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2008年10月23日 (木)

音景 ~大工編~

こんにちは。座り仕事をしていると膝にダメージが蓄積する、土屋です。

さて、「籾殻の現場」は無事木枠の取り付けも終わり、
現在は目下、床下地のレベル調整に悪戦苦闘しております。
既存の根太の上にいろんな厚さのパッキンをかって、
レベルを見ながら調整していくという、大変地味ですが大事な仕事です。

そんなこんなで、ここ数日は大工仕事をしているわけですが、
先日の西山氏のブログで音景の話を思い出し、
大工仕事も音について考えてみるとだいぶ様変わりしているなと、
作業をしながら考えていました。

今は電動工具が主流となり、
木を切るときや削るときには、モーターが回る音でしょうか、
ウィーンとそれはもう、けたたましい音がします。
また、電動ドライバーでビスを打つときにもガーガー音がします。

これらに共通していると感じるのは、
それがどちらかというと不快な音であるということです。
やっている本人はさほど気にはなりませんが、
もし、休みの日に隣から聞こえてきたら不快に感じると思います。

対して、鋸を挽く音や金槌で釘や鑿を叩く音は不快には感じなく、
かなり個人的な感覚かもしれませんが、むしろ何をしているか興味を持ったり、
心地よくすら感じるんじゃないかと思います。

以前、倉庫で鑿と金槌で作業をしていたら、その音を聞いた観光客の方が、
倉庫まで何をしているか見にこられたことがありました。
また、小学生の頃、家の改築工事をしているときに、
大工さんがシュッ、シュッと一定のリズムを刻むように鉋をかけている横で、
その音と透けるように薄く削られる鉋くずに心を奪われ、
黙ってじっーと見ていたことを覚えています。

大工仕事ではありませんが、昔の瓦屋根のなどの下葺きに、
薄い小羽板を釘で打ちつけた屋根が見られますが、
これは釘を打つ音から、「トントン葺」と呼ばれます。
これがもし、現代のように電動ドライバーでビス止めしたとしたら「ガーガー葺」、
エアコンプレッサーで釘止めしたとしたら「プシュプシュ葺」、
とでもなるでしょうか。パッとしませんよね。

電動工具が普及し、作業効率は格段に上がったことは言うまでもありませんが、
そうなることで、ここでも一つ優れた景観が失われている気がします。

さてさて、いよいよ明日は仕上げ材の杉材が入ります。
今から楽しみです。

土屋 直人

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