2009年12月25日 (金)

ヘリ

こんにちは、年の瀬迫ってついに我が家にも
新型インフルエンザが到来した金石です。

私はいたって元気だったのですが、
周囲への感染拡大を懸念して、
少し間自宅待機の措置を取っておりました。
その間、私は自宅でこれを作っていました...

Img_5007

こうしてみるとかなりカラフルですが、
これ、畳の縁(へり)です。
畳屋さんにお願いして、不要になった縁を頂いてきました。

これを何に使うかというと、、、

100_4390

このように刈り取った茅を縛るのに使おうと思っております。

写真は12月の頭にお邪魔した
茨城県の「やさと茅葺き屋根保存会」が毎年行っている茅刈りの様子。
ここで我々は「縄」に変わる素材として「畳の縁」と出会い、
このアイデアを早速頂戴した、というわけです。

今まで我々は茅を縛るのに縄を用いておりました。
実はこの縄、結構な厄介者だったんです。
というのも、1年経つと縄が傷んでなかなか再利用できず、
毎年新しく縄を購入する為、
余計な費用が掛かってしまっていたのでした。

そんなことなら安いビニール紐でも使えば?

そんなアドバイスが聞こえてきそうです...
確かにそうなんです。
ビニール紐でも十分に代用は効きます。
でも、それに切り替えるのを我々はずっとためらい続けてきました。

なぜか?

これは完全に自己満足の世界なんですが、
「画にならないから」というのが最大の理由です。

コストパフォーマンスを考えれば、
我々の判断は間違っていたと言わざるを得ません。
ただ、茅とビニール紐のマッチングが
どうしても景色にそぐわないのです。
茅刈りのときのテンションが維持できません。

そんなことを思い悩んでいるときに出会ったのが、
この畳の縁だったというわけです。

来年からは茅場でこれが活躍します。

金石健太

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2009年12月11日 (金)

茅回収の失敗談

こんにちは、茅の重さを改めて痛感した金石です。

と言いますのも、、、
先日、茅場に干してあった茅を回収してきました。

その際、我々はトンガリ(=6把)毎に
足元を縛って運んだのですが...

これが重い!!

茅場からトラックといった水平移動は可能なのですが、
トラックの荷台に積み込むといった垂直移動には
少々束が大きすぎました...
重くて仕事になりません。

思い返せば、昨年は茅場で茅が乾ききらなかった為、
トンガリをばらして1把ずつトラックに載せたのでした。
そんな経緯をすっかり忘れていた我々は、
何の躊躇もなく「6把を1束」にしていたのでした。

言い訳がましくなりますが、
我々が「6把を1束」にしていたのにも多少の理由があります。
我々が学生時代にお世話になっていた
小谷村の茅場では「6把を1束」だったんです。

Dsc02891
そのときの様子。(写真の彼は学生時代の私)

当時学生だった私は、
それを「重い」と感じておりませんでしたので、
今回も無意識的にそれに倣ったわけですが...

「こんなはずじゃない」

と落ち着いて考えてみると、
小谷村では「小茅」と称される背丈の短い茅でしたが、
我々の茅はススキ、いわゆる「大茅」です。
ここに今回の失敗の大きなポイントが隠されていそうです。

小茅と大茅では背丈もだいぶ違いますし、
冷静に判断すれば束の胴回り寸法が同じでも、
大茅の方が遥かに重くなるはずです。
案の定、担げないくらいに重くなってしまいました...

そこで、今年の反省を踏まえ、
来年に向けての提案事項。

持ち運び作業の効率も考慮して、
3把毎にトンガリにして干す。
そして、回収時にはその3把を1束とする。

要検討です。

金石健太

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2009年12月 8日 (火)

無意識の行為

こんにちは、マスクをしたままコップでお茶を飲んでしまい、
見事に返り討ちにあった金石です。

すっかりマスクの存在を忘れておりました。
気付いたときには時既に遅し、
ダラダラと服の上にお茶がこぼれ落ちたのでありました...

