは、
オイルステインとはまた違った上品な仕上がりかと思います。

ちなみにこの写真は大雨が降った後に撮影されております。
今のところ目立った色落ちは確認されておりません。

金石健太

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2009年7月 9日 (木)

古色仕上げ塗装中の独り言 ~その1~

こんにちは、小屋裏でお昼を過ぎた頃から迫り来る
『闇』と格闘している金石です。
3時を過ぎると本格的に手元が見えなくなり、
なかなか作業が進みません。

電気を付ければ?

皆さんそう思われるかもしれませんが、
実はこの現場、電気を引いていないんです。
なにかと不便なことも増えてきたので、
近々仮設の電気を引くことになりそうです。

ちなみに古い発電機を現場に持ち込んで
投光器で照らすことも試みましたが、
古いだけあって振動音が大変うるさく、
ご近所に迷惑をかけてしまうので泣く泣く断念しました。

さて、本日の塗装作業中の私の頭の中のテーマは
ズバリ、「時間と塗装」です。

今、私がしている作業は、

 新しくした部材を古色仕上げで塗装すること

です。
では、古色仕上げで塗装することとは...?
それは端的に言うと、

 部材の表面に煤や油を付着させていること

ですよね?
これって言い換えるならば、

 囲炉裏から立ち上った煙が、何十年という歳月をかけて
 部材の表面に付着させた(=塗った)煤や油を、
 一瞬のうちに塗料として塗ってしまおう

ということに他なりません。
古材の表面と古色仕上げをした部材の表面...
多少の違いこそあれ、
成分的にはほぼ同じものと言えると思います。

あぁ、そうか...

今こうして手を動かしている「古色仕上げ」って、
長い時間かけて出来上がってきたものを、
早足で仕上てしまおうっていう技術なのかもなぁ...

そんなことを暗闇の中で考えておりました。
だから何ってわけでもないんですけど...
完全に独り言です、はい...

金石健太

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2009年7月 6日 (月)

古色仕上げ奮闘記 ~その6~

こんにちは、先日土屋氏に「塗装するときは手袋をしたら?」
という大変ありがたい助言を頂き、
晴れて指先が黒くならなくなった金石です。

さてさて、本日も相変わらず野地板の塗装をしておりますが、
まだまだ終わりが見えてきません。
それもこれも、全ては目地部分の塗装が原因ですね。
先日のブログでも書きましたが、
かなり余計な手間がかかってしまいます。

P7036336_2 

そんな地道な作業ばかりしている最近の楽しみは、
休憩時間に足場の上で大の字に寝転んで、
掃除し終えた梁と塗り終えた野地板を見上げることです。

現場が暗いせいもあって、
写真では真っ黒に写ってしまいますが、
今回調合した色はかなり赤味を帯びた黒色です。
それもベンガラの「粉っぽい赤」ではなくて、
野地板の「杉板の地肌を利用した赤」...
つまりは、塗料は薄くして板の本来の色を利用した仕上げにしております。

ですので、下から寝転がりながらじっと見上げると、
板によって微妙に色合いが違っているのがよくわかります。
木の赤身の部分と白太の部分では
当然表情は違ってくるし、同じ赤身の部分を比べても
表面の仕上げ状態によってもこれまた微妙に違ってくる。

P7036344

でも...

全体として見たときに「力強さ」を感じます。

これって色斑のある地瓦の表情とよく似ています。
まぁ、地瓦ほど斑があるわけではないのですが...

それにしてもこの「色斑=美しい」とジャッジする
人間の視覚というか感性というものはどこから来ているんでしょう?

なんてことを考えながら、
汗を掻き掻き手を動かしています。

金石健太

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2009年7月 3日 (金)

貸景

こんにちは、西山です。

・前回のクイズの答えです。

 003
 この、円通寺の庭園にある生垣は何種類の植物で構成
 されているでしょう?

 という問題でしたが、
 正解は・・・

 50種類です。

 「混ぜ垣」と呼ばれる手法とのことですが、
 とても私には、50種類を判別することは不可能でした。

・円通寺の庭園の話が続きます。

 001
 
 円通寺の座敷にしばらく座って思い至った
 あくまで個人的な感想ですが、この景色のポイントは、
 座敷と縁側の間に立つ柱と、
 生垣のところにある、何本かの杉の木ではないかと・・。

 一見、借景である比叡山の姿を遮るもののように思えますが、
 実際には、これらのおかげでより、立体感のようなものが
 生み出されているのだと、感じました。

 現代建築では、目の前に絶景が広がっている場所において、
 無柱の大開口を設けることで景色を取り込むということが
 常套手段となっているように思いますが、
 それだけが全てでないことを円通寺の庭園は語っています。

 ・・と、勝手に私は受け取りました。

・先日、梅割り器の話をしましたが、
 今度はいつもお世話になっている曳屋職人の親方から
 梅をいただきました。

 Photo

 ありがとうございます!
 そしてまた、自家製梅割り器の出番がきたようです。

 002
 ちなみにこの梅、
 生のまま食べてみたところ・・

 Photo_2
 こんな感じでした。

 
・今年もこの季節がやってきました。

 2009
 とうもろこしが主食でも一向に構わないと
 この時期は毎年、本気で思っています。

 ちなみに、とうもろこしはイネ科だと、ついさきほど知りました。
 茅といい、もろこしといい、イネ科の一年草には縁があるようです。

もちろんお米も大好きな
西山哲雄

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2009年7月 1日 (水)

古色仕上げ奮闘記 ~その5~

こんにちは、誰もいない朝の駐車場で
独りド派手な転倒を演じてみせるサービス精神旺盛な金石です。

先日からお伝えしている旧山田写真館の塗装工事、
ようやく野地板、垂木の塗装に移りました。

特に野地板は注意が必要です。
何に注意するかといえば「塗料の吸い込み」です。
この建物の場合、野地板の仕上げは鉋がけがされていません。
皆さんも想像できるかと思いますが、
表面の仕上げが荒いと塗料の吸い込みは強くなります。

要するに、

 色合いが濃くなり、塗料が伸びなくなる

という作業上の弊害が生じるわけです。
そのため、

 ・塗料の濃度をあらかじめ薄めに調整する
 ・木材の表面に一度水を塗ってから塗装する
 ・塗装後の拭き取りのタイミングを早める

という対応を私はとりました。

Img_4797

新しい垂木と野地板を塗装したところ。
ご覧になっていただければ一目瞭然ですが、
野地板の隙間の未塗装部分が目立ちます...

ここを小さい筆を使って塗り潰していくのですが...
これが非常に面倒な作業です。
新築の場合、あらかじめ塗装してから造作工事に移ることを
強くお勧めします。

そしてもう一つ失敗事例を紹介。
写真をよ~く見ると気づくかもしれません...

後から塗り潰した目地部分(左端)に注目。
ここだけ少し赤味を帯びているのがわかりますか?
これはベンガラ(赤)が強く出てしまった影響です。

ベンガラは混ざっているだけで溶けてはいないので、
時間と共に塗料の下の方に沈殿しがちです。
気をつけてかき混ぜながら塗装していたのですが、
後から塗った部分に赤味が強く出てしまいました。

さて、まさに手探り状態の古色仕上げはまだまだ続きます。

金石健太

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2009年6月30日 (火)

借りる。

こんにちは、西山です。

私も昨日、「小布施まちづくり大学」に参加してきました。
内容は、昨日のブログで土屋が書いたとおりなのですが、
個人的には、今年の3月に京都をおとずれたばかりでしたので、
京都の現状を容易に思い浮かべることができ、
より一層、興味深い内容となりました。

そんななかで、
講師の高谷基彦さんが用意された資料のなかに、
見慣れた写真がありました。

資料のなかには、「京都市眺望景観創生条例」によって
守りたい眺望が以下のように列記されていました。

 ①境内の眺め
 ②通りの眺め
 ③水辺の眺め
 ④庭園からの眺め
 ⑤山並みの眺め
 ⑥しるしの眺め
 ⑦見晴らしの眺め
 ⑧見下ろしの眺め

そのなかの、「④庭園からの眺め」の例として
挙げられていたのが、「円通寺」の写真でした。

「円通寺」にピンと来た人は、かなりの京都通です。
(と、にわか京都通が勝手に認定しておきます。)

上にも書きましたが、
去る3月に京都を訪れることになりまして、
その際に行き先を相談した、高校時代からの友人で
少し前まで京都に住んでいた彼の口から
その名を聞かなければ、
私はきっと今も、知らないままだったと思います。

そんな「知る人ぞ知る」的な寺、「円通寺」。
清水寺や金閣銀閣、三十三間堂などにくらべれば
知名度ではあきらかに及びませんが、
私は京都滞在の予定に組み込みました。

結果から言うと・・・この決断は大成功でした。

このお寺、京都の中心部から北へと
細い山道をしばらく登った先にあるのですが、
往復の所用時間を差し引いて余りある、すばらしさでした。

それがこちら。

001

円通寺の庭園は、後水尾天皇によってつくられたもので、
枯山水の庭の先に望む比叡山を借景としています。

写真ではわかりずらいかと思いますが、
生垣の先に、うっすらと比叡山がみえるでしょうか?

肉眼で見ると、もっとはっきりと見えますし、
庭のすばらしさも、私の写真ではもちろんのこと、
どんな写真や映像によっても、
決して伝わりきるものではないと思います。

とにかく、京都に行ったらぜひ訪れ体感してほしい場所です。

にわか京都通のおすすめNo.1です!

しばしこの景色に見とれたあと、
ご住職と話をすることができたのですが、それによれば、
このすばらしい借景も、
付近の開発によって存続の危機にあったようです。
ご住職らの努力により、とりあえず最悪の事態は免れた
ということでしたが、
今後も同じようなことが起こらないという保障はありませんよね。

・・・・と思っていたところへ、今回のまちづくり大学で、
こういった景観をまもるために
「京都市眺望景観創生条例」が制定されたと知り、
合点がいったのでした。

〈本日の一枚〉
002_2
円通寺の庭園の重要な要素の一つ、生垣。
実は様々な植物が組み合わされているのですが、
何種類の植物が組み合わされているでしょうか?

答えは次回西山担当ブログで!

西山哲雄

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2009年6月26日 (金)

古色仕上げ奮闘記 ~その4~

こんにちは、手の爪の際に入り込んだ真っ黒な松煙を落とそうと、
連日風呂場で必死にゴシゴシしていたのの、
このところ半分諦め始めて、
松煙との共存の方向で調整を図り始めた金石です。

さて、前回のブログでも紹介したとおり、
旧山田写真館の小屋梁を洗浄したところ、
あっけなく煤まで落ち、茶色い木肌があらわになってしまいました。

通常の塗装工事では全ての部材をこのように洗浄してから、
オイルステイン等で塗装していくはずです。
が、、、
今回は「現在の煤けた状態をできるだけ尊重したい」ので、
極度にこびり付いている煤だけを落として、
古材に関してはあまり塗装をしないつもりです。
そうした観点から見れば、「小屋梁を洗浄」は
必要とする煤まで綺麗に落としてしまったのですから、
失敗と言わざるを得ません...

まぁ、これはこれで良い色なんですが...
空間全体のバランスを考えると、
やっぱり少し煤けているくらいの方がしっくりときます。

そこで、、、

柿渋と水に少々の松煙と本当にわずかなベンガラとを混ぜて
木肌があらわになってしまった梁を塗装し直しました。
もともと表面に付いていた煤をもう一度塗り足す要領です。

Img_4808

乾いた直後は全体が真っ黒だったものの、
タワシで擦ると表面の松煙がとれて、
なかなか自然な色斑を出すことができます。

Img_4790
<塗装前(洗浄後)>

Img_4805
<塗装後>

この建物が完成して、この梁を見上げる機会のある皆様、
入口の土間から見上げる梁を見るときに思い出してください。

 あぁ、これが金石が洗いすぎて塗装し直す破目になった梁かぁ...

と。
そして優しく笑ってやってください...

金石健太

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2009年6月23日 (火)

古色仕上げ奮闘記 ~その3~

こんにちは、少しだけ身の回りの掃除に目覚めた金石です。

本日は旧山田写真館の作業報告。

先日、ようやく古色仕上げの色の調合のメドが立ちました。
というわけで、いよいよ現場での塗装作業に移ります。
が、その前に...
いくつかやっておかなければならない作業があります。

1.埃落とし
 以前建物を使っていたときに溜まった埃+解体作業時に出た埃が
 梁や桁、母屋といった材の上に溜まっています。
 塗装の前にこれを綺麗にしなくてはなりません。

2.新聞紙剥がし
 梁や柱といった構造材を中心に新聞紙が貼ってありました。
 今回はこれらの構造材が現しになるので、
 塗装の前にこれを綺麗に取り除いておきたいところです。

さて、まずは「埃落とし」から...
毎回感心させられるのですが、
どうして建物のこんなてっぺん部分に
こんなに埃が溜まるんですかね?

埃にだって当然重さがありますから、
下へ下へと舞い落ちていきそうなものですが、
ご丁寧にも風と共に舞い上がって、
お見事に梁や母屋の上に着地されております。

この埃、小箒で掃いて下へ落とすのですが、
その際にもご丁寧にモウモウと舞い上がって、
これまたお見事に汗だくの私の上に着地されます...

そして、次に「新聞紙剥がし」。

Img_4792

こんな昔の記事を読みながら、剥がします。
初めはカッターの刃で剥がしていたのですが、
作業効率が悪すぎて仕事になりません。
そこでわずかな知恵を絞って、
水をかけて亀の子だわしでゴシゴシと擦ってみることにしました。

すると、目論見どおり糊が取れて剥がれる、剥がれるっ!
これに気を良くした私は、
「ついでに」と梁全体を水で塗らしたタワシで磨いてみました。
これでまだ表面に付いている埃が落とせれば万々歳です。

磨きだして驚いたのですが、
タワシで擦ると梁の表面が泡立つんです。
洗剤も使っていないのに...
灰汁(あく)ですかね?
詳しいことはわかりませんが、
なんだかとっても「綺麗になってる」って感じで気分爽快です。
表面はヌルヌルし、滴り落ちる雫は真っ黒。
長年溜まりに溜まった埃を一気に落とすべく、
ついついタワシを擦る手にも力が入っておりました。

3時の休憩後...

先程磨いた梁を見上げて「???」。
何かおかしい...

Img_4779

あっ、埃と一緒に大事な煤まで落ちてた...

金石健太

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2009年6月19日 (金)

木材と塗料

こんにちは。先日の作業での手応えは空振りに終わった、土屋です。

さて、まずはこちらの写真をご覧下さい。

102_4159

これは、最近ちょっとした建具のようなものを作っていて、
その塗装前後を並べて撮ったものです。
中央左側が檜で、その左側が水性エマルション塗料を塗ったもの、
中央右側がウォールナットで、その右側が、
ポリウレタン樹脂のクリア(つや消し)を塗ったものになります。

ウォールナットは、つや消しと言えど光沢が出て、
もともとの茶色が引き立ち、深みを増しています。
対して檜は、木目が消え、塗料の色で均一な仕上がりになっています。

今回、水性エマルション塗料で仕上げるものは、
材質の指定がなかったので、余っていた檜を使ったのですが、
そうでなければ、この塗装をしてしまうにはもったいない感じです。

使う塗料によって木材を選んだり、
逆に、使う木材によって塗料を選んだり、
木材と塗料の組み合わせが重要ですね。

土屋 直人

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2009年6月16日 (火)

道具と労力

こんにちは。先日からの作業で、
確実にやせている手応えを感じている、土屋です。

さて、昨日からとある塗装工事をしています。
もともと塗ってあったパテとペンキをはがし、
もう一度ペンキを塗り直す、という作業です。

そのペンキをはがすときに、
下の写真のような「ケレン」という道具を使います。

Img_2260

これは二つとも同じケレンで、
用途には「ペンキはがし」と書かれているのですが、
実際使ってみると、作業効率が驚くほど違います。
どちらの方が、ペンキがはぎやすいと思いますか?

