2011年12月24日 (土)

達磨窯火入れ(2回目)

メリークリスマス。
寒くなってきました。いよいよ冬本番です。
「寒い」→「温まろう」→「火入れ」
という無理やりな流れで、12/21(水)~22(木)に
2回目の達磨窯の火入れを行いました。

前回同様、窯の中身の大半は既成の瓦たちですが...
今回は8月に開催した瓦ワークショップの作品や
桟瓦、敷瓦の試作品も窯の中へ入っています。

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温度計の針は当たり前のように「0℃」。
かじかむ手先を温めるべく窯の両側の焚き口から着火します。

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初めは焚き口の口元でチョロチョロと...
今回は半日以上かけて「炙り焚き」です。
この工程で、窯と瓦の水分を飛ばします。

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夕闇が迫る頃には窯も温まってきます。
この時点で窯内部の温度は約400℃。

深夜、いよいよ「本焚き」開始です。

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600℃を超えると、焼成室内部の瓦たちも赤く光を帯び初め、
煙突からもしばしば炎が立ち上がります。
夜の達磨窯、土の質感とオレンジ色の炎。
私の大好きな光景。

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窯の中の瓦たち。
当たり前の光景なんだろうけど、
ただの土の塊が光り輝き始める姿に感動。

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窯も熱気を帯びてきました。

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薪をくべる土屋氏。
眩しくて顔を歪めているのではありません。
この距離でも熱気が襲ってきて熱いのです。

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耐火煉瓦もオレンジ色に...

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再び窯の中。だいぶ透き通った色になってきました。

で、朝を迎えて窯の中は約800℃。
外は氷点下の張り詰めた空気...

10:30頃、900℃を超えたあたりで最終工程「コミ」に入ります。
「コミ」とは大量の松葉と薪を窯に放り込んで、窯を塞ぐ工程。
この工程のレポートはまた後日。
理由は写真を撮る暇がなかったから。
前回の窯焚きの様子でじっくり説明します。

肝心なところを省略してしまいましたが、
「コミ」の後の達磨窯。

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来週、窯開け予定です。
以上、久々の報告でした。

金石

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2009年6月18日 (木)

古色仕上げ奮闘記 ~その2~

こんにちは、松煙やベンガラで
手のひらが真っ黒になっている金石です。

さて、先日のブログでも紹介した「古色仕上げ」、
予想通りかなり悪戦苦闘しております。

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・色合いの問題
・濃度の問題
・拭き取りのタイミング
・木材の仕上げの度合いと塗料の水分量
・乾燥後の乾拭きの程度
・塗装面保護のための柿渋の塗布、、、等

本当に様々な要素が絡み合っています。
同じ塗料を塗っても仕上がりが違ってきたりなんかして、
いろいろと試したけれども、

 よくわかったようで全然わからない

これが現在の正直な感想です...

でもまぁ、だいたいの要領は掴んできたことだし、
あとは現場であれこれやってみるかな?
そう思って、たくさんのサンプルを持って現場に向かったのですが、
改めて現場を見渡すと...

あれれ??
一口に古材といってもいろんな色があるもんだ...

そう、本当にいろんな色、艶の古材があって、
どれを目指していいのかわからなくなってしまいました。

今までは梁や小屋組みの掃除をしていた関係で、
それらの部材の色を目指してやっていましたが、
ひとたび壁に目をやれば
柱や窓枠はまた違った色合いではないですか!
さらに柱にいたっては部屋によって
表情がまったく違うときています。

この現実を目の前に、

 あっ、そうか!
 いろんな色、艶があっていいのかもしれない!

と考えが変わりました。
要は建物全体としての色調が整えばいいのですから、
なにもペンキで塗ったように
全てを同じ色にすることはないのです。
(むしろ、全ての部材が均一な色艶の方が不自然かも?)

なんだか良い意味で
「己の中の凝り固まった考え」が拭えたようで、
また少し違ったものの見方ができるようになった気がします。

≪本日の実験結果≫
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塗装面保護のために柿渋を塗り重ねると
ベンガラの赤味が若干失われるらしい...
(手前2枚の下半分が柿渋を塗り重ねた部分)

金石健太

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2009年6月11日 (木)

古色仕上げ奮闘記 ~その1~

こんにちは、大学の友人の結婚式に参加するため、
昨日休暇を貰っていた金石です。
本当であれば昨日が私のブログ当番だったのですが、
そこはご勘弁いただいて、本日付でUPします。

