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2008年4月 9日 (水)

ミルクレープ土蔵

こんにちは、西山です。

春の訪れとともに、
冬季中断中だった土蔵の補修に
とりかかりはじめました。

今日は、剥がれかかった漆喰と中塗りを落し、
中塗りの下の、荒壁の面を出しました。

簡単に説明すると、
土蔵は、異なる種類のベトを、
何層にも塗り重ねて出来上がっています。
たとえていうなら、すこし大げさですが、
ミルクレープのような感じです。
(ミルクレープを上から見るのと、土蔵を外側から見るのが同じアングルです。)

それで、そのミルクレープが、
長い間風雨にさらされることによって、
上のクレープ生地から、ところどころ穴があいていってしまうのです。
小さな穴や大きな穴、浅い穴や何層も貫く深い穴・・
様々な穴があきます。

様々な穴のあいたミルクレープを
もとのミルクレープのように戻すのが、今回の仕事です。
その手始めとして
穴のあいたミルクレープをじっくり観察し、触り、
もう使えそうにないクレープ生地は剥がし、
少しだけ穴のあいたようなクレープ生地は、
その穴を新しい生地で埋めていくわけです。

ここで大切なのが、何枚目の生地まで使えるのかを
見極めることです。

実際の土蔵では、ミルクレープのように
何十層にもなっているわけではないので、
問題は少し簡単なのですが、
少しでも剥がれそうな箇所は、
思い切って剥がしていきます。

さもないと、せっかくあたらしいベトを塗っても、
古いベトもろとも落ちてしまいかねないのです。

ケレンと呼ばれる、お好み焼きのヘラのような道具を
ミルクレープの生地と生地の間にさしこんで剥がしていくのは、
手間がかかりますが、なかなかおもしろい作業です。

土壁と戯れるといつも思うのですが、
それなりの強度をもった壁でありながら、
いざ崩すとなれば、
小さな道具ひとつで、
いともかんたんに崩すことができるなんて
本当に優れた技術だなということ。

そして、素人でも参加できる余地のある技術ってところがまた、
心憎いなぁと。

そんなことを考えながら、
本日、クレープ生地はがしは、なから終わったので、
明日より、新しいベトを塗っていく予定です。
天気が少し心配ですが。

西山哲雄

Img_3917_3
荒壁、細縄、下地の木

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