形の違いなのか、先端の尖り方の差なのか、
はたまた、上は500円弱、下は300円弱と値段の差なのか、
とにかく、上のケレンの方がペンキがよくはげます。

私は買うときに形状の差は気にせずに、
値段だけで選んでしまいましたが、
作業効率の違いを考えれば、少し高くても絶対上を買います。
しかし、今回のような経験がなければ、下を買い続けていたでしょう。

さてさて、ケレンでパテとペンキをはがした後は、
ペーパーを当てて、表面をきれいにするのですが、
作業効率でいうと、やはり機械の力はすごいものがあります。
回転式の電動サンドペーパーがあるのですが、
一連の作業が3~4倍の速さでできてしまいます。

ケレンにしても、電動サンドペーパにしても、
実際やってみなければ分からなかったことですが、
今後、また同じような工事がある場合には、
作業内容と量との兼ね合いで選ぶことができそうです。

Img_2261_2

今回使っているこの布ペーパーの布から、
なぜか、柿渋の匂いがするのが気になっている、

土屋 直人

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2009年6月11日 (木)

古色仕上げ奮闘記 ~その1~

こんにちは、大学の友人の結婚式に参加するため、
昨日休暇を貰っていた金石です。
本当であれば昨日が私のブログ当番だったのですが、
そこはご勘弁いただいて、本日付でUPします。

さて、本日よりいよいよ古色塗りの作業開始です。
まずは塗料の調合から...
松煙・ベンガラ・柿渋・水の分量を調整しながら、
目指すべき色を作っていきます。

材料の中でも色の予測が困難なのが「柿渋」。
数週間単位で徐々に発色していくので、
塗った直後ではほとんど色が現れません。
柿渋だけを塗るのであれば、
今までの経験から「こんな色になる」とだいたいの予測はつきますが、
今回は、松煙やベンガラと一緒に塗るので、
どれだけの発色が現れるのかが今のところ予測不能です。
でもまぁ、こればかりはやってみるしかないので、
ここは割り切って考えて、色サンプルの数を増やして対応することにしました。

で、、、
結論から申しますと、
今日のところでは目指すべき色の調合はうまくいきませんでした...
これからかなり苦労しそうです。

今日失敗したのは、「色合い」より「濃度」の問題でした。
できるだけ材料を無駄にしないように、
かつたくさんの色サンプルが欲しかったので、
私は次のような方法をとりました。

定量の松煙・柿渋・水を混ぜ合わせ、
赤や茶の色合いを出すベンガラを少しずつ加えながらサンプルを作成する。

つまり、ベンガラの量だけを変化させて、
徐々に黒から赤(あるいは茶)になるような色サンプルを作ろうとしたのですが、
この方法では濃度が一定に保てないことがわかったのです。

ここで今回の材料をもう一度見てみましょう。

 松煙・ベンガラ → 粉末状の固体
 柿渋 ・ 水   → 液体

見ての通り固体と液体です。
私はベンガラ以外をある分量に固定して、
固体であるベンガラの量を変化させました。
考えてみれば当然ですが、
「色合い」と同時に「濃度」も変化してしまいます。

ちょうどカルピスの「甘さ加減」と「トロ味加減」と同じです。
カルピスが濃すぎてストローで飲めないことはありませんが、
塗装の世界では色載りの都合でこの「トロ味加減」が大事なのです。

今日のように作った色サンプルでは、
黒に近い色(つまりベンガラが少ない状態)は調合した塗料が水っぽく、
木材に塗っても色が載りませんでした。
逆に赤(茶)味を帯びるにつれて塗料の濃度は増し、
木材に塗ったときにドロッとした感じで色が載り過ぎます。
どうやら木材に塗る際には、適した固体と液体のバランスが必要のようです。

これが今日の失敗の大きな原因...

でも肝心の「適した固体と液体のバランス」はなんとなく掴みました。
塗る材種にもよりますが、だいたい

 固体    液体
   3   :     5

今回の材料だとこのくらいです。
この比率を保ちながら「色合い」を変えていけばいいのです。

Img_4759

金石健太

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2009年6月 5日 (金)

古色仕上げ奮闘記 ~その0~

こんにちは、昨年よりも6kg体重が減少していた金石です。
本日の健康診断でこんな事実が判明しました。
この数字、「今年痩せた」のではなく、
「昨年いかに太っていたか」と読み取るべきでしょう...

さて、、、
先日のブログでも紹介した旧山田写真館の「古色塗り」、
各材料を手配して、ようやくその全てが事務所に揃いました。

柿渋、松煙、ベンガラ...
これらの材料を使って古材に近い色をつくります。
部材の樹種、水分量、表面の仕上げがそれぞれ違いますから、
微妙な配合調整が必要になってくるかとは思いますが、
そこは根気よくやるしかありません。
地道な研究あるのみです。

で、最終的にどのような色にしたいかというと...

Img_2559

こんな感じです。

既存の小屋梁や垂木なんかは激しく煤けていて、
はっきりいって真っ黒です。
それはそれで良い味わいがあるのですが、
今回は表面にザラザラと付着している煤を
亀の子タワシで擦って落とすことにしました。
すると煤けて少し赤味を帯びた材が次第にあらわに...
これが今回目指す色です。

というわけで、しばらく古色と格闘の日々が続きそうです。

金石健太

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2009年6月 4日 (木)

はてるかかけるか

さいきん、
「朽ちる」という言葉に、親近感をもつようになった。

普通この言葉は、いい意味で使われることは少ないと思う。
ほとんどないといってもいいかもしれない。

私は、

 なかから小石や藁などが顔をだして、味わい深い表情
 となった土蔵の壁

 年輪の夏目の部分が削り取られ、
 冬目が残ってその表面に深い陰影を蓄えるようになった
 板壁や雨戸などの木部

 苔むした瓦

 草が生えてきた茅葺屋根

 ・・・・・・

といったものに心惹かれるのだが、
こういったものたちはいわば、程度の差こそあれ
いずれも「朽ちる」過程にあるのではないかと思うようになった。

もしそうなのであれば、「朽ちる」ということは
あながち悪いことばかりではなさそうだ。
 

辞書で「朽ちる」を調べてみると、

[朽ちる]
①木が腐って、形が崩れたり、役に立たなくなったりする。
 「朽ちかかった家」
②(名声などが)すたれる。「その名は永遠に―ことはない」

(大野晋 田中章夫 編『角川必携国語辞典』373頁)

とあった。

建築物やその構成要素に対して使う場合は、①の意味であろう。

隣のページには、「朽ち果てる」という言葉が載っていて、

[朽ち果てる]
①すっかり腐ってしまってしまう。
②世に知られることなく死ぬ。「片いなかで―」

(大野晋 田中章夫 編『角川必携国語辞典』372頁)

という解説がなされていた。

朽ち果ててしまったものにも心惹かれることはあるし、
果てた美というものも確かにあるだろう。

しかし、朽ち果ててしまった建物はもう
ただそこにあるだけで、
建物としての用途は果たさない。

そして、元のように戻すこともできず、
残された時間の経過を緩やかにしてやることも、
多くの場合できない。

ようするに、あとは土に還っていくのを見守るしかない。

「朽ちる」ことでうまれる美があるとするならば、求められるのは

  「朽ちかけた」状態を保つこと

かもしれない。

決してはてることなく、かけつづけること。

「朽ちかける」という言葉は、辞書にありませんでしたが・・。

Photo

西山哲雄

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2009年6月 2日 (火)

栗ブロック製作報告 ~その1~

こんにちは、頭から足の先まで木屑まみれの金石です。

この度、某現場にて栗ブロックの舗装工事を受注しまして、
本日より栗ブロックの製作作業に取り掛かっております。
冒頭の「木屑」とは言うまでもなく栗材の木屑です。

この栗ブロック。
小布施町で町並み修景事業が始まって以来、
もはや小布施の代名詞的な存在になっているといっていいでしょう。
実際、私も学生のときに小布施の町を訪れて、
この栗ブロックの舗装に衝撃を覚えたことを覚えています。
それを自分で作ることになろうとは...

Img_4736 

今回は3寸(90mm×90mm)の栗の角材を
厚さ2寸(60mm)になるように切断して加工していきます。
ちなみに栗の小径の栗ブロックは厚さ3寸(90mm)。

Img_4731

作業場に積み上がる端材。

Img_4725

訳あって「規格外」とされた栗ブロックたち...
規格外とはいえ、おそらく隅の部分で発生するであろう
半分の大きさのブロックとしてはちゃんと使えます。

で、今日は午後の時間ずっとこの栗ブロックを切っていたのですが、
ギャ~ン、ギャ~ンと切りながらあのことを思い出していました。

そう、以前のブログにも書いた「冬の凍結」のこと。
ちょうどこの木の小口部分に水分が付着して、
冬になるとツルツルに凍ってしまうあの問題です。

おそらくはこの栗ブロックだけではなくて、
下地の問題もかなりあるとは思いますが、
この端材や規格外品を使って、
この問題を解決すべく研究していきます。

金石健太

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2009年5月27日 (水)

言うは易く行うは難し

古民家には、長い時間の蓄積による
味わいや風格や風情があると思う。

こうした、時を経るごとに増す価値のことを
「建物の経年的価値」と呼びたい。

そして、このような価値の存在を認めるならば、

 古民家に限らず、古い建物に手を加える際に大事なのは
 それが再生のように大がかりなものであれ、
 わずかな補修や修繕であれ、
 その建物が持つ「経年的価値」を
 損なわないようにすることである。

と言えるのではないか。
そして、さらに言えば、

 その際新たに手を入れたところがやがて、
 「経年的価値」を持つように
 材料や技術を選択していくことが、
 古い建物を扱うものの使命ではないか。

と思う。

こうして書いてみれば、ごくシンプルなことであるし、
当たり前のことであるが・・。

 
〈本日のトイレ〉
100_2616
茅野市民館

西山哲雄

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2009年5月26日 (火)

再会の約束 ~その2~

こんにちは。「本屋でお前のこと見たけど」と、
ここ数日立て続けに友人から連絡を受けた、土屋です。
お時間のある方は、本屋で坊主頭3人を見つけてみてください。

さて、本日とある取材に私たちもお招きいただき、
ライターの方とお話をさせていただく機会があり、
修景事業の活動や今後について話しました。

先日のGSデザイン会議のときもそうでしたが、
私たちの活動に感銘を受けたと言っていただき、
これからの活動に対して有難い励ましのお言葉を頂きました。

大学を卒業してから、この修景事業に就職して、
今のような活動ができていることの幸せさと、
これからもっとがんばらなくては、と改めて感じている今日この頃です。

また、そのライターの方が、

 出会うべき人とは出会うように決まっている
 今日の出会いも運命だった

ということをおっしゃっていました。
私は決してロマンチストではありませんが、
確かに友人たちや仕事を通じてであった人との出会いや、
これまでの進路を考えると、どれも運命といっていいくらい、
偶然が重なったり、奇跡的なことが起こってのものだと思います。

今年は達磨窯をつくり、山田写真館もある程度形になることで、
修景事業の活動の幅も広がってくるのではないかと思います。
エグザイルはメンバーが変わり、第2章を迎えましたが、
修景事業もメンバーは変わらずも、第2章を迎える、そんな感じです。

出会いも今まで以上に増えてくるでしょう。
というか、増えてほしい。
そして、その一つ一つを大切にしていきたいと思います。
今日の取材の方々とも、次に出会うときはおまけではなく、
私たちの取材に来ていただけるように、
日々がんばっていきたいと思います。

土屋 直人

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2009年5月25日 (月)

再会の約束

こんにちは、事務所のトイレに入って用を足した後、
トイレットペーパーがないことに気付き、
土屋氏にこっそり電話して助けてもらった金石です。

突然の悪魔のようなお願いに嫌な顔一つせず
満面の笑顔で大量のトイレットペーパーを持ってきてくれた土屋氏が、
今日ばかりは仏様のように見えました...
ありがたや、ありがたや...

あっ、失礼。
くだらない報告はこの辺にして...

まぁ、こんなスットコドッコイな私ですが、
今日は仕事のやり取りで交わしたメールに
心温まるメッセージを頂き、
なんだかとっても嬉しい気持ちになりましたのでそのお話を...

今、修景事業は我々の事務所となる
旧山田写真館の改修工事を行っています。
そこでは古材と新材が混在しているため、
新材を古材の色に合わせるための
「古色仕上げ」を試みようとしているところです。

「古色仕上げ」は主に柿渋、ベンガラ、松煙などを調合して、
木材に塗装していくというもの。
これらの材料をメーカーから取寄せなければなりません。
それで、それらの材料の発注をしていたわけでありますが、
中でも「柿渋」に関しては個人的に思い入れのあるメーカーがあります。
そこでそのメーカーに製品の発注メールを送りました。

以下、私の送ったメールの「追伸欄」の抜粋。

 実は私、6年前の学生の時分に一人で御社を訪問したことがございます。
 当時、何の連絡もなしに突然やってきた若造を
 ○○社長は暖かく迎えてくださいました。
 2階の部屋で様々なお話をお聞かせいただいた事、
 そこで見た数々のサンプル品、
 工場で飲ませていただいた柿渋の味、、、
 どれも衝撃的な思い出として心に残っております。
 そのときに柿渋1.8リットル2本を購入し、
 「これがなくなった頃にまた来ます」と言い残して帰り、
 それ以来、ずっと足を運べずにおりましたが、
 社会人となった今、こうしてまた再びお世話になれることを
 大変嬉しく思っております。

そして、このメールに対する返信の抜粋。

 『追伸』のメッセージを嬉しく拝見させていただきました。
 お近くにお越しの際には是非、お立ち寄りくださいませ。
 お会いできることを楽しみにしております。

いやぁ、本当にありがたいお言葉をいただきました。
こちらのメーカーさん、無知の学生の私でも知っているほどの
柿渋業界でもトップメーカーさんなんです。
にもかかわらず、本当に突然訪問した当時学生だった私に
貴重な時間を割いていろいろと柿渋についてお話していただきました。
それだけでもありがたいのに今回のこのお言葉...

おそらくは当時のことなんて覚えていらっしゃらないかと思いますが、
これはもう、お言葉に甘えまくって絶対に会いに行きます!
「近くにお越しの際」ではなくて「あなたに会うため」に!
そして、今度こそ私をキチンと覚えていただくために。
伺いたい話は山ほどあるんです。

でもまぁ、今度は社会人らしくアポをとって行くことにします...

金石健太

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2009年5月20日 (水)

コンクリートの表情

こんにちは、いよいよ30代に足を踏み入れた金石です。

先日から再開した旧山田写真館の工事報告です。
本日の作業内容はこちら。

 1.外壁水切りの加工・取り付け
 2.コンクリート基礎表面のビシャン仕上げ加工

2.については先日の土屋氏のブログの紹介にあったとおりです。
その後、土屋氏はめでたく「ビシャン職人」となったわけでありますが、
本日の午後、所用で席を外したため、
私が代打として作業したというわけです。
で、本日はそこで思ったことを...

ゴンッ、ゴンッ、ゴンッ・・・

多くの観光客の行き交う国道に
重たく不気味な音を響かせながら、
この地味な作業は延々と続きます。

時折、現場の前に立ち止まった観光客の方から、
「あら、石みたいになっていいわねぇ」なんて
励ましの言葉をいただきながら、
大量の汗をかきかき手を動かして考えておりました。

 この作業は「コンクリート」を「石」に見せるための作業なのか?

と...
たしかに、我々も冗談半分で仕上がった面を
「石っぽい」なんて言ってみたりはしておりますが、
「コンクリートを石に見せる」という考え方には
いささか違和感を覚えずにはいられません。

そりゃぁそうですよね?
今、目の前にしてハンマーで叩いているのは
まぎれもなく「コンクリート」ですから。
「石」を目指すのであれば、
経済的な問題はあれ、初めから石で施工すべきでしょう。

何かに似せてつくられた素材は、
やはりどうしても「偽者感」が付きまとい、
どこかシラけた表情になってしまいます。
注意して世の中を見ると、
そういう素材はたくさん転がっています。

なにも目に限った話ではないですが、
人間の感覚って意外と繊細に厳しくジャッジしています。

では、今コンクリートをハンマーで叩いているこの作業は何なのか...?

