もつもたない、つかうつかわない
建物をつくるとき、
我々の手で全ての作業を行うことは、
技術や資格や日程の問題などで
不可能なので、
様々な職人さんに、様々な工事をお願いします。
お願いするときに大事な事は
お金のことや会社の規模など、いろいろあると思いますが
そのなかで、「技術の問題」というのもあります。
古民家再生など、古い建物を扱う場合にはとくに、
「職人の腕」によって、その出来が左右します。
ということは、お施主さんや我々としては、
できるだけ腕のいい職人さん、技術をもつ職人さんに
仕事をお願いしたいというのが本音であり、
そういった人を探すことが我々の仕事でもあるわけです。
そんな中で最近、気づいたことがあります。それは、
職人は「技術を持つ職人」と「技術をもたない職人」
には分けられない。
ということ。
さて、どういうことか。
X・Y軸のあるグラフを思い浮かべてください。
横のX軸を「技術」軸とします。
右へ行くほど、技術を持つ職人ということです。
そして、縦のY軸を「使用」軸とします。
上に行くほど、自分のもつ技術を使う職人ということです。
これで4つのタイプ分けができたことになります。
①右上:技術を持ち、それを使う職人
②右下:技術を持つが、それを使わない職人
③左上:技術は持たないが、それを使う職人
④左下:技術を持たないので、それを使うことのできない職人
こうして分類してみると、厄介な存在に気がつきます。
それは②タイプ。
できればこういう職人にも、仕事はお願いしたくないのですが、
一つ救いなのは、
技術というのはある程度客観的なもので、
一朝一夕には「持つ」ことはできないけれど、
使う使わないは、職人のやる気などによって左右されることも
あるということです。
ですから我々が、職人にとって技術の使い甲斐のある「桧舞台」
を用意することができればきっと、
②から①へと変わる職人もいることでしょう。
そういう仕事も、時には必要になるのだと、思います。
西山哲雄
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