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2009年5月29日 (金)

朝の贅沢

こんにちは。ここ数日、図面仕事のため、
日中あまり日光を浴びていない、土屋です。

そんな状況だからでしょうが、
さて、まずはこちらの写真をご覧下さい。

Rimg0231

これは、事務所の前の栗の小径沿いのツタです。
植えられた当初は、ヒョロヒョロと何本か植えられたものが、
今となっては壁面が見えないくらいに成長しました。
厳しい冬を何度も乗り越え、立派なものです。

また、同じ壁面の隣にも、
昨年の秋頃に植えたツタもだいぶ成長してきました。

Rimg0234_2

これは、知り合いの方にもともとあったツタからちぎって、
根をつけてもらったものを挿し木したものです。
何年後かには残りの壁面を覆い尽くすほどに成長して欲しいものです。
どちらもこの時期は、一層緑が濃く、イキイキしてる気がします。

また、その隣には紫色の花が咲いています。

Rimg0237

これはおそらく、シランという花かと思いますが、
行き交う人々も、立ち止まって見ていました。
この時期は緑も鮮やかで、このシランのような花も咲き、
栗の小径は今が一番気持ちのいい時期かもしれません。

ということで、最近、朝の誰もいない静かな栗の小径を通って、
通勤してくる事が、ちょっとした贅沢に感じる、

土屋 直人

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2009年5月28日 (木)

泥団子づくり経過報告

こんにちは、近所の子供と仲良しな金石です。

先日、我が家の庭で「泥団子づくりワークショップ vol.2」を開催しました。
といっても、そんな大げさなものではなく、
私が庭先で先日報告した泥団子づくりの続きをしていたところ、
道路で遊んでいた近所の子供達が
興味を示して集まってきたというわけです。

幼稚園児から小学生まで、
男の子も女の子もみんな先程までの遊びをやめ、
私の手元を不思議そうに見つめています。

 みんなも粘土で遊んでみる?

こう問いかけると少し戸惑いながらも首を縦に振る子供達。

あぁ、そうか。
粘土遊びなんて子供は喜ぶかもな...
それにしても、世代を超えて
こんなにも人間の心を惹きつける粘土ってスゴイ。

そんなわけで前回余した粘土を水で捏ねて
好きなように遊んでもらいました。
すると、みんな真剣な顔をして丸いお団子を作り始めます。

 これって乾くと硬くなるの?

と聞かれ、「そうだよ」と前回作った泥団子を手渡すと
ビックリした様子で「本当だぁ」と目を輝かせています。
そしてこの会話を最後に皆沈黙...
真剣に手のひらの上で粘土の塊をゴロゴロとやっていました。

考えてみれば、この子達の「粘土」って、
幼稚園や小学校で使う「油粘土」なんですね。
私もこういう分野に足を踏み入れるまではそうでしたが...

さて、子供達の登場で諦めかけていた私の泥団子作りですが、
皆真剣に手を動かしてくれたおかげで、
思いがけず作業を続けることができました。

前回は荒壁土を丸めて下地となる団子を作りましたが、
今回はその上に砂漆喰を塗ります。
前回の粘土同様、現場で出た残材の漆喰と
子供の砂場から拝借した砂とを1:1の分量で混ぜて、
砂漆喰のできあがり。

フィルムケースの口の部分でグリグリと丸くして...

Img_2508

こんな感じに仕上がりました。
これに今度はノロ(粘土を水でドロドロに溶いたもの)を塗って
できあがる予定です。

ちなみに30分も経てば子供達の泥団子も次々と完成してきます。
小学生だとフィルムケースを使ってまん丸にしたり、
表面を磨いたりできるみたいです。

で、他にも何か作って!
とお願いされ、リクエストされた作品がこちら。

Img_2510

こんな顔だったっけ???

金石健太

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2009年5月27日 (水)

言うは易く行うは難し

古民家には、長い時間の蓄積による
味わいや風格や風情があると思う。

こうした、時を経るごとに増す価値のことを
「建物の経年的価値」と呼びたい。

そして、このような価値の存在を認めるならば、

 古民家に限らず、古い建物に手を加える際に大事なのは
 それが再生のように大がかりなものであれ、
 わずかな補修や修繕であれ、
 その建物が持つ「経年的価値」を
 損なわないようにすることである。

と言えるのではないか。
そして、さらに言えば、

 その際新たに手を入れたところがやがて、
 「経年的価値」を持つように
 材料や技術を選択していくことが、
 古い建物を扱うものの使命ではないか。

と思う。

こうして書いてみれば、ごくシンプルなことであるし、
当たり前のことであるが・・。

 
〈本日のトイレ〉
100_2616
茅野市民館

西山哲雄

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2009年5月26日 (火)