そんなことをゴンゴンっとやりながら考えていたのです。
で、自分なりの答え。

 この素材はまぎれもなくコンクリートです。
 建物の基礎としてはなかなか優秀な素材です。
 ただ...
 仕上がった表面がどこかのっぺりとしてしまい、
 その質感が古い建物には似合いません。
 だから、表面を叩いて微妙な陰影をつけているのです。

Img_3610

そもそも、

 「コンクリート」→「のっぺり」

という表情が、どこか当たり前のように感じておりました。
が、考えてみるとそれは
シンプルな施工方法によって生み出される表情の一部に過ぎません。

つまり、型枠に流し込んで固まった後、
型枠を剥がした状態が普段我々がよく目にする「コンクリート」ってだけで、

 「コンクリート」→「ツルツル・のっぺり」
          →「ザラザラ・凸凹」

でもいいわけです。
よく考えてみると「石」だって

 「石」→「ツルツル・のっぺり」:墓石タイプの磨き仕上げ
    →「ザラザラ・凸凹」:切石タイプの叩き仕上げ

と、同じ石でも加工によって表情は違いますよね?
今回のコンクリートの仕上げもこれと同じです。

まぁ、そんなわけでゴンゴンッとやっております。
仕上がってしまえば誰もこんなところを気にしないとは思いますけどね...
それはそれで理想的なカタチです。
気にしないってことは、建物との違和感がないってことですから...

金石健太

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2009年5月18日 (月)

ビシャン

こんにちは。ダイエットを始めるもなかなか成果のでない、土屋です。
今週末にある健康診断がちょっと心配です。

さて、工事がしばらく滞っていた山田写真館ですが、
陽気も良くなってきて、工事を再開することになりました。
本格的に作業をするのは実に1年半ぶりくらいになりますが、
その間、十分に乾燥した土壁はいい感じになっていて、
道行く人が立ち止まって見ている光景を度々目にします。

100_4127

この状態の土壁も魅力的なのですが、
これは下塗りのため、これから仕上げをしていきます。
壁は、土台に水切りを取り付け、そこまで塗るのですが、
そこで問題になるのが、上の写真でも露出している基礎です。

今までは、コンクリートを打ったときのままでした。
実際、住宅などではこのままにしている場合も多いのですが、
これでは味気なくて、何かさみしく感じます。
石などを貼る場合もありますが、そこまでの予算もない。
というところで悩んでいたのですが、
まさに灯台元暗し、答えはすぐ近くにありました。

100_4123

事務所を出て、すぐ目の前にある建物です。
基礎の部分は、一見、石が貼ってあるように見えますが、
実はコンクリートのままで、表面をビシャン仕上げにしてあります。
かれこれ8年くらいこの建物を見ていますが、全く気付きませんでした。
というより、恥ずかしながら気にしたこともありませんでした。

ということで、このビシャン仕上げですが、
一般の人はあまり聞いたことのない言葉かと思います。

100_4118

ビシャン(ハンマー?)と呼ばれる写真のような槌で表面を叩き、
細かい凹凸をつける仕上げを、ビシャン仕上げと言います。
この道具がなかなかの代物で、市場価格で1万数千円~します。
しかし、かなりの年代物ではありますが、お借りすることができ、
さっそく、現地で試して見ました。

100_4107
100_4110

ハンマーの先が尖っていないのもあるかと思いますが、
重さ1.5キロ程のハンマーを叩き続けるなかなかしんどい作業です。
かつ、ハンマーをひたすら叩くのみという、
かなり飽きのくる作業でもあります。

100_4114

1時間ほどがんばって、仕上がった面を見てみると、
石が貼ってあるようにしか見えない仕上がりとなりました。
これはかなりの自画自賛ですが、
それでも、コンクリートのままよりは、かなり味気が出たと思います。

なお、今回のように手で叩くとなると時間がかかりますが、
専用の刃をつけることで電動工具でもできるので、
広範囲をやる場合には、電動工具の方がいいと思います。

さてさて、今後も山田写真館の工事は徐々に進めて行きますので、
随時報告していきたいと思います。

土屋 直人

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2009年5月15日 (金)

当事者意識

こんにちは、東京に1日滞在すると肩が凝る金石です。

ブログの更新がまたもや遅れましたが、
5/15(金)はとある用事で東京を訪れておりました。
その「とある用事」はこちら。

 GS連続シンポジウム2009
 『まちづくりへのブレイクスルー・このまちに生きる』
 第2回『受け継いできたもの、受け継いでゆくもの-長野 小布施町』

GSデザイン会議主催、土木学会 景観・デザイン委員会後援の
シンポジウムで、会場は東京大学工学部景観研究室。
そう、第93回小布施ッション講師の川添善行先生の研究室です。

このシンポジウムのパネリストとして、
今回当社代表取締役でもある市村次夫(株式会社小布施堂代表)と
当社取締役でもあるセーラ・マリ・カミングス(株式会社桝一市村酒造場代表)が
招かれたわけですが...
なんせシンポジウムのタイトルが
『受け継いできたもの、受け継いでゆくもの-長野 小布施町』
ときたものですから、そうれはもう...
少々無理を言って坊主頭3名も同行させてもらったというわけです。
もちろん受け継いでいく立場の人間として。

シンポジウムの内容については割愛させていただきます。
それよりも今回のシンポジウムに参加して、
少しばかり我々の紹介もさせていただいて、
さらには多くの刺激的な方々とお話をさせていただいて、
しまいには懇親会の締めの言葉までまかせていただいて、、、
と盛り沢山な内容の1日を過ごした後の個人的な感想をここでひとつ...

我々に暖かいお言葉を掛けてくださる方々は、
直接的にはこう表現しませんが、
要するに、

 お前らがこれからの小布施をつくっていけるのか?
 本当に当事者意識をもってやっていけるのか?

ということを暖かな目線から、それでいて厳しい態度で
我々に問いただしてくれていたように思います。

まぁ、実際のところ、
皆様が我々に対してどう思ったかはわかりません...
でも、少なくともこの坊主頭にとってはそのように映りました。
これは本当にありがたいことです。

で、その問いかけに対する応えはというと、

 我々がこれからの小布施をつくっていく!!

そうそうたる方々が集う懇親会の最後で
全力で大見得を切ってきたとおりです。
大見得を切ったと同時に、
本当の意味での「当事者意識」がやっと自分の中に芽生えたような気がした
金石健太

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2009年5月11日 (月)

らくがきとはと

こんにちは、西山です。

・先日のブログで土壁への落書きについて取り上げましたが・・

 001
 つい最近もまた、別の場所でですが、
 土壁落書きをみつけました。

 苗字を土壁に刻むことで
 どのような効果が得られるのかわかりませんが、
 どこからどうみても、「田中」と刻まれていました。

 そして良く見ると、「田」の上に、
 別人が刻んだろうと思われる「山」が・・・

 落書き増殖の過程を垣間見た気がします。

 002
 近くにはこんな看板がかかげられているんですけどね・・。

 建物がすばらしかっただけに、
 落書きも、落書き禁止をうたう看板も、
 魅力を損なうもの以外の何者でもありませんでした。

・山田中の落書きを後にした私は、近くの博物館へ。

 001_3
 博物館の開口部。
 周辺に立ち並ぶ歴史的建造物と馴染むように
 配慮されていました・・・・が、
 よくみると、開口部の下のほうに、
 なにやら物体が・・。

 002_2
 正体はこちら。
 こんなところでも、はと避けに遭遇しました。

 こうあちこちで、ありとあらゆるところに
 はと対策が施されているのを見ると、
 人々は、とにもかくにも、
 はとにとどまって欲しくないということがわかります。

 私なんかは、もっとましな折り合いの付け方が
 あるのではないかと思ってしまいますが、
 もし本当に、はと対策をする必要があるのならばそれは、
 このようにいかにも「はと対策」というものを
 後付けで露出させるよりも、
 建物を建てる際に、「はと対策」を考えた設計にするのが
 賢いやり方ではないのかなと思います。

 じゃあ、
 あらかじめはと対策を盛り込んだ設計ってどんなの?
 と聞かれると困るのですが・・。

 
 宿題で考えておきます。

 
西山哲雄

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2009年4月22日 (水)

ロングライフ建築

こんにちは、西山です。

・春の訪れとともに、某所の土壁の補修を始めました。
 
 今年度初めての壁塗りは、
 ホトトギスが鳴き、桜が舞い散るという、
 最高の環境に恵まれました。

 今回補修しているのは、かなり古い土蔵。
 風雨に晒され、
 一緒に塗り込まれた石や藁が顔を出した壁は、
 年月を経ることで、明らかに新たな価値を
 生み出しています。

 
 そんな土壁の、補修。
 以前(といっても何十年も前ですが・・)補修した部分が
 すこしはがれてきていたり、
 他の部分に比べ傷みが進んでいるところに、
 新たな壁土を塗りこんでいく・・。

 これでまた、しばらくは
 時間を重ねていくことができるでしょう。

 土壁の補修に、特別な材料はいりません。
 木舞をなおす必要のない場合、
 ベト(壁土)だけあれば事足りてしまいます。

 「壁土」と言うと何か特別のように思うかもしれませんが、
 近くにある土でいいのです。
 田んぼの土だったり、庭の土だったり、
 それがもとになって「壁土」ができます。
 
 ですから、極端なことを言えば、
 この世から土がなくならない限り、
 壁土はなくなりません。

 この土蔵がまた、補修が必要になったときにも、
 ベトは容易に手に入れることができるでしょう。

 何十年後も、何百年後も手に入る材料。

 こういうことって、意外と大事な気がします。

・下の写真は、京都の河井寛次郎記念館の犬矢来です。

 002
 001
 竹製ですが、
 傷んだ部分だけ、新しい竹に交換してありました。

 傷んだ部分だけ補修できて、
 なおかつその材料を、これから先もずっと、
 容易に手に入れることが出来る。 

 
 シンプルなことですが、これこそが、
 長く使い続けるポイントなのではないかと思います。

西山哲雄
 

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2009年4月20日 (月)

茅葺き工事@白馬 ~その4~

こんにちは、ブログ更新サボリ常習犯の金石です。
もうすぐこの白馬の現場も終わりますので、
そうすればブログの更新も円滑になるはずです。

そう、
この茅葺き工事の現場もいよいよ終わりが見えてきました。
というのも、葺き上げ作業がついに完了したのです。

Img_3498_2 

ということは、、、
あの全身煤だらけになる針取り作業も終わりです。

「針取り」???
意味がわからない方が多いと思いますので、
簡単に説明します。

茅葺き屋根の茅って、
言ってみれば茅を縄と針金とで屋根に縫い付けているようなものです。
束ねた茅を並べて、それを何段かおきに横棒で押さえつけていきます。
その横棒をギュッと締め付けるために、
小屋裏の木材(垂木等)に針金を掛けるのですが、
結構な厚みの葺いた茅があるために、
屋根の外側から一人で作業することができません。
そこで、屋根の外側から「針金を通した針を刺す人」と、
屋根の中で「針金を取り次に針を通して欲しい箇所を指示する人」
に分かれて作業していきます。

言葉で説明すると難しくなりますが、
大雑把に言うと、お裁縫で布を縫うみたいなものです。

で、、、
想像に難くないとは思いますが、
民家の小屋裏って煤だらけです。
そんな場所で這いつくばりながら作業しているんですから、
当然、全身煤だらけ...
作業を終えて外へ出ると、本当に真っ黒な顔をしています。

現場では、その真っ黒な顔をみんなで指差して笑うのが恒例行事です。
まぁ、たいていの場合、その笑われ役はこの私ですが...

Img_3433

厚手のゴム手袋をしていてもこの汚れ方。
しわに入り込んだ煤って洗っても洗ってもなかなか落ちません。
当面、手のひらを綺麗に保つのは諦めました...

とまぁ、そんなわけでこの現場の針取り作業は無事に終了したのでした。
これで少しは洗濯が楽になるはずです。

Img_3506

金石健太

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2009年4月10日 (金)

茅葺き工事@白馬 ~その3~

こんにちは、本日大きな挫折を味わった金石です。

というのも...

今日、茅葺き屋根の隅の部分を
初めて一人でやらせてもらいました。

茅葺き屋根の場合、まず初めにこの隅部分をつくってから、
その後に平面に茅を並べて葺いていきます。

そう、この隅部分、
葺き上げの工程の中でもかなり重要な箇所です。
それゆえ、たいていの場合、
ここは親方の仕事となります。

極端な言い方をすると、
今まで私がやっていた平面の仕事は、
ある程度の経験を持った素人の方でも十分にできます。
作業スピードの違いこそあれ、
事実、私にもできているのだから、
皆さんにもできるはずです。
それに対し、この隅部分の施工は
技術を要する「職人仕事」と言えるでしょう。

つまり、作業内容が「ある程度の経験を持った素人」から
「職人」の域へ変わったのです。

で...

結果は冒頭でも申したとおり惨敗に終わりました。

屋根勾配と茅の勾配のバランスがうまくいかず、
結果としては半日近くの時間を
この一箇所のために費やしてしまったのです。

初めてとはいえ、これでは仕事になりません...
猛省です...

親方に申し訳ないのと、
自分に対して悔しいのとで胸がいっぱいです。

仕事帰りの車中も、風呂に入っている最中も、
「どうやったら隅の部分がうまくいくか?」
しか考えられません。
家族との会話もままならない状態です。

布団に入っても頭の中では
ずっと隅部分のシュミレーションが行われ続けています。

その結果、とうとう眠れなくなってしまいました。

というわけで、気分転換に今(真夜中ですが…)、
こうしてブログを書いております。

もう一度チャンスをいただけることになり、
明日のリベンジに燃えまくっている
金石健太

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2009年4月 7日 (火)

茅葺き工事@白馬 ~その2~

こんにちは、指の関節が毎日痛い金石です。

茅を運んだり、茅の間に指を入れたり、
何かと指という便利な道具を力いっぱいに使うことが多く、
そのせいで指を動かす度に関節がキシキシときしみます。
なんだかオイル切れのポンコツ機械みたいですが、、、
この「キシキシ」、結構気に入っています。

さて、白馬村での茅葺き工事ですが、
こんな具合に順調に進んでおります。

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Img_3422_2 

普段我々が茅葺き屋根を見上げるときは、
ある程度の距離をおいて眺めているために
あまり気にも留めませんが...
無数の茅が行儀よく並べられた姿は、
近くで見ると壮観です。

Img_3424

夕陽を浴びた茅。
まだ刈り込み前の状態です。
ほんのりと赤く輝いています。

Img_3420

まだ束の状態で屋根に置かれている茅の表情。
この後、束ねている藁を切って
均等な高さになるようにほぐします。

昼間の高い日差しでキラキラと輝く茅も綺麗ですが、
なんといっても夕暮れ時の表情は
何ともいえない豊かな「陰影」に満ち溢れ、
一日の作業の疲れを癒してくれる贅沢な時間に包まれます。

こういう景色で一日の仕事が終われることを
本当に幸せに思います。

金石健太

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2009年4月 6日 (月)

WS

こんにちは、西山です。

先週末、93回目を迎えた小布施ッションに参加しました。
講師は、建築家で東京大学の助教の川添善行先生。

講演は大変盛り上がり、二次会も超満員という
いつにも増して刺激的なものだったのですが、
そのあたりの事はまたおいおいということにして、
今日は、小布施ッションの翌日に行われた
ワークショップの様子をご報告したいと思います。

川添先生は、大学で教えられているということもあり、
今回は、たくさんの学生さんとともに、
小布施までお越しくださいました。

そんなことで、
せっかく小布施までおいでいただいたのだからと
みなさんにはワークショップで一肌脱いでいただくことに
なったわけです。


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今回は30名近くの学生に参加していただき、
我々も含めると総勢40名近い人数となりました。

みなさんには、5~10人程度のグループに分かれてもらい、
まちのそこかしこで、活躍していただきました。

我々の準備不足で、スムーズな進行が出来なかったので
迷惑をかけてしまいましたが、
彼らは本当に生き生きと体を動かし、汗を流して
颯爽と去っていきました。

どうもありがとうございました!

Ws010

西山哲雄

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2009年4月 2日 (木)

茅葺き工事@白馬 ~その1~

こんにちは、ブログの更新をサボりまくっていた金石です。

白馬村の茅葺き工事の現場から直接帰宅しているため、
ブログの更新がおろそかになっておりました...
冒頭から言い訳ですいません。

さて、茅葺き工事がいよいよ始まりました。
とはいってもいきなり屋根に上れるわけもなく、
まずは仮設足場の建設と小屋裏の補強作業です。

何を隠そうこの私、
茅葺き工事で仮設足場を組むのは今回が初めてです。

「屋根屋たる者、足場も組めるべし」

つくづくそう思わされました。
屋根工事を単独で請け負った場合、
このノウハウを自分達で持っていることは
非常に重要なことです。

ちなみに、我々が技術を教わっている親方は鳶でもあるので、
この手の作業はお手のものです。
あっという間に仮設足場は完成します。

で、私はというと、
見よう見まねで作業を手伝っておりましたが、
素人丸出しで、正直なところ、
戦力になれていたかは少し疑問が残る始末です。

親方は口にこそ出しませんが、
もっと手際良く作業できる職人を
自分の会社に抱えているにも関わらず、
それでも私に手伝わせてくれる事の意味を噛み締めながら、
今は必死に作業をしております。

さて、こうして準備が整いました。
明日から葺き替え工事が始まります。

≪作業の様子≫
Img_3384

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金石健太

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2009年3月19日 (木)

茅葺き工事@松代 ~その3~

こんにちは、週末締め切りの書類作成やらであたふたし、
すっかりとブログの更新を忘れていた金石です。

そんなわけでこのブログは月曜日である16日に書かれています。
ややこしくなってスイマセン...

