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2008年7月10日 (木)

騙し絵

こんにちは、西山です。

さてさて、
本日、所用で大ベテランの左官職人のところへ
行く機会がありましたので、
例の、うねうねについて聞いてきました。

うねうねについて、聞きたいこと。
そのほぼ唯一にして最大の事柄は、

 うねうねの名前は何か?

ということです。

この問いを発する私に対し、
左官職人の答えは、

 かまぼこ

でした。または

 櫛型

とも呼ぶそうです。

職人に対し、
「かまぼこで仕上げてください」
と言えば、うねうねに仕上がるとのこと。

・・・

かまぼこ・・

あまりに予想だにしなかった答えに、
私は一瞬言葉を失いました。

そして、うねうねとかまぼこが、
うまく結びつかなかったのです。

P7100393
こちら、今まで「うねうね」と呼んでいたものです。
「かまぼこ」という呼び名は、
たぶんこの形に由来する名前だと思うのですが、
さて、これのどこが「かまぼこ型」なのか?

職人の説明を聞いて、やっとわかりました。

私はいままで、うねうね本体の形に注目していました。
軒先の垂木を土で覆うべく、
垂木のところが下向きに出っ張り、
一度上にへこんだあと、
また次の垂木のところで下に出っ張る。
という形です。
たぶん、こういう見方をしていたら、
どこがかまぼこなのか、ずっとわからなかったかもしれません。

かまぼこ型なのは、実は
垂木と垂木の間の部分なのです。

私はずっと、「垂木と垂木のあいだのへこんだ部分」という認識でした。
確かに、壁自体は、へこんでいるのですが、
壁でない部分に注目するならば、
「垂木と垂木の間の箇所で、上向きに膨らんでいる」
ととらえることができると思います。

そしてその上向きに出っ張った形が、「かまぼこ」だったのです。
(「櫛」の由来も同じです。)

かまぼこの由来を聞いて、
見方によって、「杯」にも「向き合った顔」にも見えるという
「ルビンの杯」という絵のことを思い出しました。

今日までの私は、「杯」にしか、目がいっていなかったということです。

「杯」も「向き合った顔」も、どちらも見ることが出来るようになりたいと思った、
木曜日でした。

西山哲雄

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