再会の約束 ~その2~

こんにちは。「本屋でお前のこと見たけど」と、
ここ数日立て続けに友人から連絡を受けた、土屋です。
お時間のある方は、本屋で坊主頭3人を見つけてみてください。

さて、本日とある取材に私たちもお招きいただき、
ライターの方とお話をさせていただく機会があり、
修景事業の活動や今後について話しました。

先日のGSデザイン会議のときもそうでしたが、
私たちの活動に感銘を受けたと言っていただき、
これからの活動に対して有難い励ましのお言葉を頂きました。

大学を卒業してから、この修景事業に就職して、
今のような活動ができていることの幸せさと、
これからもっとがんばらなくては、と改めて感じている今日この頃です。

また、そのライターの方が、

 出会うべき人とは出会うように決まっている
 今日の出会いも運命だった

ということをおっしゃっていました。
私は決してロマンチストではありませんが、
確かに友人たちや仕事を通じてであった人との出会いや、
これまでの進路を考えると、どれも運命といっていいくらい、
偶然が重なったり、奇跡的なことが起こってのものだと思います。

今年は達磨窯をつくり、山田写真館もある程度形になることで、
修景事業の活動の幅も広がってくるのではないかと思います。
エグザイルはメンバーが変わり、第2章を迎えましたが、
修景事業もメンバーは変わらずも、第2章を迎える、そんな感じです。

出会いも今まで以上に増えてくるでしょう。
というか、増えてほしい。
そして、その一つ一つを大切にしていきたいと思います。
今日の取材の方々とも、次に出会うときはおまけではなく、
私たちの取材に来ていただけるように、
日々がんばっていきたいと思います。

土屋 直人

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2009年5月25日 (月)

再会の約束

こんにちは、事務所のトイレに入って用を足した後、
トイレットペーパーがないことに気付き、
土屋氏にこっそり電話して助けてもらった金石です。

突然の悪魔のようなお願いに嫌な顔一つせず
満面の笑顔で大量のトイレットペーパーを持ってきてくれた土屋氏が、
今日ばかりは仏様のように見えました...
ありがたや、ありがたや...

あっ、失礼。
くだらない報告はこの辺にして...

まぁ、こんなスットコドッコイな私ですが、
今日は仕事のやり取りで交わしたメールに
心温まるメッセージを頂き、
なんだかとっても嬉しい気持ちになりましたのでそのお話を...

今、修景事業は我々の事務所となる
旧山田写真館の改修工事を行っています。
そこでは古材と新材が混在しているため、
新材を古材の色に合わせるための
「古色仕上げ」を試みようとしているところです。

「古色仕上げ」は主に柿渋、ベンガラ、松煙などを調合して、
木材に塗装していくというもの。
これらの材料をメーカーから取寄せなければなりません。
それで、それらの材料の発注をしていたわけでありますが、
中でも「柿渋」に関しては個人的に思い入れのあるメーカーがあります。
そこでそのメーカーに製品の発注メールを送りました。

以下、私の送ったメールの「追伸欄」の抜粋。

 実は私、6年前の学生の時分に一人で御社を訪問したことがございます。
 当時、何の連絡もなしに突然やってきた若造を
 ○○社長は暖かく迎えてくださいました。
 2階の部屋で様々なお話をお聞かせいただいた事、
 そこで見た数々のサンプル品、
 工場で飲ませていただいた柿渋の味、、、
 どれも衝撃的な思い出として心に残っております。
 そのときに柿渋1.8リットル2本を購入し、
 「これがなくなった頃にまた来ます」と言い残して帰り、
 それ以来、ずっと足を運べずにおりましたが、
 社会人となった今、こうしてまた再びお世話になれることを
 大変嬉しく思っております。

そして、このメールに対する返信の抜粋。

 『追伸』のメッセージを嬉しく拝見させていただきました。
 お近くにお越しの際には是非、お立ち寄りくださいませ。
 お会いできることを楽しみにしております。

いやぁ、本当にありがたいお言葉をいただきました。
こちらのメーカーさん、無知の学生の私でも知っているほどの
柿渋業界でもトップメーカーさんなんです。
にもかかわらず、本当に突然訪問した当時学生だった私に
貴重な時間を割いていろいろと柿渋についてお話していただきました。
それだけでもありがたいのに今回のこのお言葉...

おそらくは当時のことなんて覚えていらっしゃらないかと思いますが、
これはもう、お言葉に甘えまくって絶対に会いに行きます!
「近くにお越しの際」ではなくて「あなたに会うため」に!
そして、今度こそ私をキチンと覚えていただくために。
伺いたい話は山ほどあるんです。

でもまぁ、今度は社会人らしくアポをとって行くことにします...

