2012年7月11日 (水)

10年目のつぶやき

かなり久々の更新です。
今回も達磨窯火入れの報告を...

7/7(土)~8(日)にかけて達磨窯に火を入れました。
7/7の七夕の夜に火入れをしたのには理由があって、
その日の小布施ッションの講師の先生が
建築家の隈研吾先生だったからです。

時は10年前...
当時大学生だった私は、お世話になっていた職人さんに
小布施ッションなるイベントを教えていただきました。
「講師は建築家らしいよ・・・」とだけ情報を持参した私は、
会場の下駄箱で隈研吾先生に会ってド肝を抜かれたのを
今でも鮮明に覚えています。

ナンデ?この人、ひょっとしてクマケンゴ??

その1分後、これから始まる小布施ッションという
イベントの講師は隈研吾先生であることを知るわけです。
さらに驚かされたのは、
その後のパーティーで知り合った方々の目の輝きでした。
一晩にしてすっかり感化された私は、
翌日の朝から(頼まれてもいないのに)
小布施堂に入り浸っていたのでした。

そんな訳で、「隈研吾先生」+「小布施ッション」の組み合わせは、
現在に至る私の大きなキッカケであり、
大事な大事な出来事なのです。
しかも10年ぶりということで、なんだか節目のタイミングでもあります。

普段、仕事に追われがちな私ですが、
ここは無理をしてでも窯に火を入れようと急に思い立ったわけです。

で、今回の窯焚きの様子。

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隈研吾先生も達磨窯へ足を運んでくださいました。

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初めて小布施ッションに来てから早10年。
私に多大なる影響を与えてくれた方々のように、
自分も頑張れているのだろうか?
密かに一人反省会を開催しながら、
小布施の山里で窯焚きは続きます。

午前8:30、初めて1000℃に到達。
でも、相変わらず火色の見極めはわからず...

途中、豪雨に会って心が折れそうになり、
夜中には獣の足音に腰を抜かし、
なんだかんだで、無事に窯焚きは終了しました。
(相変わらず、窯焚き作業に手一杯で写真が少ないですが...)

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で、今回わかったこと。

一つ、
10年前にはなかったモウモウとした黒煙が、
小布施の空に舞い上がっているという事実。

一つ、
見事に素人ばかりだけど、
楽しく真剣に窯焚きをする仲間がいるという事実。

ビジネス的にはゆっくり過ぎるペースだけど、
なかなか悪くない結果な気がします。

金石健太

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2011年12月24日 (土)

達磨窯火入れ(2回目)

メリークリスマス。
寒くなってきました。いよいよ冬本番です。
「寒い」→「温まろう」→「火入れ」
という無理やりな流れで、12/21(水)~22(木)に
2回目の達磨窯の火入れを行いました。

前回同様、窯の中身の大半は既成の瓦たちですが...
今回は8月に開催した瓦ワークショップの作品や
桟瓦、敷瓦の試作品も窯の中へ入っています。

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温度計の針は当たり前のように「0℃」。
かじかむ手先を温めるべく窯の両側の焚き口から着火します。

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初めは焚き口の口元でチョロチョロと...
今回は半日以上かけて「炙り焚き」です。
この工程で、窯と瓦の水分を飛ばします。

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夕闇が迫る頃には窯も温まってきます。
この時点で窯内部の温度は約400℃。

深夜、いよいよ「本焚き」開始です。

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600℃を超えると、焼成室内部の瓦たちも赤く光を帯び初め、
煙突からもしばしば炎が立ち上がります。
夜の達磨窯、土の質感とオレンジ色の炎。
私の大好きな光景。

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窯の中の瓦たち。
当たり前の光景なんだろうけど、
ただの土の塊が光り輝き始める姿に感動。

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窯も熱気を帯びてきました。

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薪をくべる土屋氏。
眩しくて顔を歪めているのではありません。
この距離でも熱気が襲ってきて熱いのです。

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耐火煉瓦もオレンジ色に...

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再び窯の中。だいぶ透き通った色になってきました。

で、朝を迎えて窯の中は約800℃。
外は氷点下の張り詰めた空気...

