« 薪の風呂の思い出 | トップページ | 発展?衰退? »

2007年4月11日 (水)

達磨窯再考 ~その3~

前回まで小難しい話を続けてしまいましたが、
要するに瓦は生産地により、粘土の質、焼成温度が違っていたからこそ、
当然の結果としてそれぞれの地域に特徴があったのだと思います。
青苔が生えるという「信州瓦」もそのようなもののひとつです。

しかし近年は技術的な平準化が進み、
一枚当たりの大きさ以外にさほど差異はなくなっています。
唯一例外として、鬼瓦などの役瓦には、まだ地域性が見られますが...
(北信地方では雲や菊をあしらった鬼瓦を多く見ることができます。)

3

5_1

これは瓦に限った話ではないのですが、
技術が進歩した結果、全国どこでも同じ景色になったというのはいかがなものでしょう?
日本がこんなにつまらない景観になったのは、どうもこの辺に原因がありそうです。

だいたい、製品が同じような性格になるのは、
「全国どこにでも通用する瓦」の製造を行っているからだと思います。
良い土を使って高温でしっかりと焼けば「全国どこにでも通用する瓦」の出来上がりです。
そのために各地の粘土をブレンドして「良い子ちゃん粘土」をいかにして作るか?
そこに技術の主眼が置かれているようにしか見えません。

そうではなくて、その土地の粘土を使ってどうやってその土地の気候に合った瓦を焼くか?
その創意工夫こそが本来の技術であり、
その結果として、土地土地に特徴ある甍の波が生まれていたのだと思います。
こうした各地の技術が日本の美しい景観を作ってきたのです。

こういった視点から見れば、現代の技術は進歩していたのではなくて、
逆に退化してしまっているとも言えるでしょう。
私たちはどうも「技術」というものを履き違えていたような気がします。

そんなことを思いながら、修景事業は北信地方の地瓦を復活すべく奮闘しています。
そのための第一歩が達磨窯です。
色々な問題も抱えてはおりますが、ひとつずつクリアして早く小布施にも築きたいものです。
ここで偉そうにデカイ口を叩いてしまった以上、頑張ります!!

金石健太

|

« 薪の風呂の思い出 | トップページ | 発展?衰退? »

K」カテゴリの記事

」カテゴリの記事

「職人のわざ」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/194472/6056761

この記事へのトラックバック一覧です: 達磨窯再考 ~その3~:

« 薪の風呂の思い出 | トップページ | 発展?衰退? »