さて、松代の茅葺き工事が終了いたしました。

Img_3294

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一見すると小さな四阿(あずまや)なんですが、
昨年我々が刈り取った茅のほとんどを使い切ってしまいました。

この屋根は民家より厚みが小さいため、
茅材料は民家に比べて少なくて済みます。
そんな条件でもこの程度の面積分しか
刈り取れていないのが現状です。

数字上ではある程度把握していましたが、
実際に葺いてみると、

 あの茅場の面積でこれくらいの屋根を葺ける

ということを身に染みて実感できます。

正直なところ、あんなに苦労してこの程度か
と少々落胆する気持ちもありますが、
これこそが茅葺き屋根なのです。

今回初めて素材調達から準備、工事までを経験して、
そのスケール感というか、流した汗の量というか...
うまくは言えませんが、
「この屋根をつくるためにはこれくらいの労力」
っていう新しいモノサシが自分の体の中に刻まれたような気がします。

では、今までのモノサシはというと、、、
悲しいかな、「金銭」ですね...

お金を馬鹿にするつもりはないですが、
それは紙面上の単なる数字...
それ以上でもそれ以下でもありません。

この新しいモノサシ、とても気に入ってます。

また一つ、人として成長できた気がした
金石健太

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2009年3月18日 (水)

ビニルハウス

こんにちは、西山です。

最近、ビニルハウスが気になるようになりました。
気になるというよりは、
好きだ。
と言ってしまったほうがいいくらいです。

ビニルハウスのあの素気なさ。
最低限の材料で最大限の空間を作りだしていて、
そこに余計な飾りはありません。

それがなんとも潔く感じられ、好感がもてるのです。

そんなビニルハウスが連なって建つ姿を目にすると、
思わず見入ってしまいます。

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西山哲雄

 
 

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2009年3月16日 (月)

茅葺き工事@松代 ~その2~

こんにちは、自分で自分の手を突き刺した金石です。

先週の土曜日のことです...
茅葺き作業中に片手を屋根の中に突っ込んだ状態で、
手探り状態で針取り作業をしていたところ、、、

ブスッ!

目測を誤りまくって、見事に自分の手の指を刺しました...

いや、まぁ、、、
怪我は大したことないんですよ...

でも、自分で作った道具を使って、
自分で自分の指を刺しているんですから、
これ、笑うしかないですよね?

そんなわけで、見事ブログのネタに採用されました。

Img_3240

ちなみに怪我をしたのはこんな状態での作業中でした。
写真で作業をしているのは親方...
私は写真を撮りながら、
「指、気をつけてくださ~い」
と注意喚起をしております。
まぁ、そんなこと改めて言われなくても、
そんなドジをする人はなかなかいないと思います。

そう、この写真の3分前に珍事件は発生しました。

茅葺き工事が始まって以来、
なんだか怪我をした話題ばかりですが、
工事は順調に進んでおります。

Img_3267
屋根面積が小さいのであっという間に上まで葺き上がります。

Img_3279
本日、「しころ」の上に杉皮を葺き、
さらにてっぺんの部分に特注の甕(かめ)が載りました。

現在、上から刈り込みながら下へ降りていてきています。
予定では、明日完成です。

金石健太

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2009年3月13日 (金)

大国

こんにちは、西山です。

先日のブログでお伝えしたとおり、
我々は今、茅葺き作業の真っ最中です。

そんな折、タイムリーなものを見つけました。

コンビにや書店にいく機会があれば是非、
今週号の週刊新潮を手にとっていただきたいのです

目指すページは、
表紙から数枚めくったところのグラビアページです。

グラビアページといいましても、そこに写っているのは
女性ではなく・・・茅葺きなのです。

タイトルは「萱葺き大国オランダ」

オランダという国と、茅葺きというイメージが
がうまく結びつかないかもしれませんが、
実は最近では、
日本よりもヨーロッパの方が茅葺きに力を入れていて、
さらに日本との決定的な違いとして、
日本において茅は、文化財や伝統的な民家に葺かれるのが
ほとんどですが、

あちらでは、そういった歴史ある建物にとどまらず、
新築の家や、公共施設などにも茅が葺かれているのです。

そういった背景には、ヨーロッパにおいて茅葺きが
一種のステータスとなっているという側面もあるようですが、
なにはともあれ、とりあえず、週刊新潮を見ていただきたいです。

そこにはおそらく、
みなさんの想像を超えた「茅葺き」があるはずです。

4ページばかりの特集ですが、
沢山の建物が取り上げられています。

なかでも私の一押しにして一番の驚きだったのが、
「茅葺き壁」とでもいうべき外壁の建物。

見た目は日本でもよくあるような、箱を積み上げたような
モダンな現代住宅なのですが、
その壁が、「茅」なのです。

これには本当にびっくりです。

「茅葺き」が、
「文化財」「民家」「伝統」といったものに縛られることなく、
「現代」「モダン」「美」「住宅」といったものと
うまく結びつき、融合している感じが
ひしひしと伝わってきました。

古いものを大切にすることは、
日本人の得意とするところではあると思いますが、
そこだけにとどまって、うかうかしてられないなと思います。

なんせ、人口1600万人あまりの国、オランダには
茅葺き専門の会社が450社あるそうですから。

大国への道はまだまだ遠い・・。

「本日の茅葺き」
Photo_2 
こちらは日本の茅葺きです。

西山哲雄

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2009年3月11日 (水)

茅葺き工事@松代 ~その1~

こんにちは、昨晩、晩飯が喉を通らなかった金石です。

決して病気の類ではありません。
体調はすこぶる良好でしたし、
茅葺きの仕事上がりとあってかなりの空腹状態でした。

というのも、昼間の作業中に顎だか喉だかその当たりの筋を痛め、
口を動かして何かを飲み込む作業に激痛が走るのです。
その痛みに耐えかねて、
晩飯を目の前にしながらも、それを諦めたというわけです。

 それにしても、昼間の作業中にそんな所を傷めるか?

と疑念を抱かれる方もいらっしゃると思いますが、
これが嘘のような本当の話なんです。

それは昨日のお昼過ぎのこと。
茅を締め付けるために、
フンガァっと力いっぱい麻縄を引っ張った瞬間でした。

ピキッ!!

己の体から妙な音がしました。
次の瞬間、口を動かすと激痛が走ることが判明...

Img_3174

参考までに写真を...
こんな感じで作業していて、
なぜだか顎だか喉だかその当たりの筋を傷めてしまったのです。

人間の体って、いろいろと繋がっているもんだ

と、しみじみ実感...

余計な話が長くなりました。
今週から始まった松代真田邸内の四阿(あずまや)の
茅葺き作業の様子を少しご紹介。

Img_3159
建物はこんな小さなものです。
竹の屋中(やなか)の上に下地のヨシズを貼り、

Img_3178
軒の茅を縛り付けます。
今回は屋根の厚さが薄いため、隅を高くしたりはしません。

Img_3198
その上に長い茅を並べて、根曲がり竹で締め付けて固定。
ちなみに、ここに写っている茅も根曲がり竹も
自分たちで採ってきたものです。

とまぁ、現在こんな状況です。

金石健太

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2009年3月10日 (火)

寒さ

あるかたと話していたときのことです。

そのかたは飯山市で今にも潰されそうな古い民家を買って、
手を入れて住まわれているのですが、
私もわりと古めの家に住んでいるものですから、
「古民家」が共通の話題となり、
話が盛り上がりました。

その中でまず話題にのぼったのは、寒さのことでした。

我が家はいたるところに隙間があるので、
外が冷え込むと、
家の中も同じくらい冷え込みます。

そんなことを話したら、
そのかたも、かつて同じ悩みをもっていて、
隙間という隙間に新聞紙や和紙をはり、
熱を逃がさないようにしたとのことでした。

そんな話のなかで、

「でも、この家に引っ越してきてから、
 (たしかに寒いのだけど)風邪を引かなくなった」

と。

これにはびっくりしました。

何を隠そうこの私も、同じことを感じていたからです。

とは言っても、私は風邪を全く引かないので、
どこに住もうが同じなのですが、
ではなぜそう思ったのかというと、
(私の分析によると)風邪をひきやすい体質の妻が
あまり風邪をひかなくなったからです。

少し前にそのことを本人に伝えると、
彼女も実感していたようでした。

ここまでの話を整理すると、

 寒い家は風邪を引きにくい

という結論が導き出されます。

本当?と思ってしまいますよね。

私もそんなことを誰かに言われたとしても
たぶん信じないでしょう。

でもこれが、素直な実感なのです。

まだ、サンプル数が2つしかありませんので、
いまのところは普遍的な情報とはいえませんが、
今後、地道に調査を続けようと思います。

西山哲雄

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2009年3月 6日 (金)

茅葺き工事@松代 ~その0~

こんにちは、全身の筋肉痛と戦っている金石です。

全身の筋肉痛と言えば...

Img_1671

始まりました、茅葺き工事!!
正確に言うと、屋根に葺くのは来週からで、
今はその準備作業です。

茅を選(すぐ)って余計な葉を落とし、
1500mm、1200mm、800mmといった長さに切り揃え、
それを直径100mm程度に束ねていきます。

以前、浄光寺の現場の際にも報告しましたが、
この作業は前かがみの姿勢で行うため、
普段使わない筋肉が悲鳴をあげ、
翌日には全身が筋肉痛になるのです。

とはいえ、今回の作業は今までと大きく違います。
なぜならば、この工事に使う茅は昨秋我々が刈り取った茅だからです。

 自分たちで刈り取った茅を自分たちで加工し、自分たちで葺く
 
このサイクルが今回初めて成立します。

作業をしながら、
「この茅はあの場所に生えていたヤツだな」
などと、茅刈り当時のことを思い出しながら
作業できるこの状況を幸せに思いつつ、
自分たちの「活動」が「仕事」になっていることを実感しています。

金石健太

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2009年2月25日 (水)

メンテナンスのおと

こんにちは、西山です。

今日の結論は

 「見せるメンテナンス」には音は禁物

です。

さてさて・・・

先日、といっても少し前のことになりますが、
ほぼ一日中、落ち葉を拾っていたことがありました。

一日中拾うほど大量の落ち葉が・・
と思われるかもしれませんが、そうではなくて、
落ち葉をもたらす大きな木の下に、
低木や笹の類が植えてありまして、
そこに落ちた葉っぱを集めようとしていたわけです。

ですから、
ホウキで一気にあつめて・・というわけにはいかなくて、
仕方ないので、地道に手で落ち葉をかき集めてはゴミ袋へ・・
ということを延々と繰り返していたわけですが、
落ち葉をひろい続ける中で、

 人間の手は、なんてよくできているのだろう。

と、いまさらながらに感心してしまいました。
というのも、

 笹の間に挟まった落ち葉をまずは笹ごと手で掴み、
 そのまま持ち上げてしまうと、笹を傷めてしまうので、
 そうならないように、指の間から笹をうまく逃がしながら
 笹と一緒に落ち葉がこぼれないようにうまく調節しつつ、
 落ち葉を掬い取る

なんていう言葉ではとても説明しずらい芸当を、
たいしたことだと思わずに、やってのけているわけです。

しかし考えてみたですね、それを機械や道具でやろうとしたって、
なかなかできないと思いませんか。

熊手のような道具でやろうにも、
はかどらないことは容易に想像できます。

いろいろ考えて、一番有効であろうと思われるのは、
以前お寺掃除の例でとりあげた、
「ブロアー」を使って、落ち葉を吹き飛ばし、
ひとところに集めるという方法ではないかと。

これなら、木の間に挟まったような落ち葉でも、
割合簡単に集めることができそうですし、
現に、そのようにして公園等の落ち葉掃除をしているのを
見かけたことがあります。

ただ・・・、

音がうるさいんですよね。
ブロワーも機械ですから、「ぶぉー」という作動音がするわけです。

便利なのだから、
音ぐらいいいじゃないかという気もしないのではないですが、
かねてよりどうもこの点が引っかかっていました。

それ以来この問題が引っかかっていたのですが、
「見せるメンテナンス」を考えるようになって、
自分なりの答えが出せた気がします。

つまり

 「見せるメンテナンス」には音は禁物

ということ。

庭を掃く禅寺のお坊さんも
壁を磨くホテルのスタッフも、
余計な音を出していないからこそ、
それが「見せるメンテナンス」として有効なのではないか?

と思い至ったわけです。

厳密に言えば、
掃き掃除の時には竹箒が砂利をこする「シャーッ、シャーッ」
という音がするでしょうし、
拭き掃除であれば時折「キュッ、キュッ」という音が
するかもしれません。

でもそれらの音は、その作業における「本来の作業音」なのかな
という気がしています。

「本来の作業音」をうまく説明できないのですが、
例えば、丸太を輪切りにするとして、

 ①ノコギリを使う場合

 ②チェーンソーを使う場合

をイメージしてみてください。
①の場合はいわゆる「ノコギリで木を切る音」がします。
しかし、②の場合聞こえてくるのは
チェーンソーの刃を回転させるためのエンジン音です。

もし無音のエンジンというものがあれば、
②の場合でも、チェーンソーの刃ば木をとらえていく音
が聞こえるのではないでしょうか。

その音こそが、「本来の作業音」だと私は思うのです。

そして、「本来の作業音」を伴う作業であれば、
人目にふれる場合においてもそれは
「見せるメンテナンス」として通用するのではないのかな?

それが今現在の、私の結論になっています。

西山哲雄

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2009年2月20日 (金)

複眼

Photo

こんにちは、西山です。

・冒頭の写真でお分かりになるかと思いますが、
 前回のブログで取り上げた登呂遺跡、
 実は、再整備工事の真っ最中だったのでした。

 そういうわけで、登呂博物館は閉館中、
 遺跡の復元住居なども、一部が公開されているだけでした。

 私の方は、登呂遺跡を目的に行ったわけではなかったですが、
 どうもこのところの我々、こういった運に恵まれないようです。

 さてさて、この登呂遺跡、工事の真っ最中というわけで、
 写真には写っておりませんが、
 現場は「いかにも工事現場」といった仮設のバリケードで覆われ、
 バリケード越しに大きな重機や現場事務所のプレハブなどが見え、
 なんだか味気ない姿をさらしておりました。

 どうやら
 「登呂博物館」というわりと大きな建物を建て替えるようなので、
 「いかにも工事現場」風になってしまうのは
 仕方が無いのかもしれませんが、
 個人的には少し残念でした。

  
 何が残念だったのかといいますと、

  整備の途中・過程を見せていくという発想が感じられない

 ということ。
 
 建物が出来上がっていくのって、
 見ているだけでも楽しいと思います。
 
 現代の建設現場においては、重機や電動工具など
 危険を伴うものやことも沢山ありますので、
 柵やバリケードで隔離する必要はあると思いますが、
 この工事の主たるところは、
 「登呂遺跡」という弥生時代の遺構の復元ですので、
 そういった「危険性」を排除しつつ工事をすることもできたはずです。
 (その分、困難や費用は増えるでしょうが・・)

 「危険性」が無いならば、一般の人々にどんどん公開すればいいし、
 場合によっては、工事自体に参加してもらえばいいと。

 そうすることで、
 整備期間中しかできない「登呂遺跡」の展示ができるし、
 ひいては、できあがるものへの愛着にもつながる気がします。

 工事現場の隅で、
 整備が終わった部分だけを申し訳なさげに公開する姿をみて、
 そう思いました。

・何事もやってみなくちゃわからない

 と思っています。

 

 そのことは、ここ数ヶ月の体験でさらに強く思うようになりました。
 何のことかといいますと、以前書いた

 
  過去に自分が建設に関わった建物のなかで、
  運営側として関わる機会をいただきました

 
 というやつです。

 一つの建物を、
  
  つくる立場

 と

  つかう立場

 という二つの眼からみることが出来たわけですが、
 ほんとに貴重な体験だったと思います。

 確実に、数ヶ月前の自分には見えていなかったものが
 見えるようになったと思います。

 
  使う人のことを考えて・・

 ということは、建物を作るときに、当たり前に大切なことですが、
 なかなかどうして、容易にできることではないように思います。

 少なくとも私の場合は、使う人の立場を、想像だけで
 「じぶんごと」にするのは、なかなか出来ません。

 
 そんな自分に対する一番の解決法は、
 やっぱり身をもって体験することなのではないかと
 改めて実感しました。

 いちいち体験してたら仕事にならないのかもしれませんが、
 でもやっぱり、今の自分にはそれしかないかなと、
 今日の時点では思っています。

 西山哲雄

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2009年2月 9日 (月)

竹の縁側工事 ~その1~

こんにちは、白黒フィルムの現像機械一式を手に入れた金石です。
機械を受け取ったものの、正直何がなんだかわかりません。
身近な素人カメラ愛好家たちと共に、
本当に一から勉強です。

さて、本日より竹の縁側補修の工事を始めました。
少し前に「根っこに近い部分が市場に出回らない」と
嘆いていた言っていたあの工事です。

そういえばこの工事、
途中経過を報告することを忘れておりました。
話を少し遡らせます。

隣の高山村の竹林でお目当ての竹を見つけた数週間後、
ある程度雪が解けるのを待って竹を伐採してきました。
うっそうと覆い茂ったその竹林には、
直径3cm程度の細いものから、直径6cm程度のものまで、
高さ6~7mの竹が所狭しと生えています。

実際に切ってみると、
予想通り根元部分は曲がっているものが多く、
商品にしにくいであろうことを再確認。
それでも我々が欲している長さは40cm程度なので、
多少の曲がりは問題になりません。
そんなわけで、次々と切り倒し、、、

40本程度倒して、
お目当ての竹を70本ほど確保。

ん?
40本から70本?