金石健太

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2009年5月22日 (金)

飛行機はなぜ飛ぶのか実はわかっていない

↑って知っていました?
こんにちは、西山です。

001

この写真は、以前ここでとりあげた
九谷焼の窯跡の覆屋と同じ敷地に建つ、
以前は工房として使われていた建物です。

今は展示棟として利用されていますが、
往時の雰囲気を感じさせました。

この展示棟には、
九谷焼の名品がずらりと並べれていたのですが、
なかでも驚きだったのが、こちら。

001_2
ちょっとわかりにくいかもしれませんが、
大きさとしては、おちょこくらいです。
このおちょこ(仮)には、模様が描かれているのですが、
この写真ではわかりませんね。

ということで、拡大したものがこちら
003
なんとそこには、大勢の人間が描かれていました。

もう一度書きますが、この器はおちょこ大です。

その側面に、人間わざとは思えないほど細かい絵付けが
なされているのです。
さらに、写真ではわかりませんが、
このおちょこ(仮)の内側にも、同じくらい細かい絵付けが
なされているのです。
(内側のほうがより難しいことは、想像に難くありません)

この細かすぎるほどの絵付けが久谷の特徴の一つである
ということを、スタッフの方に教えていただいたのですが、
そのかたがおっしゃるには、久谷の技術は
1ミリの間に5~6本の線を引くことができるほどだそうです。

常人には考えられない世界です。

そして、こんな細い線を引ける筆はどんなものだろう?と
思いませんか?

これまたスタッフの方の説明によれば、

 絵付けの筆には、ねずみの毛が使われた

とのこと。
なるほどねずみねぇ・・と納得しかけていたのですが、
説明には続きがありました。

 ねずみのなかでも一番いいのは、
 琵琶湖の湖畔の酒屋のねずみの髭です。

と・・。

ここまで細かく、かつ具体的にされると、
おそらくほとんどの人は、迷信の類だと思うでしょう。

正直にいえば、そのときの私も、そう思いました。

しかし今思い返してみると、別の想いを抱きます。

というのも、こういった言い伝えの類は、
建築の分野にも多く存在するのです。
(具体例は後日ということで・・)

それで、そういったもの全てを、

 ああなるほど、昔の迷信ね・・

と片付けてしまっていいのだろうか、と。

私は、そういった言い伝えの多くは、
実は理にかなったものであって、ただ現時点では、
その「理」が解明されていないだけなのではないかと、
勝手に思っています。

というわけで、この類の問題を

 琵琶湖の湖畔の酒屋のねずみの髭問題

と命名し、これから鋭意調査に励もうと思います。

プロジェクト名が長くて、覚えられるか心配ですが・・。

西山哲雄

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2009年5月21日 (木)

景観相談会

こんにちは。ちょっと動いただけですぐ汗が滴ってくるのですが、
同じ仕事でも、人一倍がんばっているように見えるのではないかと、
姑息なことを考えてしまう、土屋です。

さて、本日、小布施町で毎月開催されている、
景観相談会なるもの行ってきました。

小布施町は、1980年代に行われた「町並み修景事業」以来、
町独自のデザイン基準を設けたり、条例を制定するなどして、
そして2004年には景観法の制定に伴い、小布施町は景観行政団体となり、
町独自で景観行政に取り組んでいます。

こういった流れの中で、小布施町では住宅などを新築する場合には、
そのデザインが定められた基準に合致しているか、
事前の届出が必要であり、その前段階として相談会が行われています。
そして、各種申請手続きを進めている達磨窯の上屋も例外ではなく、
その建物の相談に行ってきたというわけです。
ちなみに、この辺の詳しい内容についてはこちらをご覧下さい。

相談会は、設計事務所の所員の方1名と、東京理科大の学生1名、
役場の担当の方1名、計3名の相談員と個別相談になります。
私が着いた時には先客がお1人いらして、別室で待機することに。
通常、一人20分ほどで相談が終わるとのことだったんですが、
私の順番が来たのは、1時間後のことでした。

達磨窯の上屋のデザインについては、早々に了承が得られ、
そのあとちょっと雑談をする中で、
前の人の随分時間がかかった理由を尋ねると、
「どうしても基準に合ったものを受け入れてもらえなくて」
というような理由でした。

小布施町の場合、景観形成重点地区とそれ以外の地区とに分かれており、
どちらに該当するかで基準の絶対度が違い、
それ以外の地区の場合、極力基準に沿わせる、という感じのため、
行政と施主の間で見解が合わないことが多々あるのではないかと思います。
そうしたときに、行政がどこまで意見を通し、どこで折れるか、
そこがこの制度では重要になってくるのではないでしょうか。
素材やデザインが多様化するなか、この判断は難しいと思います。

また、例に挙げられるような家が少ない、
デザインも決まり、着工間近に相談に来られる方が多く、
指導をしようにも変更が困難なときがある、などの問題点もあるようです。

「外はみんなのもの、内は自分のもの」

「町並み修景事業」から続くこの考え方が、
どれだけすばらしく、大事であるか、改めて感じました。
また、基準を満たした上でいかに施主の要望に応えるか、
設計者の能力も問われてくるのではないかと思います。

帰り際、相談員の方に、
「修景さんで家を建てるときは、お手本になる家を建ててください」
と、激励の言葉をいただきましたが、
現在設計中のH邸、完成を楽しみにしていてください!