10:30頃、900℃を超えたあたりで最終工程「コミ」に入ります。
「コミ」とは大量の松葉と薪を窯に放り込んで、窯を塞ぐ工程。
この工程のレポートはまた後日。
理由は写真を撮る暇がなかったから。
前回の窯焚きの様子でじっくり説明します。

肝心なところを省略してしまいましたが、
「コミ」の後の達磨窯。

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来週、窯開け予定です。
以上、久々の報告でした。

金石

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2011年8月20日 (土)

達磨窯@小布施 初火入れ ~その1~

各方面のみなさまがた

大変ご無沙汰しており、恐縮です。
「最近ブログどうしたの?」との、
皆様からのご指摘に胸がつまる思いであります。

そんな中、良いご報告です!
8月7日、8日の2日間、達磨窯に初の火入れを行ないました。

この日は8日の小布施ッションの講師もしていただいた、
武蔵野美術大学基礎デザイン学科教授の原研哉先生と、
ゼミの学生たちをお迎えしての火入れとなりました。

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簡素ながらも安全と成功を願う儀式を執り行った後、
原先生に火入れをしていただきました。

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これまで、窯を太らせるための火は入れてきましたが、
今回は、瓦を焼くときと同じように火入れをしました。

この達磨窯にとって初の火入れであるとともに、
私たちにとっても初の火入れになります。
私と西山に至っては、火入れを見たことすらなく、
何事も手探りな感じで、この後丸一日かけて火入れに臨みました。

その奮闘ぶりは、今後お伝えしていきたいと思います。

追伸
今回の火入れは、甘楽の火入式のような完成を祝うものではなく、
窯を完成させるために行なうものだったため、
広くお声掛けしませんでしたが、
窯が完成し、いざ、瓦を焼き始めるまでに至った暁には、
お世話になった皆様をお呼びし、
火入式を行いたいと考えておりますので、
そのときはぜひ、足をお運びいただきたいと思います。

土屋 直人

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2010年11月23日 (火)

KURA

各方面のみなさまがた

大変ご無沙汰しており、恐縮です。

すっかりペースを忘れてしまいました・・。

さてさて、おしらせです。

今月20日発売のKURAに取り上げていただきました。

頁をめくっていただくと、わかるかと思います。

本当は、頁をめくっていただかなくても、わかります。

各種書店、各種コンビニ等で、是非手にとっていただけたらと思います。

にしやま

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2010年7月22日 (木)

達磨窯@小布施 作業報告 ~その15~

こんにちは。すっかりサボリ癖のついていた、土屋です。
これからまた心を入れ替えたいと思います。

さて、一応の完成を見せた達磨窯ですが、
本当の完成までにはもう少し工程が残っていますが、
現在は「火を入れながら窯を太らせる」工程です。

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これは、戸口と呼ばれる瓦を出し入れするための開口を、
瓦と砂、さらに木で蓋をしているところです。
仮の煙突も取り付けました。

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そして、いよいよ火入れ。
今回、実際に瓦を焼くときの900度という温度までは、
窯の温度も上がってなかったと思いますが、
焚き口にいた百足は焦げていました。
また、心なしか焚き口の上に飾られた恵比寿さんも、
熱そうな顔に見えます。

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燃焼室のアーチの部分を、
乾き具合を見ながら太らせて(塗り重ねて)いきます。

そもそも、なぜ火を入れながら太らせる必要があるかというと、
とくにこの燃焼室のアーチの部分を太らせるため、
といっても過言ではありません。

この部分は瓦をせり出しながら、
最後は竹を渡してアーチをかけてあるだけで、
他の部分に比べて厚みがありません。
そのため、水気を含んだ粘土を塗り重ねると、
重みで落ちてしまう危険性があります。

そこで、短時間で水分を飛ばしながら塗り重ねるために、
火を入れながらの作業になるわけです。

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太る前。

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現在。

ここからもう一太らせさせていきます。

土屋 直人

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2010年6月23日 (水)

達磨窯のできるまで。

こんにちは、にしやまです。

さて、動画をつくってみました。
達磨窯をつくるときに、定点観測の写真を
撮りつづけていたので、
それをスライドショーにしてみました。
少し長いですが、
お時間のあるときに見ていただくと、
達磨窯のつくられかたがわかります。

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2010年6月21日 (月)

Pin-Coro

こんにちは、「ピンコロ」製作中の金石です。

ピンコロ???

なにやら耳慣れない響きですが、
瓦づくりでは大切な役割の道具です。

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こちらが噂の「ピンコロ」...
瓦を窯詰めする際に、瓦に引っ掛けて使います。
瓦と瓦の間の空間を確保する為にこれを使うのだと思います。

「・・・だと思います」という自信のない表現なのには訳があって、
我々はまだ窯詰めをした経験がないので、
正しくはどう使うのか?何のための道具なのか?
と、未だに実態が掴みきれていないのです。

今のところわかっているのは、

 1.呼び名が「ピンコロ」である

 2.同じ目的の道具でも、地方によって形状が違うらしい

ということくらい。
しかも、この呼び名も形も
我々が指導してもらっている群馬エリアでのものであって、
北信地域でのこの道具の詳細はこれから調べる必要があります。

そんな状態なのですが、
近い将来必要になりそうなので、
暇を見つけてはせっせと製作しております。

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せっかくの機会なので、
地元の瓦粘土の他に淡路の瓦粘土でもつくってみました。
ちなみに、茶色い方が地元の粘土、
青味のある方が淡路の粘土です。

