« 月日の重み | トップページ | 永続的であるとは? »

2007年4月26日 (木)

1.茅場はなぜ必要か ~草を育てるということ~

前回簡単に説明したように、茅場とは、茅を育てている場所のことです。
そして、茅=ススキといいました。

ススキは、わりとどこにでも生えてますよね。
ならば、河原や土手などに自生するススキで事足りるのでは?
と思うかもしれません。

では、なぜ茅場が存在するか?

最大の理由は、屋根を葺くのに、それっこそ大量の茅が必要だから。
少しの量であれば、自生するススキで間に合うでしょうが、
ほんとに、びっくりするくらいたくさんの茅が必要なんです。

また、詳しくは後日としますが、茅がよく育つように、手をかけてやる必要もあります。
具体的には「のびつけ」や雑草の除去などです。
茅の質は、屋根の寿命を左右しますから、これも大事なことです。

そう考えると、ある程度広さのある「茅を育てる場所」を作ってしまったほうが、
いろいろと都合がいいように思えてきます。

そういうわけで、茅場は誕生したのではないでしょうか。

前回紹介した、小谷村の茅場は「牧の入(まきのいり)茅場」と呼ばれています。
牧の入茅場は、この地区の3集落約100軒の共有茅場となっています。
ようするに、みんなのものということです。
ここでは、毎年2軒分の茅を刈り取ることができます。
つまり住民は、50年に一度、自分の家の屋根を葺き替える計算になります。
このへんの話はまた、次回・・。

Dsc02885

トラックにつまれた茅
これで数百束といったところでしょうか。
普通の民家に葺く茅は約1万束といいますから、
どのくらいの茅が必要か、おわかりになるでしょうか?

〈本日の法面保護〉

P1010363
一見、石積みのようですが、

P1010362

近くで見ると、籠に詰まった石でした。
鉄の籠の寿命が、この工法の寿命です。
石はただの中身。
いしづみといしづめ
似て非なり。

西山哲雄

|

« 月日の重み | トップページ | 永続的であるとは? »

N」カテゴリの記事

素材探訪」カテゴリの記事

」カテゴリの記事

「調査・研究」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/194472/6217969

この記事へのトラックバック一覧です: 1.茅場はなぜ必要か ~草を育てるということ~:

« 月日の重み | トップページ | 永続的であるとは? »