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2007年6月19日 (火)

6.サステイナブルなんて言葉がもてはやされるずっと前から・・。

こんにちは、
雨が降っているのに、樹木や草花に水遣りをしている人を
立て続けに2人目撃しました、西山です。
そういうもんでしょうか?

ひさしぶりに、茅場の話です。
昔は、刈った茅を山にして、冬の間、茅場においておいたというところまで、説明しました。
茅場で冬を越した茅は、まだ雪のある春先に、茅場から運び出されます。

トラックのない時代に、どのように茅を運搬したか?
実はソリをつかったのです。

ソリに茅を山積みにし、雪の上を最短距離で、
集落まで運びました。
道なんか関係なしで雪の上を滑らせるため、
雪があることが、とても大事だったのです。

そうして運ばれた茅を使って、いよいよ葺き替えが行われます。

新しい茅を葺く前にまず、古い茅をはぎます。
「ヤコボシ」と呼ばれるこの作業では、
はいだ茅を選別して、まだ使えるものは、新しく葺く屋根のあんこ材に使います。
残りはどうなるか。
いまなら産廃です。
しかし昔は、屋根から下ろした古い茅は、堆肥として最適とされており、
近所のひとがもらいきたそうです。

茅場で育てた茅は、秋になると刈り取られ、屋根に葺かれます。
何十年かのち、屋根材としての寿命を終えたあとは、
堆肥として田畑へ施される。
後には何も残りません。

茅を育てるといっても、茅が成長するのを手助けするくらいで、
もともとは、だだっぴろい原っぱのようなところから勝手に茅が生えてくるわけで、
何もないところから、茅という屋根材が生まれ、最後にはまた、何もなくなる。
こんなに見事で無駄のない循環ってないですよね。

おまけに茅は、毎年生えてくるので、いつも一定量を確保することができるのです。

近年、スローライフやら、ロハスやら、田舎暮らしやら、
いろいろな言葉が流行のように出回っていて、
そんな流れのなかで、一部では茅葺が見直されつつあるようですが、

茅葺屋根を本当に復活させるには、
昔あったようなおおきな循環のサイクル、
それを、今にあった形で、つなぎなおしてやる必要があるのではないかと思うのです。

そのときに、その出発点となるのは、茅場なのです。

〈本日の茅葺屋根〉
P1010369P1010371_1
わかるでしょうか?
茅葺屋根から木が生えています。
放っておけばそのうち林になりそうな勢いです。
家崩れて、林生まれる。みたいな。

西山哲雄

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