さて、、、
先日、茅箒の握り心地について書きましたが、
それに関連して、
茅場でついついしてしまうある事を思い出しました。

それがこれ。

Img_4930

おわかりいただけるでしょうか?
何をしているかというと、
茅の葉を取って茎だけにしているのです。

葉は枯れてくすんだ色なのですが、
茎は表面がつるっとしていて、
結構鮮やかな表情を見せてくれます。

だからどうした?
と言われると返す言葉もないんですが、
何と言いますか、その...
ほんの些細な快感なんですよね、茎だけの姿にするのが...

休憩時間に会話をしているときとか、
近くの落ちている茅を拾っては、
チマチマと葉を剥いてしまいます。
これを何かに使うかというとそんな事はなくて、
だいたいの場合はポイッと捨ててしまいます。

そう、何の得もしないどうでもいい作業を
なぜだか無意識のうちにしてしまうんです、この私...

ある日、茅場でこの「無意識の行為」の存在に気付いた私は、
注意深く周りの人間の手元を観察してみました。

すると、皆会話をしながら
せっせと茅の葉を剥いているではないですか!
そして、茎だけになると、ポイッ!

あれ?
皆、同じことをやってる...

このときは「不思議なもんだな」程度に思っていたのですが、
先日、茅箒の握り心地に感動して、
初めて納得のいく結論が出ました。

茅の茎のツルツル感は、理屈抜きで触り心地が良い。

これ、万人共通の感覚かと思います。

金石健太

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2009年12月 2日 (水)

お気に入りの一品

こんにちは、唐突な話ですが、
このブログを書いている最中にしゃっくりが止まらなくなりました。
長期戦を覚悟した矢先、

「ナイスしゃっくり」

と同僚から妙なコメントを頂いたところ、
なんとそれがきっかけでしゃっくりがピタッと止みました。

以上、どうでもいい話...

さて、、、
本日は私のお気に入りの一品を採り上げたいと思います。

その一品とは、昨日のブログに登場した西山氏特製の「茅箒」。
これにすっかり心奪われてしまいました。
何を隠そう、この私、
このような代物は今まで目にしたことがありませんでした。
草の箒といえばモロコシ(正確にはホウキモロコシというらしい)
と思い込んでいた私には、
まさに「目から鱗」の一品です。

なんといっても軽いっ!!

普段の箒の感覚に慣れている方は、
間違いなくこの軽さに驚くかと思います。
このボリュームに対してこの軽さ...
芯がスポンジ状のススキ特有のものかと思います。

そして、一番のお気に入りは握り心地の良さ!

このつるっとした表面が手に良く馴染みますし、
この「握り心地」と「軽さ」のバランスがまた絶妙です。
なかなか憎い代物を作ってくれたものです。

肝心の使い勝手は未知数ですが、
かなり良さそうな気がプンプンしてきます。
調べると、以前はこのようなものが
日常生活の中に普通にあったようです。
ということは、それなりの使い勝手が期待できます。

とはいえ、事務所にあるこの箒は西山氏の物なので、
使い勝手を自ら確認するためにも、
ここはひとつ自分で茅箒を作ってみることにしました。

干している茅を回収しに、また茅場に足を運ぶことですし...

金石健太

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2009年12月 1日 (火)

すすき

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茅刈りのついでに採取したススキの穂
         

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60分後、箒の完成。

西山哲雄

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2009年11月18日 (水)

茅刈り@木島平 2009

こんにちは、手持ちの金が1万円なのに、
誤って1食6万円もする朝食を頼んでしまい、
あたふたするという間抜けな夢で目が覚めた金石です。

のん気な夢ですね...
私の思考回路がバレてしまいそうです。

さて、本日は見事に天気を読み違えて、
カッパを着て茅刈り作業の1日となりました。

「カッパを着て」といっても雨対策ではないですよ。
山間部の季節はもはや冬、
カッパは舞い落ちる雪対策です。
そんな状況での作業であったため、
当然、作業の様子の写真はありません。
スイマセン...