さて、本日よりいよいよ古色塗りの作業開始です。
まずは塗料の調合から...
松煙・ベンガラ・柿渋・水の分量を調整しながら、
目指すべき色を作っていきます。

材料の中でも色の予測が困難なのが「柿渋」。
数週間単位で徐々に発色していくので、
塗った直後ではほとんど色が現れません。
柿渋だけを塗るのであれば、
今までの経験から「こんな色になる」とだいたいの予測はつきますが、
今回は、松煙やベンガラと一緒に塗るので、
どれだけの発色が現れるのかが今のところ予測不能です。
でもまぁ、こればかりはやってみるしかないので、
ここは割り切って考えて、色サンプルの数を増やして対応することにしました。

で、、、
結論から申しますと、
今日のところでは目指すべき色の調合はうまくいきませんでした...
これからかなり苦労しそうです。

今日失敗したのは、「色合い」より「濃度」の問題でした。
できるだけ材料を無駄にしないように、
かつたくさんの色サンプルが欲しかったので、
私は次のような方法をとりました。

定量の松煙・柿渋・水を混ぜ合わせ、
赤や茶の色合いを出すベンガラを少しずつ加えながらサンプルを作成する。

つまり、ベンガラの量だけを変化させて、
徐々に黒から赤(あるいは茶)になるような色サンプルを作ろうとしたのですが、
この方法では濃度が一定に保てないことがわかったのです。

ここで今回の材料をもう一度見てみましょう。

 松煙・ベンガラ → 粉末状の固体
 柿渋 ・ 水   → 液体

見ての通り固体と液体です。
私はベンガラ以外をある分量に固定して、
固体であるベンガラの量を変化させました。
考えてみれば当然ですが、
「色合い」と同時に「濃度」も変化してしまいます。

ちょうどカルピスの「甘さ加減」と「トロ味加減」と同じです。
カルピスが濃すぎてストローで飲めないことはありませんが、
塗装の世界では色載りの都合でこの「トロ味加減」が大事なのです。

今日のように作った色サンプルでは、
黒に近い色(つまりベンガラが少ない状態)は調合した塗料が水っぽく、
木材に塗っても色が載りませんでした。
逆に赤(茶)味を帯びるにつれて塗料の濃度は増し、
木材に塗ったときにドロッとした感じで色が載り過ぎます。
どうやら木材に塗る際には、適した固体と液体のバランスが必要のようです。

これが今日の失敗の大きな原因...

でも肝心の「適した固体と液体のバランス」はなんとなく掴みました。
塗る材種にもよりますが、だいたい

 固体    液体
   3   :     5

今回の材料だとこのくらいです。
この比率を保ちながら「色合い」を変えていけばいいのです。

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金石健太

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2009年5月20日 (水)

コンクリートの表情

こんにちは、いよいよ30代に足を踏み入れた金石です。

先日から再開した旧山田写真館の工事報告です。
本日の作業内容はこちら。

 1.外壁水切りの加工・取り付け
 2.コンクリート基礎表面のビシャン仕上げ加工

2.については先日の土屋氏のブログの紹介にあったとおりです。
その後、土屋氏はめでたく「ビシャン職人」となったわけでありますが、
本日の午後、所用で席を外したため、
私が代打として作業したというわけです。
で、本日はそこで思ったことを...

ゴンッ、ゴンッ、ゴンッ・・・

多くの観光客の行き交う国道に
重たく不気味な音を響かせながら、
この地味な作業は延々と続きます。

時折、現場の前に立ち止まった観光客の方から、
「あら、石みたいになっていいわねぇ」なんて
励ましの言葉をいただきながら、
大量の汗をかきかき手を動かして考えておりました。

 この作業は「コンクリート」を「石」に見せるための作業なのか?

と...
たしかに、我々も冗談半分で仕上がった面を
「石っぽい」なんて言ってみたりはしておりますが、
「コンクリートを石に見せる」という考え方には
いささか違和感を覚えずにはいられません。

そりゃぁそうですよね?
今、目の前にしてハンマーで叩いているのは
まぎれもなく「コンクリート」ですから。
「石」を目指すのであれば、
経済的な問題はあれ、初めから石で施工すべきでしょう。

何かに似せてつくられた素材は、
やはりどうしても「偽者感」が付きまとい、
どこかシラけた表情になってしまいます。
注意して世の中を見ると、
そういう素材はたくさん転がっています。

なにも目に限った話ではないですが、
人間の感覚って意外と繊細に厳しくジャッジしています。

では、今コンクリートをハンマーで叩いているこの作業は何なのか...?