そう、節の間隔が狭い部分は1本の竹から
2本を取るのが精一杯でした...
一見しただけではあまり伝わりませんが、
この材料、贅沢品です。

Img_4407

まぁ、こんな感じで竹の入手に成功し、
暇を見つけては加工をしていたのでした。

そして、それが終わったので
いよいよ取付工事が始まったというわけです。

工事の様子はまた後日...

金石健太

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2009年2月 4日 (水)

栗ブロック調査報告 ~その1~

こんにちは、実は昨日が自分のブログ当番の日であったことを
たった今気付かされた金石です。

それにしても気持ち良く思いっきり忘れ去っておりました。
ちなみに、うっかりすると今日の更新も忘れそうな勢いでした...

さて、先日のブログで「栗の小径のカーペットを剥がす」と宣言して依頼、
栗ブロックの調査を密かにし始めました。

でもまぁ、直感的にではありますが、
こんなメカニズムかと思います。

 栗ブロックのひび割れに水分が溜まる
           ↓
 夜間の冷え込みでその水分が凍り、膨張する
           ↓
 結果としてブロックの表面が凍る

言うならば「霜柱型」のメカニズム。

そんなことで、現状を把握すべく、
毎朝出勤時に気にして見ております。
ところが、今年の暖冬の影響か、
ブロック表面がツルツルに凍る朝が訪れません。

それでも先日、少し凍っていたので観察してきました。

Img_3000

おぉっ!!
これはまさしく「霜柱型」の凍り方!
となれば、問題は割れ目かブロックの下地を含めた廃水処理です。

ところが、

Img_2996

ん!?
これはどうなっているんだ?
表面が白くなっているところが凍っている箇所です。
これは先ほどのものと同じ「霜柱型」の凍り方なんでしょうか?
それとも信州では冬の朝毎日苦労させられる
「フロントガラス型」の大気中の水分が付着する凍り方でしょうか?

現段階ではよくわかりませんが、
滑って転んでしまう危険性の高い場所は
栗ブロックがこんな凍り方をしているところです。

実際、私もここで少し危ない目に会いました。

ちなみに、、、

Img_2999_3   

麻のカーペットを剥がしてみるとこんな状況です。
カーペットの下だけは湿っているけれども凍っておりません。

まだまだ研究は続きます。

金石健太

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2009年1月30日 (金)

プロセスのデザイン

こんにちは、先日購入した一眼レフを持ち歩くため、
ちょうど良い大きさのカメラバックを探している金石です。

ただ、いかにもカメラ用のバックにはいささか抵抗があるため、
何か良いものはないかとあれこれと探していたところ...

あっ、そういえば!
奇跡的に思い出しました。
カメラバックではないですが、頑丈で一点物のバックを。
そのバックというのはトラックの幌(ほろ)やシートベルトを
リサイクルしてつくられているというあの有名なバックです。

以前はバックの必要性がそれほどなかったので、
「買おう」とまでは思いませんでした。
ところが、今回は必要に迫られていますので、
やや高額なそのバックに対しても、
財布の紐はブカブカ状態です。

買うと心に決めたので、
そのバックについてあれこれ調べているとですね...

これがもう...
見事なまでにそのバックの虜になっている自分がいました。
知れば知るほどファンになっちゃうんですから不思議です。

で、ふと
「なんでこんなに惹きつけられるか?」
ということに疑問を抱き、自分を客観的に分析してみました。

その結果...

 私はバックの「デザイン」よりも、
 バックがつくられるまでの「プロセス」に惹かれている

ということがわかったんです。

というのは、ホームページや書籍を通して、
そのバックをデザインしたデザイナーのコンセプトやら
その生産工程の様子やらが良く伝わってくるんです。

そう、このバックのブランド、
そういった製品の背景にある情報を
かなり洗練されたグラフィックデザインを伴って発信しています。
バック自体のデザインもさることながら、
どうやら私はその「ストーリー」に惹かれているようです。

話が長くなりました...

要するに、バックという物理的な「モノ」だけではなく、
その背景にある様々な「プロセス」も
私にとっては大切な商品だったわけです。

そのプロセスがきちんと伝わる形で提示されるだけで、
バック自体の見方も大きく変わることを身をもって体験しました。

これって、我々の仕事にもかなり当てはまると思います...

金石健太

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2009年1月28日 (水)

H邸新築工事 ~序~

こんにちは。今日はとても天気が良かったにも関わらず、
会社に来てから3度しか太陽の光を浴びていない、土屋です。

さて、そんな太陽の光を浴びずに何をしているかといいますと、
今年の春、着工予定のHさんのお宅の見積り図面を作成しています。
詳しいことについては、おいおいご報告していきたいと思いますが、
小布施町内で解体された古民家の部材を使う予定です。

実際に着工となるまでには、予算にあわせて設計変更をしたり、
建築確認をとったりと、まだまだやることはたくさんありますが、
この期間も含め、お施主さんと楽しく家づくりができればと思います。

と、本日のH邸の報告はここまでにして、
報告ついでにもう一つ。
私事ではありますが、諸事情により、来週長いお休みをいただき、
ヨーロッパへ旅行に行ってまいります。

その間、できたらブログはあちらから更新いたしますが、
基本、お休みさせていただきます。あしからず‥。
帰ってきたら、<本日の一枚>にて旅の様子も報告させていただきます。

それでは、少し早いですが、行ってきます。

土屋 直人

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2009年1月27日 (火)

脱、カーペット宣言

こんにちは、「栗の小径からカーペットをなくす会」会長の金石です。
いきなり意味不明かと思います。
ですので、まずはこちらをご覧ください。

Img_2931  Img_2941

ある日の栗の小径の様子。
両者の違いは一目でわかるかと思います。
そう、カーペットの有無です。

栗の小径は冬シーズンになると、
(おそらくは)足元の滑り止めのためにカーペットを敷いています。
というのも、敷き詰められた栗ブロックの小口部分、
つまり足で踏む面がツルツルに凍るのです。
特に、早朝は氷の上を歩いているような状態のときもしばしば...

そこで、
歩行者の安全性を確保すべくカーペットが敷かれた。

という事なんだと思います、きっと。
違っていたら、ごめんなさい。

確かに、カーペットのおかげで滑らずに安全に歩けるのですが...
どうも心に引っ掛かるものが...

 こんなカーペットない方が良いんじゃないの?

心の中ではそう思っている自分がいます。

この感情は、6年前、小布施に来始めた頃から
実はずっと持っていました。
ただ、その感情は心の隅にギュッと押し込まれ、
見て見ぬふりというか何というか、、、
そう「我、関せず」、この態度を貫き通してきたんです。

しかし...

先日、栗の小径で行われたドラマの撮影では、
わざわざこのカーペットが一時的に撤去されました。

なぜか?

それは「美しくないから」だと思いました。
そして、その美意識には非常に共感を覚えました。

と同時に、「我、関せず」の態度の自分に気付いたのです。

不満を覚えるだけで何のアクションも取らなかった
今までの自分を少し恥じつつ、
このカーペットを何とかしよう!と強く思えるようになりました。

このカーペットをなくすべく、密かに研究開始です。

金石健太

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2009年1月26日 (月)

ビスと格闘

こんにちは、西山です。

しばらく前に、
釘を抜くのに苦労したという話をブログに書きましたが、
今日は
ビスを抜くのに苦労した
という話です。

今日の出来事なのですが、
とある丸太の構築物を解体しようと、
直行方向に組まれた丸太と丸太を締め付けていたビスを
充電式ドライバーで抜いていこうとしました。

ところがです。

抜けないんですね・・。

最初は、丸太が堅いのかなと思い、
より一層力を込めて充電式ドライバーを押し付けたのですが、
ビスはいっこうに回る様子もなく、
しまいには、すっかりビスの頭をなめてしまいました。

1本だけのことだったらまぁよかったのですが、
これ以降もビスというビスが抜けず、
中には途中で切れてしまったり、
運良く途中まで抜けても、
ビス自体が激しく曲がっていて、
ご承知の通り、
ビスというのは、回転させながら抜いていくものですから、
曲がったビスは、充電式ドライバーでは抜けないわけで、
そこから先はどうにもならなかったり・・。

・・・・・

ビスが曲がっていたということから、どうもその構築物に、
ひねる力が加わってしまい、丸太同士のジョイントが
ねじれ、ビスも曲がってしまったのではないか
ということが推測されました。

釘派の私としては、

 ビスはなんだかいけ好かないが、
 取り付け・取り外しの容易さでは、ビスに軍配が上がるな

と思っていたのですが、
今日の出来事を踏まえて、
ビスにも弱点があるということを
身をもって実感しました。

とくに、曲がってしまったビスは、抜くに抜けず
かなり厄介でした・・。

当たり前の話ですが、
ビスも釘も、適材適所ですね。

そして
選択の時に必要となるのが、
読む力

西山哲雄

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2009年1月23日 (金)

いよいよ

こんにちは。今年のおみくじは大吉だった、土屋です。

さて、いよいよドラマの撮影が始まりました。
今朝も、早くから栗の小径など、小布施堂界隈での撮影が行われました。
私たちも近くで準備をしていたのですが、
監督さんの「本番。」から、「OK!」までの声がかかるまで、
もちろん演者ではない私までも、緊張してしまいました。

私たちがこれまで準備をしてきたセットも、無事に完成。

Ca390157

今回、私たちはステージと、
幟の支柱とそれを支えるウマをつくった訳ですが、
終わってすぐに解体してしまうのはもったいないくらいです。
これが実際にどのように映るのか楽しみです。

といったところで、このあとも、ちょっとしたお手伝いがありますので、
本日は簡単ではございますがこれにて。

土屋 直人

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2009年1月22日 (木)

お祭り気分な光

こんにちは、年末に購入した
800円の作業靴が壊れ始めているのを発見し、
少々落ち込み気味の金石です。

先日より作業が始まった舞台の組立作業ですが、
本日をもちまして、だいたいの形が完成しました。

Img_2940

壁面に固定しているのは、
ベニヤ板に和紙を貼り付けたボード。

Img_2942

ステージにはカーペットを敷き、
照明用の機材を設置すると完成です。

Img_2943

照明に灯がともった途端、舞台周辺の空気が一変しました。
光の当て方ひとつで場の雰囲気はガラッと変わるもんだ、
と改めて実感...
こんな色の照明、日常生活では滅多に目にしませんもんね。
仕事中とはいえ、お祭り気分も高まります。

金石健太

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2009年1月20日 (火)

舞台づくり

こんにちは。結局、デジタル一眼レフカメラの購入を見送った、土屋です。
その代わり、2代目のコンパクトデジタルカメラを買ってしまいました。

さて、先日のブログでふれたドラマの撮影ですが、
花堂純次監督の作品、WOWOWドラマ「戦力外通告」の撮影が行われています。
そのセットの一部を修景事業で請け負っている、というわけでして、
今日からは、今週末の撮影のときに使う、舞台の組立てを始めました。

短期間の仮設舞台なので、
舗装の栗ブロック用にとっておいた、栗材を使うことにしました。

100_3991

あらかじめ、使う寸法に切ってあった部材を、
現地で組立てていくのですが、材自体にひねりや反りがあるため、
少し手間がかかりましたが、無事に組立ても完了。
明日からは仕上げの作業になります。

100_3993

さてさて、今週末の撮影ですが、
エキストラを募集中だということです。
詳しい内容については、こちらをご覧ください。

今まで、ドラマはただ見るだけのものでしたが、
今回撮影の準備に関わるという貴重な経験ができたと思います。
少し、ドラマを見る目も変わりそうです。

ただ、残念なことにWOWOWを見ることができない、
土屋 直人

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2009年1月19日 (月)

柿渋の天敵

こんにちは、最近購入したデジタル一眼レフで
手当たり次第写真を撮りまくっている金石です。

先週の話になりますが、、、

以前のブログでもチラッとご紹介した「本棚」。
先日、無事に設置完了しました。

で、これから反省の意味も込めて、
途中失敗してしまった事柄をここで報告いたします。
失敗の情報というのは財産ですから、
我々の将来の活動の戒めとして、
また、みなさまへのアドバイスとして、
この情報をお役立てください。

先ほども申しましたが、
何を隠そうこの私、ある工程で大きな失敗をしたのです。

その工程とはヒノキの棚板の塗装です。
それも、天然塗料の代表格「柿渋塗り」です。
以前にも小物に塗ったり、布を染めたりした経験はあるのですが、
ある程度まとまった量の柿渋を塗布するのは今回が初めてでした。

私は市販の水性塗料用の刷毛を使って、
水で少し薄めた柿渋を加工した棚板に塗っていったのですが...

1日乾かしたところで様子を見に行くと、
なんとヒノキの板面に青黒い斑点模様がっ!!
(すいません、その状況を写真に撮っておけばよかったのですが、
 ショックのあまり撮り忘れました...)

塗った当初にはそんな模様はなかったんですよ。
それがいつのまにやらこんな姿に...

これを見てまず思ったのが、
木の表面に何かの成分が付着していて、
その何かと柿渋のある成分が化学反応したんじゃないか?
ということでした。

でも、塗装する前に一度塗れ拭きで拭いていたし...

原因のわからぬまま斑模様が付いてしまった板を削り直していると、
ある物を発見っ!!

Img_4607

わかりますでしょうか?
柿渋を塗るのに使った刷毛です。
毛先と柄を固定する金属部分から、
見覚えのある青黒いシミが...

そう、犯人はこの金属(真鍮か?)でした。
原因がわかって一安心です。

みなさま、柿渋を塗るときは金属を使っていない刷毛をお勧めいたします。

金石健太

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2009年1月14日 (水)

続・市場に出回らない竹

こんにちは、初詣で「大吉」のおみくじを引き当てた直後、
2歳の息子が見事に「凶」を引き当て、
もう少しでおみくじを交換されそうになった金石です。

さて、前回の続き。

我々が欲しい竹が流通していないという
ショッキングなニュースを引っさげてトボトボと事務所に戻ったものの、
やり場のない悔しい気持ちが納まりません。

それに、今回と同じ気持ちは以前にも経験したことがあります。
例えば地瓦の入手もそうです。
消費者が本当に欲しいものが手に入らないという
世の中の仕組みにガッカリするのは今回に限ったことではありません。

で、、、
そういう時は自分たちで仕入れルートを確保するに限ります!
民家に使うような伝統的な素材は、
その気になれば近場でも入手可能な場合が結構あります。
茅がそうだったように、
個人で竹林を持っている方を探し出して、
交渉すればいいのです。

そういえば、、、

以前、竹を切らせていただいたことのある竹林には、
割りと細い竹が密集していたような...

