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2010年4月15日 (木)

かべについてのおぼえがき

最近また、古い壁と格闘していた
西山です。

そんななかで気づいたことがあるので、
覚え書いておきます。

漆喰の壁を塗り替えようと、既存のはがれかかった漆喰を
剥がしていてきづきました。

 漆喰の継ぎはぎは有り得ない

と。

どういうことか?
こちらの写真を見ていただくのが早いかと。

001_2
こちら、幟の広場の通称「留蔵」
古い荒壁と新しい補修とが
なんともいえないパッチワークとなり、
そこに長い年月の蓄積を感じさせ、
この場の景観に一役かっています。

私が気づいたのは、この「漆喰版」は有り得ないということです。

考えてみてください。
漆喰塗りの蔵を
同じように部分補修したとするならばそれは、
この土蔵と同じような空間の質を
周囲に提供することができるのだろうかと。

おそらく無理だろうと思います。

土壁仕上げと漆喰仕上げ
最後に漆喰を塗るかどうかという些細な違いに思えますが、
土壁と違い漆喰は
歴史の蓄積を感じさせにくい素材であると言えそうです。

漆喰は強固ですが、
補修が必要となるときには、
壁はひび割れ、一部が剥がれ落ち・・
という状態になります。

土壁のように、

 すこしずつ表面が風化していき、深い陰影を落すようになる

というわけにはいかないのです。

ですからその一部だけを補修したとしても、
補修した漆喰壁以上のものにはならず、
それならば一面ごと見切って、
既存の漆喰を全て剥がして塗り直すことが、最善であろうと。

たとえ、その部分以外はまだまだ壁として機能しているとしても
剥がさなければならないのです。

西山哲雄

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コメント

コメントありがとうございます。

シーラーというのは、簡単に言うと接着剤のようなものです。既存の壁をそれ以上はがれないようにし、かつ、その上に塗る壁材との接着をよくする効果があります。

新しい壁をいちから作る場合では、(シーラーなしで)荒壁の上に中塗りを塗り、その上に漆喰を塗っていくことができるのですが、壁が風化し、荒壁が長い間風雨に晒されているような状態ですと、荒壁自体の粘りがなくなり、その上にそのまま中塗りを塗ろうとしても、うまくくっつかず、塗ったはいいが全てはがれてしまうということにもなりかねません。

そういった事態を防ぐためにシーラーを塗布するということです。


長い説明になってしまいましたが、お分かりいただけますでしょうか?

投稿: 西山 | 2010年8月17日 (火) 11時10分

家の蔵は土壁なのですが、100年位前に建てたのでかなり傷んでます………で、白漆喰に修理することにしたのですが………荒壁というのでしょうか?土壁にシーラを塗って、剥がれた所や穴が空いた所を修復してから、白漆喰を塗るらしいのです………シーラを塗らないと土壁下地の修復できないのですか?そもそもシーラって何なんでしょう?………いまいち解からないんですよね~

投稿: H.K | 2010年8月 4日 (水) 22時02分

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