土屋 直人

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2009年5月20日 (水)

コンクリートの表情

こんにちは、いよいよ30代に足を踏み入れた金石です。

先日から再開した旧山田写真館の工事報告です。
本日の作業内容はこちら。

 1.外壁水切りの加工・取り付け
 2.コンクリート基礎表面のビシャン仕上げ加工

2.については先日の土屋氏のブログの紹介にあったとおりです。
その後、土屋氏はめでたく「ビシャン職人」となったわけでありますが、
本日の午後、所用で席を外したため、
私が代打として作業したというわけです。
で、本日はそこで思ったことを...

ゴンッ、ゴンッ、ゴンッ・・・

多くの観光客の行き交う国道に
重たく不気味な音を響かせながら、
この地味な作業は延々と続きます。

時折、現場の前に立ち止まった観光客の方から、
「あら、石みたいになっていいわねぇ」なんて
励ましの言葉をいただきながら、
大量の汗をかきかき手を動かして考えておりました。

 この作業は「コンクリート」を「石」に見せるための作業なのか?

と...
たしかに、我々も冗談半分で仕上がった面を
「石っぽい」なんて言ってみたりはしておりますが、
「コンクリートを石に見せる」という考え方には
いささか違和感を覚えずにはいられません。

そりゃぁそうですよね?
今、目の前にしてハンマーで叩いているのは
まぎれもなく「コンクリート」ですから。
「石」を目指すのであれば、
経済的な問題はあれ、初めから石で施工すべきでしょう。

何かに似せてつくられた素材は、
やはりどうしても「偽者感」が付きまとい、
どこかシラけた表情になってしまいます。
注意して世の中を見ると、
そういう素材はたくさん転がっています。

なにも目に限った話ではないですが、
人間の感覚って意外と繊細に厳しくジャッジしています。

では、今コンクリートをハンマーで叩いているこの作業は何なのか...?

そんなことをゴンゴンっとやりながら考えていたのです。
で、自分なりの答え。

 この素材はまぎれもなくコンクリートです。
 建物の基礎としてはなかなか優秀な素材です。
 ただ...
 仕上がった表面がどこかのっぺりとしてしまい、
 その質感が古い建物には似合いません。
 だから、表面を叩いて微妙な陰影をつけているのです。

Img_3610

そもそも、

 「コンクリート」→「のっぺり」

という表情が、どこか当たり前のように感じておりました。
が、考えてみるとそれは
シンプルな施工方法によって生み出される表情の一部に過ぎません。

つまり、型枠に流し込んで固まった後、
型枠を剥がした状態が普段我々がよく目にする「コンクリート」ってだけで、

 「コンクリート」→「ツルツル・のっぺり」
          →「ザラザラ・凸凹」

でもいいわけです。
よく考えてみると「石」だって

 「石」→「ツルツル・のっぺり」:墓石タイプの磨き仕上げ
    →「ザラザラ・凸凹」:切石タイプの叩き仕上げ

と、同じ石でも加工によって表情は違いますよね?
今回のコンクリートの仕上げもこれと同じです。

まぁ、そんなわけでゴンゴンッとやっております。
仕上がってしまえば誰もこんなところを気にしないとは思いますけどね...
それはそれで理想的なカタチです。
気にしないってことは、建物との違和感がないってことですから...

金石健太

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2009年5月19日 (火)

廃番 

こんにちは、西山です。
突然ですが、
粘土が廃番になってしまうって知ってました?

・少し前にこのブログで「ロングライフ建築」と題して
 
  この世から土がなくならない限り、壁土はなくならない

  だから土壁は、いつまでも修繕することができる

 というようなことを書きましたが、
 それと時を同じくして、
 ある陶芸家のかたと話す機会がありました。

 
 我々もこれから瓦という焼き物を焼こうという身ですので、
 質問することといえばおのずと、
 材料となる粘土の産出場所や窯の種類、
 焼成方法など・・になるわけです。
 
 
 そんな会話のなかで、そのかたがおっしゃっていたのは、
 
  (陶芸用の)粘土が廃番になってしまう

 ということでした。

 陶器の場合、壁土とはちがって、
 どんな土でも成立するというわけではないので、
 粘土が商品として取引されることはごく自然の流れだと
 思いますし、その様な状況は知っていたのですが、
 
  粘土が廃番になってしまう

 ということは、思ってもみませんでした。また、

  「粘土」

 という響きと、

  「廃番」

 という響きの組み合わせに、
 書籍やCDと粘土が同列に扱われているようで、
 かなりの違和感を感じました。

・廃番粘土の話に違和感を感じたのは、
 茅葺きの工事に関わるようになり、
 茅が商品として扱われる様を見てきたからかもしれません。

 茅に限らず、一昔前までの家は
 身近にある材料を利用して作られていたので、
 そこには、「商品」「流通」「廃番」・・なんていう言葉は
 存在しなかったはずです。

 材料は、そこらにあるわけで、「廃番」になんかなりっこないし、
 自分で調達すればいいだけの話ですから。

 それに対し
 現代の家づくりは、よくもわるくも、「商品」ありきだと感じます。
 自分たちで材料をそろえるかわりにそれが、
 商品としてやってくる。

 「商品」を組み合わせて家がつくられる。

 「商品」に頼る以上、「廃盤」の可能性は常にあるわけで、
 「廃番」というかたちで材料や部品の供給を絶たれてしまえば、
 増改築や修繕の際に、困ることは目に見えています。

 
 長持ちする家をつくるには、

  できるだけ「商品」にたよらないこと

  「商品」が「廃番」になる可能性を見越し、代替品での対応を
  可能にしておくこと

 そんなことが大事なんではないかと思うのですが、
 どうでしょう?

