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2007年11月 9日 (金)

言葉を選ぶ その2

まえまえから、気づかないふりをしていたことがあります。

土壁の下地である、「コマイ」。
実は、「小舞」と「木舞」という
2種類の漢字があるのです。

いままで僕は、
なんとはなしに、「小舞」を使ってきたのですが、
ここらでひとつ、
どちらの漢字を使うべきなのか、はっきりさせておきたいと
思うに至りました。

とりあえず
インターネットや書籍で調べてみたのですが、
「小舞」と「木舞」、どちらもよく使われており、
どちらを使うべきなのか、決め手はありませんでした。

そこで思い出しました。
この疑問をぶつけるのに、最適の人物がいることを。

そのかたは、我々の出身研究室の先輩で、
土壁の研究を長年やっておられる、
土壁スペシャリスト「ドクターS」

早速尋ねてみました。

Q. 「小舞」と「木舞」、どちらを使おうか、迷っているのですが
  どうすればよいでしょう?

A. コマイは口語なので、すこぶるどちらでも良いと思います。
 

そうか、口語だったか・・。

A. 最も古い正倉院文書には、古麻比(古万比)という文字が使われています。

ふむふむ・・。

A. ただ、正倉院文書の古麻比は現在の意味ではなくなんらかの構造材です。
  ちなみに、当時の言葉では木舞は「棧(えつり)」と言われています。
  このえつりという言葉を現在でも使っている地方もあるそうです。

なるほど。
つまり、「小舞」も「木舞」も「コマイ」という音に漢字をつけただけで、
結論としては

 どちらでもよい

ということですね。

振り出しに戻りました。

どちらでもいいということは、わかったので、
問題は、
修景事業でこれから「コマイ」を使うときに、
どちらの漢字を使っていくのか?
というところ。

いろいろ考えたのですが、
ここはひとつ、私の独断と偏見で、
私の愛読書である、
名著『左官礼賛』で使われているほうを
採用しようと思います!

早速、頁をめくってみると、目次に「用語解説」の文字が・・。
そこにありました、「コマイ」!
以下、424頁より、引用します。

 木舞(こまい)
  木造建築の土壁の下地で、真竹や篠竹を割ったものをたて・よこに組み、
  木舞縄で掻いたもの。

というわけで、
これから修景事業では、
「木舞」を使っていこうと思います。

ただし、読み方は、地元の職人にならって、

 コメェ

で。

〈本日の山〉
P1030338
実家から小布施へ帰ってくる途中の山。
中腹が雲に覆われて、浮いているように見えました。
相変わらず、写真が見難くて、申し訳ないです。

西山哲雄

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