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2008年6月 6日 (金)

続・釘と指輪

こんにちは、西山です。

和釘は鍛造だということは
前回書きました。

さて、
洋釘はどのようにつくられているのか?

こちらをみていただくのが、
一番わかりやすいと思います。

簡単に言えば、ひも状の鉄(線材)を
目的の太さまで伸ばして
頭をつけ、切り落とされてできる
というところでしょうか。

この工程の元になる
線材の鉄がどのように作られるのか
はっきりとはわかりませんが、
どうやら、圧延(伸ばすこと)で
つくられているようです。
つまり、

「洋釘」は伸ばして作られるもの。

といってもいいのかもしれません。
(まちがっていたらごめんなさい。)
明らかなのは、打って作られるものではないということです。

ここで、にわか釘研究者は気づきました。

「打つ(鍛造)」と「伸ばす(圧延)」の違いが、
和釘の軸は四角く、洋釘の軸は丸いという
違いを生み出したのではないかと。

それから、
「和釘」と「洋釘」
同じ、「釘」という名前がついていますが、
実は、ぜんぜん違うものなのではないかと思います。

形が違うので、両者を区別することは比較的簡単だと思いますが、
たとえ、同じ姿かたちの和釘と洋釘があったとしても、

「打つ」、「伸ばす」という製造方法の違い、
(圧延も鍛造の一種らしいので、同じ仲間といえば仲間ですが・・)
それから、材料の違い
(和釘はたたら製鉄でつくられていた)

そういった違いによって、
両者の持つ性質はまったく違ったものになるでしょう。

見かけが似ていたり、名称が似ていても、
中身は全然違うってことです。

こういった違いは、一見するだけではわからない
「わかりにくい違い」なのかもしれませんが、
そういった、「わかりにくい違い」もしくは、
見た目ではわからない、その背後に潜むものを
ちゃんと考えていくことが、大事なのではないかと思います。

釘のことを考えているときに思い出したのが、
指輪の話です。

少し前に、指輪をつくる機会があったのですが、
私がお世話になった指輪職人のかたが、おっしゃっていたことが印象的でした。

今の指輪というのは、多くのものが鋳造でつくられているそうです。
鋳造というのは、型に流しこんでつくるということですね。
有名ブランドのものであっても、多くは海外で鋳造されているのだと。

対して、彼の指輪は鍛造です。
和釘と同じように、打ってつくるのです。

「鍛造と鋳造では何が違うのですか?」
私はたずねました。

「強度が全然違う」
彼の答えです。

彼のお店には、他の店で買ったブランド品の指輪が
よく持ち込まれるそうです。
曲がってしまったので、直してほしいと。

強度というのは、見た目ではわかりません。
そういう面で言えば、「わかりにくい違い」です。

指輪を選ぶときに、デザインで選ぶことがほとんどでしょう。
同じデザインなら、価格でしょうか。
いずれも、「わかりやすい違い」ですね。

でも、もっと大事なことも、場合によってはあると思ったのです。
特に、ある程度長期にわたって使用することを前提としたものなどは、
「強度」という指標も、必要なのではないでしょうか?

現に、私が指輪に求めたのは、「強度」でした。

「俺の指輪はそう簡単にはまがらないよ」
職人はそう言って、笑いました。

私は納得しました。
作る人が言うんだから、間違いないと。

このやり取りから数ヶ月後、
「わかりにくい違い」を持つ指輪は
私のもとにやってきました。

〈和釘その後〉
Img_1411
Img_1412
Img_1413
紙やすりでこすること、小一時間。
かなりきれいになりました。
せっかくなので、どこかに使ってみたいなと
思います。

違いのわかる男になりたい
西山哲雄

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