西山哲雄

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2009年5月18日 (月)

ビシャン

こんにちは。ダイエットを始めるもなかなか成果のでない、土屋です。
今週末にある健康診断がちょっと心配です。

さて、工事がしばらく滞っていた山田写真館ですが、
陽気も良くなってきて、工事を再開することになりました。
本格的に作業をするのは実に1年半ぶりくらいになりますが、
その間、十分に乾燥した土壁はいい感じになっていて、
道行く人が立ち止まって見ている光景を度々目にします。

100_4127

この状態の土壁も魅力的なのですが、
これは下塗りのため、これから仕上げをしていきます。
壁は、土台に水切りを取り付け、そこまで塗るのですが、
そこで問題になるのが、上の写真でも露出している基礎です。

今までは、コンクリートを打ったときのままでした。
実際、住宅などではこのままにしている場合も多いのですが、
これでは味気なくて、何かさみしく感じます。
石などを貼る場合もありますが、そこまでの予算もない。
というところで悩んでいたのですが、
まさに灯台元暗し、答えはすぐ近くにありました。

100_4123

事務所を出て、すぐ目の前にある建物です。
基礎の部分は、一見、石が貼ってあるように見えますが、
実はコンクリートのままで、表面をビシャン仕上げにしてあります。
かれこれ8年くらいこの建物を見ていますが、全く気付きませんでした。
というより、恥ずかしながら気にしたこともありませんでした。

ということで、このビシャン仕上げですが、
一般の人はあまり聞いたことのない言葉かと思います。

100_4118

ビシャン(ハンマー?)と呼ばれる写真のような槌で表面を叩き、
細かい凹凸をつける仕上げを、ビシャン仕上げと言います。
この道具がなかなかの代物で、市場価格で1万数千円~します。
しかし、かなりの年代物ではありますが、お借りすることができ、
さっそく、現地で試して見ました。

100_4107
100_4110

ハンマーの先が尖っていないのもあるかと思いますが、
重さ1.5キロ程のハンマーを叩き続けるなかなかしんどい作業です。
かつ、ハンマーをひたすら叩くのみという、
かなり飽きのくる作業でもあります。

100_4114

1時間ほどがんばって、仕上がった面を見てみると、
石が貼ってあるようにしか見えない仕上がりとなりました。
これはかなりの自画自賛ですが、
それでも、コンクリートのままよりは、かなり味気が出たと思います。

なお、今回のように手で叩くとなると時間がかかりますが、
専用の刃をつけることで電動工具でもできるので、
広範囲をやる場合には、電動工具の方がいいと思います。

さてさて、今後も山田写真館の工事は徐々に進めて行きますので、
随時報告していきたいと思います。

土屋 直人

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2009年5月15日 (金)

当事者意識

こんにちは、東京に1日滞在すると肩が凝る金石です。

ブログの更新がまたもや遅れましたが、
5/15(金)はとある用事で東京を訪れておりました。
その「とある用事」はこちら。

 GS連続シンポジウム2009
 『まちづくりへのブレイクスルー・このまちに生きる』
 第2回『受け継いできたもの、受け継いでゆくもの-長野 小布施町』

GSデザイン会議主催、土木学会 景観・デザイン委員会後援の
シンポジウムで、会場は東京大学工学部景観研究室。
そう、第93回小布施ッション講師の川添善行先生の研究室です。

このシンポジウムのパネリストとして、
今回当社代表取締役でもある市村次夫(株式会社小布施堂代表)と
当社取締役でもあるセーラ・マリ・カミングス(株式会社桝一市村酒造場代表)が
招かれたわけですが...
なんせシンポジウムのタイトルが
『受け継いできたもの、受け継いでゆくもの-長野 小布施町』
ときたものですから、そうれはもう...
少々無理を言って坊主頭3名も同行させてもらったというわけです。
もちろん受け継いでいく立場の人間として。

シンポジウムの内容については割愛させていただきます。
それよりも今回のシンポジウムに参加して、
少しばかり我々の紹介もさせていただいて、
さらには多くの刺激的な方々とお話をさせていただいて、
しまいには懇親会の締めの言葉までまかせていただいて、、、
と盛り沢山な内容の1日を過ごした後の個人的な感想をここでひとつ...

我々に暖かいお言葉を掛けてくださる方々は、
直接的にはこう表現しませんが、
要するに、

 お前らがこれからの小布施をつくっていけるのか?
 本当に当事者意識をもってやっていけるのか?