まぁ、雨降りの思いを考えれば、
雪のほうが遥かに作業はしやすいです。
手はかじかみますが、体は思ったほど濡れません。
動いていれば体が凍えるようなこともありませんし、、、

そんなわけで、今日は天候の割に作業は順調に進みました。
昨年は約1週間費やした木島平での茅刈りでしたが、
今年は先日の雪の影響でほとんどが倒れ、
結局、2日間の作業で全て刈り終えてしまいました。

収穫量は昨年の3分の1弱といったところです。

明日、またこの茅場に道具を回収しに行くので、
そのときに現場の写真を撮って、
再度ここで報告します。

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今年のトンガリ帽子はこんな感じ。

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見事に倒れてしまった茅...

金石健太

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2009年11月13日 (金)

嬉しい珍事

こんにちは、やや興奮気味の金石です。

何に興奮したか?
こちらの写真をご覧ください。

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木島平の茅場:11/4(水)撮影

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木島平の茅場:11/13(金)撮影

なんと、倒れていたはずの茅が起き上がっていましたっ!
本日、とある情報を頼りに新たな茅場を捜し求め、
飯山市方面へ出掛けてきました。
結果的には、新たな茅場は量が少なく断念したのですが、
せっかく遠出したのだからと
少し回り道して木島平の茅場を見てきました。

前回訪れた際には、かなり雪が残っていたのですが、
もうすっかり雪も溶け、
山は赤く染まり、茅も良い感じに枯れてきています...

あれれ?

茅場へ向かう車中で、異変に気付きました。

「茅が枯れている」ってなんだか変な光景だ...

そう、以前は雪で倒れて茅自体が景色から消えていたのです。
なのに枯れている茅が見えている?
そんなはずはないと思いつつ、
茅場を訪れてみると先程の光景です。

Img_4918_2

確かに倒れた茅が起き上がっています。
きっと茎が折れなかったものは、
雪の重りがなくなったおかげで起き上がれたんだと思います。

まぁ、大半は本当に倒れてしまっていますが、
これだけの量が残っているのであれば是非刈り取りたいところ。
早速、来週から待望の茅刈り開始です!

それにしても植物の形って上手くできているもんだなぁ、
と改めて感心させられます。
20cmの積雪に耐えた茅たちに感謝しながら、
ジャンジャン刈り取っていきます!

金石健太

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2009年11月10日 (火)

季節外れの・・・

こんにちは、トイレで用を足しているときに、
コンコンッとノックされたときの
正しい対処法がわからなかった金石です。

周囲の人間へのアンケート調査の結果は、
「中からノックし返す」というものが圧倒的でした。
なるほど...
考えてもみませんでしたが、上手い対処法です。
自分の存在を的確に相手に示し、
かつ、己の匿名性はしっかりと確保できています。
いやぁ、こんな簡単なことができなかったとは...

ちなみに私はというと、
「何と言葉を返せば良いのか?」
という事をしきりに考えておりました...

さて、ここからが本題。

先日のブログでもチラッと述べましたが、
先週末に季節外れの雪が降りました。

私はそのとき実家のある千葉に帰省中だったのですが、
信州で雪が降ったことを耳にして、
「こんな時期にもう雪かぁ...」
とわりとのん気に構えていたような気がします。

ところが...
翌日、高速道路を自動車で走っていると、
昼間で日が射しているにもかかわらず、
軽井沢周辺から北斜面に真っ白な雪が積もっています。

えぇっ!!

雪が舞った程度を思い描いていた私は、
即座に頭の中のイメージを設定し直しました。

ん??
ってことは...

平地より一足早く冬が訪れる茅場の状況が気になります。
というわけで先日様子を見に行ってきました。

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今年から刈り取る予定だった飯山の茅場。

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一番量が見込める木島平の茅場。

どちらも一面茅の穂が広がっていたのに、
まるで一面刈り取ったかの如く
見通しの良い空間に変わっていました。

そう、茅を倒した犯人は「季節外れの雪」です...