そうのときは太い竹が欲しかったので、
細い竹のことはよく見ていなかったのですが、
もう一度確かめる価値はありそうです。

早速、その竹林へ足を運んでみると、、、

Img_2913

見~つけたぁ!!

金石健太

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2009年1月 8日 (木)

市場に出回らない竹

こんにちは、鳩サブレーが大好きな金石です。

さて、昨年末にあるお宅の縁側の補修の依頼を受けました。
その縁側の様子がこちら。

Img_2125_2 

直径25~30mmの竹がズラッと並んでおります。
「わりと細い竹を使っているんだなぁ」と何気なく見ていると...

んっ!?

・・・・・

あれ?
この竹様子がおかしいぞ!!

皆さんも良くご覧になってください。
よく見ると節の間隔がかなり狭いことに気付きます。
長さ400mmの間に節が3つくらいありますよね?

そう、この依頼を受けた縁側、
強度がある根元の部分のみを選んで使用した、
結構贅沢な縁側なのです。

というわけで、本日長野市にある竹材屋に足を運んできました。
そこで写真を見せて事情を説明すると、
かなりショッキングなお返事を頂戴いたしました...

 あぁ、こりゃあ本当に根っこの部分だね。
 こんなのどこに行ってもないよ。
 
エェッ!!
ナイ!?
ドウイウコトデスカ???

予期せぬ返事に軽いパニックを起こしてしまいましたが、
どうやらこういうことらしいです。

竹材店といえど、竹材の多くは県外から仕入れているとのこと。
我々が希望している部分は本当に根元部分で、
節の長さが不揃いなため流通に乗っている竹材としては不要な部分。
つまり、この竹のもう少し上の部分が
商品としての竹材の根元部分に相当するようです。

要するに我々が欲しい部分は市場には出回らないんです...

 この竹(=店にある竹材)の根元でも節2つは取れるんじゃないの?
 それでいくしかないよ。

と助言を頂きましたが、、、
なんですかね?どうもどこか納得がいかないんですよね...
この節が3つ4つあるところがこの縁側の大事な要素な気がして...

 また来ます...

そう言い残してトボトボと帰ってきたのでした。(続く)

金石健太

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2009年1月 7日 (水)

新春標語

今日は西山です。

私がここ数年愛用している手帳は、
1日1ページタイプのものなのですが、
その一日ごとのページの下のところに、
毎日ちょっとした言葉が刻まれています。

この365個の言葉を読むのが毎年の楽しみであったりする
わけですが、
その1月2日のページにこんな言葉がありました。

 身の丈で、できる範囲のことを、思いっきりやろう

誰も知らないと思いますが、
「身の丈」が数年来の個人的テーマであった私は、
この言葉に、心を打たれたのです。

前回のブログにも書いたのですが、
一年間のブログを振り返ってみると、
やり残したことが多いなと気づかされるんですね。
それも、力及ばずに途中になってしまっているというよりは、
やればできるはずのことを、
なんとなくあやふやにしたままやっていない、
ということが個人的には多いなと。

要するに、
「身の丈」の問題を、未解決のまま放っている状態です。

・・・これはいかんなぁと。

ですので、今年のテーマはずばりそのまま

 身の丈で 出来る範囲を 思いきり

としたいと思います。

そんなわけで、
身の丈ブログ「修景事業ブログ」に
今年も一年、お付き合いくださいますよう
よろしくお願いいたします。

人より「身の丈」が高いってことは、
人一倍がんばらないといけないと気づいた
西山哲雄

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2009年1月 5日 (月)

新春宣言!!

新年、明けましておめでとうございます。

毎年のことながら、正月明けは体が重く、
「早く汗をかいて元に戻さねば」と口を揃えている修景事業ですが、
本年もよろしくお願いいたします。

さて、新年というのは決意を新たにする絶好の機会です。
ここはひとつ、「この一年をどんな年にするか」を一人ずつ宣言して、
この場で声を高らかに宣言しちゃいたいと思います!

とは言ったものの、私が勝手に作ったコーナーですので、
後の2人がこの企画に参加するかは謎です。
でも一応ルールを設定しておきます。

<修景事業・新春宣言の掟>

 一.心の底から取り組みたい事柄を宣言すべし

 一.宣言したからには、必ず実行すべし

 一.宣言した内容は自らがリーダーシップをとるべし

 一.できるだけ目標の数字(時期・数量等)を提示すべし

 一.宣言の内容が他人と重複しても、構わず宣言すべし

以上であります。
「会社として・・・」はどこか主体性を欠くので、
ここでは「自分が何がしたいか」を重要視します。

で、私(金石)の宣言!!

一.夏までに達磨窯をつくって小布施で真っ黒い煙を出す

一.年間1000把の茅材料を供給できるシステムをつくる

一.我々の活動を第3者に発表できるよう、気の利いた写真を記録していく

決意も新たに頑張ります。

金石健太

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2008年12月16日 (火)

室祭り

こんにちは。最近、長時間寝ると腰が痛くなる、土屋です。
昔は10時間以上平気で寝れていたんですが‥。

さて、今日は桝一市村酒造場の「室祭り」にご招待していただきました。
「室祭り」とは、お酒の仕込みをはじめるにあたり、
今年もいいお酒ができますようにと、
酒造りの神様である松尾の神にお祈りするお祭りです。

なぜ、私たちがこのお祭りに招待されたかといいますと、
お盆明けから工事をした「麹室の現場」、
実は、桝一市村酒造場の麹室だったんです。

今日は、新しい室のお披露目も兼ねており、
皆さんが、見違えるようにきれいになった、といってくださり、
良かったなと、ほっと一安心した次第です。

お酒の仕込が終わるのが2月の下旬、
その時には、室の出来が、お酒の味として実感できることになりそうです。
よい方になるように、しっかり松尾の神様にお願いをしておきました。

ちなみに、京都にある松尾大社の本殿は「松尾造」という建て方だそうで、
今回調べてみて、はじめて「松尾造」という造があることを知りました。
思わぬ勉強にもなりました。

ということで、本日はすっかり気分も良くなってしまったので、これにて。
杜氏の皆様、今年もおいしいお酒ができますことをお祈りしています。

土屋 直人

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2008年12月11日 (木)

本棚製作 ~番外編~

こんにちは。昨日今日と、一日中パソコンと向き合っていますが、
夕方になると、暴れ出したくなる土屋です。
やはり、外で体を動かす作業の方が、性に合っているようです。

さて、私がパソコンと向かい合っているころ、
隣の加工場では本棚の部材の加工が進められています。
所定の幅に切り出した板の表面の仕上げをしているのですが、
膨大にでる削りくずからは、ヒノキのいい香りが強烈に漂ってきます。

某工業所の材木置き場に置いてあったときは、ほとんど香りもなく、
材木店で引き割ってもらうまでは、実はサワラだと思っていたくらいですが、
切った途端に強烈に香ってきました。

籾殻の現場で、秋田杉を扱ったときも、スギの香りが強烈にしましたが、
香り自体の質の違いでそう感じるのかもしれませんが、
今回のヒノキは、スギの比じゃないくらい強烈に香ってきます。

木は、木目や硬さ、また色の違いなど樹種によって様々で、
その違いを適材適所で使い分けるのが重要で、醍醐味でもありますが、
香りというのもその醍醐味の一つだと、強く感じました。

さてさて、本棚製作の方はといいますと、
部材の表面仕上げも終わり、棚板をはめ込む溝の加工に入ります。

土屋 直人

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2008年12月10日 (水)

「1把」の大きさ

こんにちは、只今ヒノキの切りクズまみれになっている金石です。
その詳細はまた後日...

最近の西山氏のブログで茅の単位が話題になりました。
実は私も茅運びをしながら、そのことを考えていたのでその話題を...

前回のブログにも書きましたが、
今年は茅運び作業で思わぬ苦戦を強いられました。
思い返せば、手探り状態で作業した昨年に比べ、
各自が束ねる「1把」の量が増えていることは確かです。
(正確に言うと、昨年の1把が少し小さすぎました。)

このことは運ぶには重すぎた原因の1つに過ぎませんが、
各茅場の地形や茅の回収方法によって、
その場所に適した「茅を運ぶに適度な大きさ」があるんじゃないかなぁ...
そんな気がしてなりません。
その大きさから「1把の大きさ」がある程度決まってくるように思います。

人間誰しも、多大な労力を必要とする作業はしたくないですから、
茅刈りの段階で、その後に控えている茅運びに適当な大きさをつくるのは
当然の成り行きだと思います。

我々も小谷の茅場に習って2つ同時に引っ張る作業はもうしたくないです。
なんたって重過ぎますから...
あの茅であの量の束ならば、ハッキリ言って1つが限界です。

実際、小谷流2つ同時運びを諦めた直後、
「1つだけ運ぶのなら、もう少し1把の量を増やしてもいいかな?」
とも思ったのですが、その考えもすぐに吹っ飛びました。
アップダウンのある土地で1日中続けて茅運びの作業をするのなら、
あの大きさが体力的には限界です...

ということは、、、
今年、我々は茅を1つ(6把)ずつ運ぶのに適当な大きさで
茅を束ねていたことになります。
あの茅場には、今年束ねた1把はなかなか良い大きさだったのです。
2つ運べるという非常に大きな誤算はあったものの、
結果的には適度な大きさを作っていました。

さて、そろそろ言いたい事をまとめます。

今は「茅運び」に注目して長々と呟いてきましたが、
要するに、「作業の具合の良さが1把の大きさを決めている」
というごく当たり前のことに改めて気付いたのです。
これが今年汗を流して得た大きなご褒美でした。

その作業は、刈り取る茅を抱えたり、束ねたり、運んだりする作業であって、
その他にも乾燥に適しているとか、
干す際に風に倒れない強度が確保できるなど、
多種多様な要素が絡み合って「1把」の大きさが出来上がってくるのだと思います。

見よう見真似で何の気なしに束ねていた「1把」の奥深さに気付き始めた
金石健太

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2008年12月 8日 (月)

本棚製作 ~その1~

こんにちは。今までインフルエンザにかかったことのない、土屋です。
自分だけはかからないだろうと、毎年この時期を過ごしていますが、
今年は予防接種を受けようか悩んでおります。

さて、先日とある方から本棚の作製依頼があり、
今日から本格的に製作に取り掛かり始めました。
材種は問わないが、無垢の板がいい、という、
ご希望に応えるべく、ご近所の某工業所に相談し、
使用することになった板がこちら。

100_3937

某工業所の材木置き場に眠っていた米ヒノキを、
材木屋さんで引き割ってもらってきました。

本日の作業は、この板を所定の寸法に加工するべく、
まずは、木取りから始めました。
材料に余裕がなく、間違えると足りなくなってしまうため、
一枚一枚、節の入り方を見ながら行ないます。

次に、木取りした通りに切っていくわけですが、
ここで、万能機が大活躍します。
今回この本棚の作製も、万能機がなければ、
業者さんに外注しなければいけないので、
本当に、万能機には大助かりです。

とはいえ、まだ扱いに慣れない部分もあったり、
途中、クリスマスツリー用のモミの木の運搬依頼があったり、
そのほかいろいろすったもんだがあり、
結局、今日は木取り通り、所定の幅に切り出したところで作業終了。

明日からは、表面の仕上げをして、
一番の難関である、棚板をはめ込む溝の加工に入って行きますので、
随時、報告していきたいと思います。

土屋 直人

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2008年12月 5日 (金)

茅運び ~その2~

こんにちは、お昼にカレーうどんを食べ過ぎて、
夕方になっても未だ調子の出ない金石です。
美味しいものは「腹8分目」とはよく言ったものです...

さて、本日を持ちまして茅運び作業が完了しました。
これでめでたく今年の茅に関する仕事の全てが終わったことになります。
倉庫に並んだ大量の茅を見ると、
「よくもまぁこんなに刈ったもんだ」と我ながら感心してしまいますが、
それでも尚、家1軒分の量に満たないのですから、
茅葺き屋根って凄い屋根だなぁと改めて思い知らされます。

で、今日の話題はというと昨日迄やっていた「茅運び」について。

5~6年前のことです。
当時まだ学生の私は、もちろん大学で真面目に勉強をしているはずもなく、
研究室を抜け出しては、小谷村の茅場に足を運んでいました。
そこで何をしていたかというと、
茅運びの手伝いをさせてもらっていたのです。

Dscn4294_2 

このように斜面一面に広がった茅場に、
点々とトンガリ帽子が干されているのですが、
これを車が通れる道の近くまで引っ張り出してくるのです。

Dsc02897 

このように頭の部分を両手に持って、
2ついっぺんにズルズルと引きずりながら斜面を下ってきます。
(この写真の若造は学生の頃の私...)

この記憶が今でも鮮明に残っている私は、
今年の茅運びでも、当然のようにトンガリ帽子を両手に持って引っ張り始めました。
ところが...

茅が重いことっ!!

「ウガァッ」とか「フゴォッ」などという奇声を発しながら、
30歳を目前にした男が力いっぱい引っ張って、
どうにかやっと動かせるくらいの重さです。

もちろん、引っ張る場所によって様子はだいぶ変わります。
切り残された茅の株が多ければ抵抗が増しますし、
下り坂や枯れた雑草の上ならば比較的楽に運べます。

それにしても...
こんなに重かったっけ?

初めは「小谷ではこうやっていたから・・・」
と自分を奮い立たせて意地で頑張っていましたが、
3往復したところで体の各機能が限界を迎え、
先ほどまで虚勢を張っていたはずの意地もいつしかどこかへ...
それからは方針転換して1つずつ運ぶようにしました。

はて?
2つ運べていたものが1つでやっとのこの現状...

体力の衰えか?
茅の大きさの違いか?
それとも乾燥具合の違いなのか?

謎は深まるばかり...

金石健太

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2008年12月 4日 (木)

茅刈り@木島平~番外編その2~

こんにちは、西山です。

前々回のつづきです。

商品化され、広い地域に供給される茅の現状に対して、
以前私は

 茅の単位を一つにまとめていかなければ、いけないな。

と思っていたのです。

というのも、茅の単位が地域ごとに異なっていると、
その地域を越えて、茅を移動する時に
単位を換算する必要が出てくるんですね。

 AからBへ茅をもってくるときは、
 Aの茅7把をBの1〆に換算して、
 BからCは
 Bの1〆がCの3束で、
 CからAへは・・・・

というような感じになってしまうわけです。

これを例えば、

 根元まわりで直径25センチを1把とする。
 6把を1束とする。
 6束を1〆とする。

と全国一律で決めてしまえば、
茅の流通がスムーズにいきますし、

 このくらいの大きさの家だったら~〆で葺き替えられる

ということが、明確にわかるようになるわけです。

・・・・・・

というわけで、
茅の単位体系を整えることで、茅葺の未来が開ける
と信じて疑ってなかった私ですが、

先日の
「茅刈りシェイプアップ知的生産術2008@木島平」
でこの考えに疑問をもつようになりました。

というのも、一言で「茅葺」といっても
その言葉が示すものには、
多様な茅葺があるのではないかと。

まず、「茅」という言葉が特定の植物をささず、
屋根に葺かれる草の総称であるように、
地域や様々な事情により、
多様な材料によって、「茅葺」は作られます。

そして、気候や材料の違いなどにより、
屋根の形も変わるので、
当然、その葺き方(技術)も地域により変わります。
要するに、技術の多様性です。

つまり、
多様な材料と、多様な気候風土、
そしてそれに合わせた多様な技術、
その組み合わせによって、
地域ごとに、その場所に最適な「茅葺屋根」が葺かれて
いたわけです。

小谷村の牧の入茅場では、
「把」と「束(6把で1束)」という単位が昔から使われている
のですが、茅を一把分刈ってそれを束ねるときに、
刈った茅の中から数本を取り出し、
根元の硬い部分を切り落としたもので、
束ねていました。

このことはつまり、
ここでは、束ねるのに使われる茅の長さが、
「1把」という大きさを規定していたと
考えられるのではないかと。

そしてこの「1把」という大きさを基本に
屋根を葺く技術が確立されており、
それによって、この地域に最適な茅葺屋根が葺かれる
わけです。

これは一例に過ぎませんが、
何が言いたいのかといいますと、

地域や様々な事情により
「最適な茅葺屋根」は変化するのに、
その「最適な茅葺屋根」と密接な関係にあるはずの
茅材料を全国一律のものにしてしまって
いいのかと。

今は地域ごとに残る茅葺屋根もわずかで、
茅場も数えるほどしかなく、
職人も少なく各地を飛び回っている
というのが現状だと思いますが、

やっぱり地域で茅葺を維持していくシステムを
再構築することが必要だな~と

そんなことを、
「サクッザクッザクッ」と茅を刈りながら
思ったわけです。

西山哲雄

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2008年12月 3日 (水)