ということを暖かな目線から、それでいて厳しい態度で
我々に問いただしてくれていたように思います。

まぁ、実際のところ、
皆様が我々に対してどう思ったかはわかりません...
でも、少なくともこの坊主頭にとってはそのように映りました。
これは本当にありがたいことです。

で、その問いかけに対する応えはというと、

 我々がこれからの小布施をつくっていく!!

そうそうたる方々が集う懇親会の最後で
全力で大見得を切ってきたとおりです。
大見得を切ったと同時に、
本当の意味での「当事者意識」がやっと自分の中に芽生えたような気がした
金石健太

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2009年5月14日 (木)

おもいこみ

こんにちは、西山です。

古い建物に携わる仕事をしていることもあり、
どこかに出掛けても、
自然と、古民家や古い土蔵、伝統的な町並みに
目がいくことが多いです。

そういった伝統的なものは動もすれば、
ありきたりでつまらないものとみられてしまうことも
あると思いますが、
よく目を凝らしてみてみると、意外と面白かったりします。

001
ランダムに並んだ、開口部。
丸あり、正方形あり、長方形あり、、
板戸あり、障子あり、格子あり・・

形も素材も高さもばらばらですが、
絶妙なバランスによって、美を放っています。

002
出入り口です。
写真ではわかりづらいですが、
この開口部、幅が大分細いです。
たぶん、肩幅より狭いです。

いまではこんなに細い出入り口にはなかなか
お目にかかることは出来ません。

そこにはたぶん、

 人が容易に通り抜けられるように

という配慮があるのだと思いますが、
そんな配慮がいつのまにか「常識」になって
我々を必要以上に縛っていやしないかと、
この開口部は語っているように思えました。

002_2
土塀です。
先日のブログでもとりあげたように、
土壁から瓦や小石が顔を出すのはよく見かけるのですが、
こちらは、大きな石です。

001_2
よく見ると、石積みの上に土を塗っているようだということが
わかります。
こんな土塀、いままで見たことがありませんでした。

002_3
古い建物で、よくびっくりするのが、
梁が何重にも飛び交う小屋組です。

001_4
縦横だけならまだしも、

001_5
003
斜め材が入ったり、材自体が激しく曲がってたりすると
もうなにがどうなっているのか、
理解するのが大変です。

先人達は、今よりもはるかに限りある材料のなかで、
あるものをつかい、材の曲がりを生かし、
このような空間をつくったのだと思うと、
本当に頭が下がります。

こういうのを見ると、決して
 
 古いもの=退屈

なんてことはないなと思います。

むしろ、
 
 古いもののほうが斬新で面白い

そんな仮説をもって周りのありふれた(と思っている)ものを
見てみると、面白いと思います。

西山哲雄

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2009年5月13日 (水)

スポーツとまちづくり

こんにちは。以前ラジオショッピングで買った商品が、
買ったときより安くなって販売されていてショックな、土屋です。

さて、先日とある理由から、
信濃グランセローズの公式戦を見ることができました。
BCL発足以来、一度は見てみたいと思いつつ、初めての観戦でした。

試合が行われたは、公式練習場にもなっている中野市営球場です。
会場に着いたのは試合開始の二時間前だったのですが、
予想に反して、開場を待つ人ですでに盛り上がっている感じでした。

Ca390025

試合が始まり、スタンドに上がってみると、
ホームである信濃グランセローズの3塁側スタンドは、
ほぼ満席で、赤く染まっていました。

Ca390026
Ca390030

試合は、終止信濃グランセローズがリードする展開で、
最後は危ない所もありましたが、7-4と見事に勝利し、
集まった1376人のファンも大盛り上がりでした。
この1376人というのも、収容人数が1600人の球場では立派なものです。

また、地域密着やファンサービスを大事にしているBCLですが、
ほとんどのスタッフが後援会のボランティアであったり、
試合前や試合中に選手によるパフォーマンスがあったりと、
その頑張りが随所で感じられました。

さらに、観戦中にはあちこちから、
「おい○○、なんでそんな球に手を出すんだよ」、
「○○、ここでもう一本頼むぞ」、
と声(野次?)がとんでいましが、
はて、この声の掛け方の感じ、身に覚えがあるような…
高校で野球をしているころ、保護者が声を掛ける感じと同じなんです。

後援会や観戦者を見てみると、子供連れも多かったですが、
それにも増して、ちょうど私の親と同じか、それより上の年齢の方が多く、
高校野球の延長のような感じで、
地域の人に受け入れられているんだなと思いました。

度々、「中野市はスポーツによるまちづくりを進めています」、
と聞く機会がありますが、それを実感できた気がします。

土屋 直人

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2009年5月12日 (火)

球体の泥団子

こんにちは、最近何かと粘土と接する機会の多い金石です。

さて、泥団子づくりの経過報告です。

手でピンポン玉大に丸めた荒壁用の粘土ですが、
半日乾かすと表面はザラザラとしてきて、
少し前まであったグニュっとした粘土特有の感触はすっかりと何処かへ...