そんなことをゴンゴンっとやりながら考えていたのです。
で、自分なりの答え。

 この素材はまぎれもなくコンクリートです。
 建物の基礎としてはなかなか優秀な素材です。
 ただ...
 仕上がった表面がどこかのっぺりとしてしまい、
 その質感が古い建物には似合いません。
 だから、表面を叩いて微妙な陰影をつけているのです。

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そもそも、

 「コンクリート」→「のっぺり」

という表情が、どこか当たり前のように感じておりました。
が、考えてみるとそれは
シンプルな施工方法によって生み出される表情の一部に過ぎません。

つまり、型枠に流し込んで固まった後、
型枠を剥がした状態が普段我々がよく目にする「コンクリート」ってだけで、

 「コンクリート」→「ツルツル・のっぺり」
          →「ザラザラ・凸凹」

でもいいわけです。
よく考えてみると「石」だって

 「石」→「ツルツル・のっぺり」:墓石タイプの磨き仕上げ
    →「ザラザラ・凸凹」:切石タイプの叩き仕上げ

と、同じ石でも加工によって表情は違いますよね?
今回のコンクリートの仕上げもこれと同じです。

まぁ、そんなわけでゴンゴンッとやっております。
仕上がってしまえば誰もこんなところを気にしないとは思いますけどね...
それはそれで理想的なカタチです。
気にしないってことは、建物との違和感がないってことですから...

金石健太

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2009年4月23日 (木)

茅葺き工事@白馬 ~その4~

こんにちは、4月初日から始まった白馬村での茅葺き工事、
いよいよ最後の仕上げの刈り込み作業中の金石です。

先日の話ですが...

現場に到着すると思いがけない光景に遭遇しました。

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茅葺き屋根が光ってる!!

この日の前の晩に強い雨が降って、
明け方からはカラッと晴れていました。
そのせいもあって屋根の表面が少し濡れていたのですが...

ちょうど「眺める位置」と「屋根勾配」と「太陽の位置」、
それに先に述べた条件が重なり合って美しい光景が生まれていたようです。

夕日に照らされて黄金色に光る屋根の姿は見たことがありますが、
このように本当にキラキラと光るのは初めて目にします。

葺きたてホヤホヤの茅屋根が見せてくれる貴重な一瞬です。

金石健太

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2009年1月22日 (木)

お祭り気分な光

こんにちは、年末に購入した
800円の作業靴が壊れ始めているのを発見し、
少々落ち込み気味の金石です。

先日より作業が始まった舞台の組立作業ですが、
本日をもちまして、だいたいの形が完成しました。

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壁面に固定しているのは、
ベニヤ板に和紙を貼り付けたボード。

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ステージにはカーペットを敷き、
照明用の機材を設置すると完成です。

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照明に灯がともった途端、舞台周辺の空気が一変しました。
光の当て方ひとつで場の雰囲気はガラッと変わるもんだ、
と改めて実感...
こんな色の照明、日常生活では滅多に目にしませんもんね。
仕事中とはいえ、お祭り気分も高まります。

金石健太

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2008年9月16日 (火)

獅子舞の演出

こんにちは、今年も各地区の秋祭りをハシゴしている金石です。

いろいろな神社で獅子舞を見ているせいか、
獅子舞の舞台演出にまで目が行くようになってしまいました...

一番ガッカリするパターンは、
なんといっても神社の境内の照明が蛍光灯でしょう。
闇を作り出す大きな軒裏空間や、
その闇に怪しく光る獅子舞の面といった洗練された演出も
この白々しい光のせいですべて台無しです。

せめてこの日くらいは気を利かせて白熱灯に替える程度の
気の利かせようがあってもいいかと思うのですが...
非常に残念でなりません。

やはり獅子舞は闇の空間を背負って初めて生命感が宿るように思います。
獅子舞の面を間近で見るたびに、
この色と仕上げは闇の中でこそ生きるっ!!
と心の中で叫んでおります。
例えるなら、暗闇の中で鈍く光る金に通ずる「美」が、
獅子舞にあるように思うのです。

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これが松明の灯かりだったなら、
さらに「揺らめき」の要素がプラスされるわけです。
そうなれば獅子の怪しさはグンと増して、
その存在感はさらに際立つことでしょう。

今更ながら、日本人の培ってきた美意識に敬意を抱かずにはいられません。

残念ながら、近所の秋祭りでは松明の灯かりのところはないのです...
一度でいいから、
照明器具ではなく松明の明かりの中で獅子舞を見てみたいものです。

金石健太

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2008年7月30日 (水)

待望の・・・

こんにちは、昨日の西山氏のブログにあった
「2つのカメラの共通点」が無性に気になって、
仕事も手につかない金石です。

さて、初夏の匂い漂う6月初めから新しい現場が始まってから2か月弱。
すっかり夏本番の陽射しに変わってきた今日この頃ですが、、
本日、現場に待望の「アレ」がやってきました!!

