« 浄光寺茅葺きレポート ~その6~ | トップページ | 茅場プロジェクト ~その1~ »

2007年12月 5日 (水)

京都、滋賀の旅~その4~

ひきつづき、美山の話を
西山がお届けします。

美山を探索していた我々は、
集落の、道路と川を隔てて反対側で、
見慣れた光景を目にしました。

100_1847
これが、道路から集落を見たところです。

100_1846
そしてこれが、道路から反対側を見たところ。
対岸の、橋の左側に寄ってみると・・

P1030376
もっと寄ってみると・・

P1030377
こんな感じです。

もうお分かりかと思いますが、
川の向こうで、茅が刈られていたのです。

今日の作業を始めようと、集まってきていた人に、
話を聞くことができました。

尋ねたのは、茅の単位について。
美山では、

 稲藁で縛ることのできる大きさを、「1把(ワ)」とする。
  ↓
 それを4~5把たばねて、「1束(タバ)」とする。
  ↓
 さらにそれを16~17束たばねて、「1〆(シメ)」とする。
 (「1〆」は、4メートルの縄で胴回りを締めることができる大きさになる。)

という単位があるそうです。
そして、平均的な大きさの民家1軒の屋根を葺くのに、

 200~250〆

の茅が必要とのこと。

やはり、どこの地域でも、その地域独特の単位があったのだなあと。
ここ以外にも茅場があるそうですが、
ここでは20〆前後の茅を刈ることができるそうです。

単純計算すると・・

茅葺屋根の寿命を30年と設定します。
この茅場で、毎年20〆の茅を刈るとすれば、
30年で

 30×20=600

600〆の茅が、この茅場でできることになります。
1軒の民家に必要な茅を200〆とすれば、

 600÷200=3

つまり、この茅場で、3軒の茅葺民家を維持していくことができる
ということになります。

向かいの集落には、約40軒の茅葺民家があるようですから、
それを維持していくためには、

 40÷3=13.333・・・

約13倍の広さの茅場が必要ということになります。

P1030378
立てられた茅。
隣の金石氏が約6尺ですから、
茅は10尺くらいかと。
長くて立派な茅です。
このままここで、3月まで立てておくそうです。

茅場のとなりには竹林があって、
茅を押さえる、「オシボウ」につかうそうです。
(浄光寺薬師堂では根曲がり竹でした。)

つまり美山には、

 屋根を葺く対象(建物)があって、
 屋根を葺く材料(茅、竹)があって、
 (全量を確保することはできていませんが・・。)
 屋根を葺く人(職人)がいる。
 そして、そこに住む人がいる。

地域のなかで、うまく完結しているんです。
そのことに、とても驚き、勇気付けられ、
負けてはいられない!と思ったのでした。

・・・え?
職人の話なんて一度も出てないではないかって?

それは明日!
お楽しみに。

西山哲雄

|

« 浄光寺茅葺きレポート ~その6~ | トップページ | 茅場プロジェクト ~その1~ »

N」カテゴリの記事

「旅行記」カテゴリの記事

素材探訪」カテゴリの記事

」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/194472/9265275

この記事へのトラックバック一覧です: 京都、滋賀の旅~その4~:

« 浄光寺茅葺きレポート ~その6~ | トップページ | 茅場プロジェクト ~その1~ »