そうなってきたところで整形作業開始。
ホールソーの刃(鋸刃が円筒状になっているもの)を
泥団子の表面に当てながらグリグリと撫で回すと、あら不思議!?
余計な凸凹が削り落とされて球体になります。

とはいえ、そもそもは荒壁用の粘土ですから、
繋ぎ材として短く刻まれた藁がたくさん含まれています。
当然、表面を削るとそれらがあちこちに顔を出しますので、
実際には球体の粘土から藁がピョンピョンと跳ね出した状態ですが...

で、最後にその跳ね出した藁をバーナーの火で焼くと、、、

Img_3593

泥団子の下地材の完成~っ!!
(結構まん丸な球体になります。)

それにしても、ホールソーの刃だとか、ビンの口だとかで
泥団子の表面をグリグリ撫で回すと球体ができるんですね。
知っていればなんてことないことですけれども、
今まで気付きもしませんでした...

この球体を作る作業、
大人がやってもちょっと感動しますよ。
粘土(淡路産)だけを使って試作した正真正銘「泥団子」は、
薬のビンやフィルムケースの口でグリグリやったら
かなりの精度で球体に仕上がりました。

Img_3594

この技術を子供の頃に知っていたら、
もっとみんなの人気者になっていただろうに...

と今更悔やんでみても仕方がないので、
この技術を子供達に教えて、
子供達の人気者になってやろうと密かに目論んでいる
金石健太

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2009年5月11日 (月)

らくがきとはと

こんにちは、西山です。

・先日のブログで土壁への落書きについて取り上げましたが・・

 001
 つい最近もまた、別の場所でですが、
 土壁落書きをみつけました。

 苗字を土壁に刻むことで
 どのような効果が得られるのかわかりませんが、
 どこからどうみても、「田中」と刻まれていました。

 そして良く見ると、「田」の上に、
 別人が刻んだろうと思われる「山」が・・・

 落書き増殖の過程を垣間見た気がします。

 002
 近くにはこんな看板がかかげられているんですけどね・・。

 建物がすばらしかっただけに、
 落書きも、落書き禁止をうたう看板も、
 魅力を損なうもの以外の何者でもありませんでした。

・山田中の落書きを後にした私は、近くの博物館へ。

 001_3
 博物館の開口部。
 周辺に立ち並ぶ歴史的建造物と馴染むように
 配慮されていました・・・・が、
 よくみると、開口部の下のほうに、
 なにやら物体が・・。

 002_2
 正体はこちら。
 こんなところでも、はと避けに遭遇しました。

 こうあちこちで、ありとあらゆるところに
 はと対策が施されているのを見ると、
 人々は、とにもかくにも、
 はとにとどまって欲しくないということがわかります。

 私なんかは、もっとましな折り合いの付け方が
 あるのではないかと思ってしまいますが、
 もし本当に、はと対策をする必要があるのならばそれは、
 このようにいかにも「はと対策」というものを
 後付けで露出させるよりも、
 建物を建てる際に、「はと対策」を考えた設計にするのが
 賢いやり方ではないのかなと思います。

 じゃあ、
 あらかじめはと対策を盛り込んだ設計ってどんなの?
 と聞かれると困るのですが・・。

 
 宿題で考えておきます。

 
西山哲雄

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2009年5月 8日 (金)

静岡の旅 ~その2~

こんにちは。最近、10時半くらいになるとお腹が空く、土屋です。

さて、静岡の旅の続きです。
浜松市から静岡市に移動したあと、
さらに東に移動して、富士宮市を目指すことに。

Rimg0105
静岡市の海岸沿いです。
いちご海岸通りという名前がついているくらい、
いちご狩りのハウスが並んでいました。
天気も良く、富士山がきれいに見れると思っていたんですが…

Rimg0107
これまた静岡市ですが、
名勝「三保の松原」に向かう三保羽衣参道「神の道」です。
樹齢400年ほどの松並木がおよそ500m続いているそうです。
「神の道」とは大それた名をつけたと思いましたが、
確かに神秘的な感じを醸していました。
そして、いよいよ富士宮市へ。

Rimg0111
Rimg0110
こちらは、日本盲導犬総合センターです。
この建物は、盲導犬の訓練や、引退した盲導犬が暮らす施設で、
数々の建築賞も受賞しています。

そして、今回ここに立ち寄った大きな理由は、
富士の裾野に建つこの建物を写真で見たときに、
富士山を背負って建つ外観がとてもきれいだったからなのですが…

Rimg0113
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Rimg0126
惜しい!
青空で、きれいに富士山が見えてくれたら、
どんなに気持ちのいいところだろうと思いました。

それでも、昼間の天気がうそのように富士山に近づくにつれ、
雲が増え、富士宮に入った時には雨がパラついてきたような中、
うっすらでも富士山が顔を出してくれましたのは、
幸運だったかもしれません。

これにて、今回の静岡の旅は終わりになりますが、
今月末、再び友人の結婚式のため浜松に行く、
土屋 直人

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2009年5月 7日 (木)

とある家のGW

こんにちは、ずっと体調不良で寝込んでいた金石です。
そう、GW期間中ずっと...
しかも家族揃って...