金石健太

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2010年6月 7日 (月)

かんちがい

我々が探していたのは、
土管ではなく陶管でした。

そういうわけで、こんにちは
にしやまです。

前回、達磨窯に使う煙突用の土管を探している
と書きました。

前回の記事を書いた後も、ネットで土管のありかを
探していたのですが、
調べを進めていくと、

 陶管

なる言葉を発見。よくよくみてみると、
どうやらこの「陶管」こそが、我々の探しているものである
ことがわかったのです。

どうりで、土管で検索しても、
なかなか欲しい情報にたどり着けなかったわけです。

というわけで、その後無事に取り扱い業者をみつけ・・

001
早速とりにいってきました。

この地方では、陶管が町の特選ブランドになるほどで、
かつてはその生産が盛んだったということですが、
それも今ではわずか一社を残すのみとのこと。
それだけ陶管の需要がなくなったということかもしれませんが、
関東圏でみてもこの会社のみということで、
遠くから陶管を求めて来る人もいるようです。

我々もまさに、ですが。

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敷地に積み上げられた陶管。
正確にいうとこちらは土管(素焼き土管)です。
一度トンネル窯を稼働させると、
最低でも1日に5千本の土管が焼けるそうです。

002
高く積み上げられたパレットがわかるでしょうか?
これだけのパレットを必要とするほどの土管が
焼かれるということです。
なんせ一日5千本ですから・・。

西山哲雄

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2010年6月 4日 (金)

達磨窯@小布施 作業報告 ~その14~

こんにちは。高校時代、野球ではろくに肉刺もできなかったのに、
窯づくりでスコップやら鏝での肉刺ができている、土屋です。

さて、耐火煉瓦を積み終わった焼成室のアーチですが、
下地は火入れの時に燃やしてしまうものだと思っていましたが、
甘楽町での窯づくりの写真をよく見てみると、
火入れの前に外していたことが分かり、
少々不安ながらも外してみることにしました。

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下地のパネルの足を恐る恐る取り外し、
下地を叩き落としていきます。
何とか最悪の事態は免れ、無事に取り外し完了。
アーチ構造を考えた人はほんとすげーな、と思った瞬間でした。

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焼成室の中は思ったよりも広く、
戸口の幅も広めにしたので、移動も楽々です。
また下地に接していた面は、
なんとも素材感のあるいい表情に仕上がっていました。

さてさて、焼成室のアーチの仕上げと一緒に、
燃焼室の屋根のアーチも仕上ていきます。

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縄をかけながらせり出させてきた瓦の上に
割り竹をのせ、その上に粘土を塗って屋根のアーチの完成です。
これでようやく以前ご紹介した、

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達磨窯の(一応の)完成!

この状態になったわけですが、
(一応の)とあるように、まだ本当の完成ではありません。
ここからの作業はサボることなく、
お伝えしていきたいと思います!

土屋 直人

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2010年6月 3日 (木)

達磨窯@小布施 作業報告 ~その15~

こんにちは、
地下足袋のハゼ止めのデザインが大好きな金石です。

さて、久々の達磨窯のライブ報告です。

ひとまず各部屋が完成した達磨窯ですが、
これからは壁に土を塗って窯を太らせる作業に突入です。

ですが、、、
その前に瓦を出し入れする戸口部分にL型アングルを固定して、
燃焼室に蓋ができるように細工をしました。

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このアングルでできた凹部に
上から板を差し込んで蓋をします。
実際には、窯の内壁の位置に瓦と粘土で一度蓋をして、
現状の窯の壁厚部分に砂を詰めます。
その砂がこぼれ落ちないように、
板を差し込んで蓋をするというわけです。

で、本日はというと左官仕事です。
写真を見てお気づきかと思われますが、
前回塗った面が乾燥して大きくひび割れてしまいました。
表面もすっかり乾いたので、
このひび割れた面の上塗りをすることにしました。

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それにしても結構な亀裂...
シャモットが足りなかったせいなのか、
粘土のネバが強すぎるのか?
未だに手探り状態の続く当プロジェクトです。

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亀裂が大きいため、
粘土を投げつけて空気が入らないようにします。
焼成室の天井部分は両側からこの作業をするため、
反対側から飛び散った粘土が頭上から降り注ぎ、
泥仕合ならぬ「泥試合」に...

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エクレアではありません、念のため...

金石健太

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