金石健太

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2009年10月19日 (月)

茅場@木島平2009

こんにちは。ここ数日で見事にリバウンドした、土屋です。

さて、先日、木島平の茅場の様子を見てきました。

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100_3824

上の写真が今年の写真で、
下の写真が昨年の11月中旬の写真ですが、
比べるとまだ茎も葉も青々としていて、
刈り取りまでにはもうしばらく時間がかかりそうです。

見に行った際、この土地の持ち主のおばあさんに、
この土地について、いろいろ伺うことができました。

終戦後、中国から帰ってきたおばあさんとご主人が、
もともと山だった電気もきていないこの土地で、
ランプ生活をしながら何年もかけて開墾をしたそうです。
重機や耕運機が満足になかっただろう時代に、
これだけの面積を開墾するのはどれだけ大変だったことか、
容易に想像がつきます。

そして、いろいろな作物つくりに挑戦し、
この辺りでいち早くズッキーニの栽培などもしていたそうです。

現在、おばあさんは一人暮らしで、
冬場の間だけは雪が多いため、この土地を離れるそうですが、
決して利便性のよくないこの土地に住み続けているのは、
この土地への愛着や思い入れが強いからだと思います。

この土地で茅を刈り取らせてもらえることに感謝するとともに、
ここで刈り取られた茅がどういった建物に、
どのように使われたのか伝えることで、
少しでもおばあさんに喜んでもらえたらと思います。

土屋 直人

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2009年10月16日 (金)

継続のパワー

こんにちは、試験前の追い込み真っ只中の金石です。

昨日、約1ヶ月の間我々が関与したとある仕事が完了しました。
本日の内容は、そこで知り合った方たちへの感謝の意も込めて
かなり私的に綴りますので、そのつもりで。
あしからず...

実は我々修景事業の面々は、
お互いの作業の様子を考慮しながら、
約1ヶ月の間一人ずつ一週間交代で
とある工場の作業を手伝っておりました。

「慣れない作業を手伝う身分」の私にとって、
1週間という時間は果てしなく長く遠い道程です...

そう自分で思っていたせいか、
最初の1週間はその日その日が終わることで頭が一杯。
自分の担当する作業を1日行い、
1日が終わると「あぁ~、背中痛ぇ」なんて言いながら、
「今週もあと2日かぁ」と自分の残りの作業日を
カウントダウンして過ごしていました。

 割と単調な同じ作業を1週間繰り返す

考えてみたら「茅拵(ごしら)え」以来の経験です。
そして、初めの1週間を終えた時点で大事なことを思い出しました。

 単調な作業の本質は、全工程を体験して初めて見えてくる

「塵も積もれば山となる」という言葉に例えるならば、
一度「山」を経験してみないうちは、
「塵を積もらせている作業」の本質が見えてこない。
そんなことを茅拵えのときに思いました。

茅葺きの場合、「山」は茅葺き屋根を完成させること。
「塵を積もらせている作業」は延々と続く茅刈りや茅拵え作業。

単調作業は、ひとつひとつの作業の質もさることながら、
「継続すること」が膨大なパワーを生み出します。
一連の作業に関わって初めてそう思えるようになりました。

人々を惹きつける茅葺き屋根の美しさは、
実はこうした「継続」のパワーがあるからだ、
というのが茅葺きにおける私の自論です。

で、それを今回のお手伝いをした私に当てはめてみると、、、
恥ずかしながら「塵と格闘している人間」でした...

というわけで、次に回ってきた順番のときには、
そんな反省をこっそりと懐にしまいながら1週間作業に挑みました。

僕ら以外はほとんど1ヶ月間この作業を続けている方たちです。
1週間単位で作業に取り組んでいる私と、
1ヶ月単位で作業に取り組んでいる周りの人たち。
「同じ作業でも、きっと見えている景色も違うんだろうなぁ」
そう心の中で思いながら、
尊敬の念も込めてその作業の様子をそっと横目で追っていました...

今回お世話になった工場の皆さん、
皆さんは本当に「カッコイイ!」、そう心から思います。
こうして大切なことを思い出せたのも、
皆さんが用意してくれた環境のおかげです。

本当に本当にありがとう。

金石健太

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