そんなわけで世の中の混雑っぷりは
ニュースを通してかなり他人事として眺めておりました。
思い起こせば、こんなにも外出しない休日が続くことなんて
今までになかった気がします。

でもまぁ、体調が良いときには庭に出たり、
近所を散歩したりしていたんですよ。
とはいえ、移動手段の大半が「徒歩」ですから、
とってものんびりとした気分になれました。

不思議なもので、
のんびりとした気持ちで暇をもてあますとになると、
なにか手を動かしたくなります。

 「穏やかな心境」+「余裕のある時間」=「創作意欲」

これ、私の心の中の方程式です。
裏を返せば、
これほどまでに贅沢な環境が整わないと創作意欲が沸かない
とも読み取れますが...

そんなわけで、今回私がチョイスした「創作」とは・・・

Img_2301

泥団子~っ!!

以前、常滑の「どろんこ館」を訪れたときに、
「光る泥団子」なるものが世の中にあることを知り、
一度はつくってみたいという感情を
ずっと密かに心にしまい込んでいたのですが、
ここにきてようやく体が動いたわけです。

私が「どろんこ館」を訪れたのは昨年の12月ですから、
以来、約5ヶ月もの長い長い我が体内での潜伏期間を経て、
やっとチャレンジ開始です。
まぁ、人間なんてそんなものかもしれませんね、
なかなか行動に移せません...
今回、奇跡的に贅沢な環境を得て手を動かせる私は幸せな気もします。

早速、左官現場から出た荒壁の残材と、
淡路島に行ったときに分けてもらった粘土を少しばかり拝借し、
水をかけては手で捏ねたら、
はいっ、粘土の出来上がり~っ!

もともと粘土なんですから、当たり前です。
実際、体調不良の3歳の子供でもできました。
もちろん、体調不良の大人でも問題なくできました。

これをピンポン玉大の大きさにして乾かして、
それから上塗りと磨きを重ねていきます。
今後、砂漆喰を塗って、最後にノロを塗り込めば多分光るはず。
追って作業経過を報告いたします。

金石健太

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2009年5月 1日 (金)

やわらかいということ

こんにちは、西山です。

少し前に、日本人の学生が海外の世界遺産に
落書きをしたとして話題になりましたが、

001
これは京都某寺の近くの土壁です。
近くに寄ってみると・・

002
土塀に異変が起きていることがわかりますでしょうか?
もっと寄ってみると・・

003
場所が日本であれ海外であれ、
落書きをする人はどこでもするんですね・・。

このケースの場合、落書き対象である土塀は、
土でできていますので、
マジックやペンキなどの落書きグッズを持っていなくても
小枝や石ころなどちょっとしたものさえあれば
簡単に文字や模様を刻むことが出来てしまいます。

それゆえに
落書きへのハードルが低いのかもしれませんが、
それにしてもひどい有様です。

落書き対策を考えると、
表面のやわらかい土塀は分が悪い気と思いますが、
表面がやわらかいがために、
風雨によって表面の土がほどよくおちていくことで、
時とともに味わいを増すのは
土塀を含めた、土壁の魅力であるともいえます。

001_2
こんなふうに・・。

これは直島で見つけた土塀ですが、
風雨に晒されることで、壁土の下から瓦や石が顔を出し、
それが見事な経年変化の美しさとなっていました。

このようにして旅行中いくつかの土塀をみて、
私は前々から思っていたことに確信を持ちました。

それは、
土塀なり土壁を新たにつくったり、補修したりする時に、
この「経年変化の美しさ」を念頭におくとすれば、
大事なのは、仕上げ材よりも中身ということに
なりはしないか、と。

要するに、土壁の経年変化の美にとって大事なのは、
表面の壁土が落ちた時に、
そこから何が顔を覗かせるのか?
ということではないでしょうか。

前出の京都の土塀にいい例がありました。
003_3 
この写真の下のほうに、崩れた土壁のなかから何か
顔を覗かせているのがわかりますか?
その部分に寄ってみると・・

004
この様になっております。

壁のなかから白っぽいメッシュ状の物体が出てきています。
実はこれ、ひび割れ防止のための補強材として
壁のなかに塗りこまれていたものなのです。

それが、この場合は風雨でか人間の落書きによってか
わかりませんが、壁土が落ちたことによって、
人目にふれることになったわけです。

どうですかこのメッシュ?

壁を仕上げてしまえば見えるものではないので
見てくれは関係ないのかもしれませんが、
年月を経ればこういった事態もありうるわけですよね。

どうせ顔をのぞかせるなら、瓦や石ころがいいなと思うのは
私だけでしょうか?

〈おまけ〉
003_4
これまた直島でみつけた(おそらく)土塀の名残です。
いまとなっては、塀の役割は果たしていませんが、
圧倒的な存在感をはなっておりました。

そしてちょっと注目なのは左端です。

004_2
裏から見るとこうなってます。
なんと、土塀の上に煉瓦が積まれた形跡が・・。
いったい往時はどのような姿をしていたのか・・。

謎です。

西山哲雄

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