茅運び ~その1~

こんにちは。今朝の冷え込みの中、自転車で通勤したら、
あまりの寒さに凍え死んでしまうかと思った、土屋です。
それでも、バイクに乗っている人を見かけますが、
実は運転しながら意識をなくしてしまっているんじゃないかと、
勝手に心配になってしまいます。

さて、先日、今年度の茅刈りを終え、
今日は、刈り取った茅を山から運び出す作業をしました。
今日一日で終わらせてしまおうと、朝から準備をして、
まずは木島平の茅場へ。

というところまでは順調だったのですが、
今朝の冷え込みで霜が降り、茅が濡れてしまっていて、
回収ができる状態ではありませんでした。

100_3919

100_3917

もちろん、フーフーしたところで乾くはずもないので、
ひとまずあきらめて、高山村の茅場へ移動することにしました。
こちらは南斜面ということもあってか、
すっかり乾燥していたので、早速回収に取り掛かりました。

100_3922

100_3921

この後、積んだ茅を保存場所まで運び、再び木島平の茅場へ。
すでに日没してしまっていましたが、
昼間の好天のおかげで、すっかり乾いていました。
ですが、茅の束が実に重い!
まだ、茅を運ぶのが下りだったからよかったですが、
それでも1束運ぶのにも一苦労です。

100_3928

朝のロスが響いたせいもあり、
今日終わらせることはできませんでしたが、
今日運んだ分だけでも、まとまってみると、
よくこれだけ刈ったなぁ、と思うくらい、
なかなかのボリュームになりました。

明日終われば正確な数量が出ると思いますので、
そのあたりの報告は後日。
とりあえず、今日はゆっくり体を休めたいと思います。

土屋 直人

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2008年12月 2日 (火)

茅刈り@高山2008 ~その2~

こんにちは、茅刈り作業でちょっぴり痩せた金石です。
あんまり派手な動きはしていないんですけどね・・・
地味に体脂肪の燃焼が行われていたみたいです。

さて、本日を持ちまして高山村の茅刈り作業が完了しました。

ということは...
2008年度分の茅刈り作業が終了ですっ!

多大な苦労を重ねた昨年と比べると、
古茅がないことと、作業に対する慣れも手伝って、
今年はかなりスムーズに作業が進みました。

明日から刈り取って干してあった茅を引き揚げるので、
今年刈り取った全体数がハッキリと数字として出てきます。
まぁ、なんとなくの数字はわかっているのですが、
やっぱり今からワクワクしてしまいます。

こうして充実感とある程度の手応えを感じた茅刈り作業ですが、
昨年に比べればかなり改善された一方で、
現状のままでは茅の材料費を半分以下にできないこともわかりました。

来年はいよいよ修景事業以外のみなさんを巻き込んでの
一大プロジェクトへと進化させます!!

≪ある日のお昼休み≫
100_3904_2

金石健太

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2008年12月 1日 (月)

なにはともあれ

こんにちは、
諸事情により、体の節々が痛い
西山です。

・縁あって、
 過去に自分が建設に関わった建物のなかで、
 運営側として関わる機会をいただきました。

 建築を仕事とする人間は、
 設計に携わる者であれ
 実際の建設に携わる職人であれ
 現場を監理する人であれ、
 自分が携わった建物に竣工後も関わり続けることは
 それが自分の住まいであるような特殊な場合をのぞき、
 ほとんどないですよね。

 もちろんメンテナンスなどのために関わることは
 あるでしょうし、
 商業建築などであれば、
 お客として関わることもあるでしょう。

 私を含め、
 建設に携わることを生業とする人間は、
 考えてみれば当たり前の話ですが、
 建物をつくることが仕事であって、
 自分が携わった建物の竣工後、
 その建物を実際に使う立場にまわるということは、
 ほぼありえないのです。

 しかし幸運にもこのたび、
 そんなありえない機会をいただきまして、
 建物を作る側からは見えないモノが
 いろいろと見えてくるのではないかと
 そんな思いを抱いております。

 なにはともあれ、
 またとないチャンスですので、
 しっかりと経験してきたいと思います。

 Photo_3
・節々の痛みの原因は↑これです。
 これまた縁ありまして、
 人生初のアイスホッケーを体験してまいりました。

 
 長野では、アイスホッケーは盛んなようですが、
 私の産まれ故郷である沼津では、
 なんせ、
  今朝庭に氷が張った
 ということが朝食のトップ話題になるくらい
 温暖なところですから、
 まわりでアイスホッケーをやっているという人に
 出会ったことがありませんでした。

 
 
 そんなわけで、
 スケートすら数回しかやったことがなく、
 ただ滑るがに精一杯で、
 曲がったり、急に止まったり、
 ましてや後ろに進むなんて、
 どうやってやるのか見当もつかないくらいの私が
 アイスホッケーに挑んできました。

 
 最初はスティックにつかまりながら立つのが
 精一杯だった私が、一時間半後には
 ばりばりの経験者のみなさんの中に入り、
 ゲーム形式に参加するという
 あまりにも無謀な戦いに挑むことになる始末・・。

 しかし、みなさんの多大なる配慮により
 なんとかゲームに参加できました

 と、本人は思っております。
 傍から見れば、ただ一人ゲーム展開に関係ないところで
 あっち行きこっち行きを繰り返していただけだったかも
 知れませんが・・。
 
 なにはともあれ、

 氷の上だっていうのに、信じられないくらいの汗をかくこと

 防具のおかげで、どんなに転ぼうがちっとも痛くないこと
 (普通のスケートより断然安全かと・・。)

 ということは、身をもってわかりました。

 西山哲雄

 

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2008年11月28日 (金)

棚づくり

こんにちは。来週から師走ですが、旧暦では今日が11月1日、土屋です。

さて、今日はあいにくの雨降りになってしまったため、
例の「籾殻の現場」で、当初予定にはなかった棚の作製を承ったので、
そちらを皆で作りました。

以前の工事であまっていた杉板や、
今回の工事で使った金山杉の端材や余った物を使ってつくったのですが、
完成品がこちら。

100_3888

100_3890

急な話で時間もなかったので、
凝ったつくり方はしていませんが、荒っぽい無骨な感じが、
この棚を置く部屋の感じにはあっている気がします。

で、肝心のこの棚を置く部屋の方ですが、
先日籾殻を入れた建具も吊り込みが終わり、
これで全工事完了となりました。

今回の棚もそうですが、道具が充実したことで、
こうした工事を外注しなくてすむようになり、
より自分たちでできることが多くなって、楽しみも増しました。
こんな楽しいこと他の人に頼んじゃうなんて、もったいないですよね。

さてさて、来週からは茅刈りも最後の大詰めです。
しかし、諸事情により茅刈りエースが一ヶ月の人事異動となってしまい、
大幅な戦力ダウンですが、風の噂で茅を刈りたくて仕方ないK君が、
来週は時間に余裕があるとのこと。K君に期待したいと思います。

土屋 直人

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2008年11月27日 (木)

驚きの数字

こんにちは、寝違えて左側に首を振れない金石です。

普通、寝違えたらお昼ごろには治ると思うのですが...
今回のはどうやら頑固者のようで、今も尚、痛いです。
夜中に間違いを訂正してくれるサービスがあったらいいのに...

さて、今年の茅刈りも軌道に乗ってきたところで、
我々の一日の作業で収穫できる茅の量がわかってきました。
厳密に言うと、茅の太さや生育状況で量は変わってくるのですが、
だいたいの平均値が感覚として掴めるまでになりました。

Img_1892

この写真は6把を束ねて1つのトンガリ帽子を作った状態。
我々が1日作業すると、1人当たりこれが4~6個できることがわかりました。

ということは、

 6[把] × 5[トンガリ/日・人] = 30[把/日・人]

これが1人1日当たりの収穫量です...

ん!?

去年はこんな数字だったっけ???

資料を見返してみました。
すると、

 「約25人工で270束相当の茅を刈り取り」

というメモを発見!
ということは、

 270[束] ÷ 25[日・人] = 10.8[束/日・人]

!!!
なんと約3倍の収穫量になってます!

去年は初めての作業であったり、
古茅や雑草を掻き分けながらの作業だったもんな...
それを思うと、確かに今年の作業はかなりはかどります。
それにしても、こんなに違うとは正直驚きです。

金石健太

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2008年11月26日 (水)

茅刈り@高山2008 ~その1~

こんにちは。先週当番をすっぽかしたため、連日の土屋です。

さて、昨日から茅刈りの舞台が高山村に移りました。
昨年は、一昨年の古茅や雑草に悩まされた高山村の茅場ですが、
今年の春には野火付けを行ったので、さぞ良質な茅が育っているはず。
でしたが‥

Img_1884

先日の雪の影響か、かなり倒れてしまっている茅が目立ちます。
確かに茅自体は古茅も混じってなく、長くていい茅に育っていましたが、
倒れてしまっている茅は、曲がってしまい使いづらいため、

Img_1888

こんな具合にただ切り倒していくしかありません。
ただまだ倒れて間もないような茅の中には、
曲がってなく使える茅もあり、それがせめてもの救いといった感じです。

とはいえ、古茅を省いて刈り取る手間がない分、作業効率は上がり、
昨年は2日くらいかかった場所を、今日一日でなから刈り取ることができました。
やはり、茅の単価を下げるためには茅場の手入れは必要不可欠なようです。

ここで、少し木島平の茅場に話を戻しますが、
先日西山氏が更なるエリアカ拡大のため木島平を訪れると、
木島平に異変が起きていました。

Pb253109_2

こちらは先日の雪で刈り残していた茅がすべて倒れてしまっていました。
おかげでとんがり帽子が際立ってよかったですが、
刈り取るタイミング的としては間一髪という感じでした。
これから木島平の茅場は刈り取るタイミングが難しそうです。

どうやら今週は天気が崩れ気味で、
来月からは冷え込みがきつくなりそうなので、
高山村の茅場も早く刈ってしまわねば。

それにしても、高山村の茅場はやはり景色が抜群です。
今日も夕方には晴れて、きれいな夕焼けを見ることができました。

Img_1895

土屋 直人

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2008年11月25日 (火)

籾殻のちから

こんにちは。先週諸事情によりブログ当番をすっぽかしてしまった、土屋です。
独身生活も終わり、また心機一転がんばりたいと思います。

さて、木島平村での茅刈りも一段落し、
今朝は「籾殻の現場」でまだ取り付けていなかった建具を吊り込むべく、
建具の断熱効果をあげるため、建具に籾殻を入れる作業をしました。

板張りの最後の一枚の隙間からちょっとずつちりとりで入れていきます。
そして、最後の板を止めてから残りの籾殻を入れるのですが、
この作業が実に地味な作業です。
直径3cm弱くらいの小さな穴から少しづつ入れていきます。

Img_1870

しかし、こちらの方はこんな地味な作業が実に似合います。
壁に籾殻をいるときは籾殻ならグラスウールなどの断熱材と違い、
自然素材だし、調湿作用もあるということでいいに決まってる、
と思っていましたが、籾殻の断熱効果って、
実際数値化したときにはどれくらいのものなんだろう?
と遅ればせながら疑問に思い、調べてみました。

ありました。「籾殻充填木板パネルの断熱性能実験」という、
ズバリな研究論文が。
この実験では、2枚の杉板の間に層を設けて、
その層が空気層、籾殻、グラスウール、スタイロフォームの場合で、
熱貫流率の比較などをしています。
結果の数値がこちら。

 ①空気層の場合      :1.0532
 ②乾燥籾殻の場合     :0.5197
 ③炭化籾殻の場合     :0.5324
 ④グラスウールの場合   :0.5459
 ⑤スタイロフォームの場合 :0.4902

この数値が小さいほど、断熱性能が高いということなのですが、
今回該当する②を見てみるとグラスウールよりも断熱性能が高く、
スタイロフォームと比べても遜色がないことが分かります。

よくをいえば、密度(詰め込み加減)の違いで、
断熱効果にも差が生じるのか分かれば、
もし、次の機会があれば参考になるかと思いましたが、
残念ながらそこまでは実験されていませんでした。

しかし、籾殻は人体に無害でリサイクル可能なわけですから、
優れた断熱材であるといえます。
籾殻、侮るなかれです。

土屋 直人

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2008年11月21日 (金)

茅刈り@木島平 ~その6~

こんにちは、高熱でしばらく倒れていた金石です。
おかげでブログの更新が遅くなりました。
ブログの日付が11/21(金)とありますが、
これが更新されたのは本当は11/25(火)です、はい...
スイマセン...

さて、私が寝込んでいる間にも、木島平での茅刈りは着々と進み、
状態の良い茅はほとんど刈り終えた模様です。
後はグニャリと曲がったものや、
とても茅バサミでは切りたくない竹のような硬さのオバケ茅なので、
そろそろ茅刈りの舞台は高山村に移動しそうです。

1週間ほど茅刈りをしましたが、
昨年と大きく違う点は、なんといっても
「自分の作業量が原料価格として数字で把握できること」でしょう。
この数字がリアルにわかることで、
「原材料費」が体の「感覚」として掴めるんです。

この程度の刈り方だと○○[円/束]

逆に××[円/束]にするためにはこういう刈り方をしなければならない

こんなことがわかりながら作業できるので、
楽しくないわけがありません。

今までの管理業務では他の業者との交渉で価格を下げていましたが、
ここでは、自分の技術が価格を下げる唯一の手段です。

「自分が成長すれば価格が下がる」

この単純明快な緊張感をすごく心地良く感じます。

金石健太

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2008年11月20日 (木)

茅刈り@木島平~番外編その1~

こんにちは、
わけあって連日のブログ当番となりました
西山です。

むかしむかし、
まだあちこちに茅葺民家があったころのこと。

集落の茅葺民家の葺き替えに使われる茅は、
その集落またはその近辺で刈られたものでした。

 茅は肥培管理に労力や資本が必要とすることもなく、
 雑木さえ生えないようにすればどこにでも広く分布して
 いるために、商品としての価値は低かった。
 (菅野康二『茅葺きの文化と伝統』歴史春秋社、353頁)
 
とあるように、昔はあたりまえのように
地元で使う茅は地元で供給していたものでした。

さて、
茅を数えるのに単位があって、
小谷村の牧の入茅場だと、

 一把(小脇に抱えられるくらい)

  ↓
 
 一束(6把分を束ねたもの)

というものでした。

この単位というのは、地方によってばらばらで、

把や束のほかに、

「〆」 「段」 「駄」

などという単位があったようで、
また、たとえば同じ「〆」を使う地域であっても、
こちらの1〆とあちらの1〆が同じ量とは限らないわけです。

要するに、

 茅は嵩張るので、運搬が容易でなかった事などによって、
 集落内での賃借や売買はあっても、広い範囲での移動は
 なかったという事情から、計量単位が市町村や集落によっ
 て異なっていた。
 (前掲書、353頁)

という状態だったわけです。

ひるがえって現在。
茅葺民家は急激に減少し、
集落総出で茅刈りをしたりというような
相互扶助的なシステムは白川郷などの一部地域を除き、
なくなりました。
それとともに、各地にあった茅場もほとんど消滅しました。

ですので、各地にわずかに残る茅葺民家たちの
葺き替えをしようとする場合、
小谷村のように、その地域に茅場が残っている場合はいい
のですが、そうでないときは
茅をどこからか買ってこなくてはならなくなりました。

つまり、
かつてどこにでも生え、商品としての価値も低かった茅は、
いまや立派な商品となり、大きなトラックによって
あちこちへと運ばれるようになったのです。

このことは、先日の金石氏のブログにあったとおりです。

・・・・・・・

それで、ここからが本題であり、
「茅刈りシェイプアップ知的生産術2008@木島平」で
思いついたことなのですが、
申し訳ありませんが、つづきは次回ということで・・。

よろしくお願いいたします。

西山哲雄

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2008年11月19日 (水)