それはズバリ、こちらっ!

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写真を見るなり「なんだ、砕石かぁ...」と思った方、
残念、ハズレです。

よ~く見てください。
この写真の被写体は、地面の砕石ではありません。
私が撮ったのは「影」です。

もうおわかりいただけたでしょうか?
本日、ついに建物の屋根が架かりましたっ!!

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これで体力と気力をグングンと奪っていく
あの夏の強烈な日差しとオサラバです。

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(最期の青空)

今まで日陰とは縁のなかった灼熱の現場に、
突如としてガラ~ンと大きな日陰空間ができたわけです。
まだ壁が貼られていないため、下の沢から吹き上げてくる風も心地良く、
夏場の作業空間の質がグ~ンと向上いたしました!!

やはり「日陰」+「風」のコンビネーションは抜群だなぁとしみじみ感じた
金石健太

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2008年7月22日 (火)

心地良い塩梅

こんにちは、現場事務所が暑すぎて昼寝どころではないため、
たまらず原付バイクにまたがり、
やみくもに近所を爆走していた金石です。

結論。

 風がないなら自分から風を受けに行く

という発想の転換は大正解!!
なかなか爽やかな昼休みとなりました。
しかも「川沿いの空気は冷たい」という事実も掴みました。

そんなわけで非常に暑い日が続いておりますが、
最近の暑さを必死にしのぐ生活の中で、

 涼しくはないけれど心地良く感じる微妙な塩梅

というものが世の中に存在することに気付きました。

例えば、先日のブログでも書いたホタルの「点滅のリズム」。
眺めるだけで心が落ち着き、なぜか涼感をもたらします。
帰り道で見た赤色灯の点滅リズムではそうはいきません...

それに団扇で仰いだ「緩やかな風」。
冷房や扇風機の風のように物理的に冷たいわけではないのですが、
あのゆったりと体に当たる柔らかな風と
団扇を仰ぐリズムが心地良い涼感と眠りを誘います。

こうして気を付けて物事を見ていくと、
こういった事例はいくらでも出てきそうです。

特に「日本の夏といえば・・・」で挙げられるようなものは、
リズムであったり、風の当たり方であったり、
影のでき方だったり、音や匂いであったり、
なにかと「心地良く感じる仕掛け」が施してありそうです。

そんなことに気付いたら、
このクソ暑い中でも楽しい生活がありそうな気がしてきました。

これは完全に余談ですが、横着者の私とすれば、
団扇を差せば適度にパタパタやってくれるような
極めて簡単な造りの家電製品を望んでおります。
冷房はコストもかかるし疲れるし、扇風機の風は品が無いし...
家電メーカーの方々、是非ご検討ください。

金石健太

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2008年7月16日 (水)

ホタル狩り

こんにちは、ガラス屋さんに借りたブラックライトで
現場事務所でカブトムシを採ろうと試みたものの、
ものの見事に当てが外れ、朝から肩を落としていた金石です。

ライトを照射していた白いシーツには、
大量の羽アリと蛾とカナブンが集まっておりました。
悔しいので、この夏の間になんとかカブトムシを捕獲しようと、
どうでもいい野望を抱いております。

さて、今朝方のカブトムシは失敗したものの、
昨日の晩、家族で散歩を兼ねてホタルを見に近所の川へ出かけました。

すると...

いましたっ!
ホタルっ!!

あの独特の淡い光をゆっくりと点滅させながら、
数匹のホタルが優雅に川に沿って飛んでいるではないですか!

ホタルを発見するや、皆大興奮です。

あのなんとも言えない「ほのかな」光と、
川のせせらぎの音とがあいまって、風情満点です。

私の見解では、風情を醸し出すポイントは
ゆったりとした「光の点滅」にあるような気がしました。
光った時に描く軌道を目にして、消えた時の軌道を闇の中に思い描く。
この繰り返しのリズムがなんとも心地よいのです。

近所でこんな風景が見られる贅沢を噛締めながら、
清々しい気持ちで我が家へ帰ると、
なぜか私のおでこに特大の蚊のお土産が付いておりました...

いい歳しておでこの虫刺され跡に爪で×印をつけられた
金石健太

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