茅刈り@木島平~その5~

こんにちは、毎日おいしい昼食にありついている
西山です。

前回のブログで、

茅刈りはご飯が進む

ということを書きました。
また、昨日のブログでも金石氏が昼食ネタを取り上げて
いましたが、その中にもあったように、
茅刈りで目一杯体を動かした後は本当に食が進みます。

普段は到底食べることのできない量を平らげますし、
それだけ食べでも、午後また茅を刈れば
夜にはちゃんとお腹がすいてくるのです。

食欲、とどまるところを知らず・・。

さてさて、今年の茅刈りを始めたのと時を同じくして、
私は一冊の本を読み始めました。

その本は、
『茅葺きの文化と伝統』(菅野康二、歴史春秋社)
です。

著者の長年にわたる調査研究の成果をまとめた本
で、主に会津地方のことが中心となってはいますが、
茅葺屋根の構造や葺き方はもちろんのこと、
茅葺職人の生活や出稼ぎの実態、
はては、未来の茅葺への提言まで、
茅葺と茅葺を支えた地域社会のしくみについて
網羅された大著です。
なんと650頁もあります。

もちろん、茅場や茅刈りについても書かれていて
学生の時に一度読んではいたのですが、
今回改めて読み返してみて、たくさんの発見がありました。

そのなかでも、一番タイムリーで、一番びっくりしたのが、
茅刈り時のご飯についての記述でした。

以下、該当箇所を引用します。

 茅刈りは朝早い内からの労働で、部落行事の中では最
 大の重労働であった。そのため茅刈りを依頼した施主の
 家や部落では特別なご馳走を作り、最大級の待遇をし
 た。その際特別に用意した特大の昼食を「茅刈焼き飯」
 と言っていた部落が多いので、(中略)以下茅刈焼き飯
 とした。

 郡山市湖南町では、(中略)約600匁の米を炊いた熱い
 ご飯をさらし布の袋に入れ、板の上で揉み、半練り状態
 にして取り出し、藁で作った「つとこ」に入れた。おかずと
 して泥鰌や鮒、きのこ、野菜等を煮染めて、小さいつとこ
 に入れた。茅刈り人に大・小のつとこを渡した。

 (中略)

 東白川郡矢祭町大□(□は土偏に共)では、朝二時に
 施主に集まるので、施主では「イッソウ飯」(一升飯)を
 出し、それを食べてから松明を持って茅場に向かった。
 朝七時頃つとこに入れた塩味のおはぎを食べ、12時に
 はつとこに入れた「イッソウ飯」を食べ、午後四時頃迄に
 茅刈り作業を続けた。休憩時間をはさんで14時間の長
 時間労働であり、施主ではそれに見合った食事を用意
 したのであろう。

 
文中には、2つの町での例がでてきますが、
その中の、ご飯の量に注目してもらいたいのですが、
まず、一つ目の町の例には「600匁」とあります。
「600匁」とはどのくらいの量かというと、本書の注に
よれば、

 600匁=1升

だそうです。

また、もう一つの町の例には、「イッソウ飯」とあり、
括弧内からわかるように、

 イッソウ=1升

です。

つまり、茅刈りの時は、一人一日1升のご飯を食べていた
ということになります。

文中にもあるように、昔は夜も明けきらないうちに、
というか、まだ夜中といえる時間帯から集まって、
茅を刈っていたということですから、
途中で何度も休憩し、朝ごはんや昼ごはんなど、
何回にもわけてそのご飯を食べたのだと思いますが、
それにしても1升ですよ・・。

私のおにぎりがいくら大きいとはいえ、
せいぜい1合ちょっとのものです。

自分では結構食べるほうだと思っていたのですが、
昔の人にくらべれば、屁のツッパリにもならないという
ことを痛感しました。

「茅刈焼き飯」おそるべし・・

西山哲雄

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2008年11月18日 (火)

茅刈り@木島平 ~その4~

こんにちは、お昼に舌を火傷した金石です。

突然ですが、こちらの写真のをどうぞ。

100_3854_2 

勘の良い方、既にお察しかと思われますが、、、
火傷の原因はズバリこれです。

実は先日より寒空の茅場にドラム缶製のストーブが登場しました。

 「茅場」+「体力仕事」+「寒さ」+「火」→「鍋料理」

これ、満場一致で当然の成り行きです。
というわけで、煮込みラーメンやら豚汁やらをお昼に作り始めて、
本日は煮込みうどんの完成で~す!!

こんなに整った条件下で美味くないわけないですよね?
いや~、本当に美味しいんですっ!!

あんまり美味しいんで、
正直、「茅刈り」に行っているのか、
「鍋料理」をつつきに行っているのかわかりません。

ちなみにお昼を目前とした私のタイムスケジュールはこんな感じ。

≪タイムスケジュール≫ 
 11:00 鍋料理への期待が頭の中を占拠
          ↓
 11:30 期待がお腹まで達し空腹警報を発する
          ↓
 11:55 指先にまで達した期待が作業の手を強制終了
          ↓
 12:00 鍋料理にありつく
          ↓
 12:01 舌を火傷する
          ↓
 12:15 どんぶり1杯目完食
          ↓
 12:25 どんぶり2杯目完食
          ↓
 12:30 鍋に残った具材を探り出して鍋の中も完食

100_3855

茅を背景に至福のときを迎えた人。

100_3857

明らかにスケールアウトした「おむすび」をペロリと平らげてしまう人

100_3858

毎日懲りずに火傷している人。

こんな感じで作業してます。
茅刈り、楽しいですよ!!

現在、「炊き出しボランティア」大募集中です。
誰かに美味そうに飯を食べてもらいたいという方、
そのお気持ちに修景事業が全力で応えます!!

金石健太

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2008年11月17日 (月)

茅刈り@木島平 ~その3~

こんにちは、
引き続き本日も茅を刈ってきた
西山です。

茅刈りは単純作業の繰り返しなのですが、
不思議とあまり飽きません。

しかも、過去に同じような事を何度も書いていますが、
単純作業に没頭すると、
いろいろなことが頭をよぎります。

時には、一曲の歌がエンドレスで頭の中に流れていることもあり、
また時には、ブログに書くことが浮かんできたり、
またまた時には、
懸案事項解決のためのアイデアが浮かんだりもします。

これから書くことも、茅刈り中に思いついたことですが、
茅刈りをしながら、ブログの内容や仕事のアイデアが浮かぶ
ということは、茅刈りという肉体労働をしながら、
それとは別の知的労働もしているわけで・・・
つまりですよ、考えようによっては

同じ時間で二倍の仕事をしている
ということになりはしないか?

と思ったわけです。

例えば一時間という時間があって、

机の前に座って、なにかいいアイデアはないか?
と考えている一時間も、
茅を刈りつつ、頭を動かしている一時間も
同じ一時間です。

であるならば、茅を刈るほうが
お得な気がしませんか?

茅を刈ってアイデアが出てくるとすれば、
これはすばらしい知的生産の技術だと思います。

そして、この「茅刈り知的生産術」がうまくいけば、
お金をもらうというところまではいかなくても、
無償で茅刈りに来てもらうこともできるのではないかなと。

さらにいうならば、茅刈りはいい運動にもなりますし、
「茅刈りシェイプアップ知的生産術」ということになれば、
一石二鳥どころか、一石三鳥です。

そんなことを
茅を刈りながら、想いめぐらせていました。

問題は、
パソコンで図面を書いたり、メールをうったりという
デスクワークには対応できないことと、
茅を刈ったからといって、
いいアイデアが出てくる保障もないし、
茅刈りはいい運動になりますが、
動いた分、ご飯がついつい進むので、
やせる保障もなく、むしろ太る可能性すらある
ということでしょうか?

とにもかくにも、

「茅刈りシェイプアップ知的生産術2008@木島平」

只今、連日絶賛開催中です。

みなさまの参加をお待ちしております!!!

西山哲雄

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2008年11月14日 (金)

茅刈り@木島平 ~その2~

こんにちは。今朝から早速茅刈り筋肉痛に悩まされている、土屋です。
鎌の切れ味がいまいちで、叩ききるように鎌を振りかざしているため、
右肩のみが痛みます。鎌の手入れは重要ですね。

さて、晴天に恵まれた茅刈り2日目。
今日は劇的に進みました、とお伝えしたいところですが、
なかなかうまくはいきません。
今日は大半の時間を倒れている茅の切り倒しに費やすことになりました。

100_38452

ここは、明らかに何者かによって倒されたような感じで、
周囲にはとうもろこしがたくさん落ちていました。

もしや? 

これを見てからというもの、
茅の茂みの方からカサカサ、と音がするたびに、
身構えてしまっていたのは言うまでもありません。

また、当初平坦かと思っていたこの土地も、
実際分け入ってみるとそれなりの勾配があり、
だんだん奥に進むにつれ、移動も辛くなってきて、
明日あたり、足も筋肉痛がきそうな気配です。

しかし、先日ここの茅は細いものが多い、と書かれていましたが、
その中でも、細いけど芯がしっかりしているもの、
ただ細いだけで芯がしっかりしていないもの、
背丈の高いもの、低いものなどいろいろあります。
これがただ生長の差によるものなのか、
種類によるものなのかも、今のところ謎です。

そんなこんなな今日の茅場の様子。

AM 9:00
100_38372

PM 1:00
100_38472

PM 4:00
100_38482

う~ん、まだまだ先は長い!

土屋 直人

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2008年11月12日 (水)

宣言

こんにちは、西山です。

私も昨日、小布施ッションに参加してきたのですが、
土屋氏が書いていたように、白戸さんは

・思い立ったらすぐに行動しなければいけない。
 自分に言い訳ができないように追い込むことが肝心

ということをおっしゃっていました。要するに、

 言い訳に逃げないように、退路を絶つ

ということ。
トライアスロンを始めようとする人にとってその一番の方法は、

 まず、トライアスロンの大会に申し込んでしまうこと。
 (できればお金も払ってしまったほうがいい。)

だそうです。
たしかに、申し込んでしまえば
いやがおうにもその大会が目標となり、
そこに向かって練習せざるを得ないわけですから、
なるほどなぁ~と思いました。

・・・・・・

そんなわけで、影響を受けやすい我々は、
早速、長年の懸案事項について退路を断ってみようかと
考えました。

その懸案のプロジェクトとは、

 DGK@Obuse

です。

これまでさまざまな問題にぶつかりながら進めてきた
プロジェクトですが、多くの問題については解決の糸口が
見えてきたかな、というのが現状です。

いまなお残る問題点や不安要素はありますが、
ここらで一丁、勝負に出る時が来たかなと思います。

実は今年度の始まりの日に嘘に紛れ込ませて
一応宣言したのですが、
今日改めて、大真面目に、そして高らかに宣言したいと思います。

我々は、来年2009年に小布施で達磨窯をつくります!!!!
そしてもちろん、その窯で瓦を焼きます!!!!!

 2007年 甘楽

 2008年 淡路

 そして・・・

 2009年 小布施

 DGK「達磨窯復活プロジェクト」初期三部作、ここに完結。

 構想十余年、実現不可能といわれたあのプロジェクトが
 幾多の困難を乗り越え、ついに始動!

 見逃すな!!!

なんだかハリウッド映画の宣伝のようになってしまいましたが、
宣言した以上は、何が何でもやるしかありません。

今年のうちは、諸手続きなどが中心になるかと思いますが、
白戸さんの言葉にあったように、

 大きな目標の前に、小さな目標をたくさんつくる

を実践して、まい進していきたいと思います。

西山哲雄

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2008年11月10日 (月)

「美しいもの」をつくる

こんにちは、週末に行われるシンポジウムの
プレゼン内容をあれこれと思案中の金石です。

今回、プレゼンの機会をいただき、
改めて「我々の活動はどういったものか?」ということを言葉にしようと、
只今、格闘中なんですが...
その過程の中で、改めて気付いたことがありますので、そのことを...

改めて気付いたこと。
それは、、、

我々は「美しい景観をつくろうとしている」ということ。
地瓦・茅葺き・土壁・石積み・・・、どれもそうです。

文字にすると「何を今更・・・」なんて思えてきますが、
これって現代においては本当に大事なことだと思います。

いいですか?
「美しい景観に調和するためのもの」を
つくろうとしているわけではないんですよ?
今、世の中が「景観」という言葉を使って必死に調和を図ろうとしている、
もともとその地にあった「美しいものそのもの」をつくろうとしているんです。

「景観に配慮した・・・」という言葉はよく耳にしますが、
それはあくまで「配慮した」だけであって...、
そこで使われる工業製品たちからは、
どうも心をグッと動かされるような感動は受けないんですよね...

もちろん、こうした「景観に配慮したデザイン」は大切だと思います。
修景事業も今後、こうした考えの建物をつくっていくでしょう。
けれども見方を変えると、
それだけでは「美しい景観そのもの」は更新されず、
どんどんと希薄になる一方なんじゃないか?
改めてそう思えるようになりました。

美しい景観が損なわれていくスピードを抑えるだけではなく、
美しい景観そのものを更新できるようになりたい。

漠然と思い描いていたものが、やっと自分の言葉になりました。

まぁ、実際に必死にあれやこれやと動いてみると、
この「美しいものそのもの」をつくるのが本当に難しいことを痛感します。
日本の「美しいもの」が姿を消すに至った理由が
だんだんと現実のものとして見えてきました。

ちょうど先日の西山氏のブログの引用にもありましたが、
技術的な問題、材料の問題、システム的な問題...
様々な難題が山積みですが、難題がよく見えてきた分、
どう工夫すればいいのかも考えられるようになってきたのも事実です。

これからの修景事業の活動を進める上で、
普段の我々の理念・考えが言葉になってきたことは、
非常に大きな収穫です。
少なくとも、私は心の中が少しスッキリとしてきました。

こういう機会を与えてくれた
「東京理科大・小布施町まちづくり研究所」の皆様に感謝です。
あとは、プレゼンがうまくまとまるかどうか...、頑張ります。

金石健太

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2008年11月 6日 (木)

大工道具

こんにちは。「夜爪を切ると親の死に目に会えない」と、
子供の頃に言われてから、なるべく朝切るようにしている、土屋です。
今日までこれについてなぜだろうと考えたことはありませんでしたが、
調べてみたらいろいろな説があり、気にしていなかったこととはいえ、
ちょっとスッキリしました。

さて、今まで修景事業の主要な電動工具といえば、
インパクトドライバー、丸ノコ、ベビーサンダーが各1機と、
大工仕事をやるには心もとない感じでした。
しかし今日、その環境が激変しました。

Ca390126_2 

インパクトドライバーや丸ノコをはじめ、
高圧コンプレッサーやその専用工具などその他もろもろ、
プロ顔負けの品揃えになりました。
そして、さらにはこちら。

Ca390125

「万能機」という機械で、板の両面が削れる機能と、
一定の幅に挽き割れる機能が一つになった、まさに万能機です。

これだけの機械を一日にしてどうやって入手したのか?
購入したわけではなく、もちろん人目を盗んで持ってきたわけでもありません。
実は、とある知人の元大工のM君が、もうほとんど使うことはないからと、
なんと「永久貸し出し」してくれるというのです。

こんな有難いお話、断るわけもなく、
彼が揃えた道具を端から“借りて”きたわけです。
電動工具のみならず、鑿のセットや鋸なども“貸して”くれて、
一気に持ち道具が充実いたしました。

これで、できる大工仕事の範囲も作業効率も格段にアップすると思います。
早速何を作ろうかと思案しております。
何はともあれ、M君には感謝です。大事に使わせていただきます。

土屋 直人

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2008年11月 5日 (水)

告知

こんにちは、先日生まれて初めて丸々1匹の鮭をさばいた金石です。
これを機会にと、出刃包丁なるものを新調し、
大きな鮭を3枚におろしたのですが...

刃先が背骨の下にいってしまったり、
アラの部分に大量の身が残ったり、
それはそれは珍プレーの連続でしたが、
自らがさばいた鮭の味は格別ですね。
残すところなく見事にたいらげました。

さて、昨日、小布施にある東京理科大学・まちづくり研究所の
ミーティングに参加してまいりました。

実のところ、打合せ内容もよくわからぬまま駆けつけてしまったのですが
(大変失礼いたしました...)、話を聞いてビックリ!!
なんと、11月15日(土)に行われるシンポジウムで、
修景事業の活動を発表できることとなりました!!

そんな大役を頂いていたにもかかわらず、
何も知らぬままにノコノコとミーティングに行ってしまった
自分を大いに恥じつつ、
頂いた5分間でどういう発表をしようか?
と、現在思案中であり